■2010.6.24――やの博子さんから「編笠山レポート」


■2010.6.24――やの博子さんから「編笠山レポート」

 2010年6月22日 編笠山(2524m)・・・・コーチの計画書では2424mとなってますが・・・に登った。
 計画書には ”きわめつきのハードという程では ありませんが・・・”との記載。 この蒸し暑い時期に きわめつきの??
 さらに 下山予定は 19時。帰りの電車は 最終のあずさを想定せよとのこと。 水は 最低 1.5L できれば2L を用意せよと。 これは覚悟をせねば。
 今回の参加者は コーチを含めて17名。私にとっては 久々の大所帯。 参加者が多いので 時間が いつもよりかかるかなと思ったが・・・ 結果は あにはからんや・・・
 小淵沢の駅から タクシー4台に分乗し 登山口の観音平に向かう。 天気は 梅雨前線が 活発になってきているとのことで いささか心配だったが 最後まで 雨にあうことも無く この時期としては 合格点。観音平が標高1400mあまりだから 標高差1000mを3時間あまりで登って行く計算になる。
 10時15分 出発。登山口付近は オレンジ色のツツジが きれいに咲いていた。気温21度。うす曇。下界よりは 湿度も低いが やはり登りでは 汗が滴り落ちる。30分毎に休憩を入れ 13時30分山頂。
 途中の森は保護されている原始の森で 太古の昔に戻ったようだった。大きな岩は 苔で覆われ ハンショウヅルが きれいな紫の花をつけていた。そして足元の岩の間には 沢山のイワカガミのピンクの花が 顔を覗かせていた。 3時間余りで頂上に着いたので 毎時300mの速さとなる。
 山頂からは 一瞬 雪を被った富士山の頂きが見えた。 雄大な眺望で 心が のびやかになる。
 ここからは 下って 青年の家を目指した。青年の家近くは 大きな岩が ゴロゴロしていて 結構やっかいだったが ダブルストック頼りに そして 岩につけられた赤いペンキの印 頼りに下って行った。 小屋には 皇太子殿下が2005年に宿泊した時の写真が飾られていた。権現岳に登られたとか。

 14時20分青年の家を出発。西岳に向かう。ここからは尾根歩きだし 山頂を極めたという安堵感もあってか 気を抜いて歩いていたら 結構きつくて 後をついて行くのが精一杯だった。終わってみると この一時間が 全行程で一番大変だった。 のに・・・・・列の後ろからは とどまることのない活発なおしゃべりが 聞こえ その有り余る? エネルギーに ただただ 感服。登りながら しゃべるのは 結構大変で 余裕がないと出来ない。
 でも おしゃべりには 功罪がありそう。単調な歩きで いつまで続くのかと 気が遠くなりそうな時 前後の人と話していると その時間は短く感じられるし つらさも確かに軽減する。 でも 沢のせせらぎやら 小鳥のさえずりやらは 聞き逃す事になる。 都会の喧騒を逃れて 山に来た人には うるさいかもしれない。何事も ホドホドにと言う所でしょうか。
 左手に 今 登ってきた編笠山が ゆったりと見える。結構 高い山だ、そして 中々きれいな姿だ。また その麓には 青年の家の赤い屋根が見える。 知らず知らずの内に 随分歩いた事が 振り返ると分かる。”え〜っ もうこんなに歩いたんだ”と嬉しくなる。

 15時30分西岳着。 八ヶ岳の権現岳、赤岳の山頂を 初めて 間近に見る。流石に 雄大。
 ここからは これから 計画書によると4時間の下りが待っている。19時は過ぎる計算だ。しかし 実際には 600mを一時間で一気に下った。特にいつもよりペースが 速かった訳ではないが 歩きやすい道だった。 と言う事は このペースなら あと残り一時間だ。
 しかし 私は 途中から 右足の小指が靴にあたり 痛み出し おそるおそる歩いたので スピードが落ち 前の人と 間があいてしまった。二枚はいている靴下を一枚にしたら良いだろうかとコーチに相談したら そうしないで 逆に 痛いくらいに靴紐を締めてみたらどうか?と提案された。半信半疑だったが 思いっきり靴紐を締めて 残りを下った。 
 驚いたことに 足の指の痛みは 消えた。 30分歩いたら また再発したが もう一般道だし 先が見えていたので 気にならなかった。急場が凌げれば とりあえずは良かった。 

 17時30分下山。4時間の 予定で組んでいた下りは 二時間で済んだ。 水は途中で 底をつき 湧き水を汲んだ。冷たい 美味しい水だった。こういう時 固形物は 中々 ノドを通らない。
 温泉ホテル八峯苑の鹿の湯(¥400 夜間料金)で たっぷりかいた汗を流した。広々とした温泉で 露天もあり ”あ〜 この湯に浸かる為に 歩いたんだ”と 至福の時を過ごした。
 かくして”きわめつきのハード?”は かなり時間を 短縮して終わった。

 おまけ・・・・今まで月イチで山歩きをしてきた私は 程度の差こそあれ 翌日の 筋肉痛に悩まされていたが ここ数回は 何時間歩こうとも それがまるっきりない。
 どうやら 月に二回歩いているので 足が覚えているらしい。


★トップページに戻ります