お知らせいろいろ
………2002.4.5(scrolling messages)


■scrolling messages
*このメッセージは、私のすべての計画書(糸の会、朝日カルチャーセンター千葉、東武カルチュアスクール)に、順次スクロールしながら載せているものです。ここに再録したのはその10.6〜2.24分。古いものが順次後ろへと送られていきました。


●スキーは2回目というY.三橋さんとT.竹内さんが「初体験でも(ほとんど)だいじょうぶな中級」というのに参加しました。北八ヶ岳の麦草ヒュッテ泊まりの糸の会の「2b」を今回は「スキー三昧」にしたのです。1日目はメルヘン広場から迎えのスノーモビルでわずか13分で麦草ヒュッテへ。午後いっぱい使って白駒池往復+高見石往復(これは歩きで)を敢行、2日目は朝7時半から約8時間かかって雨池→ピラタス横岳ロープウェイ山頂駅→五辻という周回ルート+メルヘン街道の6km大滑降。北八ヶ岳のクロスカントリースキーのフルメニューをやってしまいました。
●竹内さんは終盤、激しく転んでヒザをいためてしまいましたが、とりあえず下山後は温泉に浸かり、ビールを楽しんでいましたから、ちょっぴり安心。
●……で、今年のスキーの総括ですが、入門には美ヶ原がベストだと思います。温泉つきホテルの玄関まで送迎してもらい、高原上は自由気ままに歩けるだけでなく、展望がすばらしい。北アルプスから御嶽山、中央アルプス、南アルプス、富士山、八ヶ岳、浅間山……と本州中央部の主要な山々にぐるりと囲まれているという特別な感覚があるだけでなく、歩くごとに風景がドラマチックに展開するというおまけつき。歩く楽しさが凝縮しているのです。山本小屋の美ヶ原高原ホテルにはレンタルのスノーシュー、クロスカントリースキー、テレマークスキーがありますし、講習もありますから個人的にもぜひ真冬に行ってみてください。行くだけの価値ありです。
●そして北八ヶ岳のフルメニュー・スキーは、美ヶ原では滑り足りないという人になかなかいいのです。来年のシーズンにはスキーにもうすこし力を入れようかなと思いました。(2.24)


●引っ越しは、おかげさまでみごとな手並みで終わりました。……が、そこはそれ、一部の(あふれた)荷物が夫婦の寝室と私の仕事場にはみ出ていて、これが消えるにはかなりの時間(どれくらい?)がかかりそうです。いつのまにかそれが常態化しそうな気配もあります。ともかく、パソコンは動きだし、電話線もタコ足配線が終わって複雑につながりました。2年間さがしていたデジカメが足元から発掘されたような悲惨な状態はなくなりましたが、机の上にひと山あった書類をまとめて放り込んだ段ボール箱2つを、まだこわくてそ〜っと置いてあります。(2.20)


●今シーズンの雪の山はおおかたラッキーバージョンという感じがします。12/22-23に新雪後の安達太良山で先頭グループとしてルートづくり、1/9-10にこれも大雪直後で膝上の3時間ラッセルを堪能した北八ヶ岳、1/9-10にドカ雪の美ヶ原で野外美術館内を歩くスキーで彷徨……といったぐあい。――で靴ですが、ゴアテックスなどの防水ソックスがベストチョイスという感じがします。メッシュのランニングシューズは雪が侵入して穴だらけになってしまったので、急遽、夏向きの革のスニーカーを履いていますが、防水ソックスと貼るカイロで快適です。昨シーズンからはいているゴアテックスのものを限界まで使いつつ、新しい予備と、女性用のものとを持っています。ごらんになりたい方はいつでも……。
●それから、今シーズンはナイキのゴアテックスのランニングシューズがあんがい買いやすかったようですが、ナイキの靴は足に合わない人が多いので、あきらめた人もいるようです。そこでお知らせですが、神保町のサカイヤスポーツの靴売り場にモントレイル montrail というブランドのゴアテックスシューズがありました。山靴の軽いのではなくて、ほとんどランニングシューズ。ナイキのものとほとんど同じクラスです。価格も1万4000円ぐらいで同等です。どなたか、はいてみてレポートしていただけるとさいわいです。
●ナイキの靴について1/14にH.鈴木さんから報告がありました。
★たいしたことではないのですが、ニューヨークでナイキのゴアテックスを1足買いました。ナイキタウンというビル丸ごとがナイキという建物に行き、最上階の「アウトドア」というコーナーで、ゴアテックスあるか? と下手な英語できいたら「あるある」といって、2種類見せてくれました。明るい色のと、暗い色のと、でした。全体が黒に近い紺色の方を買い求めました。現状の欠点を補っているようです。
(1)ここ(図でひもをおおうカバー)のジッパーが、歩いていると下がってくる。
(2)このゴム(つま先保護のゴム)の接着がはがれやすい。――この2点の対策ですね。
★コンピューターで型番を打ち出すと、商品専用エレベーターが、希望サイズともうワンサイズの2箱を、サーッと送り込んでくる、というシステムでした。ただブラブラあるいていても、と思い、いくつか目的をつくって、と思って散歩した一端での買い物でした。
●マイナス5℃、10℃という世界では、防水靴下をはかないでも、雪は溶けてきません。忘年会登山の安達太良山の初日、奥岳温泉からくろがね小屋まで、山川和子さんは夏向きのスニーカーのままで、ほとんど問題なしにあるいていました。――一方的に守りを固めるだけでなく、そういう開けっぴろげな体験をこの冬はやってみてください。雪の山をスニーカーであるくためのショッピング袋でのオーバーシューズシステムはすでに何年も前に完成していますから、どんな靴でも実験可能です。ご相談下さい。対応できる準備をしておきます。(2.3)


●昨秋のパソコントラブルで写真データを消失して以来、なかなか発送できなかった写真が、ようやくまとまりました。古いものでは真夏の山からですから、たいへんご迷惑をおかけしました。以後は(引っ越し後にパソコンシステムがスムーズに立ち上がってくれれば)通常の状態に復帰します。(2.3)


●事情があって、突然、引っ越すことになりました。荻窪駅から歩いて15分ほどのところです。引っ越しが2月の14/15/16日なのですが、ヤマトの全部お任せパックなので、「翌日から仕事が可能かな?」と甘く考えています。それよりも18年ため込んでほとんどゴミ箱状態になっている仕事部屋から「捨てる、捨てる、捨てる」という作業がたいへんです。次のお知らせからは新住所になるはずです。(1.31)


●あけましておめでとうございます。みなさん、よい年を迎えられたことと思います。老化しつつある肉体とおだやかな生活環境を狂わさない程度に、過激に山歩きを楽しんでいただきたい……と思っています。とくに冬の山歩きには、計算外の、いろいろな刺激が期待できます。お楽しみに。(1.1)


●冬に向けて昨年と同じ軽アイゼン(1セット2,000円)を用意しましたが、同時に、雪がかたまりとなってはりつくのをふせぐプラスチック板も余分に購入してあります。(たしか)500円です。交換したいひとはどうぞ。(12.13)


●JR五反田駅の近くにTOC(東京卸売センター)というのがあって、その1階に事務用品の Office DEPOT と UNI QLO が入っています。オフィスデポの方に用があったのですが、何気なくユニクロをのぞいてみると、フリースのズボンがあるではないですか。1,900円なのでとりあえず買ってみました。ズボンに関してはこれまでは登山用しか使いものにならないと思っていたのですが、良さそうなんです。
●ついでに、何人かの方が着ているフリースTシャツふうのやつ(1,000円)とフリースの手袋(1,900円)まで買ってしまいました。気がついたら肌着のTシャツもユニクロでしたから、ユニクロマンという感じ。この冬に使ってみますが、まずは問題ないでしょう。フリースは山用である必要はないという時代になったんですね。みんながユニクロになってしまうと気持ち悪い集団ということになりそうですが……。(12.13)


●今年の1月から配本が始まった朝日新聞社の「週刊日本百名山」(全50巻)がそろそろ完結します。先日その打ち上げの会が行われて、初めて知ったのですが、合計部数が600万部、単純平均で各号12万部という破格のベストセラーになったそうです。みなさんのなかにも購読して下さった方がたくさんいらっしゃるので、あらためてお礼申し上げます。
●ちなみにこの種のシリーズ本は、最初の部数が号を重ねるごとに減少して、最終号で最少部数になるというのが常識なのだそうですが、創刊号を45万部ほど刷ってスタートし、最終号も採算点の6万部を割らずに完結できそう……と編集長が語っていました。
●このシリーズでは企画の軸となっていた写真家の内田良平さんの名があまりにも目立たないのに対して私の名が目立つのですが、「構成・伊藤幸司」という内実は、ほとんど「おまかせ」でした。初期の段階で編集責任者との間にボタンの掛け違いが生じたまま最後まで走ることになったので、本を読んでいないのです。編集者は最初のうちは校正ゲラをファクスで送ってきていたのですが、こちらが読まないということで、それもなくなりました。
●糸の会の9sで赤石岳に行ったとき、宿泊者無料の送迎バスにとりあえず料金を支払って乗る……というシステムに憤慨していた私の不思議は、筆者自身がその号を読んでいないということを露呈したものでした。
●途中から代わった編集者との間では意思の疎通は非常によくなったのですが、流れは大きく変わることはありませんでした。したがって、あれは「編集部・編」という意味に近いのです。
●ところがこんどは書籍出版のセクションから、ガイド部分を主役にした2冊組の編集本(焼き直し単行本)が出るそうで、了解を求める挨拶がありました。例のシミュレーションマップは省くそうで、編集者がリライトしているそうです。ゲラをチェックするのが私の役目になるようです。もちろん読んでも直すところはないでしょうからスルーパスという感じになるでしょうが、世の中のそういう仕掛けに乗っている居心地の悪さを感じています。
●でもご安心下さい。「体験したことしか書かないガイド」の執筆作業に、ようやくとりかかる段階になりました。かたちが見えはじめるのがいつごろかは、まだわかりませんが。(12.13)


●I.志賀さんからの電子メールです。(12.10受信)
★昨日「六つ星山の会」で日和田山に行ってきました。西武池袋線高麗駅から日和田山、物見山、北向地蔵、五常の滝、武蔵横手駅に出る9キロほどのコースでした。
★総勢59名という大人数で、6つの班に分かれての行動です。糸の会では考えられない人数にびっくり仰天ですが、昨日はたまたま忘年登山ということで、普段よりずっと多かったそうです。下山後は忘年会でした。
★視覚障害者と晴眼者の割合は2:3くらいだったでしょうか? 男性と女性の割合は2:1くらいで、10代から70代まで年齢層の幅はありますが、30代から50代が一番多かったようです。
★サポートの仕方は、基本的にはふたり一組で、晴眼者のザックに登山ロープが縦に結び付けられていて、それを視覚障害者がつかんで歩きます。晴眼者は道の状態(木の根がたくさん出ているとか、大きな段差があるとか、右側は道が切れているとか、左側の木の枝に頭を気をつけてとか)を伝えていきます。
★また視覚障害者の後ろを歩く人は、視覚障害者の足の運びを見ていて、もし足を下ろす場所を捜しているようなら「右足をもう少し右上に」とか「左足はもう少し下のほうが安定する」とか声をかけます。ですからふたり一組とはいっても、後ろの人も一緒にサポートしていくわけです。
★私も平坦な場所をほんの少しだけサポートさせてもらい、あとはもっぱら休憩などの時に、周りの景色や人の様子を話したのですが、見たものを生き生きと伝えることの難しさをしみじみ感じているところです。
★「六つ星山の会」は今年20周年だそうで、毎月の例会のほか個人山行も盛んのようです。スイスやカナダ、オーストラリアの山に行ったとか、スキーをしてきたとか、そんな話も数人から聞きました。みんな積極的ですごいなぁと思います。
★この会のことは、対面朗読ボランティアをしている点字図書館で最近知ったのです。
★入会しませんかと昨日は何人も声をかけてくれたのですが、糸の会の山行とぶつかってしまうので、少し考えさせてくださいと言ってあります。といっても私は第2土曜日もつぎの日曜日もめったに参加しませんけど…。
★というわけで、今日は簡単な報告でした。


●冬に向かっての肌着と足ごしらえの話です。
●12月の糸の会の「a」は奥多摩駅から本仁田山に登り、川苔山の向こう側に下るというロング・ロング・ウォーキングでした。途中でまちがいなく暗くなるという保証付きのこの日に、大発見をしたのです。E.野原さんが着てきたミズノの「汗で暖かくなる」シャツを最初はバカにしていたのです。「汗をかくとあったかくなるとして、寒かったら、まず汗をかかなきゃね……」 悪態をついたのは、去年、その手袋であんまり効果を感じなかったからでした。
●ところが、気温が0℃ほどにも下がった本仁田山の山頂で、野原さんだけが登りの服装のままケロッとしているではありませんか。汗をかいたときにあったかくなるの? という疑問はともかくとして、汗をかいた後に冷えないという効果はあるようなのです。興味のある方はおためし下さい。
●朝日カルチャーセンター千葉の最古参グループ(花の1期生)のひとりT.佐藤さんがナイキのゴアテックスシューズを買いました。佐藤さんは以前お知らせした吾妻山(10.10-11)での「ほぼ遭難」のときにいちばん苦しい思いをしたひとで、奇しくもその前半戦で軽い靴の相談にのっていたのでした。「週刊日本百名山」に軽い山靴の宣伝があった……という話を私がさえぎって、山靴ベースではなく、ランニングシューズベースで「軽さ」を考えないと不十分と話していたのでした。
●佐藤さんはその後、新宿に出た折にたまたま入った百貨店で「ゴアテックスのナイキ」を聞いたところ、「こちらは京王百貨店、あちらの小田急ハルクにナイキショップがありますよ」といわれて行って、ゲットしたというのです。それはかなりラッキーな結果でした。
●毎年ナイキはゴアテックスを使った防水運動靴を冬季商品として出しているのですが、11月下旬ごろに売り出されるとすぐに買いに走るファンがけっこういるらしく、ほしいサイズがなかったり、女性向きの小さいサイズが用意されていなかったりで、振り回されることが多いので、「もううやめた」という感じになっていたのです。今年は10月中にもう売り出されていたわけで、佐藤さんがゲットできたのはどう考えてもラッキーだったようです。
●その靴を翌月の奥久慈・男体山(11.14-15)にはいてきて、「いいわよ」という結論に達したのです。それを聞いたT.林さんが、次の丹沢縦走(12.5-6)にはいてきました。幕張にあるナイキショップで買えたというのです。ことしはナイキのゴアテックスシューズが豊富に出回っているのかもしれません。
●が、すでにお知らせしたように、私はこの冬は防水のゴアテックス靴下で通します。足に合った運動靴(たとえばランニングシューズ)のワンサイズオーバーのものを冬用にして、厚手の靴下とゴアテックス靴下を重ね履きすれば、スノートレッキングなど雪の山の計画も問題ない……ということは、すでに昨シーズンに実験済みです。林さんはゴアテックスではない同種の防水靴下も購入していますから、その性能も確かめてみたいものです。もしこれからはく方は、毎回帰ったら裏返しにして水を入れてぶら下げておいて下さい。しだいにしみ出てくるようになるでしょうが、その段階でも十分に使えます。どこまで実用域といえるのか……を知りたいのです。(12.9)


●来年の「屋久島+ミヤマキリシマ探訪ドライブ登山」と65歳以上を想定した「槍ヶ岳ぜいたく登山」の概要を決めました。
●屋久島は5/31(金)から東京・鹿児島往復飛行機の2泊3日で、民宿1泊+避難小屋1泊(現地解散)となります。そのあと希望者(9人以内)はドライブ&キャンプで4泊5日の九州縦断登山。
●日程は(いちおう)5/31(金)東京→鹿児島→屋久島泊まり、6/1(土)淀川登山口から宮之浦岳を経て新高塚小屋泊まり、6/2(日)縄文杉から大株歩道・トロ道経由で荒川口へ。現地解散ですが、その日のうちに東京に帰れます。
●さらに希望者は鹿児島からレンタカーで霧島山へ。6/3(月)霧島山、6/4(火)阿蘇山、6/5(水)九重山というミヤマキリシマずくしの登山をします。宿泊の自由度の高いキャンプ場を選びながら、食事はできるだけ現地レストランで。途中で予約がとれれば、九州で人気ナンバーワンという黒川温泉や全国ブランドの湯布院温泉も考えてみたいと思います。6/6(木)に福岡から飛行機で東京へ……という計画です。
●槍ヶ岳は8月の下旬です。いわゆるオモテ銀座をゆっくりと歩きます。8/21(水)に東京を出て中房温泉泊り、6/22(木)燕山荘泊まり、6/23(金)西岳ヒュッテ泊まり、6/24(土)槍岳山荘泊まりと、丸3日かけて登ります。予定では6/25(日)に上高地に下り、その日のうちに帰京しますが、不安な方は安全圏で、かつ風呂のある横尾山荘か徳沢園、あるいは上高地でもう1泊を予備日としておいてください。
●ゆっくり歩きますから、よほどの悪天候でないかぎりどなたでも歩けますが、問題は高度障害。標高の高い山小屋に泊まるので、標高2,700m以上で宿泊した経験がある人に限ります。経験のない人には事前に御嶽山、木曽駒ヶ岳、乗鞍岳あたりで高度障害の出方をチェックしておいていただきます。早めにご相談下さい。
●ついでにもうひとつ。来年の夏(たぶん7月)に、いよいよ奥穂高岳をやります。涸沢からザイテングラードを登って穂高岳山荘に泊まり、状況が悪くなければ吊尾根から前穂高岳を経て岳沢を下ります。(12.3)


●パソコントラブルに関するお知らせ2つです。糸の会では振り込まれた金額や発生した費用などをその時点で記録して会計データとしていますが、夏に事故が起きました。いわゆる表計算ソフトの「エクセル」を使っているのですが、それがどうしても保存できなくなり、バックアップしてあった時点まで戻って振り込み通知などを見ながら再入力したのです。もとより万全とはいえないため、以後次のようなお知らせをのせてきました。「なお、7月下旬から8月上旬のデータが消えたため、書き直しました。間違いが生じているかもしれません。ご確認下さい」
●ところがS.矢野さんから指摘されてわかったのですが、山行計画書や写真を発送するときに皆さんに同封している会計報告の9月8日付けの写真発送時のものが欠落していました。それが21人の皆さんに及んでいました。さっそく11月12日付けで追記させていただきました。その旨明記してありますので、該当する方は次の機会にご確認下さい。
●という作業をしたちょうどその日に、実は大失敗をやらかしてしまいました。パソコンに取り込んでいた最近(夏以降)のデータが消えたのです。仕事では4台のマッキントッシュパソコンと1台のウインドウズパソコン(これはまだ試運転中)を使っているのですが、マッキントッシュのシステムがバラバラだったのを統一させようとこのところ悪戦苦闘してきました。なにかを新しくするとどこかに不都合が生じてくるというのがその原因なのですが、ここ1週間ほどのそういう混乱のなかで、写真のデジタル化を主体にしているパソコンのデータを安全な場所へ回避させておいて新しいシステム環境を整えようとしていたところ、回避の準備までで、次の作業に移ってしまったらしいのです。ハードディスクからデータを取り出せない状態にしてしまったので、写真に関しては全部データ化をし直さなければなりません。不幸中の幸いは文書データを扱っているパソコンでなかったこと。フィルムが残っているので、同じ作業を(もう1度)しさえすればいい!! のです。(11.12)


●冬の足ごしらえについて、今年の提案です。
●以前はこの時期になるとスノトレ(アシックスのスノートレーニングシューズ、あるいはミズノのスノートレッキングシューズ)のたぐいを探していました。スキーブランドのウォーキングタイプのスノーシューズや、雪国用の防水運動靴のディスカウント品をずいぶんはいたりしました。結論として、ひと冬なんとか過ごすと、突然、縫い目から全面的に浸水して来るというのが寿命でした。きちんとしたもので7,000〜8,000円、格安品は3,000円前後という感じです。
●その後、毎年11月末から12月初旬に、ナイキがゴアテックスを使った防水のトレーニングシューズを出してくれるようになって、自分のサイズを獲得するためにお互い連絡しあって買い占めに走ったりしました。価格は1万4000円前後と高く、伊藤のペースだと約1ヶ月、皆さんなら履き続けて夏から秋にしだいに浸水が始まるという感じでしょうか。そのうちの1足は1年半、全山行に使って、とうとう靴底の内部に指が通るようになって捨てましたが、靴そのものとしては150日ぐらいの耐久性がありました。
●そして今年の冬に実験したのはゴアテックスの靴下。1足6,000円ぐらいのものです。毎回帰ると水を入れて吊るして防水をチェックしたところ、やはり1ヶ月(約10日の使用)で水漏れがはじまり、しみてくる状況になりました。みなさんならひと冬はもつということです。しかし、しみてきて、靴下が濡れる状態でも貼るカイロを入れれば足はほとんど冷えません。むしろ透湿機能によって蒸れないことによる冷えの防止の効果も期待できるので、プラスマイナス・ゼロという印象です。
●ゴアテックスの靴下がいいのは、非常用として持ち歩けばいいので、使う機会はかなり限定される……ということから、年間を通して利用できるということです。私は夏から履いているアシックスの「富士登山マラソン用ランニングシューズ」とゴアテックス靴下の組み合わせでこの冬を乗り切ろうかと考えています。歩きやすい運動靴で冬も出かけて、雨や雪のときにはゴアテックスの靴下で足濡れと足の冷えを防ぐという考え方です。どなたか、いっしょにトライしてみませんか?(11.5)


●いよいよ冬の到来です。今年、新しい冬の体験をする方も多いのですが、糸の会では冬の小屋泊りを全般的に入門編にしています。
11b 11.24-25――山小屋体験/八ヶ岳
12b 12.22-23――忘年会=安達太良山
1b 1.26-27――美ケ原・歩くスキー
2b 2.23-24――北八ヶ岳・麦草峠・スキー
●そこで、新しい体験として、冬の日帰りと小屋泊りのために必要な装備についてまとめておきます。
●今年1月の東武カルチュアスクールの箱根・神山の計画書には次のように書きました。
1)靴が濡れる心配のある方には応急処置的な防水をしますのでご安心下さい。
2)ズボンの裾に巻くスパッツをお持ちでない人は、近くの文具店でナイロン布の「腕カバー」(袖カバー)をお買い求め下さい。買えなかった人には伊藤の腕カバーをお貸しします。
3)防寒コートの替わりにフリースのジャケットがあると便利です。ない人はユニクロのフリースなどでも十分です。
4)タイツをはいた場合は薄着になれるように。
5)防寒の不安部分は使い捨てカイロ(貼るカイロ)で補えます。5枚から10枚お持ち下さい。
6)ゴアテックスのレインウエアをお持ちでない方は、ビニールの使い捨て雨具(上下セパレートタイプ)をお持ち下さい。
●冬季日帰り標準セット
1)足まわり=防水運動靴+(軽アイゼン+ダブルストック)
2)行動着=ドライタイプの登山用Tシャツ+長ズボン+長袖シャツ
3)防寒着=手袋(アンダーとアウター)+耳おおいのある帽子+替えの靴下+フリースシャツ+貼るタイプの使い捨てカイロ
4)雨具=折りたたみ傘+ゴアテックスレインスーツ
5)小物=地図+健康保険証コピー+時計+ポケットライト
●冬の小屋泊りについては今年の糸の会「1b」の麦草峠スキー(実は記録的な大雪のため中央本線が不通となり小淵沢で緊急宿泊となった)の計画書(「昨年のものを流用」と書いてあります。例年ほぼ同じです)を以下に引用します。これが伊藤幸司方式としては「ほぼ万全」ということになります。
1)足ごしらえ=スノトレ+ソックス+厚手のソックス+(中厚手のソックス)+貼るカイロ+スパッツ
*気温がマイナス10℃級ですから、貼るカイロ(ミニ)を4枚(2枚×2日)、行動用として持って下さい。
*麦草ヒュッテで借りるテレマークスキー用の靴というのは、革の本格的なスキー兼用登山靴と考えていただければまちがいありません。厚手のソックスのほか、中厚手のソックスも1枚用意しておくとサイズあわせに安心です。
*スパッツは通常使用のもので問題ありません。実用上は近くの文房具屋で売っているナイロン布の事務用腕カバーでも十分です。
*軽アイゼンは第1日目にあると便利かもしれません。必携ではありませんが、ある人はお持ち下さい。
2)行動着=登山用肌着(上下)+長ズボン+長袖シャツ+セーター
*上はTシャツでいいですが、タイツが必要です。厚さはあまり関係ありませんが、夜もはいたまま寝るということを考えるとドライタイプのタイツが快適だと思います。しかしウールのタイツ(ももひき)があればそれでもけっこうです。女性用の保温性のあるタイツでもいいと思います。
*保温用にここでも貼るカイロをあてにできるので、モコモコにする必要はありません。行動用の下半身暖房用貼るカイロ(ミニ)は4枚(2枚×2日)、それから就寝用に3枚(腰と足裏)あれば万全のはずです。
*ズボンと長袖シャツはウールかウール混紡のものできつくないものを。フリース(ポーラテック使用のものなど)なら文句ありません。
3)オーバーズボンとオーバージャケット
*標高2,400mの山に登りますから、行動中は基本的にゴアテックスのレインウエアの上下をアウターウエアとしてかためます。スキーウエアもこれにあたります。
4)防寒用品=フリース(セーター)+手袋+帽子
*しっかりしたフリースのシャツが防寒着として必要です。これは行動中には着ませんが、休憩時に引っぱり出すことがあるかもしれませんから、これだけポリ袋にくるんで、できるだけコンパクトにしておきます。イメージとしては非常用防寒着という感じです。
*手袋は、はめたままザックの開け閉めができ、靴のひもを結べる薄手のものがかなり重要な道具となります。
*防寒用手袋はスキー用でも毛糸のあたたかそうなものでもけっこうです。この機会にというひとは登山用品店でフリースの厚手の手袋を買ってみて下さい。手も貼るカイロで暖められますからあまり心配する必要はありません。
*重要なのは手袋には内側の手首のところに10cmほどのゴムひもを輪にしてつけておくこと。手袋を外したときに手首のところにぶらさがるようにしておきたいのです。これはきわめて重要な安全対策になります。冬山では手を凍えさせないというのが全体の安全と快適につながるので現地でいろいろやってみましょう。
*帽子は耳までおおえるものでなくてはいけませんが、毛糸の普通の帽子でけっこうです。
5)安眠確保のために=耳栓+(ゴアテックス・シュラフカバー)
6)小物=地図+時計+ポケットライト+(カメラ)+(双眼鏡)+ポリ袋+貼るカイロ
*ポケットライトは道に迷ったときのためではありません。山小屋の夜に、トイレに行ったり、ザックの中を調べたりといった手元の仕事用という風に考えて、できるだけ小さくて軽いものを。
*ポリ袋は荷物の整理用として、手つきのもの何枚かと、30リットル級ゴミ袋を1〜2枚を濡れもの整理、濡らしたくないものの防水用として使います。2日目は自分の靴をザックに入れてスキー靴をはきます。
*貼るカイロはミニサイズだけにしてください。最低10枚、装備に不安のある人は20枚用意しておいて下さると、寒さに起因する苦痛はほとんど回避できます。
*なお、肌着の上から貼る50℃級の「貼るカイロ」でなしに、直接肌に貼れる40℃級の「直貼り」をテストしてみて下さい。
●今年も軽アイゼンを用意しました。1セット2,000円です。(11.1)


●10月27-28日の妙高山+火打山(火打山は割愛しました)では、妙高山山頂にいたほんの一瞬だけですが、吹雪の気配となり、あわてて下山を急ぎました。高度を下げるに従って急に温度が高くなり、燕温泉あたりでは紅葉の最後の輝きを楽しみました。
●そのあと事件が2件。燕温泉の無料露天風呂で、女性専用風呂から男性(一般)風呂に「越境難民事件」が起きました。妙高高原駅に着くと、来るべき列車が隣の駅へ引き返したというではありませんか。「空転」というその理由が最初は理解できませんでしたが、強風に舞った落ち葉が線路に積もって車輪を空転させたというのです。火打山を割愛して浮いた時間が消えるころ、6両編成で滑りにくい(滑ったのは4両編成の列車)という快速列車がやってきました。無差別テロ的不安のなかにしばらく置かれたのでした。(10.28)


●T.関根さんが糸の会の10dで半年ぶりに復帰しました。通勤時にセンターラインオーバーしてきた車に正面衝突されて、長い入院ののち、背骨も一部つぶれていることがわかったのだそうですが、その背骨をだましだましのリハビリ登山になりました。以下、翌日届いたファクスです。
★三国山、ご心配おかけしてしまったかと心苦しく思っています。なんとか最後まで皆さんについて、楽しく尾根歩きが出来、数ヶ月ぶりの幸せな1日となりました。前日からの苦しい程の緊張感も、朝、先生にお会いした時「大丈夫ですョ」の一言でスッとほぐれ、リハビリのつもりの山歩きも、楽しむ心のゆとりが出来ました。本当にありがとうございました。それにしてもストックは強力な味方でした。これから、又、少しずつ自分の体調と体力に見合うところで参加させていただきたいと思います。(10.17)


●10月から糸の会に「c」を復活しました。――なぜそのお知らせをするのかというと、日帰りのボリューム設定に最近悩みが出てきていることと関係があるからです。
●日帰りの山歩きをハード系(それなりにたっぷり歩いた気分になりたい)とライト系(リハビリも含めて、いい汗かいたら軽めに終わらせたい)に分けて「a」(山手線駅08時集合→18時下山で行動枠約10時間)と「d」(山手線駅09時集合→16時下山で行動枠約7時間)とし、東武カルチュアスクールの講座は「d」を基準にしています。
●問題は朝日カルチャーセンター千葉の日帰りで、2講座を1講座にまとめたことから、どうしても「a」から[d」までの幅に大きく振れる気配があって、こちらがふらついてしまうのです。糸の会のほうでここ1年お休みしていた「c」を復活して、「a」と「d」の中間のいいとこ取りを試みつつ、朝日カルチャーセンター千葉の日帰りも「c」という軸で考えていきたいと思っています。結果的には何も変わらないかもしれませんが、そんなふうな気持ちでやっていきたいと思っています。(10.14)


●宵闇に追いつかれた吾妻山で新しいライトの実験ができました。新宿のコージツで見つけて買った「ウルトラブライトLEDライト」というもので、購入価格は900円ぐらいだったと思います。いつもカメラケースのあたりにぶら下げていますので見ていただけますが、時計/電卓用のボタン電池2枚を使う発光ダイオードつきのキーライトです。手に持って使うライトとしては単3電池2本型のポケットライトを予備に4個持っていましたが、これはそれに十分匹敵します。しかも連続点灯約12時間です。私は電池交換もするでしょうが、ヨドバシ価格で270円×2枚ですから、まともに買うと新品を買った方が安いというような本体価格になっています。
●LEDライトとしてはフランスの登山ブランドのペツルのLEDヘッドライト「TIKKA」も使いました。これは単4電池3本で明るい状態で連続12時間点灯した後、ゆっくりと明るさを減じながら150時間まで実用可能というもの。「ウルトラブライトLEDライト」のLEDが3つ並んでいると考えてよく、登山道を歩く光量としてはLED1個で十分ということがわかりました。
●ただし、ヘッドライトタイプでは日本が誇るマネシタ?電器からペツルさんそっくりのものが出ていて、これのほうが、安くてよくできているようにも思えます。またキーライトタイプのLEDライトには色つきのものや点灯タイプのものなど多種多様ですから、まずは松下かペツルのヘッドライトのLEDをチェックして、そのレベルの明るさのものをお探し下さい。ちなみに購入したものは登山用品を扱っているハイマウントという会社の商品です。(10.12)


●また、遭難未遂の報告です。朝日カルチャーセンター千葉の小屋泊りの吾妻山(10.10-11)で午後7時に浄土平到着予定という計画が1時間半遅れて、かろうじて最終の東北新幹線で帰京ということになりました。
●この計画は当初から無理を重ねていました。浄土平の吾妻小舎に泊まれば縦走して最高峰の西吾妻山(2,035m)に登り白布温泉に下ることが可能なのですが、その吾妻小舎が体育の日の連休後の休みということで、ルートを逆にしたのでした。白布温泉側からでもロープウェイと登山リフト3本を乗り継ぐと標高約1,800mまで上がってしまうので浄土平の標高約1,600mより有利に思えるのですが、ロープウェイの始発が8時20分で、上に着くまでに約1時間かかるので、歩き始めが9時半になるという時間的な制約がありました。リフトの係員が「西吾妻山に登ってからの縦走じゃ暗くなる」といっていましたが、まさに最初から、後ろの30分ほどが暗くなるという計画でした。
●判断の分岐点は午後2時到着予定の東大巓で、1時間遅れでした。計画では残り5時間ですから、予定通りいって午後8時。1時間の遅れになる計算なのですが、その5時間というのは標高約400m下って300m登り、200m下るというなだらかな勾配のところを、全部登りの計算で時間を出していたのです。湿地帯には木道があったりして30分ぐらいは縮まるだろうと考えて、携帯電話でタクシーに7時の予定が7時30分になるかもしれないと伝えたのでした。
●ところが沢筋を下って、登り返す道は、前日山形新幹線が不通になったという集中豪雨(私たちは不通になる前に米沢まで行き、その夜、テレビで集中豪雨の危険を伝えられていましたが、実感はありませんでした)が、道が全部川になっていて、平坦なところは水をかぶったぬかるみになっていました。あらゆる場所に木の根が浮き出ていて、何カ所もの渡渉点が堂々たる流れになっていました。結局計画書で5時間のところを5時間半かかったので、到着が合計1時間半遅れたのです。
●この時期には、意図的に下山が暗くなるという計画を立てることが多いのであまり真剣に考えずにいたのですが、有効な逃げがとれていませんでした。そのことがしだいに大きな負担となっていたということを反省しています。……もちろん、ライトをつけずに暗闇を歩くという余裕はありませんでした。みなさんにずいぶん無理を強いてしまいました。ごめんなさい。お疲れさまでした。(10.12)


●I.志賀さんからのEメールです
★視覚障害者と晴眼者の山の会に「三ツ星山の会」というのがあって、そこの会の人(視覚障害者)から、是非一緒に山に行きましょうと誘われています。詳しいことは分かりませんが、視覚障害者が晴眼者のザックにつかまる形で、視覚障害者をガイドしつつ山を歩くようです。
★でもその人に、ガイドできるのは登りだけ、下りは自分ひとりだけでも大変だからって言ったら、それでもいいんですって。ですからまずは易しそうな山に参加してみようかなぁ、なんて考えています。街中をガイドするのはちょっとだけ習ったことがあるのですが、山道となるとまるで違いますから、一体どうなるでしょう。もしも行ったときには報告させてください。(10.6)


●森山正子さんから9.3のEメールの続編です
★4日に糸の会の資料が届きました。退会の意思をお伝えしましたが、私は2002年3月まで在籍している事を忘れていました。一昨年の麦草峠と高峰温泉のスキーは生まれて始めての体験と楽しい思い出は強烈に残っていますが、スキーが中途半端のまま終わってしまった悔しさも強く残っています。ぜひもう一度チャレンジしたいです。来年1月まで一所懸命ヘソクリを貯め健康に留意して参加したいと思いますので、美ヶ原スキーの資料を送ってください。(10.6)


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