山旅図鑑 no.194
熊倉山
2018.5.12

山旅図鑑目次


糸の会(no.1083)
2018.5.12
熊倉山
56パワー(計画)

登り25p→下り27p→車道下り4p(計画)

*当初の計画は日野コースを登って白久林道コースを下るというものでしたが、登山口へのタクシーの誘導にちょっとミスがあって城山コースを登ることになりました。その登山口で白久林道コースが閉鎖されていることを知って、日野コースを下ることになりました。
・0945……城山登山口を出発(標高約650m)
・1020-25……休憩(標高約850m)
・1115-20……休憩(標高約1,100m)
・1140-50……休憩(標高約1,250m)
・1235-50……熊倉山山頂(標高1,427m)
・1400-10……休憩(標高約900m)
・1415……官舎跡通過(標高約850m)
・1445-55……日野コース登山口で休憩(標高700m)
・1635……武州日野駅(標高約300m)

今回の写真出展メンバー(提出順)は以下の1人です。

伊藤 幸司(67点)



山旅図鑑 no.194
熊倉山
2018.5.12

熊倉山登山
【撮影】09時23分=伊藤 幸司
秩父鉄道の武州日野駅から登って白久駅へと下る計画で出かけました。白久駅への途中に白久温泉谷津川館があるので、できればそこで入浴、できなければ秩父の街まで出て、という心づもりでした。ところが武州日野駅から登るとすると登山口まで2km半ほどあるので、それを嫌って西武秩父駅からタクシーで登山口まで直行しました。
これは最後の集落にあたる寺沢あたりから見た熊倉山……のはずです。

熊倉山登山
【撮影】09時48分=伊藤 幸司
じつは日野コースから登ろうと考えていたのですが、タクシーを走らせながら見ているとその入口がちょっとあいまいだったことから、林道をその先の城山コース登山口まで行きました。これまで歩いたことがないというだけの理由で行ってみたわけですが、今やそこが主要な登山口となっているらしいと感じました。
登山口に示された情報ボードで、今回下る予定だった白久林道コースは土砂崩落のため通行禁止と知りました。そこで登りはこの城山コース、下りは登山口に不安があった日野コースと決めたのです。

熊倉山登山、クワガタソウ
【撮影】09時54分=伊藤 幸司
クワガタソウです。念のために「あの頂きを越えて・野山で出会った花」の「クワガタソウに似た花」を見てみました。
【特徴:茎の毛が屈出する、葉は卵形でのこぎり状の鋸歯がある、花は淡紫色のことが特徴。】

熊倉山登山
【撮影】09時56分=伊藤 幸司
これはまったくわかりません。でも名前が知られていないはずはない、という葉っぱの表情。

熊倉山登山、ガクウツギ
【撮影】09時58分=伊藤 幸司
ガクウツギの木が1本、登山道脇にありました。アジサイに似た花とウツギの木、といわれてもよくわかりませんが、白い花のヤマアジサイとの決定的な違いはその白い装飾花の3枚のバランス。ヤマアジサイなら同じ大きさなのにガクウツギだと1枚が極端に大きいから。
今回それを確認。「似た花の調べ方」にこう書かれていました。
【ガクウツギは先端の装飾花(白い花びらのようなところ)だけ大きくやや長いが、ヤマアジサイは大きさが比較的そろっている。】

熊倉山登山
【撮影】10時00分=伊藤 幸司
城山コースはかなり傾斜のきつい北斜面をジグザグを切りながら一気に登っていきます。

熊倉山登山
【撮影】10時26分=伊藤 幸司
登山口から標高差で200mほど登りました。植林地に隙間があって、ちょっと気分が明るくなりました。

熊倉山登山、フタリシズカ
【撮影】10時27分=伊藤 幸司
これはフタリシズカですね。いつも私は悩むのですが、ヒトリシズカが花穂(かすい)を2本伸ばすこともあるからです。たしかにヒトリシズカの花穂にはその側面にW字に近い3本の雄しべをつけて緑の軸の白いブラシのようです。でも花が果実になると緑の珠がたくさんついて、この写真のような雰囲気になるかもと思います。
それに対してフタリシズカは花穂の横に着く雄しべは3本が丸まって半球の状態になっています。そして果実になると緑色になって、ヒトリシズカと同じような表情になるわけです。

熊倉山登山
【撮影】10時28分=伊藤 幸司
これはまずまちがいなくスミレだと思います。花があったとしてもよくわからないことの多いスミレですが、これはかなり特徴的な葉っぱです。確信ではありませんが、ナガバノスミレサイシンではないかと思います。当たったら嬉しいと思いますが……。

熊倉山登山、アセビ
【撮影】10時53分=伊藤 幸司
うんと小さい植物ですが、アセビだと思いました。そういう毒のある植物が主役にのし上がろうとする場面だとしたら、鹿の食害が広がっているのではないかと想像します。

熊倉山登山
【撮影】11時06分=伊藤 幸司
登り一辺倒だと思っていたら下りも出てきました。左右の光景から私たちがたどっている尾根がかなり痩せてきたことがわかります。岩尾根になっていく予感です。

熊倉山登山、ストックワーク
【撮影】11時08分=伊藤 幸司
痩せた岩尾根では、そのてっぺんをたどらずに、巻きながら登ることも多くなります。
この後姿、ストックがV字型になり、後ろ足のかかとあたりまで下げて押し上げるかたちになると満点なのですが。
岩場の登りではV字のストックの石突部分をかかとにぶつけて(ちゃんと当ててみると石突は足を置いた岩を突くことになります)後ろから押し上げるように使ってみます。すると足を置く場所はきちんと見ているので、ストックが後ろ足の足場を共通利用できます。

熊倉山登山、ストックワーク
【撮影】11時12分=伊藤 幸司
左手は岩をホールドしています。ストックだけで十分に歩ける場所ではありますが、不安を感じたらハンドホールドを利用すべきです。そのときストックの握りをはずせば、ストックはハンドベルトでぶら下がります。
その時、ずるずると引きずりながら歩いてもらうことを私は強調するのですが、たとえばこのような場所で見ていても、そのストックのさばき方にイライラしている感じがしたら、声をかけます。余裕がなくなった状況がストックさばきで見やすくなるので、リーダー側の安全確認の道具として利用しているのです。
クサリ場やハシゴではさらに邪魔感は大きくなりますが、その分、焦っている人がいたらすぐにわかります。気持ちが焦って事故の危険が高まる兆候を捉えやすくするために、私はリーダーとして岩場でのストック使用をできる限り実施します。(ただし谷側の1本だけにすることは考えます)

熊倉山登山、トウゴクミツバツツジ
【撮影】11時25分=伊藤 幸司
トウゴクミツバツツジの登場です。登山道は植林地を抜け出て楽しい雰囲気になってきました。

熊倉山登山、トウゴクミツバツツジ
【撮影】11時27分=伊藤 幸司
トウゴクミツバツツジ。この薄紫色が森に広がると季節がひとつ進んだという気持ちになります。

熊倉山登山
【撮影】11時29分=伊藤 幸司
なかなか素晴らしい道になってきました。

熊倉山登山、トウゴクミツバツツジ
【撮影】11時32分=伊藤 幸司
この写真でははっきりしませんが、雄しべは10本近く確認できます。このトウゴクミツバツツジはちょっと早熟な感じですが、とんがった印象が目を引きました。最初はフワッとした感じで薄紫のかたまりになるのですが、緑の三つ葉が伸びてくるに従って花の独立感が強まります。

熊倉山登山
【撮影】11時32分=伊藤 幸司
ロープを張った岩場が出てきました。特段難しいものではありませんが、こういう岩場が連続するのかな? という雰囲気になってきました。

熊倉山登山
【撮影】11時33分=伊藤 幸司
このルートには驚くほど立派な道標もありますし、画面中央部の奥に見えるように赤布もついています。よく整備された登山道だといえます。

熊倉山登山
【撮影】11時56分=伊藤 幸司
登っているのに下りもある。先が見えないだけに、これがいつまで続くのだろうか、という気分にもなります。

熊倉山登山
【撮影】11時57分=伊藤 幸司
この岩のところに大きな段差が隠れています。

熊倉山登山
【撮影】12時04分=伊藤 幸司
この尾根の凸凹感は、遠くから見ればはっきりとわかるのではないでしょうか。

熊倉山登山、トウゴクミツバツツジ
【撮影】12時19分=伊藤 幸司
再びトウゴクミツバツツジ。力強い枝が伸びていました。

熊倉山登山、トウゴクミツバツツジ
【撮影】12時20分=伊藤 幸司
風景の中でトウゴクミツバツツジが存在感を強めてきました。草の花の季節から、木の花の季節へと移り変わったという印象を強めてきました。

熊倉山登山、トウゴクミツバツツジ
【撮影】12時31分=伊藤 幸司
山頂にトウゴクミツバツツジの素晴らしい花がありました。

熊倉山登山、トウゴクミツバツツジ
【撮影】12時41分=伊藤 幸司
山頂の三角点のところにトウゴクミツバツツジの大きなかたまりがありました。

熊倉山登山
【撮影】12時44分=伊藤 幸司
山頂での記念写真。

熊倉山登山
【撮影】12時56分=伊藤 幸司
日野コースを下り始めました。登ってきた城山コースを左手に見ながら右にどんどん離れていくというコース取り。城山コースでは自然林の登りでしたが、こちらの山腹は頂上直下まで植林帯となっていました。

熊倉山登山
【撮影】13時06分=伊藤 幸司
この岩にはどうも名前がついていないようなのですが、奇岩です。というよりどうしてこんなふうに残されたのかという不思議。

熊倉山登山
【撮影】13時12分=伊藤 幸司
木立が伸びているようすから見ると傾斜は実際より急に写っていますが、見ていた印象はまさにこの感じ。道は急斜面を下っていきます。

熊倉山登山、コバイケイソウ
【撮影】13時16分=伊藤 幸司
すぐにゆるやかな斜面になると、コバイケイソウらしい葉が一面に広がっていました。コバイケイソウでなければバイケイソウなのですが、花がないと区別がつきません。でも登山者のみなさんがコバイケイソウだとレポートしているのでコバイケイソウだと思います。
念のためこの機会にもう一度葉っぱで違いが分かるかと調べているとなんだか知ったようなことを書いた文章が出てきました。
出てきたのは「29・コバイケイソウとその仲間…山の三悪人・悪徳の栄え」というタイトルでした。
小見出しが「イッセイミヤケが先か、コバイケイソウが先か」というので、あれっ? と思ったのです。
じつは私の本『山の道、山の花──記憶に残る一輪の花』(晩聲社・2007.8。1,850円。電子版450円)の紹介ページでした。しかもちょっと苦い味が残っている文章ですので、私の初稿原稿から全文読んでいただきたいと思います。
【★コバイケイソウとその仲間
 1989年に三宅一生がプリーツ・プリーズを発表。古代から服飾デザインとして存在したプリーツをまったく新しいテクノロジー素材として世界に提供した……ということに私がどうしても言及したいのは、コバイケイソウ(小梅けい草。けいは草冠に惠)の葉が、そのイッセイミヤケのプリーツ・プリーズにそっくりだと、見るたびに思ったからだ。
 その、プリーツ・プリーズに似た葉は、丹沢でも頻繁に目にする。鹿によって笹が低く刈られたところにも堂々と生えている。毒草であることによって生き延びているという意味で山の三悪人に加えてある。
 それと、コバイケイソウは大きな山の大きな斜面に大群落をつくることが多い。圧倒的なパワーが炸裂しているという思いこみで、悪人呼ばわりしているのかもしれない。しかし、毒をもってあれほどまでパワフルだというのはいかがなものか。
 コバイケイソウがあるなら、とうぜんバイケイソウがあるはずだ。今回調べてみると、道志山塊のいちばん富士山に近い御正体山で見ていたのがそれらしい。
 コバイケイソウの花が白なら、とことんそれに対抗するかのように緑の花をつけているのがミヤマバイケイソウ(深山梅けい草。けいは草冠に惠)だ。
 コバイケイソウとその仲間は、花が咲かないと私には区別できない。しかし、私の体験だけでいうと、ミヤマバイケイソウが圧倒的なパワーを振りまいていたことは一度もない。ひとり、静かに立っていたという印象が強い。……でもやはり毒はひそかに持っているという。】
じつは問題は写真キャプションなんです。
【丹沢・檜洞丸(1,600m)の山頂部に広がるコバイケイソウの群落。保護のための木道は丹沢のあちこちに見られる丹沢仕様[1999.5.26]】
檜洞丸の山頂部をびっしりと埋め尽くしている葉っぱをコバイケイソウとしたのですが、じつはバイケイソウなんです。
すると「丹沢山地に生育するオオバイケイソウの地上部個体密度とその生育立地との関係」神奈川自然誌資料(29): 17-26 Mar.2008……という論文がありました。
【丹沢では1980年代後半よりニホンジカの採食による自然植生への影響が顕在化したとする数々の報告がなされている(遠山・坂井,1993;大野・尾関,1997;村上・中村,1997ほか)。林床に広く分布していたスズダケが退行し,風衝草原やブナ林からはクガイソウ,オオモミジガサ,レンゲショウマなどの多年生草本が消失,ラン科植物などの希少種が減少した。代わりにオオバイケイソウ,マルバダケブキ,シロヨメナ,ヤマトリカブト,フタリシズカなどのシカ不嗜好性植物が林床を一面に覆うようになったと報告されている(村上,2005;村上・中村,2006ほか)。ところがオオバイケイソウは他のシカ不嗜好性植物とは違い分布域は限定されているように観察され,また一部の生育地は登山道を木道化するなど保護の対象にもされている。神奈川県植物誌2001(神奈川県植物誌調査会,2001)によればオオバイケイソウは「関東・中部地方に分布し,県内では丹沢・箱根のブナ帯のやや湿った林内に群生する」が,その生育立地については言及されていない。そこで本研究では,丹沢山地のブナ林林床に生育するオオバイケイソウについて,その分布範囲と生育立地を明らかにすることを目的とした。】
その結果、【全調査域の地上部個体密度分布図を大室山,檜洞丸,蛭ヶ岳,丹沢山,塔ノ岳の5図幅に分けて作成した。】というのです。
そのオオバケイソウとは何か? 「樹げむのTreeWorld」にありました。別名バイケイソウとして。
【山地の亜高山帯にかけて、林内や湿った草地に生える。有毒植物。シカが食べないため、丹沢の尾根や山頂付近では群生していることが多い。茎が0.6〜1.5mほどに直立し、下部に大きな葉を、上部に大型の円錐花序をつける。基本種バイケイソウ(var. grandiflorum)の変種であり、花被片がやや大きいとされる。丹沢にはオオバイケイソウだけが見られる。】

熊倉山登山、エンレイソウ
【撮影】13時21分=伊藤 幸司
コバイケイソウの大平原の真ん中に大きな岩があって、その上にエンレイソウがありました。暗い林内、かなり遠くなので手持ちの望遠でよく撮れたと思います。


熊倉山登山、ラショウモンカズラ
【撮影】13時21分=伊藤 幸司
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ラショウモンカズラが道際にポツンとありました。これがどうしてカズラ(蔓)、つまりつる植物なのか知りたいと思っていたらありました。
岡山理科大学 生物地球学部 生物地球学科の植物生態研究室(波田研)のホームページです。
【開花している状況からは、ツル植物とは思えないが、開花していない部分から地上を這う走出茎を出す。花後の株からも走出茎を伸ばすものと思うが確認していない。走出茎はツル植物のように巻きつくというよりもヤエムグラのように斜面を上方に向かってまっすぐ倒れ掛かって登っていくといった感じ。】

熊倉山登山、ハコベ
【撮影】13時22分=伊藤 幸司
これはハコベ。5弁の白い花が深く裂けて10弁にも見えるのは春の七草のハコベと同様ですが、ミヤマハコベかもしれません。
ウィキペディアの「ミヤマハコベ」にこう書かれていました。
【和名にミヤマ(深山)とつくが、特に深山に多いわけではなく、低山でも割と普通に見られる。平地や山野、道ばたなどに普通に見られるコハコベ S. media と比べると花が大きい[5]。】
なずなさんという方の「花花花[花の家]花花花」というサイトに割り切りのいいハコベの見分け方がありました。
【ハコベの仲間は花弁が5枚で深く2裂するのが特徴。
ハコベの仲間はハコベ/コハコベ/ウシハコベ/ノミノフスマ/イヌハコベ/ミヤマハコベ/ などがあります。
これらの区別は、 花弁の方が萼片よりもはるかに長いのがノミノフスマとミヤマハコベです。
この2つの区別は葉で決まります。
葉の付け根に毛があるのがノミノフスマで毛がないのがミヤマハコベです。
また、花弁の方が萼片とほぼ同じなのが ハコベ/コハコベ/ウシハコベです。
そして花柱が5本あるのがウシハコベで3本なのがコハコベとハコベで区別ができます。
さらに、この2つの区別は茎の色で決まります。
暗紫色してるのがコハコベで緑色がハコベです。】
なおここで「ナデシコ科ハコベ属のハコベ」はミドリハコベとしています。

熊倉山登山、ヤマブキソウ
【撮影】13時24分=伊藤 幸司
花弁が4枚ですからヤマブキソウです。

熊倉山登山、ニリンソウ
【撮影】13時24分=伊藤 幸司
ニリンソウがけっこうたくさんありました。

熊倉山登山、ハシリドコロ
【撮影】13時25分=伊藤 幸司
これはハシリドコロ。葉っぱがいかにも元気で、花もつけていました。

熊倉山登山、ハコベ
【撮影】13時27分=伊藤 幸司
先ほどミヤマハコベと考えた花ですが、この写真では緑色のガク片が白い花弁より長く見えます。先に引用した分類法では花弁が萼片とほぼ同じならハコベ(ミドリハコベ)/コハコベ/ウシハコベとなります。「ハコベ」としておくのが無難のようです。

熊倉山登山、マムシグサ
【撮影】13時33分=伊藤 幸司
マムシグサかその仲間です。ずいぶん大きく、堂々としていたのでちょっと気を入れて撮った記憶があります。

熊倉山登山、ヤマツツジ
【撮影】13時54分=伊藤 幸司
下ってきたらヤマツツジがあった、という感じです。

熊倉山登山
【撮影】13時56分=伊藤 幸司
道はこのあたりから谷筋へと降りていく雰囲気になりました。

熊倉山登山、ガクウツギ
【撮影】14時10分=伊藤 幸司
登りの道筋で見たガクウツギをまた見ました。純白の装飾花のアンバランスな3点セットが魅力的です。

熊倉山登山、ガクウツギ
【撮影】14時10分=伊藤 幸司
ガクウツギの装飾花はきちんと見るとなかなか魅力的だと思います。

熊倉山登山
【撮影】14時11分=伊藤 幸司
道は尾根から谷筋に降りて流れの脇をゆるやかに下っていくという道になりました。この数分後に「官舎跡」を通過し、いよいよ本格的な谷道へと変化していきます。

熊倉山登山
【撮影】14時20分=伊藤 幸司
流路を見ながらの下りはいよいよ終盤、という雰囲気になっていきます。

熊倉山登山
【撮影】14時24分=伊藤 幸司
沢筋の道にはかなり前に掛けられていたと思われる丸太橋の残骸がありました。

熊倉山登山、クワガタソウ
【撮影】14時26分=伊藤 幸司
登り始めに見たクワガタソウがここにもありました。谷筋に下ってから花が激減したのでちょっと嬉しい出会いという感じ。

熊倉山登山
【撮影】14時29分=伊藤 幸司
ここにはかなりしっかりした橋が渡されていました。

熊倉山登山
【撮影】14時31分=伊藤 幸司
始めは渡渉の回数をメモしていたのですが、やめました。

熊倉山登山
【撮影】14時33分=伊藤 幸司
増水したら、靴を濡らさずには渡れませんが、それよりもダブルストックを使わないと足元が怪しくなります。

熊倉山登山、登山技術
【撮影】14時38分=伊藤 幸司
沢筋のこういう道は、下山が遅れて夕闇に追いつかれると見えなくなります。これくらい狭い谷ならまだしも、広い河原では道が見えなくなります。そういうときには強力なサーチライトを振り回すほど危険なことはありません。
ヘッドランプも目より上から照らしているとものが見えにくいことはご存知ですか? 悪路を疾走する車のラリーではドライバーの目より高い位置にライトをつけません。道路の凸凹が見えなくなってしまうからです。
それと、強力な明かりを振り回すと、道筋などはほとんど見えず、ほんのちょっと「道らしい」雰囲気の影にだまされて右往左往させられます。夜間自動車を運転しているとライトで照らされたところ以外は完全な暗黒だったりしますが、それと同じです。
どうしたらいいのか。先頭を歩く人はライトの光を基本的につけず、肉眼の高感度領域「周辺視野」で「道筋」をたどります。日没後1時間はライト無しで歩いてみるというが重要で、道筋がどう見えているか、道の凸凹や小石や岩がどのように見えるか確かめながら、ときどき弱い光を出して確認していきます。
じつは人間の目は高感度で白黒の領域をきちんと使うと驚くほどの暗視能力をもっていて、月明かりがあれば昼とあまり違わない歩き方が可能です。日本ではかつて山道を使った全国レベルのネットワークが構築されていて、驚くほど短時間に情報が伝達されたといいますが、そういう「忍者歩き」を体験することは山歩きの楽しさのひとつです。秋の日はつるべ落としで東京では9月に日没が18時台から17時台になり、10月になると16時台にまで早まります。樹林帯の山道でも日没後30分は肉眼で問題ありませんが、周辺視野を使えるとさらに30分は歩けます。念のためにキーライトのたぐいを手に持って、必要なときだけ一瞬点灯して、瞳孔が開いている間に見るという感覚でその光を利用します。そうすると目が暗闇に慣れた状態で、足元の何がどのように見えるのか確認しながら歩けます。
糸の会では、だから秋になると下山が日没後になるような計画を立てます。そういう場面を想定して。

熊倉山登山、登山技術
【撮影】14時43分=伊藤 幸司
いま、この木は滑らないと判断できますが、山で木製の橋や通路を歩くときには、滑る可能性を考えながら「2点以上を同時に踏む」という原則を守ります。

熊倉山登山
【撮影】14時48分=伊藤 幸司
前の写真の橋は、ここに見える手前の橋です。

熊倉山登山
【撮影】14時50分=伊藤 幸司
前の写真の上方には、小さな滝が見えました。撮っているのは林道終点、日野コースの登山口(のひとつ)です。
ちなみにこの林道の先、朝方タクシーで登ってきた舗装した林道を少し下ったところに、もう1本林道があります。それをちょっと入るともうひとつ日野コースの登山口がありました。

熊倉山登山
【撮影】14時58分=伊藤 幸司
林道からは秩父鉄道沿線の村が見えました。

熊倉山登山
【撮影】15時00分=伊藤 幸司
ここはなにか特別な岸壁なように見えました。右手の谷側に岩を残して切通のような雰囲気のところもありました。見上げているのは写真ではよくわかりませんが、今にも落ちてきそうな巨木。

熊倉山登山、ガクウツギ
【撮影】15時03分=伊藤 幸司
ガクウツギの花がここにもありました。

熊倉山登山、オオカメノキ
【撮影】15時25分=伊藤 幸司
この長大な花の列はオオカメノキのようですが、ヤブデマリかもしれません。白い装飾花がバランスのとれた5弁(オオカメノキ)か、どうか、というところ。

熊倉山登山、ヤマボウシ
【撮影】15時43分=伊藤 幸司
今年はヤマボウシが豊作というか、異常にたくさん花をつけていますが、これは葉のほうが圧倒的なパワーを感じさせる光景でした。

熊倉山登山、ヤマボウシ
【撮影】15時44分=伊藤 幸司
舗装された林道を歩きながら眼下にヤマボウシを見下ろしています。

熊倉山登山、イロハカエデ
【撮影】15時54分=伊藤 幸司
これはイロハカエデのように思われます。掌状に深く5〜9列という葉が写真のあちこちに見えます。

熊倉山登山
【撮影】15時57分=伊藤 幸司
寺沢の集落に入って寺沢観音堂がありました。地図で見ると武州日野駅まではもう一歩というところです。

熊倉山登山、ウツギ
【撮影】16時03分=伊藤 幸司
これはウツギ、だと思います。

熊倉山登山
【撮影】16時06分=伊藤 幸司
ここには駅へ直行できる古い歩道専用トンネルがあるのですが「トンネル内落盤の恐れあり、通行止」となっていて、代わりに「弟富士遊歩道入口」がありました。駅まで「1.2km18分」とありましたが、それがこの登り。

熊倉山登山
【撮影】16時15分=伊藤 幸司
なんだかもうひと山登らせられる感じがしました。

熊倉山登山
【撮影】16時26分=伊藤 幸司
登り始めてから20分、遊歩道が終わりました。

熊倉山登山
【撮影】18時10分=伊藤 幸司
この日は西武秩父駅の祭の湯で入浴と食事。前に来たときには釜飯だけだったのが普通の食堂になっていました。食堂の経営方針が変わったようです。



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