山旅図鑑 no.198
高山
2018.6.7

山旅図鑑目次


糸の会(no.1087)
2018.6.7
高山
33パワー

登り13p→下り13p→湖岸歩道7p

*計画書には次のように書きました。
*これは6月の糸の会の定番、というより決定版の高山です。シロヤシオはもちろん、毎回熊さんとの出会いを楽しみにしています(願いが叶ったのは1回だけ)。さらに「伊藤さん家」(東京アングリング&カントリークラブのクラブハウス跡)のクリンソウです。
*今年は例年より1週間ほど早いところが多いので、どうでしょうか。
────
*ともかく、今年は春から花の満開スケジュールが1週間から10日早いように思われて、この日はかなりビクビクしながら奥日光へと向かったのでした。
*バスは中禅寺湖の北岸を進むのですが、シロヤシオの季節なら対岸の山肌に白い塊がポツポツと見えてくるはずなのに「一個も見えない」という状況でした。
*そのシロヤシオが私たちの前にどのように登場してきたかは写真をご覧いただければわかります。

6月7日
・1140……高山登山口を出発(標高約1,350m)
・1335-50……高山山頂(標高1,668m)22度C
・1430-35……小田代原方面との分岐で休憩(標高約1,500m)
・1510……中禅寺湖岸(標高1,269m)
・1530-50……千手ヶ浜のクリンソウ(標高約1,300m)

今回の写真出展メンバー(提出順)は以下の3人です。

藤原 由香里、矢野 博子、伊藤 幸司



山旅図鑑 no.198
高山
2018.6.7

高山=登山
【撮影】09時51分=矢野 博子
JR日光線の終着駅の改札口。1912年二代目のこの駅舎が出来た。東照宮とか中禅寺湖など景観の美しい街の出発点として 大いに活躍したに違いない。

高山=登山
【撮影】09時52分=矢野 博子
同じくJR日光駅の駅舎。少し前までは 日本全国駅舎ごとに特色があったのに 新幹線の影響もあってか 最近はどこも同じようで趣のある駅が少なくなって つまらない。

高山=登山
【撮影】09時57分=伊藤 幸司
前方に見える緑の屋根が東武日光駅。その駅前に屋根のついたバス停があって、電車が着くたびに多くの人が並びます。
ところが私たちが利用する日光湯元行きのバスはいろは坂を越えて1時間以上乗ることになります。できれば座りたい。……で、東武バスでありながら東武日光駅ではなく、JR日光駅を始発としているゆえにここまで来て待ったのです。あいにく平日で東武日光駅で並んでも座るにはまったく問題ありませんでしたが。
でも東武鉄道でやって来たお客さんに対しての姿勢からすれば、東武日光駅を始発にして、そこからこちらへ回るほうがフツーの感覚ではないかと、いつも思ってしまうのです。

高山=登山
【撮影】10時28分=伊藤 幸司
いろは坂はみごとな新緑に包まれていました。これが秋には紅葉し、みごとに渋滞するので奥日光の計画を秋にはなかなか立てられないのです。

高山=登山
【撮影】10時53分=矢野 博子
日光二荒山神社の鳥居。この神社はかなりのパワースポットで有名であることを 後で知った。

高山=登山
【撮影】10時58分=伊藤 幸司
中禅寺湖の湖畔に出ました。この日の計画の最大の狙いは奥日光のシロヤシオですから、まずは対岸の山肌を見たのですが、白いかたまりはほとんどありませんでした。あれば絶対に撮っておくと張り切っていたのですが、やはり季節が驚くほど速いスピードで進んでいってしまったという印象です。
この写真では湖畔の家の向こうに円やかで低い山が見えています。それが高山。その右端に(写真では枠外になりますが)竜頭の滝があるのです。

高山=登山
【撮影】11時15分=伊藤 幸司
竜頭の滝。この水は湯ノ湖から戦場ヶ原を抜けてここまでやってきます。私たちは菖蒲ヶ浜バス停で降りたぐらいですから、中禅寺湖はすぐそこです。

高山=登山、竜頭の滝
【撮影】11時16分=伊藤 幸司
メインの滝をアップで撮りましたがとくに意味はありません。トリップアドバイザーで龍頭之茶屋の口コミを見ると、かなりの好評判です。
【とにかく何を食べても美味しく感じるのは水が美味しいから。
昔からここのコーヒーは有名でしたが、いつの頃からか茶屋もできてこちらも何を食べても美味しい。味付けがどうのと言うより何と言っても水でしょう。雑煮は揚げた餅が入っていますが油が古そうなのは残念。
このコーヒーを飲むだけのために日光まで来る人がたくさんいます。(2018年6月10日)】
【竜頭ノ滝を訪れる時は、必ず立ち寄る茶屋。今までの定番は、みたらし団子か揚げ餅の入ったお雑煮でしたが、今回はおでんにトライ。ウォーキングの後だったので、出汁も全部飲んでしまいました。600えんでした。(2018年4月29日)】
残念ながら糸の会ではこの茶屋で飲んだり食べたりしたことはなく、注文しなくても自由に見せてくれる店内の観瀑台に立ち寄るだけでした。無料で最高の場所に立ち、写真を撮らせてくれるので、いつもありがたいと思いながらの撮影。
龍頭之茶屋のホームページに「コンセプト」というのがありました。
【古くは日光山志に記された地獄茶屋の時代より、旅人達の安らぎの場として茶屋を営んでおります。
近くには竜頭の滝遊歩道があり、茶屋からも奥日光三名瀑の一つ「竜頭の滝」をご覧頂きながらお食事、お買い物をお楽しみ頂けます。
名物はここでしか味わえない茶屋特製のおぞう煮、多くの人に安らぎを与えるという意味の施無畏だんご、お土産では心地良い食感と上品な甘さのひぐらし餅が人気です。 また、コーヒースタンド旅情庵ではひぐらし餅付きの抹茶や清流で淹れたコーヒーをお召し上がり頂けます。】

高山=登山、竜頭の滝
【撮影】11時16分=矢野 博子
竜頭の滝。水の勢いがすごかった。遠足にきたのか 大勢の小学生が お弁当を頬張っていて にぎやかだった。

高山=登山、竜頭の滝
【撮影】11時17分=藤原 由香里
竜頭の滝で待ち合わせました。
高山ってどこだろう? 地図を見て、周りには聞いたことのある観光地があることを知った。戦場ヶ原は行ってみたかった場所で、ワタスゲが見ごろだった。始発に近い電車に乗って日光へ。戦場ヶ原を歩き、途中、湯川に片足落ちたりしながら、みなさんと無事合流したのだった。

高山=登山、ヤマツツジ
【撮影】11時24分=伊藤 幸司
龍頭之茶屋の脇から滝の落口へと登っていきます。岩の頭にヤマツツジの赤い花がありました。

高山=登山、ズミ
【撮影】11時26分=伊藤 幸司
目の前に終わりかかっている花があったのでとりあえず撮っておきました。帰って写真をよく見ると、特徴がありそうなのは白い花と、表情豊かな葉。どちらも自分で確定できないので最近驚くほど信頼性を増してきたグーグルの「画像」で「樹木の白い花、6月」と検索してみるとガマズミだのアオダモだのズミなどというキーワードが出てきました。花はズミに近いのですが、葉はガマズミに近いかな。そこで今度は「ズミの葉」で調べてみると、ありました。この写真、葉っぱもズミでいいようです。
「三河の植物観察」に「ズミ 酢実」がありました。その葉に関する部分。
【葉は互生し、葉柄は長さ1〜2.5㎝、微軟毛がある。葉身は卵形〜楕円形〜狭楕円形、長さ3〜7.5㎝、幅2〜4㎝、両面に若いときに微軟毛があり、古くなると、葉裏は、中脈と側脈に微軟毛があり、葉表はほぼ無毛。葉基部は円形〜広楔形。葉縁は鋸歯状、しばしば3裂し、新枝ではまれに5裂する。ただし、短い枝の葉はほとんど切れ込まない。葉先は鋭形。】
ところで、ズミだとすれば、これから登る高山の山裾部分にズミの林が広がっています。白い花と独特の枝ぶりで、私にもかなりの確率でズミだとわかります。
そこで「ズミの枝ぶり」で検索してみました。
すると電子ブックの内容見本が出てきました。
【ズミ……初夏の花飾り
立体迷路のような枝ぶりを花が隠す
初夏の山歩きでズミ(酸実)の木があるとほんとうにうれしい。
枝ぶりはけっこう華奢で、直線的な枝が思い思いに伸びている。トゲトゲの枝を広げる冬枯れの木を見るだけでもその造形的な枝ぶりは個性的だ。
それが、白い花と濃いピンクの蕾とでおおわれる。緑の葉とのカラーバランスも順次変化していくようだ。
その膨大な数の花に全部実がつくとしたらとんでもないことだと心配するが、心配どおりになるらしい。残念ながら実をつけたズミを見たことがないけれど、それもまた意表をつくものではないかと想像する。
なお、ズミは一般にはコナシ(小梨)として知られているが、ナシというより日本原産の野生のリンゴだそうだ。】
恐ろしいことに、これは2008年に晩成社から出した私の本『山の道、山の花 (あの山の、「記憶に残る一輪の花」に会うための、フォト・ガイドブック)』の電子版(定価405円)の一説。トゲトゲの枝とその枝ぶりでズミと判定していたことがわかります。
つまり10年前から花の知識に関してはほとんど進歩していないということが明らかです。でもそこにある写真を見てもこの写真の花がズミだと確定できません。
じつはほんの数年前まで、グーグルの「画像」検索は実用レベルではないと感じていました。ところがいま、画像認識におけるAI 技術は飛躍的に能力を上げています。
加えて、グーグルでは画像につけられた文字情報を効果的に利用するようになったようです。とくに画像のファイル名に加える「alt 属性」(代替属性。画像を表示できない、音声で判断したいというときに利用する代替テキスト)が重要な役割を果たすようになり、「画像公開に関するGoogleのガイドライン」にいろいろ書かれています。
【代替テキスト(画像について説明するテキスト)は、スクリーン リーダーを使用するユーザーや、低帯域幅のネットワークを使用しているユーザーなど、ウェブページの画像を確認できないユーザー向けの補助機能として役立ちます。
Google では、代替テキストに加えて、コンピュータ ビジョン アルゴリズムやページのコンテンツを使用して、画像のテーマを理解します。また、画像の代替テキストは、画像をリンクとして使用する場合にアンカー テキストとして使用できます。
代替テキストを設定するときは、キーワードを適切に使用して、ページのコンテンツのコンテキストに沿った、情報に富む、有用なコンテンツを作成するようにしてください。alt 属性にキーワードを羅列すること(キーワードの乱用)は避けてください。これによって、ユーザー エクスペリエンスが低下し、サイトがスパムとみなされる場合があります。】
【Google 画像検索では、ウェブ上の画像を検索できます。画像のキャプション、わかりやすいバッジ、AMP 結果などの新しい機能により、ユーザーは画像の詳しいコンテキストを使用して、すばやく情報を探索できます。
画像に関するコンテキストを追加すると、利便性が増すため、より良質なトラフィックをサイトに呼び込むことにつながります。また画像やサイトを Google 画像検索用に最適化することで、ユーザーは目的のコンテンツを見つけやすくなります。Google 画像検索の検索結果にコンテンツが表示される可能性を高めるには、Google のガイドラインに沿って対応してください。】
グーグルの画像検索に最適かどうかまだわかりませんが、この「山図鑑・高山」の写真の全てに「高山=登山」という山名を「alt 属性」としてつけます。さらに具体的にこれが「ズミ」と確定できれば、それも加えます。いずれ「ズミ」と検索するとこのあやしい写真が表示され、それを開くとこの長大なキャプションが迫ってくる、と考えていいのです。
グーグルの画像検索が能力を飛躍させた結果、AI 図鑑としての価値を日々増していると感じます。糸の会の山図鑑がいつどのようにそれに参加していくことになるのか楽しみです。
……最終確認ですが、これはズミです。

高山=登山
【撮影】11時28分=伊藤 幸司
これまではたいていこの場所で10分休憩(エネルギー補給)してきました。この次は龍頭之茶屋で滝を見ながらコーヒーを飲んだり、トイレに行ったり、ゆっくり過ごすことにしようと思いました。(忘れなければ)

高山=登山
【撮影】11時37分=伊藤 幸司
川筋の歩道を登ってくると、大きく蛇行してきたバス道路を渡ります。中禅寺湖が見えました。本当なら対岸の山肌にシロヤシオの白いかたまりがポツポツとあるはず……だったのに。

高山=登山
【撮影】11時37分=伊藤 幸司
この流れが竜頭の滝となって落ちていきます。橋の上から見ているのは上流側ですが、すぐ先に戦場ヶ原が広がっていて、水路沿いに遡っていくと湯滝があり、湯ノ湖があり、日光湯元温泉があります。

高山=登山
【撮影】11時40分=藤原 由香里
高山登山口。
シロヤシオを見たいと思っていた。地図にはツツジと書いてあった。期待を胸に登山口へ。まずは、金網の扉を開けて入る。

高山=登山、ズミ
【撮影】11時45分=伊藤 幸司
これがズミの林。歩きながら改めて見てみると、私にはこれがズミだと確定できませんでしたが、花が咲いていればわかります。知っているからズミです。

高山=登山、ズミ
【撮影】11時48分=伊藤 幸司
よく見たら、まだけっこう花が咲いていました。ズミの花。

高山=登山、ズミ
【撮影】11時48分=藤原 由香里
新緑の木漏れ日の中を歩くと、ポッカリ日が射している。ズミの花がまだ残って、少し華やかな雰囲気があった。が、写真では伝わらないなぁ。

高山=登山
【撮影】11時51分=伊藤 幸司
コバイケイソウかバイケイソウか、この段階ではわかりませんが、ここも鹿さんの生活圏なので、増えることはあっても減ることはないでしょう。

高山=登山、カラマツソウ
【撮影】11時52分=藤原 由香里
カラマツソウとコバイケイソウの群生。鹿の食害で出来上がった光景らしい。これだけの群生はさぞかし美しいだろうと思う。

高山=登山、ハルゼミ
【撮影】11時53分=矢野 博子
山の中に入っていくと ハルゼミの大合唱だった。鳥も鳴いているのだろうけど 打ち消されて聞こえない。そんなに沢山聞こえてきているのに 何故か抜け殻は 中々 見つからなかった。やっとで 見つけた一つ。声の割に随分と小さい殻。

高山=登山
【撮影】11時59分=伊藤 幸司
6月の高山は、この新緑が魅力です。一時期は中禅寺湖周辺を動き回る熊さんに会うチャンスを求めてこの道を歩いていました。一度だけ、前方でのんびりと休んでいた熊さんを発見、最後尾の人も、(後ろ姿でしたが)見ることができました。
日光湯元ビジターセンターのホームページには月ごとの「クマ目撃情報」があります。
【ハイキングや登山時には、クマに出会わないための工夫をしましょう。
クマの活動が活発になる夕方や早朝は、特に注意が必要です。
近年は日中に目撃されることも多いことから、以下の情報より出没箇所や時間帯などを事前に確認して留意してください。
クマを目撃したら、その場を静かに立ち去り、撮影・観察等の行為は絶対に行なわないでください。】
そのような注意書きに続いて「目撃情報」が地図化されていて、具体的な目撃リストもまとめられています。ちなみに私たちが訪れた2018年6月には17件あったそうで、以下のようにまとめられています。
【17…6月30日…17:00-19:00…湯元浄水場北側の森の中…距離50m…1頭…何かを食べていた
16…6月27日…9:40…光徳入口周辺…距離50m…1頭…歩いていた(道路を横切っていった)
15…6月26日…13:00…弓張峠…距離15m…1頭…山に入っていった
14…6月25日…11:50…湯滝駐車場⇔料金所間…距離30m…1頭…木に登っていた
13…6月25日…11:00…西ノ湖入口…距離100m…1頭…地面を掘っていた
12…6月24日…13:30…西ノ湖〜弓張峠間…距離5m…1頭…休んでいた
11…6月24日…15:30…湯滝駐車場付近の森…距離10m…1頭…何かを食べていた
10…6月24日…13:00…湯滝上カーブより下…距離5m…1頭…擁壁の上に座っていた
9…6月23日…13:00…西ノ湖〜弓張峠間…距離3m…1頭…不明
8…6月23日…14:00…湯滝入口〜湯滝駐車場間横の森…距離50m…1頭…歩いていた
7…6月18日…17:20…温泉寺付近…距離不明…1頭…歩いていた
6…6月18日…10:07…奥日光森のホテル 北東側…距離150m…1頭…ササを食べていた
5…6月12日…9:10…1002号線(弓張峠)…距離20m…1頭…歩いていた
4…6月8日…不明…西ノ湖付近…距離不明…1頭
3…6月5日…9:55…1002号線(弓張峠〜西ノ湖入口間)…距離30m…1頭…歩いていた
2…6月5日…12:30…西ノ湖入口…距離40m…1頭…じっとしていた
1…6月2日…10:30…1002号線(西ノ湖入口〜千手ヶ浜間)…距離50m…1頭…山の斜面を上って逃げていた】
ちなみに、中禅寺湖は明治中期から外国人や外国の大使館が別荘を林立させて日本有数の高級避暑地となるのですが、大正14年(1925)にフィッシング(鱒のフライフィッシング)を中心にした「東京アングリング & カントリークラブ」が創設されます。千手ヶ浜に建設されたその休憩所の管理人となった伊藤乙次郎さん夫婦が、じつは奥日光に通年居住した最初の住民となったのです。その伊藤さんの著書『森と湖とケモノたち』(1986年・白日社)によると乙次郎さんは猟師として周辺を猟場としていながら、奥さんは千手ヶ浜に住んで、一度もクマを見なかったと書いています。
私はある時、子どもたちと中禅寺湖畔でキャンプしましたが、そのときゴミを漁りに来るクマがいるということを知ったのです。

高山=登山、ハルゼミ
【撮影】11時59分=藤原 由香里
ハルゼミの抜け殻。山に入ってから、ずっとハルゼミが鳴いていた。『これだけ鳴いているのだから抜け殻があっても良さそうですね。』と先生。その気になって探すといくつか発見した。

高山=登山
【撮影】12時00分=藤原 由香里
新緑のグリーンライトの中を行く。

高山=登山、エゾハルゼミ、ハルゼミ
【撮影】12時03分=伊藤 幸司
ハルゼミの季節でもあります。
ハルゼミに関してちょっと不思議な調査報告がありました。
【8ハルゼミ
[分布と生態] 本州〜九州に分布し、4〜6月に発生する中型のセミ。おもに丘陵地のマツ林に生息していますが、近年、大都市圏では産地が激減しています。ぬけがらは地上から2m以上の高いところにつくので、収集がむずかしいセミの一つです。
[今回の調査結果] 149個のぬけがらが寄せられました。この分布図では、関東以西から九州まで、点々と産地があることがわかります。これは、従来から知られていた分布域を裏付けるものですが、産地が多い東海や近畿地方からの報告が少なくなっています。今一度、成虫の鳴き声を手がかりに、マツ林を歩いて探してみてください。】
なんだか仕掛けが大きい割に結果がささやかな調査のようです。表紙を見ると「’95 身近な生き物調査 調査結果最終版 環境庁」と出ています。
ところがその「おもに丘陵地のマツ林に生息しています」に引っかかって調べ直してみると私が出会ったのはエゾハルゼミなんですね。もちろん現場でだれかがエゾハルゼミと言っていたのは覚えていますが、松林かどうかで生息環境がまったく違うというのです。
【9エゾハルゼミ
[分布と生態] 北海道〜九州に分布し、5〜7月に発生する中型のセミ。北海道や東北地方では平地〜低山地、関東以西では1,000m前後の山地に見られ、ブナ、ミズナラ、コナラなどの林に生息します。
[今回の調査結果] 325個のぬけがらが寄せられました。この分布図を見ると、北海道〜本州中部にかけて分布が連続していること、平地にも分布していることなどがわかります。一方、近畿地方以西では分布は点状であり、より山地性のセミとなっています。この結果は、従来から知られている分布域と変わりませんが、記録自体が少ない種類だけに、全国分布を論じる上では貴重な資料となります。】
なんだか締まりのないレポートなのでこれは一体何だ? という気持ちになりました。
すると「まえがき」がありました
【■ご協力ありがとうございました
“セミ”をテーマに、みなさんにご協力いただいた「'95身近な生きもの調査」。みなさんからお寄せいただいた貴重なデータの集大成をお届けします。
ご参加いただいたみなさんのご協力のおかげで、日本に生息する32種のセミのうち28種について全国の分布の状況をつかむことができました。また、初鳴きや遅鳴き、地方ごとのいろいろな呼び名など、セミに関するさまざまなことがらを知ることができました。
みなさん一人ひとりからいただいたデータは、地図上の一つひとつの小さな記号に凝縮されています。お送りくださったご自分のデータを確認していただくとともに、調査をなさっていたときのお気持ちを思い出して、これからも身近な生きもの、身の回りの自然に関心を持ち続けていっていただきたいと思います。
調査の期間を通じ、みなさんからはたくさんのお便りをいただきました。みなさんが楽しみながらこの調査に参加された様子、調査が家族の絆を深めるのに一役買った様子などをお知らせいただき、私どもとしてもたいへんうれしく感じた次第です。残念ながら一つひとつのお便りにお返事ができませんでしたが、この報告書をもってお返事に代えさせていただきたいと思います。
今回の調査結果は、今後の自然保護行政に有効に活用してまいります。
このたびのご協力に対し厚くお礼申し上げるとともに、今後ともご支援、ご協力をお願い申し上げます。
■身近な生きもの調査とは
●「緑の国勢調査』は5回目を実施中
みなさんにご参加いただいた「身近な生きもの調査」は、環境庁がおおむね5年おきに実施している「緑の国勢調査」の一環として行われました。
この「緑の国勢調査」は、正式には自然環境保全基礎調査といい、植生や動植物の分布、海岸や河川、湖沼の改変の状況など、日本の自然環境のさまざまな項目が調べられています。昭和48年に第1回の調査がスタートし、現在は第5回の調査が進行中です。この調査は 1 自然環境の現状を明らかにすること、2 調査の積み重ねによって自然の変化を把握すること、3 自然環境保全のためのいろいろな施策のための基礎資料を提供すること、などを目的に実施されています。
●「身近な生きもの調査」は今回が3回目
広く一般の方々に参加いただく「身近な生きもの調査」は、昭和59年度にはじめて行われ、2回目が平成2年に行われました。今回はそれに続く3回目。1、2回目と異なり、テーマを絞って調査が進められています。
みなさんにご参加いただいた“セミ調査”以降、平成8年度にはひっつきむし、さらに平成9年度はツバメの巣をテーマに調査を行っています。
■8000件を超える参加申し込みをいただきました
平成7(1995)年の4月以降、環境庁が作成したパンフレットやマスコミを通じてこの調査を知られた方々から多数のお問い合わせをいただき、最終的に個人、団体をあわせて、8,138件の参加申し込みをいただきました。
参加件数を都道府県別に集計したのが下の表です。東京都、神奈川県で1,000件を超え、埼玉県、千葉県からそれに次ぐ多数の参加があるなど、関東地方の参加件数の多さが目立ちました。】
セミの場合、姿が見えにくいので森全体を震わすような鳴き声に最大の特徴がありますが、それに関して適切な表現をしている人がありました。「自然のフォトエッセイ」の「エゾハルゼミ」です。
【蝉の鳴き声の中では、変化の多い鳴き方だろう。鳴き始めは、まるでカエルが鳴いているような声だ。書き表しにくいのだが、近くで聞くと、ミョウーケン、ミョウーケンというように聞こえる。このミョウーケン、ミョウーケンという前奏を2〜5回ほど繰り返した後に続けて、カナカナカナ…とヒグラシによく似た鳴き声で短く鳴く。初めて聞くと別々の生き物の声に聞こえて、カエルとヒグラシが一緒に鳴いているのかと思ってしまう。また、時折、チィ、チィと、短く囀るように鳴く。集団で鳴くが、ヒグラシほどは統制はとれていないようだ。一斉に鳴き始め、一斉に鳴き止む時もあるが、バラバラに鳴いている時もあるようだ。また、ヒグラシより広い範囲に散らばって鳴くようだ。不思議なのは、強い風が吹いて森の葉音が大きくなると鳴き止むことがあることだ。よほど警戒心が強いのだろうか。】

高山=登山
【撮影】12時06分=藤原 由香里
高山を侮ってはいけません⁉︎ ロープが垂れていた。こういう場所はちょっとワクワクする。

高山=登山、ズダヤクシュ
【撮影】12時07分=伊藤 幸司
素直に見たらすぐにわかったはずなのに、葉っぱの先端が尾状にとがってヒキオコシの仲間らしい植物でこんな白い花を咲かせるものはなにか? とネット上をぐるぐると走り回ってしまいました。たぶん、見たら当然知っている植物だと思うけれど……という親近感でズダヤクシュを調べてみたらしっぽの出た葉っぱは別物。モミジ形の葉っぱがこの花とセットだと、間違いに気づきました。
こんな地味な花が登山道でけっこう目立つのはなぜかと思ったのですが、今回調べてみてここまで地味な植物で、固有名詞がかなり知られているというのはかなり特別だと思います。
「イー薬草・ドット・コム」の「薬用植物一覧表」に「ズダヤクシュ」がありました。
【見分け方・特徴
根茎は横に伸びて匍匐を出して増え、茎は直立して高さ20〜40センチ
葉は、根生葉、茎の下部の葉は、心臓形で5裂、葉の両面に短毛がある
花は、6〜8月、花茎を伸ばして、上部に白い小花を十数個付ける
花弁5枚、雄しべ10本、花後の果実は、耳かき状の蒴果になる
類似植物には、ヨキノシタ科のチャルメルソウ、コシノチャルメルソウがあり、葉が似ているが花の咲く時期が違う】
【薬効・用い方
古くからの民間薬として、せき止めには、乾燥したズダヤクシュを1日量約5グラム、水0.4リットルを半量まで煎じて服用する】
【その他
名の由来は、日本産物志(1872)には、「山民の方言に、喘息をズダと称す、此草喘息を治するに偉効あるを以って、ズダ薬種の名ありと云」という記述があり、これから、ズダヤクシュとして古くから薬草として用いられていた
ズダとは、木曾地方の方言という】

高山=登山
【撮影】12時07分=矢野 博子
高山は 随分前に糸の会の雪山で体験しているが 今回は新緑の中。当たり前だが 全然印象が違う。新緑が目にやさしい。

高山=登山、ズダヤクシュ
【撮影】12時09分=藤原 由香里
ズダヤクシュ。喘息に効果のある薬草です。

高山=登山
【撮影】12時10分=伊藤 幸司
昆虫の死骸、ハチですかね。キイロスズメバチですかね。黄色と白の縞はグーグルの画像には(たぶん)ひとつも出てきませんから、黄色と黒の縞の、黒い部分が死んで変質したのではないかと想像したのですが、わかりません。もしそうだとして、同じような黄色と黒の縞のあるハチはオオスズメバチ、コガタスズメバチ、モンスズメバチというのもあるらしいと知りました。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時12分=伊藤 幸司
高山の西麓にあったのが竜頭の滝、そこからいったん北麓に回り込んで、中禅寺湖から見れば裏側から、稜線に上がります。その稜線直下に、ありました。シロヤシオです。一般論として今年は季節が1週間から10日早く進んでいますから、シロヤシオが「ある」という証拠さえ見られれば御の字かなと思っていたのですが、これなら全盛期のシロヤシオのイメージが辛うじてわかります。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時12分=伊藤 幸司
そのシロヤシオ、花を見ると全盛期は過ぎています。いつ落ちても仕方ないという状態です。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時13分=伊藤 幸司
そしてもちろん、シロヤシオの花びらは今や次々に落ちているところです。

高山=登山、マイヅルソウ
【撮影】12時14分=藤原 由香里
マイヅルソウ。きれいに花を咲かせていた。群生という訳にはいかないが、花も楽しめる山。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時15分=藤原 由香里
ついに、シロヤシオ発見! 今年は、なぜかシロヤシオに憧れていた。だいぶ咲ききっていた。先生が『風の当たり方でまだまだこの先、咲いている場所があるかもしれません』と。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時15分=藤原 由香里
花ごとポタリと落ちていた。落ちても美しい。

高山=登山
【撮影】12時29分=藤原 由香里
木の根が山を守っている。何しろ、こういう場所はガンガン登りたくなるのだ!

高山=登山、エゾハルゼミ
【撮影】12時32分=伊藤 幸司
エゾハルゼミは登山道脇の、この位置に抜け殻を残していました。飛び立ったセミのほんの一部ではあるでしょうが、目線の高さに抜け殻を残して飛び立ったものもいるのですから、歩きながら視野を広げてみるだけで、あんがいたくさん見つかります。

高山=登山、エゾハルゼミ
【撮影】12時33分=伊藤 幸司
エゾハルゼミの抜け殻は「立つ鳥跡を濁さず」という感じで、清潔感に溢れていました。
暇つぶし? に「セミの抜け殻」で検索してみると、このエゾハルゼミとはまったく関係ありませんが「ニコニコニュース」の2018/07/25に「【取材】暇つぶしに作った「セミの抜け殻フィギュア」が凄い! 約300個使い2週間で制作」というのがありました。お暇な方はぜひ覗いてみてください。
じつは抜け殻でセミの種類を当てるという内容のものは夏のセミばかりで、ハルゼミの仲間はなかなか出てきません。別枠という感じなのです。
すると「Jcastトレンド」の2018年7月26日に『小2女児のギモン「セミの抜け殻は、食べられますか?」専門家「油でパリッと揚げたら、ビールに...』という記事がありました。
【NHKラジオで夏休み期間に毎年放送する「夏休み子ども科学電話相談」(NHKラジオ第1放送)に寄せられた質問が、ツイッター上で話題になっている。
「セミの抜け殻は、食べられますか?」
2017年8月1日の放送で、東京都の小学2年・マエダメグミちゃんがこうたずねた。はたして食べられるのだろうか、専門家の答えは――。
「そのまま食べると、おいしくない」
メグミちゃんがこの質問をしようと思ったのは、「色がから揚げみたいで、おいしそうだったから」だった。
回答者の箕面公園昆虫館(大阪府箕面市)の清水聡司副館長はこの発言に驚きながらも、
「答えから言うとね、食べられないことはないと思う。食べられると思います。ただね、そのままパリパリ食べるとね、おいしくないと思うよ」
と答えた。
セミの抜け殻には「表面にはワックス、油というかな、そういう成分が入って、『クチクラ層』というしっかりした殻を作っているの」。
食感や味については、
「エビの殻だけ食っているようなもんやと思う。それよりもおいしくないかもしれないけれど。かなり消化に悪いと思うんで、ほとんど栄養を吸収できひんのちゃうかな、人間やと」
と説明した。
「(抜け殻に)中身入っている方が美味しいと思うよ。ほら、中国の方とかセミの幼虫集めて食べられたりするから。プリッとしておいしいみたい。生で食べるのはやめとこうな。どうしても食べたかったら、お母さんにお願いして、火を通してもらい。ただ、昆虫というのは広く食べられているもので、毒はないので、昆虫食の文化に触れてもらったらいいと思います」
清水氏がこう解説し終えて、「どう思った?セミの抜け殻」と聞かれたメグミちゃんは
「捕った時はおいしそうに思えたけど、今のを聞いて、ちょっとかじるくらいがいいかな、と思いました」
と話していた。】
その話には追記があって、
【清水氏はメグミちゃんに
「油でパリッと揚げて塩で味付けしたらいいと思う。ビールに合うのちゃうかな」
と勧めていた。小2のメグミちゃんにビールと一緒に...】

高山=登山、ハルゼミ
【撮影】12時33分=藤原 由香里
ハルゼミの抜け殻。この木には他に、2つの抜け殻がくっついていた。みんな一斉に孵ったのだ。

高山=登山
【撮影】12時34分=伊藤 幸司
山頂に向かう稜線にかくの如きロープが張られていました。理由、わかります? どう考えても登山道のロープではなく、自然歩道のロープですね。道がはっきりしていないとはいえ、稜線をきちんとたどれば山頂にいけるというシンプルな構造なのに、公園のロープのように見れば、進行左手、中禅寺湖側になにかいいもんが隠されているかのように思われます。
どういう人たちが発案してこのロープを設置したのでしょうか。
この山は雪がついても歩きやすく、日光湯元行きのバス便も通年運行されているので、冬も素晴らしい。赤布でしっかり登山道を示すというような初心者向けのオールシーズン対応の登山道整備をしていただきたいところです。

高山=登山
【撮影】12時38分=藤原 由香里
木に空いた穴を覗いていた。Sさんが逆覗きをしてきた。う〜ん、若い。まるで、子どもの好奇心のような目をしてる。ほんの一瞬の出来事であったのだ!

高山=登山
【撮影】12時39分=藤原 由香里
木裂けて空洞化していた。入ってみたかったが、入ったら最後、木に取り込まれて出てこれないような気持ちになってしまった。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時45分=伊藤 幸司
またシロヤシオの花が落ちていました。

高山=登山、戦場ヶ原
【撮影】12時45分=藤原 由香里
木の隙間から戦場ヶ原が見えた。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時46分=伊藤 幸司
満開の姿のまま、ポトンと落ちるんですね、シロヤシオは。10本の雄しべが生前の姿をほぼそのまま残していますが、雌しべ(花柱)はありません。落下直前にはこの花びらが雌しべにぶらさがるようにして時を待っていたのだと思います。

高山=登山、アズマシャクナゲ
【撮影】12時48分=伊藤 幸司
アズマシャクナゲも一歩遅かったという状態でした。自然の状態では花は毎年咲くわけではないようです。翌年はたぶんスラリとした葉芽が出て、数年後に丸々とした花芽が出るので、ここに花が咲くのは数年後、だと思います。それで「シャクナゲの全国的な豊作年」などといわれると、年度計画の中でシャクナゲの名所を巡りたくなります。
2006年には間違いない全国規模のシャクナゲ満開と想定して、5月24日=天城山、5月28−29日=甲武信ヶ岳、5月21日=天城山(朝日カルチャーセンター千葉)、5月31日-6月3日=屋久島、6月8−9日=日光・黒檜岳(朝日カルチャーセンター千葉)、6月11日=高山、6月14日=奥秩父・十文字峠、7月12日=秋田駒ヶ岳、とシャクナゲ・シリーズを展開しました。
ちなみにシャクナゲを自分で育てている人には「花がら摘み」という作業が必須です。
「暮らしーの」というサイトの「ガーデニング」に「シャクナゲの花を上手に咲かせる育て方!咲かない・枯れる原因と対策もご紹介!」という初歩的な解説がありました。
【花がら摘み
シャクナゲは、花が咲いた後、時期がくると結実して種をつけます。種をつけるためには養分がたくさん必要です。花がらを残したままにしておくと、シャクナゲから養分を奪い、新しい枝を伸ばす養分が足りなくなります。結果、花芽がつきにくくなり、花が咲かない原因となります。翌年、美しい花を咲かせるため、花がら摘みをします。花が咲き終わったら、すぐに花茎の基部から花がらを摘み取ります。】

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時48分=藤原 由香里
シロヤシオが沢山咲いていた。美しい花です。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時48分=藤原 由香里
シロヤシオが咲く頃は新緑の季節で、緑が透けるのだ。それがいっそうシロヤシオの白色の美しさに拍車をかけている。

高山=登山
【撮影】12時49分=伊藤 幸司
これ、わかりません。花がついていて、葉っぱのかたちがしっかり見えているので探せば候補が見つかるかもしれませんが、ここではパスしておきます。とにかく、青空のもと、逆光が葉っぱをすばらしい緑色に染めていました。

高山=登山、アズマシャクナゲ
【撮影】12時49分=伊藤 幸司
ここにもほったらかしの花がら。アズマシャクナゲの花も、場所によってはまだ咲いているかもしれません。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時50分=伊藤 幸司
葉陰にシロヤシオの花を発見。これがけっこうな大物でした。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時52分=藤原 由香里
山道にはシロヤシオの花が落ちていた。木漏れ日との共演です。

高山=登山、石楠花
【撮影】12時52分=矢野 博子
新緑以外の色彩に乏しい山歩きだったが それを補ってくれたのは ピンクの石楠花。最後の一花を我々に見せてくれた。やさしいピンク色だ。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時53分=伊藤 幸司
巨木の影で、シロヤシオの花がいままさに満開……ですが、ヤシオツツジ(八汐躑躅、八染躑躅)というのはツツジの中でもなにか特別な存在のように思えます。とくにアカヤシオについては春の山にポッ! ポッ! と咲くのに憧れて両神山を繰り返し訪れた時期がありました。
ウィキペディアで「ヤシオツツジ」を見ると3つです。
ヤシオツツジに関してはまず【ヤシオツツジ(八染躑躅、八汐躑躅)とは、ツツジ科ツツジ属のアカヤシオ、シロヤシオ、ムラサキヤシオツツジの総称とされるが、種はそれぞれに異なる。】とし【開花時期は、5月から6月ごろの葉の出る直前に花を枝先につける。葉は枝先に5弁輪生状につける。山麓から山地にかけて自生している落葉広葉樹。】とのこと。
【シロヤシオ
別名はゴヨウツツジ(五葉躑躅)。花は枝先に白色の花を1から2輪つける。】
【アカヤシオ
別名はアカギツツジ(赤城躑躅)、ヒトツバナ。花は淡い紅色で、枝先に1輪つける。】
【ムラサキヤシオツツジ
別名はミヤマツツジ(深山躑躅)。花は濃紅色の花を枝先に2から6輪つける。】
共通点はいずれも「五葉」というところでしょうか。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時53分=矢野 博子
現れました、本日の主役の一つ、シロヤシオ。散っている花が多いということは やや時期が遅かったかもしれないが 地面に散らばった花びらも これまた風情があった。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時54分=伊藤 幸司
シロヤシオの花のピークを正面にして撮ったら、右上にちょっとくたびれた感じのもの、そして下に花柱(雌しべの軸)1本でぶら下がって、もうすぐ落下しそうな花と、今後を暗示させる姿が写っていました。

高山=登山、アズマシャクナゲ
【撮影】12時55分=伊藤 幸司
アズマシャクナゲの花も辛うじてここにありました。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時55分=伊藤 幸司
見上げるとシロヤシオが空を覆っていました。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時56分=伊藤 幸司
足元には落下したばかりの花。自分の役目はちゃんと終えたのでしょうか。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】12時59分=藤原 由香里
シロヤシオが空と光に紛れてわかりにくいのだが、美しい花には間違いないのだ。

高山=登山、中禅寺湖
【撮影】13時08分=矢野 博子
眼下には中禅寺湖が 静かな佇まいで現れた。湖面が静かだ。

高山=登山、中禅寺湖
【撮影】13時11分=伊藤 幸司
だいぶ登ってきたので、中禅寺湖が足元にありました。対岸の稜線は黒檜岳から社山、半月山を経て明智平の観瀑台に至るシロヤシオの道です。その向こう端の明智平からロープウエイで観瀑台に登り、その背後の道をほんの数分登ると、おそらく日光有数というべきシロヤシオのジャングルがあります。

高山=登山、中禅寺湖
【撮影】13時13分=藤原 由香里
中禅寺湖が望めた。

高山=登山
【撮影】13時14分=伊藤 幸司
稜線の道はいよいよ最後の登り、という雰囲気になってきました。

高山=登山
【撮影】13時18分=伊藤 幸司
まあ、なんともいえぬグリーンシャワー。緑の光の中を進みます。

高山=登山、男体山
【撮影】13時22分=伊藤 幸司
振り返ると男体山。ここは冬に来るとなかなかの展望地点なんですが。

高山=登山、戦場ヶ原
【撮影】13時22分=伊藤 幸司
見えているのは戦場ヶ原。

高山=登山、ギンリョウソウ
【撮影】13時23分=矢野 博子
腐生植物で有名なギンリョウソウ。何か所かに群生していた。この辺りは 日が当たらず 湿っぽいからかもしれない。この白さが眼を引いた。

高山=登山、男体山
【撮影】13時24分=藤原 由香里
男体山が、なんとか望めた。

高山=登山、ヤマツツジ
【撮影】13時25分=伊藤 幸司
ヤマツツジがありました。
じつは私はヤマツツジの核心がわかっていません。たとえばこのヤマツツジと、那須の「八幡のツツジ群生地」にあるヤマツツジとはまったく別物に見えてしまうのです。
「森と水の郷あきた・あきた森づくり活動サポートセンター総合情報サイト」に「樹木シリーズ16 レンゲツツジ、ヤマツツジ、シャクナゲ」というのがありました。
何枚もの写真に添えられた短いキャプションをまとめて拾うと次のようになりました。
【日本の野生ツツジの代表種・ヤマツツジ(山躑躅、ツツジ科)・・・
全山新緑に包まれる晩春から初夏にかけて、色鮮やかな朱赤色の花を開く。北海道から九州まで広く分布し、最も目につく野生のツツジ。半常緑の低木で、春に出る葉は秋に落葉し、夏に出る葉の多くは越冬する。色鮮やかな花は食用になる。】
【名前の由来・・・山で見られるツツジであることから、山躑躅と書く。 】
【花期・・・5〜6月、高さ1〜4m 】
【花・・・枝先に朱赤色の花が2〜3個咲く。花弁は5枚、一部の花弁に斑点がある。雄しべは5個。葯は黄色。】
【アゲハチョウが花粉を運ぶ・・・一部の花弁にある斑点は、蜜標と呼ばれ、特にアゲハチョウに蜜の場所を教える標識になっている。アゲハチョウは、花の蜜を吸うためにストローをもっている。斑点を目印にして、筒にストローを突っ込んで蜜を吸う。蜜に達する筒の長さは、アゲハチョウのストローとほぼ同じ。これは、アゲハチョウがうまく蜜を吸えるように進化したと言われている。花色もアゲハチョウをひきつけるように進化したと言われている。】
【満開時のヤマツツジ・・・木全体を覆うほどに花をつける。】
【葉・・・半常緑性で、春に生えた葉は秋に落葉するが、夏葉は冬も残る。枝先に5枚前後の葉が集まってつく。卵形で全体が金色から茶色の毛に覆われる。】
【地域差がある・・・暖地に生息するヤマツツジは、春に出た葉は秋に落葉するが、夏に出た葉は冬を越す。一年を通して葉があることから常緑樹の仲間である。しかし、寒冷地の北海道では落葉性が強い。地域によって異なる気候に適応して、落葉性、常緑性の性質をもつ。】
【食用・・・花をかむと、さわやかな酸っぱさが口に広がる。花から花冠を抜き取って、花の姿のまま、サラダにして食べたり、チャーハン、ピラフ、コンソメ風スープなどに散らして風流を味わう。ただし、有毒植物のレンゲツツジの花と間違えてはならない。また手作りケーキのトッピングにするなど、花の雅趣でお客さんをもてなすには素晴らしい素材である。 】

高山=登山、ギンリョウソウ
【撮影】13時26分=伊藤 幸司
ギンリョウソウがありました。
なにか面白い話はないかと探したら、ありました。『”ゴキブリ”にタネまきしてもらう植物「ギンリョウソウ」』という怪しげなタイトルが「academist Journal 未来のノーベル賞はここにある! イチオシ研究発掘メディア」というさらに怪しげなサイトにありました。
【私たちは最近、ギンリョウソウというツツジ科植物が食物(果肉)を提供する見返りに「ゴキブリにタネを運んでもらい、まいてもらう」という、にわかには信じがたい共生関係を発見しました。このコラムではその実態について詳しく紹介します。】
【ギンリョウソウの実は亜球形(幅1cm余り)で、くすんだ白色をしています。中には果肉と多数の微小なタネ(長さ約0.3mm × 幅0.2mm)が詰まっています(タネの数は平均937.3個)。タネの皮(種皮)はとても頑丈で、カミソリ刃で切断するのも難儀するほどです。実は熟すと落下、あるいは果茎ごと倒れますが、薄暗い森の地面の上では目立ちません。また、香りもなく、嗅覚に訴えその存在をアピールしたいわけでもないようです。さらに、果肉を舐めても(ヒトの味覚では)甘さが感じられません。目立たず、匂わず、味もなし。一体どんな動物を呼び寄せたいのでしょうか。】
【実を食べる動物の実態を探るため、熊本市内の2か所の森で2シーズンにわたり、下記の調査を実施しました。赤外線センサーカメラを設置し、どんなトリやケモノが食べに来るか調べました。計1,259時間にわたって記録をとりましたが、予想に反し、実に興味を示したものは皆無でした。
一方、ビデオカメラ等も活用しつつ節足動物の来訪者を計206時間にわたって調査したところ、ザトウムシ2種、トビムシ類、カマドウマ1種、ゴキブリ2種、オオクチキムシ、アリ類という6つの動物群が計405回も記録されました。ただし、そのなかで一貫して来訪し、実を食べたのはモリチャバネゴキブリ(以下、モリチャバネ)だけでした(来訪回数100回、そのうちの72回で摂食を確認。1回あたりの採食時間は平均8.8分)。このモリチャバネ、その名のとおり森に棲むゴキブリ(体長11~14mm)で、夜行性、成虫は飛ぶことが得意です。】
【野外で実を食べていたモリチャバネは捕獲してから3〜10時間後にタネ入りの糞粒(長さ約1mm)を排出しました。各糞には平均3.1個のタネが入っていました。ギンリョウソウの実だけを与えて飼育すると、その数が平均7.2個に増えました。それらの排出されたタネ計1,406個を注意深く調べてみましたが、消化管を通過するあいだに破砕されてしまったものは、ただのひとつもありませんでした。】
【〔生き残っているか?〕試薬を用いて検査してみたところ、糞粒からとり出したタネの生存率(52.0%)は果肉からとり出したタネのそれ(49.3%)と大差ない、つまりゴキブリ体内を通過しても生存率が低下しないことがわかりました。
〔発芽力が残されているか?〕排出された糞粒をギンリョウソウ生育地の地面に埋め、1年後に回収してタネの状態を調べてみたところ、発芽こそしていなかったものの32%にあたるタネがまだ生きていることを確認しました(ギンリョウソウのタネは菌類と関係を結べないと発芽できないため、そもそも人がタネをまいて発芽させること自体、非常に困難です)。このことは、排出されたタネが菌糸と出会いさえすれば発芽可能なことを窺わせます。】
【これまで、ゴキブリにタネを運んでもらい、まいてもらう植物、“ゴキブリ散布植物”の存在を報告した人は誰もいませんでした。しかし、得られた調査結果は「ギンリョウソウがモリチャバネにタネを託し、まいてもらう」ことを明示しています。ゴキブリ散布植物の発見です!
論文書きの最中、私たちは関東の森で実を食べるモリチャバネが撮影されていたことを知りましたが、このことから“モリチャバネによるタネまき”は熊本以外の地域でも行われていると推察されます。】
なんとまあ、わかりやすくて、綿密で、奇想天外、「未来のノーベル賞」かも、というレポートではありませんか。
最後に執筆者の紹介欄がありました。
【杉浦直人
熊本大学大学院先端科学研究部(基礎科学部門)准教授。「植物と昆虫の利用しあう関係」全般に興味がありますが、特に虫との駆け引きを通じて洗練されてきた「ランの花の受粉メカニズム」に魅せられ、野外調査を続けています。花の美しさとは “機能の美” だと常々感じています。著書に『ハチとアリの自然史』(編著)、『あっ! ハチがいる!』(分担執筆)、『ランの王国』(分担執筆)があり、どの本でも「ランの花と昆虫との関わり」についての章を担当しました。絶滅危惧種レブンアツモリソウ(ラン科)の「保全管理」事業にも微力ながら携わっています。】

高山=登山、ギンリョウソウ
【撮影】13時28分=藤原 由香里
ゼッケン番号7番のぎんちゃんです。

高山=登山、ギンリョウソウ
【撮影】13時28分=藤原 由香里
ぎんちゃんブロック。ここら辺は、ギンリョウソウの群生地帯らしく、ぎんちゃんに飽きるという現象が起きてしまった。

高山=登山、ギンリョウソウ
【撮影】13時29分=伊藤 幸司
ギンリョウソウのクローズアップ写真を撮っておいたら、アリが1匹登っていました。モリチャバネゴキブリじゃない。そんなところで何をやっていたのか、と思いました。

高山=登山、ギンリョウソウ
【撮影】13時31分=藤原 由香里
ぎんちゃん、ツバメのヒナバージョン。今まで、勝手に抱いていた神秘的なイメージがくずれました。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】13時34分=矢野 博子
光を後ろから受けて ひっそりとシロヤシオ。“こっちにもあるわよー”と見つける度に歓声が上がった。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】13時35分=伊藤 幸司
高山山頂にもシロヤシオの花がありました。

高山=登山、サラサドウダンツツジ
【撮影】13時36分=伊藤 幸司
高山山頂にはサラサドウダンも。ドウダンツツジは白い筒型の花で、このサラサドウダンは紅色の筋が入った釣鐘型。ベニサラサドウダンとなると真紅の釣鐘。

高山=登山
【撮影】13時36分=矢野 博子
ウツギの仲間らしいが 正確な名前は知らない。このベルのような形の花が 沢山垂れ下がっているのは 何とも 可愛らしい。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】13時39分=藤原 由香里
山頂にはシロヤシオがしっかりと咲いていた。小さい虫が沢山いて、私と一緒に花に集っていた。

高山=登山、サラサドウダン
【撮影】13時40分=藤原 由香里
サラサドウダン。去年、三つ峠山で初めて出会って、とても可愛いらしい花だと思った。今年は甲武信岳で再会し、高山で3回目の出会いだ。

高山=登山
【撮影】13時49分=伊藤 幸司
高山山頂です。

高山=登山、トウゴクミツバツツジ
【撮影】13時51分=伊藤 幸司
これはたしか、トウゴクミツバツツジです。花は完全に終わっていたので、せめて落ちた花びらだけでも撮っておこうと思った、はずなので、トウゴクミツバツツジだと思います。

高山=登山シロヤシオ
【撮影】13時53分=伊藤 幸司
こちらは現在進行形で落ちつつあるシロヤシオ。例年通りなら満開だったところ、ここでも季節は1週間から10日早く進んでいたという証拠です。

高山=登山、ヤマツツジ
【撮影】13時53分=矢野 博子
新緑の中で このツツジの赤は 強烈な印象を与える。所々に現れるツツジは 豊かな印象がする。

高山=登山
【撮影】13時55分=伊藤 幸司
高山へは北東から登ってきて、今南西へと下ろうとしています。だからこちらのほうが温かいのではないかと思うのですが、じつは北西方向に雪が多いので知られる白根山がそびえているのです。そちらから吹く冷たい風が当たるから、若干季節の進行が遅いのではないかと思いました。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】13時55分=伊藤 幸司
こんな、ピン! としたシロヤシオの花があったら、やっぱりカメラを向けてしまいます。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】13時55分=藤原 由香里
5枚の花びらと5枚の葉っぱ。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】13時56分=矢野 博子
下りにかかると また シロヤシオが出現してきた。ここもやや盛りを過ぎたのか 地面を多くの花びらが埋めていた。光がさしてきて この先踏んずけて歩くのに躊躇した。

高山=登山、ヤマツツジ
【撮影】13時58分=伊藤 幸司
ヤマツツジですが、これには花がけっこうたっぷりとついていました。

高山=登山、ヤマツツジ
【撮影】13時59分=伊藤 幸司
クローズアップして気がついたのは、枝ぶりのおもしろさ。なよやかな枝ぶりがヤマツツジの特徴なのかとも思っていろいろ探しているうちに「ある」という感じがしました。
『八幡のツツジ造園化 県剪定に関係者ら嘆き「ありのままの自然を」那須/栃木』というタイトルで「会員限定有料記事 毎日新聞2016年5月18日 地方版」というもの。
【春の那須観光の名所で那須町湯本に群生する「八幡のヤマツツジ」が、管理する県によって剪定(せんてい)されたため、造園のようになった。財産であった「ありのままの自然」の景観を見られなくなり、地元の観光関係者や訪れた観光客らから疑問や嘆きの声が上がっている。【柴田光二】】
じつは全文629文字中残り378文字が隠されているので100円のワンデー購読を登録してみたのですが、うまく読めませんでした。でも樹齢50〜60年というヤマツツジが中心という話で、私が永いこと疑問だった「八幡のヤマツツジ」とフツーのヤマツツジとの違いの原因がそこにあるらしいとわかりました。剪定することで花の密度が高くなるというようなことが影響していたのだと思いました。
……話は違うのですが、その新聞記事には毎日新聞社としての「無断引用禁止」という規制がかかっています。この「山図鑑」ではかなり自由奔放に引用させていただくという方針を勝手に立てているのですが、新聞記事となると「引用の範囲」というような問題が大きく立ちはだかってきます。
……で、じつは私は毎日新聞社の出版局でかなりたくさんの仕事をさせてもらいましたが、1993〜95年に28冊出た森田敏隆さんの国立公園写真集『シリーズ日本の大自然』の編集チームに加わり、巻末の記事ページとして「国立公園物語」を書きました。ところがそれが、長大な引用集というべき大胆なもので、各国立公園をそれぞれ3日で一周(早朝から深夜まで、林道や広域農道、県道を主体にレンタカーで飛ば)した後、広尾の都立中央図書館で文献をあさり、大胆な引用ですませてしまうという手法でした。たぶんいつかどこかからその引用に関するお叱りがあるはずだと思っていたのですが、結局私の耳に届くものは1件もありませんでした。(読んだ人が一人もいなかったからというのが正解だったかもしれませんが)
引用に関してはいろいろな問題が生じてくる可能性がありますが、私はあまり恐れずに、古い言葉になりつつある「ネットサーフィン」の楽しさを追求してみたいと考えています。(懲りずに、ぜひお付き合いください)

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】13時59分=伊藤 幸司
シロヤシオの花びらを踏みながら下る贅沢。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】14時00分=伊藤 幸司
なんだかどんどん美しくなっていくシロヤシオの木。たとえ1本でも2本でもこういう木があったら、私は計画した者としてホッとします。

高山=登山、ヤマツツジ
【撮影】14時00分=藤原 由香里
ヤマツツジの赤にも色々あり、微妙な違いがあると思っていた。高山の赤は、鮮やかだったと思う。

高山=登山、シロヤシオ
【撮影】14時02分=伊藤 幸司
落ちてなお美しさを失わないシロヤシオ、という感じ。

高山=登山
【撮影】14時02分=藤原 由香里
オブジェになりそうな松ぼっくり。

高山=登山
【撮影】14時03分=藤原 由香里
ここら辺のシロヤシオは殆どが落ちてしまっていた。木漏れ日との競演で、これはこれで、美しいのだった。

高山=登山
【撮影】14時06分=伊藤 幸司
でも、このあたりまでくると、プツン、という感じでシロヤシオに限らず、ツツジの世界から抜け出てしまいました。

高山=登山
【撮影】14時06分=藤原 由香里
木漏れ日との競演2

高山=登山、クワガタソウ
【撮影】14時26分=伊藤 幸司
足元にクワガタソウが出てきました。
ウィキペディアの「クワガタソウ」ではこの写真の状況がうまく解説されています。
【花冠は皿形に広く開いて4裂し、径8-13mmになり、淡紅白色で紅紫色の条があり、花冠裂片の上側の1裂片は他のものより大きい。雄蕊は2個、雌蕊は1個ある。】

高山=登山
【撮影】14時26分=藤原 由香里
重力に垂直に立っている木もあれば、斜面に垂直に立っている木もある。更に傾斜がついている木もある。多分、この後は倒れてしまうのかなぁ。

高山=登山
【撮影】14時28分=藤原 由香里
中禅寺湖側の斜面は、穏やかな新緑です。

高山=登山
【撮影】14時30分=藤原 由香里
木の根元には、小さな命が、当たり前のように沢山あります。

高山=登山
【撮影】14時39分=伊藤 幸司
何を撮ったかというと、ニホンジカによる樹皮食害。木の皮としての樹皮はその外側は死んだ組織ですが内側のコルク形成層は生きていて、中心の木部も死んだ細胞壁からできているのだそうですが、ウィキペディアの「樹皮」によると【樹皮の下層のコルク形成層から木部表面の形成層までの部分が生きた細胞で作られている。】
のだそうです。その樹木の生きた部分を鹿さんたちは食べるわけで、一周ぐるりと食べられてしまうと、根と枝先の葉とのあいだでの水分や養分の往来が止められてしまうので、木は枯れてしまうわけです。だから鹿さんたちには、食べるなら樹木の生きている部分をきちんと全部食べてもらわないといけない、ということになります。
あるいは鹿さんたちに食べさせないのなら、食べられる高さのところにネットを張ったり、プラスチックシートを巻いたり、最近では荷造り用のホリプロピレンテープをクルクルッと巻いただけの意地悪な妨害作戦を展開したりするのです、人間は。そういう意味ではこれはかなりまずい光景です。

高山=登山
【撮影】14時39分=伊藤 幸司
こうなると、この木の生きた部分がくるりとひと回り食べられてしまったので、木部と樹皮の死んだ部分がただ、成り行きで立っているという状態です。

高山=登山、カラマツ
【撮影】14時44分=藤原 由香里
カラマツが新芽を沢山付けていた。根元を見ると、皮が剥がされていた。鹿の蝕害と思われる。

高山=登山、クワガタソウ
【撮影】14時48分=矢野 博子
クワガタソウが 度々出現してきた。よーくみると 二本の角? のような形のものが見えるが もっとアップで撮らないと判別出来ない。華聯な薄紫だった。

高山=登山、クワガタソウ
【撮影】14時51分=藤原 由香里
クワガタソウ。小さいけれど、ツノを出してる。

高山=登山、クワガタソウ
【撮影】14時52分=伊藤 幸司
中禅寺湖の湖岸までゆるやかに下る道筋には、なぜかクワガタソウだけが目立っていました。その「鍬形草」の名の由来についてはウィキペディアの「クワガタソウ」にかなりこまかく書かれていました。
【和名クワガタソウは、「鍬形草」の意で、扁平な三角状扇形の果実と2個の萼片が、兜とその前にある角状の飾りである鍬形(クワガタ)に似るので、クワガタソウという。この名は江戸時代の書物、水谷豊文著の『物品識名』や飯沼慾斎著の『草木図説』に出ており、その時代から名前が知られていたことがわかる】
そう言われたってまったくイメージできないので頼みの「松江の花図鑑」を開いてみると「サンインクワガタ」がありました。そして【果実は長さ約5mm、幅約12mm。】【萼をとった果実。】【果実は偏平な扇形。4裂した萼に挟まれている。】【果実は長さ約4mm×幅10mm。】【萼を外した果実。】と写真はいろいろありますが、私には兜のクワガタがイメージできていないのでピンときません。
「日本甲冑の名称」というサイトに「鍬形」がありました。
【兜正面の装飾で左右上方に伸びる先端の開いた形の立物(兜に付ける装飾)のことです。平安時代中期頃から付けられるようになり、古くは一枚で構成されていましたが鎌倉時代頃から左右別々の部品となり、鍬形台に差し込む形式になったそうです。
形状が農具の鍬(くわ)に似ているのでこう呼ばれると言う説があります。】
名将・直江兼続が兜にかかげた「愛」という文字盤も、農具の鍬の究極の展開例ということになるのでしょうか。

高山=登山、クワガタソウ
【撮影】14時53分=藤原 由香里
クワガタソウも、お会いしたかった。こんなところ、しかも、沢山。

高山=登山
【撮影】14時54分=藤原 由香里
最後の下り。落ち葉の絨毯なのだ。

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時01分=矢野 博子
いよいよ 本日の真打登場、クリンソウだ。これから始まるクリンソウの饗宴に 出迎えてくれたプロローグという立ち位置の一本

高山=登山
【撮影】15時06分=伊藤 幸司
なんだか、前方に水の匂いがしてきました。

高山=登山、中禅寺湖
【撮影】15時07分=矢野 博子
中禅寺湖が 林の向こうにいよいよ迫ってきた。ここまでの道は とても気持ち良い下り坂だった。

高山=登山、中禅寺湖
【撮影】15時12分=伊藤 幸司
中禅寺湖の湖岸に出ました。このなにもない風景を写真で見ているうちにふと「湖」という文字をつけた名前に興味を持ったのです。占いのサイトらしいのですが、「みんなの名前辞典」に「湖」があったのです。
親が「湖」という文字に惹かれるということはよくわかりますが、本当だろうだろうか、こんな名前まで、という常軌を逸した大展開に、私はすっかり引き込まれてしまいました。
【みんなの名前辞典
あいこ(娃湖、藍湖)あきこ(晶湖、秋湖)あこ(亜湖、彩湖、愛湖、葵湖)あさこ(杏咲湖、采咲湖、麻湖)あつこ(厚湖、阿津湖)あみ(茜湖)あやこ(彩湖、郁湖)あゆこ(亜友湖、歩湖)いくこ(郁湖)いちこ(一湖)いとこ(以登湖)うみ(星湖、湖、湖水、湖美)うみか(湖佳、湖花)うみこ(湖子)うみな(湖楠)うみほ(湖朋)えいこ(映湖、永湖)えこ(江湖)えこな(江湖菜)えみこ(笑湖、絵弥湖)えりこ(衿湖)おこ(桜湖)おりこ(織湖)かこ(佳湖、夏湖、花湖、蘭湖、霞湖、香湖)かずこ(和湖)かなこ(奏湖、華奈湖)かねこ(華祢湖)きこ(妃湖、季湖、木湖、紀湖、葵湖)きこみ(季湖実)きっこ(桔湖)きなこ(樹南湖、輝南湖)きょうこ(杏湖、郷湖)きよこ(清湖、聖湖)きりこ(霧湖)けいこ(佳湖、圭衣湖、景湖、蛍湖、馨湖)こあ(湖亜、湖杏)こあこ(心愛湖)こあな(湖愛奈、湖愛菜)こあね(湖愛音)こあみ(湖愛巳、湖愛箕、湖明実、湖明實、湖空実、湖羅、湖阿実、湖雨美)こあめ(湖天)こあや(湖郁)こあら(湖阿羅)こい(湖衣)こいこ(恋湖)こいと(湖愛)こう(湖、湖友、湖羽)こうた(湖宇太、湖詩)こお(湖桜)こかく(湖鶴)こくあ(湖来亜、湖紅亜、湖紅亜)ここ(心湖、来湖、湖々、湖々、湖子、湖瑚、湖紅、瑚湖)ここあ(小湖愛、湖々亜、湖々杏、湖々葵、湖瑚愛)ここな(恋湖夏、湖々奈、湖々菜、湖瑚菜、瑚湖那)ここね(湖々音)ここの(湖々乃)ここみ(恋湖美、湖々海、湖々美、湖心)ここり(湖々里)ここる(湖々留)こころ(小湖呂、己湖蕗、湖々路、湖々路、湖己呂、湖心、胡湖路)こごみ(湖瑚美)こさと(湖里)こしろ(湖城)こじな(湖史梛、湖史菜、湖史那、湖志南、湖志梛、湖春夏、湖祉名、湖紫南、湖紫渚、湖詩梛、湖詩菜、湖誌成)こじん(湖人)こすえ(湖末枝)こすず(湖涼)こすみ(湖澄)こすめ(湖珠姫)こずみ(湖澄)こせい(湖惺)こたろう(湖太朗、湖太郎)こち(湖知)こづえ(湖都恵)こてむ(湖天夢)こと(湖透、湖都、湖都、湖音)ことえ(湖都恵)ことこ(古都湖、、湖透子、湖都子、琴湖)ことな(湖都奈)ことね(湖透音、湖都音、湖音)ことの(湖透乃)ことは(湖十葉)ことほ(湖冬穂)ことみ(湖透美、湖都美)ことり(湖都莉、湖都里)こな(湖奈、湖菜、湖那)こなぎ(湖凪)こなた(湖南珠)こなつ(湖南津、湖夏)こなみ(湖七美、湖樹美、湖波、湖菜美)こなん(湖南、湖南省、湖楠)この(湖乃)このか(湖乃佳、湖乃果、湖乃香)このね(湖乃音)このは(湖乃羽、湖乃花、湖乃葉、湖葉、湖野波)このみ(湖乃実、湖乃美、湖之美)このん(湖音)こは(湖巴)こはく(湖珀、湖白、湖舶、湖葉久、湖薄)こはな(湖花)こはね(湖羽、湖葉音)こはる(湖春、湖晴、湖暖、湖羽瑠、湖覇琉、湖遥、湖遥、湖開、湖陽)こひ(湖美)こふみ(湖郁)こま(湖麻)こまき(湖巻、湖牧、湖真己)こまち(湖町)こまど(湖窓)こまり(湖万里、湖莉)こまれ(湖希)こみこ(湖美子)こむ(湖夢)こむぎ(湖麦)こむく(湖六國、湖椋、湖椋楠、湖武君、湖牟國、湖牟楠、湖睦玖、湖睦組、湖睦蔵)こもも(湖桃)こゆ(湖由)こゆう(湖夕)こゆき(湖夕輝、湖雪)こゆり(湖百合)こよ(湖代)こり(湖李)さいこ(彩湖)さきこ(咲湖)さくらこ(桜湖)さこ(桜湖)さとこ(郷湖)さやこ(清湖)さよこ(沙世湖)しおん(湖音)しずこ(雫湖、静湖)しゅうこ(柊羽湖)しょうこ(咲湖、小湖、清湖、章湖、笙湖、翔湖)すいこ(酢異湖)すこな(澄湖南)すまこ(清茉湖)せいこ(星湖、静湖)たいこ(大湖)たつこ(竜湖)たなか(湖都美)たまこ(珠湖)だいご(大湖)ちかこ(悠湖)ちこ(千湖、知湖)ちょうこ(超湖)つきこ(月湖)てこな(手湖奈)とうこ(冬湖、萄湖、透湖)ときのうみ(朱鷺湖)とこ(澄湖)ともこ(共湖、 巴湖)とり(星湖)なぎこ(凪湖)なこ(凪湖、南湖、奈湖、梨湖、菜湖)なつこ(夏津湖、夏湖)なつみ(夏湖)ななこ(七湖、奈々湖)なのこ(菜乃湖)なみこ(七海湖)にいこ(新湖)にこ(二湖、仁湖、日湖、笑湖、虹湖)にこら(仁湖羅)にこり(笑湖莉、虹湖里)にこる(荷湖瑠)にじこ(虹湖)ねこ(寧湖、音湖)のこ(乃湖)はこ(巴湖)はなこ(椛湖、花湖)はるこ(春湖、晴湖)ひかるこ(暉湖)ひなこ(日南湖、比奈湖)ひよこ(陽世湖)ひろこ(広湖)ふうこ(楓湖)ふみこ(郁湖)べにこ(紅湖)まあこ(麻亜湖)まいこ(舞湖)まこ(摩湖、眞湖、真湖、舞湖、茉湖、麻湖)まこと(真湖都)まこね(真湖音)ましお(真湖)みうみ(美湖)みかこ(美夏湖)みこ(三湖、咲湖、壬湖、海湖)みこか(魅湖歌)みここ(実湖子)みこたか(巳湖喬、巳湖太可、末湖貴、末湖鷹、箕湖貴、箕湖高、美湖高、美湖鷹)みこと(美湖徒、美湖都)みこり(実湖理、未湖莉)みずか(湖花)みずき(湖妃、湖姫、湖季)みねこ(嶺湖)みやこ(都湖)みれい(美湖)めこ(芽湖)もこ(萌湖)ももこ(桃湖)やえこ(八重湖)ゆあこ(優愛湖)ゆいこ(唯湖、結湖)ゆうこ(侑湖、優湖、友湖、夕湖、由湖、結湖)ゆきこ(千湖、雪湖)ゆこ(柚湖、由湖)ゆめこ(夢湖)ゆりこ(百合湖、結里湖)ようこ(窯湖、葉湖、陽湖)よしこ(由湖)らこ(蘭湖)りこ(俐湖、利湖、吏湖、李湖、梨湖、理湖、璃湖、莉湖、裡湖、里湖、麗湖)りこな(理湖奈)りこる(莉湖留)るいこ(涙湖)るこ(月湖、流湖、琉湖、瑠湖、留湖)るりこ(琉璃湖、瑠璃湖)れいこ(嶺湖、怜湖、玲湖)れこ(恋湖、蓮湖)れこあ(冷湖亜)ろこ(呂湖、蕗湖)わこ(和湖、羽湖)】
これで「湖」は全部です。

高山=登山、中禅寺湖
【撮影】15時12分=藤原 由香里
中禅寺湖に降りてきた。穏やかな浜辺的な様子だつた。

高山=登山、中禅寺湖
【撮影】15時20分=矢野 博子
中禅寺湖の西の端にある千手の浜。ここから 船に乗って戻ることも出来ることは 知らなかった。最終の船は 15:25発なので 間に合わない。乗りたかった。

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時20分=矢野 博子
クリンソウを真上から見たところ。クリンソウの名前の由来を教えてもらって 納得。

高山=登山、ヤマツツジ
【撮影】15時21分=伊藤 幸司
湖岸の歩道は中禅寺湖を(基本的には)一周しています。ヤマツツジが咲いていましたが、いつか、ヤマツツジの先にニホンジカが佇んでいたことがありました。

高山=登山、中禅寺湖
【撮影】15時21分=伊藤 幸司
中禅寺湖の千手ヶ浜にちょうど定期船が入っていました。それに乗って帰るなら男体山をきちんと眺められるかもしれない、と考えていたのですが、その前にまだやることが残っています。

高山=登山、男体山
【撮影】15時23分=矢野 博子
この日 最後まで男体山の山頂は 拝めなかった。山頂付近が 雲に覆われている。

高山=登山、ヤマツツジ
【撮影】15時23分=藤原 由香里
湖畔の遊歩道は整備され、ヤマツツジが花を添える。

高山=登山、中禅寺湖
【撮影】15時25分=藤原 由香里
伊藤先生曰く、このフェリーに乗って帰る予定だったそうです。時間がかなり押し、見送ることになりました。

高山=登山、中禅寺湖
【撮影】15時26分=伊藤 幸司
ちょうど男体山が見えてきたところで、出港した船のおしりが見えました。

高山=登山、中禅寺湖
【撮影】15時27分=藤原 由香里
フェリーが方向転換をしてでていった。左奥に見えるのは、男体山。

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時30分=矢野 博子
千手の浜の近くにクリンソウの群生地があった。水辺にさくクリンソウは真っ盛りという感じで 多くの見物客が訪れていた。

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時30分=矢野 博子
同じく クリンソウ。

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時33分=伊藤 幸司
千手ヶ浜のクリンソウはいまや奥日光の観光名所のひとつです。

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時33分=伊藤 幸司
以前、このあたりに黄色いクリンソウが一輪ありました。
たとえばフジ園芸のサイトには「白花クリンソウ・赤花クリンソウ・黄花クリンソウ 3種 各8鉢」(12,182円)がありました。
私はそのときに「園芸種だ」と思いましたが、今回いろいろ見てみると、簡単に園芸種ということでもないらしい、と思うのです。フジ園芸の三種セットの解説にも
【・サクラソウ属の多年草、比較的大輪の美しい花が次々と咲き人気があります。
・山間地の比較的湿潤な場所に生育し、群生することもあります。
・高さ50cmほどになり、日本に自生するサクラソウ科の植物のなかでは最も大型で、10〜20cmほどの鋸歯を持つ葉がロゼット(タンポポのように地面に広がる)を作ります。】
……と、「園芸種」という気配はありません。
「クリンソウ黄花」と検索してみると「産経ニュース」に「珍しい黄色のクリンソウ見頃 香美・矢田川フィッシングセンター」(2015.5.16)という記事がありました。
【香美町村岡区の矢田川フィッシングセンターで、珍しい黄色のクリンソウが見ごろを迎えている。一般的なクリンソウは赤や紫色の花で、オーナーで樹木医の小林正さん(79)は「黄色の品種を栽培しているのは但馬地方でここだけです」といい、将来的には同施設一帯を「クリンソウ園にしたい」と話している。今月末まで楽しめるという。】
【小林さんは、8年前に姫路市で開かれた山野草展で、珍しい黄色のクリンソウを見つけ、1本を購入。その1本を大切に育て、ようやく昨年から黄色の花をつけるまでになった。今年はプランターの約50本が5月の連休明けから順次、花を咲かせた。
黄色のクリンソウ栽培に自信を深め、現在は来年からの本格的な販売に向けて、約150鉢を栽培している。】
「キバナクリンソウ」ということではトオヤマグリーンという店に具体的な解説がありました。
【商品情報……キバナクリンソウは0.6mになる多年草です。ビルマ・チベットが原産です。葉は長さ10〜15cmのへら形で葉にはシワがある。花冠は5つに裂け、花は横に平らに開きます。キバナクリンソウはクリンソウと違い、常緑で越冬します。標高が高い湿地帯に生息する多年草の為、暖地での生育が難しいです。葉は根生し株元に集まります。葉の縁には不規則で浅い切目がある。耐寒性が強いので特に防寒する必要はありません。】
黄花があったからといって単純な「園芸種」だと決めつけてはいけないと(帰ってから)知りました。

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時34分=伊藤 幸司
これは赤花のクリンソウというわけですね。

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時36分=伊藤 幸司
クリンソウは木漏れ日の中でおおらかに咲いていました。全種登場のこれは顔見世という感じでしょうか。

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時36分=藤原 由香里
水辺とクリンソウ。みんな大好きなシチュエーション。テンションが上がる。私は、走りまわってしまった。

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時37分=伊藤 幸司
なぜここにクリンソウの名所が生まれたかというと、話は長いのです。
大正14年(1925)に創設された「東京アングリング & カントリークラブ」のクラブハウスが建てられ、その管理人として伊藤乙次郎さん夫婦が、通年滞在するようになったのです。古い建物はなくなりましたが、それを現在まで維持管理してきたのが養子の伊藤誠さん。
英語のツアーガイドらしいB-Ikeさんの「Ike's Discovering Japan」というサイトに「グラバーと奥日光」という記事(日本語)がありました。
【現在クリンソウが群生している千手ヶ浜一帯は、グラバーのお気に入りの釣り場だったようです。幕末から明治の動乱を生き抜いた当時のグラバーは、釣りとともに千手ヶ浜のクリンソウにも癒されていたのではないでしょうか。グラバーが明治44年に没した後は、グラバーの別荘は、イギリス人のハンターが譲り受け、東京アングリング・エンド・カンツリー倶楽部のクラブハウスに作り替えられ、西六番館と呼ばれて当時の東京在住の外国人の社交場所として賑わったそうです。】
【千手ヶ浜のクリンソウの群生地の場所は民有地で、東京アングリング・エンド・カンツリー倶楽部の千手ヶ浜の小屋の管理人だった伊藤乙次郎氏が退職金の代わりに仙人庵と呼ばれた釣り小屋とこの敷地を所有していますが、仙人庵は2013年7月に小屋を焼失してしまいました。2015年に新しい仙人庵が再建されましたので写真を撮ってきました。これからもクリンソウの時期には敷地内のクリンソウを見学をさせていただければと思います。】

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時37分=伊藤 幸司
私は2000年を過ぎた頃にシロヤシオやアズマシャクナゲを見に黒檜岳に登るようになるのですが、その登山口にこのクリンソウがあって、当時はまだ知る人ぞ知るというこの庭園で、けっこう暇そうに見えた伊藤誠さんからいろいろ話を聞きました。
その時の話では、伊藤さんは戦場ヶ原の鹿の食害に関する自然保護運動に関わっていたようです。戦場ヶ原のニホンジカたちは季節によって中禅寺湖の向こう側、すなわち黒檜岳からの尾根筋のササをキレイに刈り込みながら足尾の山に移動しているのだそうです。
そういう鹿さんたちの食害を防ぐために戦場ヶ原には鹿柵が設けられているのですが、その1か所が破られると、鹿の大群は全員やすやすと通過できるのだそうです。伊藤さんはそういう鹿の害を目の当たりにしながらニホンジカには毒草とされ、ここに自生していたクリンソウを増やしていったというのです。
ところが、ある日ある鹿がクリンソウの一部なら食べられると知ったらしいのです。するとその知識がたちまち大群に知れ渡り、クリンソウもネットで守らなければならなくなったということなのです。「鹿の知能をバカにしてはいけない」ということだったようです。
「yamakei-online」に『高橋 修の「山に生きる花・植物たち」』というシリーズがあるらしく「九つの輪にならないけども、大きな花が咲くクリンソウとシカの関係」(2016年05月25日)というレポートがありました。
【近年日本の山では野生のニホンジカが増加し、植物を食べ尽くすという被害が起きている。山を歩いていて、下草がなくて遠くまで見渡せ、歩きやすい山がそうだ。そんな山にもクリンソウは咲いている。周りの植物がみな食べられていても。シカにとってクリンソウはどうやら有毒らしい。ほかの植物がシカに食べられるのに、クリンソウは食べられないため、近年日本各地でどんどん増えて続けているという現象がみられる。日本の山はクリンソウでいっぱいになるのだろうか。
実際はそうはなりそうにない。シカは増えすぎて、食べられる植物は食べつくしてしまい、ほかに食べるものがなくなり飢えてしまった。こうなるとシカもさるもの。クリンソウの花穂だけを、ほんのちょっぴり食べるシカが現れたのだ。自然の進化は今も続いている。】

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時37分=矢野 博子
色とりどりの花は 水辺によく似合う。何枚も写真を撮ってしまう。

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時39分=矢野 博子
光と影。その中に咲き誇るクリンソウ。姿勢正しく 気持ち良い

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時40分=伊藤 幸司
クリンソウの育ての親・伊藤誠さんが書いた文章をネット上で探したら、栃木県出身の作家・立松和平(2010年没)の追悼文集にありました。
【立松さんとの想い出────伊藤誠 奥日光の番人
立松さんとの出会いは、ニュースステーション心と感動の旅でした。一九八八年、昭和から平成に変わった年でした。
敏腕ディレクターの小早川さんが、奥日光を立松さんに紹介させるから協力しろという感じで奥日光に入ってきました。
この番組はどこの土地でも来て欲しいと言われるとの事でした。私にとっては素晴らしい所に土足で入られるような気がして、三分や五分で奥日光は紹介出来ないと断りました。
立松さんは困ってしまい「誠さん、とりあえず奥日光を案内して欲しい」と言うことで、私は奥日光に何度も足を運んでいる立松さんを千手ヶ浜に案内しました。
立松さんは巨木の林や、鹿、オジロワシ等の動物を見て「奥日光の自然は知床の自然より凄い」と奥日光の虜になったようでした。
立松さんの熱意に負け、心と感動の旅が奥日光の冬からスタートし、そして春、夏、秋と奥日光を紹介していただきました。
特に秋は千手ヶ浜から夜にもかかわらず生中継を行い、立松さんは高視聴率だったと喜んでいました。
私は心と感動の旅という番組で奥日光を全国に紹介していただき、今でも立松さん、小早川さんには感謝しています。
立松さんは二〇〇九年、奥日光を舞台に「二荒」を出版され好評でしたが、ちょっとした問題で絶版となったとき立松さんは、争えば相手方と地元の人たちを傷つけ迷惑をかけるからと相手の要求を丸呑みするという優しい心遣いをしていただきました。
昨年立松さんは「二荒」は絶対に残したいと、出版社を変えて「日光」として出版していただきました。日光を色々な形で全国に紹介しようとしてくださったような気がします。
最後に、私は立松さんの関係の方々にお願いがあります。立松さんが入念な取材を重ねて書き上げた日光が舞台の戊辰戦争を題材にした歌舞伎の台本が書きあがっているはずです。是非、上演がされますよう協力していただけるようお願いいたします。
立松さん、地球の自然、日本の自然。奥日光の自然を天国から見守って下さい。
二十数年のお付き合いありがとうございました。
合掌】

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時40分=矢野 博子
光に透ける花。これも又良し。

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時40分=藤原 由香里
クリンソウに初めてお目にかかったのは、入笠山だった。こんな風に陽だまりの中に咲いていた。

高山=登山
【撮影】15時43分=伊藤 幸司
伊藤誠さんは意外な場所に顔を出しています。
東京の青梅市立成木小学校の「学校通信 山なみ」(平成24年7月10日)です。6年生の移動教室が日光で行われたという報告です。
【第2日目、ハイキングです。宿舎から観光バスで出発。途中でエコバスに乗り換え、西ノ湖(さいのこ)入り口へ。ここから自然指導員の伊藤まこと氏のガイドで千手ヶ浜(せんじゅがはま)を目指します。
まこと氏は湯の湖荘のご主人でおさむ氏の父上です。歩きながらいろいろな物を見つけ、「これが猿のフンです」「鹿の足跡です」「熊が木を上った跡です」等、子どもたちにたくさん話をしてくれました。
子どもたちはなるべく近くで聞こうと、どんどん先生たちを追い抜いてまこと氏のそばに集まります。それなので先頭のまこと氏を子どもたちの列がおいかけ、引率の先生たちはいつも最後尾でした。】
【「自然を相手にして産物を得る産業には農業、漁業、林業、狩猟があります。農業・漁業は法律で守られてきましたが、特に狩猟は守られませんでした。ぎゃくに銃刀法や火薬取締法等によって縛られてきた結果、山から人がいなくなってしまいました。自然を適度に大切にして山や森のバランスを保ってきた人たちがいなくなってしまった結果、鹿や猿といった野生動物が増えてしまったのです」。「(森林の奥を指差し)この場所からかなり奥まで見渡せます。昔はチシマザサという下草が生い茂り、なにも見えませんでした。その下草を鹿が食べつくした結果、遠くまで見えるようになりました。一見きれいな感じに見えます。しかし、森林の保水力はなくなってしまいました。
チシマザサの茎や葉の間にたくさんはさまっていた落ち葉が、水を蓄えていたのです。いまではちょっとした雨で、川は濁流となってしまうようになりました」。】

高山=登山、クリンソウ
【撮影】15時44分=矢野 博子
最後まで クリンソウの大合唱。こんなに 沢山のクリンソウに出会ったのは 初めて。見事でした。

高山=登山
【撮影】18時49分=伊藤 幸司
この日は千手ヶ浜から赤沼車庫への低公害バスの最終便(16:00→16:30)に乗り、赤沼から日光駅(17:05→18:07)へ出て、スタート地点だったJR日光駅の向かいにある日光ステーションホテルクラシックで入浴、食事としました。
東武日光線の最終の特急(下今市19:53)に乗るためには東武日光駅を19時35分に出なければいけないので、入浴前に全員カレーを注文しておきました。

高山=登山
【撮影】18時49分=伊藤 幸司
日光ステーションホテルクラシックのレストランにはレディース向けのサービスメニューがあるのですが、なんとこのカレー単品にも食後のレディース・サービスが用意されていたのです。この女性グループを案内してきた引率者たる私だけが、すっぴんのカレーライス。……まあいいけれど。

高山=登山
【撮影】19時17分=伊藤 幸司
さっぱりした気分で向こうに見える東武日光駅までのんびりと歩きました。



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