山旅図鑑 no.246
不老山
2019.6.6

山旅図鑑目次

写真アルバム(時系列速報)目次


糸の会(no.1145)
2019.6.6
不老山
31パワー+林道・一般道下り8.2km(下山路変更)

登り24p→下り7p→林道・一般道下り8.2km

*計画書には次のように書きました。
*1145…6a=6.6(木)不老山(ふろうさん928m)小田急線
単純な「登り&下りの山」というイメージで考えています。日帰り参加主体の皆さんに、夏に向けての体の準備という役割で。丹沢です。

*西丹沢の不老山は丹沢湖の西岸にそびえています。標高1,000mに満たない山ですが、日帰りの山としては大きめかと思います。
*下山して世附(よづく)川の吊り橋を渡ったところで、時刻によってはタクシーを呼びます。バスかタクシー(ジャンボタクシーかも)が中川温泉からくるか、山北駅からくるかで入浴場所が変わるということもあるかもしれません。
*食事は新松田でだめなら、小田原へ出てしまうかもしれません。
*東海道線で来られる方はJR松田駅です。なお国府津からの御殿場線はJR東海ですので、3割引チケットの方は小田原往復にしておくのも考え方のひとつかと思います。

・1000……向河原バス停を出発(標高約200m)樹林地に入って29℃
・1025……水分摂取(標高約350m)28℃
・1040-50……休憩(標高約400m)26℃
・1155……水分摂取(標高約800m)25℃
・1215……林道を横切る(標高約850m)サンショウバラ
・1255-35……不老山山頂(標高=928m)
・1405-10……世附峠で計画変更、林道を下ることに(標高約700m)
・1505……林道ゲートを出る(標高約400m)
・1529-30……休憩(標高約400m)
・1530……林道終了(標高約400m)
・1630……JR駿河小山駅(標高約300m)

今回の写真出展メンバー(提出順)は5人です。
山咲 野の香、稲葉 和平、矢野 博子、藤原 由香里、伊藤 幸司


*速報写真が「粗選び」だとすれば、この「山旅図鑑」にはキャプションが添えられた「最終的セレクト」の写真のみ(順次)掲載させていただきます。
*キャプションはタイトルではありません。文字数自由(できれば40字以上、数百字でも。一律200字と決めている方もあります)としているのは、写真と撮影者との関係を軸にした自由な「フォトエッセイ」を理想と考えているからです。
*また撮影者以外のかたの自由なコメントも順次掲載させていただきます。その場合はWeb画面で取り出した写真に文章(と氏名)を加えて、メールでお送りください。どなたからのものでもありがたく掲載させていただきます(若干の編集作業を加える場合がありますから、問題があればお知らせください)。


山旅図鑑 no.246
不老山
2019.6.6

不老山
【撮影】09時02分=藤原 由香里
松田駅に向かう車内から見えた富士山です。いつも感じるのですが、私は車内でとてもマナーが悪いのではないかと。最初は我慢しているんです。が、徐々に気が大きくなってきて、左右の車窓を行ったり来たりしながら写真を撮り始めてしまうのです。まるで幼稚園生の様に椅子に膝立ちになったりしてしまうことも。そんなことをしながら、心は山へと解放されていくのでしょうね。(あー、やっぱり言い訳でしょうか?)

不老山
【撮影】09時26分=伊藤 幸司
この日のメンバーは9名。小田急線・新松田駅の南口でジャンボタクシーに乗り込んで、国道246号に出ると富士山の頭が見えました。この調子でずっと見えていたらいいのだけれど。
私たちが向かうのは丹沢湖方面。西丹沢ビジターセンター(旧名・西丹沢自然教室)行きのバスで向河原下車というのが一般的なのです。土休日だとバス便をうまく組み込んだ計画にできる可能性があるけれど、平日だとむずかしいのです。
原因のひとつは平日であれ、土休日であれ、糸の会は山のグループとしては出発時刻が遅いのです。その大きな理由はJR千葉駅出発を06時半とするのを基準にして計画を組み立てているので、新宿発が07時半になるのです。
糸の会のメンバーの多くが朝日カルチャーセンター千葉の登山講座の出身者であり、千葉駅からさらに先の人も多いため、中央線沿線の山であれば06時38分千葉始発の特急あずさ3号が「糸の会御用達」となっているからです。
山手線沿線の東急セミナーや東武カルチュアスクールでの登山講座では、主婦層をターゲットにした超入門編のために「家族を送り出してから出かける」時間帯ということもあって、平日の通勤ラッシュのピークの後という常識はずれの遅い出発で計画するのを心がけたこともありました。登山なら始発電車でという人たちとは登り始めにすれ違うような計画が多かったと思います。
そういう流れを残していて、この日私たちは小田急線組は新宿始発07時43分、JR組は07時09分東京発の上野東京ライン・東海道本線小田原行きとして、09時15分ごろに新松田駅南口を出発したのです。

不老山
【撮影】09時26分=藤原 由香里
登山口へ向かうタクシーからの富士山です。雲に隠れていってしまうのです。

不老山
【撮影】09時56分=山咲 野の香
新松田駅からタクシーで30分ほどの下車地点。のどかな田園風景。

不老山
【撮影】09時56分=山咲 野の香
少し戻って登山口へ。

不老山
【撮影】09時56分=藤原 由香里
タクシーを降りて各々準備します。山の緑が初夏特有のパッチワーク様に彩られていました。

不老山
【撮影】09時57分=山咲 野の香
落ちている実で気づいた大きなクワの木。

不老山
【撮影】09時57分=山咲 野の香
クワの実が落ちています。ジャムではクワの実ジャムが、一番好き。

不老山
【撮影】09時59分=山咲 野の香
吊り橋を渡って万緑の山へ。

不老山
【撮影】09時59分=藤原 由香里
大型トラックがビュンビュンと走る脇を歩いて登山口へとつながる道を行きます。この先、つり橋を通って川を渡ります。

不老山
【撮影】10時00分=伊藤 幸司
1/25,000地形図には「山市場」という地名が大きめのゴジック体で書かれていますが、それが大字(おおあざ)。以前、ある時期に「村」だったと考えていいので、念のために「山市場」で検索してみると『ウィキペディア』に『山市場村』がありました。
【沿革──1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、山市場村が単独村制。川西村、湯触村、谷ケ村、神縄村との町村組合が発足し、組合役場を川西村大字川西に設置。大字は編成しなかった。
1923年(大正12年)4月1日 - 川西村、谷ケ村と合併して清水村が発足。同日山市場村廃止。】
その「山市場」の名が現在まで残っているのです。
私はこの吊橋の入口を「棚沢キャンプ場前」バス停だと思っていたら、タクシードライバーは「ありません!」みたいな強い拒否をして「向河原」という次のバス停(だと思う)ところまでさっさと走らせてしまったのです。ネットで調べると『ヤマケイオンライン』の『棚沢キャンプ場』に『棚沢キャンプ場までのアクセス情報』がありました。
【バス停名称が2015年に「棚沢キャンプ場」から「向河原」に変更になった。】
さらに『なっぷ 日本最大級のキャンプ場検索・予約サイト』には『棚沢山荘キャンプ場【H27/4現在閉鎖中】』とありました。
この吊橋を渡って、対岸をすこし右手に行ったところにかつてはキャンプ場があったようです。

不老山
【撮影】10時00分=伊藤 幸司
この川は河内川といって、丹沢湖の三保ダムから流れ出てまだ3kmといったところでしょうか。『ウィキペディア』で『河内川』を見ると、「かわうちがわ」「こうちがわ」「かわちがわ」など呼び方はおおよそ3種ながら、日本全国になんと39本もあるんですね。この、生まれたての川については【河内川 (山北町) - (かわちがわ)神奈川県足柄上郡山北町を流れる酒匂川水系の二級河川。】とありました。
この河内川は三保ダムから下って国道246にぶつかるあたりで鮎沢川と合流するところまでほんの5kmの長さしかありません。地図を見る限りではそこに「河内」という地名はないらしく、名前の由来もわかりません。でも「河内川」にこだわりたいのは、上流の丹沢湖にそそぐ主要な川に「中川川」(なかがわがわ)というのがあるからです。
『ウィキペディア』の『中川川』には【山北町中川を流れることから、中川川と呼ばれる】とありますが、中川という地名はもちろんあります。中川温泉というそれなりに名の知られた温泉もあります。しかしだからそこに流れる川が「中川川」だというのもかなり大胆な論だと思いませんか。ですから「河内川」にも引っかかってしまうのです。
でももっと広い視野で見ると、河内川は西丹沢と呼ばれる広大な山岳地帯の南斜面の流れを集めて下ってきます。そして国道246のところで、富士山の東麓、すなわち御殿場〜須走一帯の湧水を集めて下ってくる鮎沢川(あゆざわがわ)と合流して酒匂川(さかわがわ)となって小田原で相模湾にそそいでいるのです。
じつはこの上流、丹沢湖に注ぐ最大の河川・玄倉川(くろくらがわ)で、大量遭難がありました。ある会社の社員たちとその家族が中洲でキャンプを楽しんでいたところ、増水した川に流されて13名が死亡したという大量遭難でした。
まさにそのとき、1999年8月14日に私たちは小田急線・新松田駅からJR御殿場線・松田駅に乗り換えて、御殿場駅からタクシーで富士宮口新五合目登山口に向かったのです。
御殿場線は鮎沢川〜酒匂川の谷に沿って走っていますから、ものすごい激流で、列車が止まるかもしれないというほどの危険な状態でした。ちょうどその頃鮎沢川にそそぐ河内川上流の玄倉川での遭難事故があったのです。
日本の川はほとんどがダムにせき止められて発電用に水を抜かれてしまっているので、素顔を見せることはないのですが、人間が勝手に決めた雨量の限界を超えたりすると、突如豹変するのです。
酒匂川は宝永噴火の際に大量の火山灰が降り積もり、泥流、土石流となって暴れた過去を持っていて、そこから二宮尊徳という農村復興の専門家を生み出したのです。
吊橋の中央で一瞬見た流れではありますが、けっこうドラマチックな河内川の顔つきではありませんか。

不老山
【撮影】10時00分=山咲 野の香
ゆうに5センチ以上あった大きなホタルブクロ。あー、今年もホタルとは無縁だったかと残念な連想。

不老山
【撮影】10時00分=山咲 野の香
立派な吊り橋です。

不老山
【撮影】10時00分=山咲 野の香
ゆったりと河内川。梅雨入り前の好天で夏を思わせるような雲と。

不老山
【撮影】10時00分=藤原 由香里
川を渡ります。とっても涼しげでした。

不老山
【撮影】10時00分=稲葉 和平
足柄茶。新松田からのタクシーから看板の文字が目に入って、そんなお茶もあったと記憶をたどっていたら、お茶畑があった。

不老山
【撮影】10時01分=伊藤 幸司
吊橋を渡ったところにこの茶畑。山北町では「足柄茶」というブランドを広めようとしているそうで、同時に後継者不足による荒廃地対策もという難しい試みをしているそうです。
『女性自身』という光文社の宣伝サイトですかね。『地域』というページに『自分の畑で一番茶を 足柄茶オーナー制度 山北』(2018/02/07)という記事がありました。
【神奈川県農協茶業センター(山北町川西)は、年会費を払った会員を茶畑オーナーとする「足柄茶ファームオーナー」制度を導入し、申し込みを受け付けている。荒廃地対策として同センターが管理する茶園の100坪が対象で、1人につき1坪のオーナーになると一番茶などが年4回届くといった特典が受けられる。同センターは「足柄茶の魅力が広がるきっかけになれば」と話している。
オーナーになるのは申し込んだ日から1年間で、年会費は1万5千円。ことし1月25日から受け付けている。
春には「自分の茶畑」で収穫された一番茶(500グラム)が、夏秋冬にも足柄茶、紅茶、ほうじ茶のティーバッグ、それぞれ約1キロ、数百グラム、約600グラムが自宅に届けられる。また収穫時期には一番茶と二番茶の茶摘み体験もできる。管理は同センターの従業員が担い、日常的な農作業は一切不要という。】
この畑の話ではありませんが、たぶん同じ「足柄茶」です。

不老山
【撮影】10時01分=山咲 野の香
久しぶりに見ました。茶畑が広がっています。

不老山
【撮影】10時02分=伊藤 幸司
茶畑の脇にこの表示があったのですが、ちょっと目立たない場所にあって、トップの人は気づかないようでした。
今回の計画では山頂から北麓の世附(よづく)すなわち旧世附村の浅瀬というところに出るつもり、反対に南麓へと下ればJR御殿場線の駿河小山駅に下れるのですが、ここに書かれているのは、そのどちらへも下山できないという決定的な通知です。
ところがそれが平成22年(2010)というから9年前のこと。丹沢の西のハズレにあるとはいえ、不老山はポピュラーな山なので、一般常識的に考えれば「通行止め」はとうの昔に解除されていて、その看板だけが撤去されずに残された……というところでしょう。でももし「往復登山」を覚悟しなさいといういうことなら、出口なしとういうような表現も必要でしょう。抜けられる道があるのなら、教えてほしいところです。
リーダーとしての私は、常識的な判断ですが「行けるところまで行ってみる」ということにして、同じ道を引き返してくる可能性が「ゼロではない」としたのです。今この段階では、時間には余裕があるので成り行きにまかせることにして、とりあえず頂上まで行ってみたい……と。

不老山
【撮影】10時02分=山咲 野の香
清らかな水路脇にアカバナ。

不老山
【撮影】10時03分=伊藤 幸司
「下山できません」という看板から1分も行かないうちに、問題の「世附川」への道と、「至駿河小山」という林道(太い林道の右端にその文字があります)がしっかり書かれたままの案内板がありました。行って見るっきゃない状態です。……というのはポピュラーな山の場合、かなり大きな崩落があったりしても、登山者が通れるだけの迂回路をつけるのは、それほど難しくないからです。9年間も出口なしというふうに考えるほうがおかしいと感じました。

不老山
【撮影】10時03分=山咲 野の香
不老山という名の桃源郷に吸い込まれていくようです。

不老山
【撮影】10時04分=伊藤 幸司
茶畑の背後に広がる河岸段丘のこれが最奥部。木陰にジープらしき車の残骸がありました。

不老山
【撮影】10時05分=伊藤 幸司
たちまち登りが始まりました。吊橋を渡ってから5分後のことです。

不老山
【撮影】10時05分=藤原 由香里
ここから山に入ります。道標がしっかりと設置されていて、大切にされている山だなあと分かります。

不老山
【撮影】10時05分=藤原 由香里
まずは、ふつうの山道を行きます。

不老山
【撮影】10時07分=伊藤 幸司
人工林の手入れはあまりいいとはいえませんが、吊橋を渡ったときに正面に見えていた緑の山に取りついたのです。
1/25,000地形図にも登山道が大きなジグザグを描いているので、初心者にも登りやすい緩やかな道になっています。この道だと登りのときには距離が長くなるような気がしますが、高度計で上昇速度を見ていると遅いわけではないのです。さらにこの道を下りにとると下山スピードは相当のものになります。足元さえしっかりしていれば、ゆるい傾斜の道は高速型の下り道になります。
そういう道つけの理由を見つけた感じがしたのは檜原村白倉の大嶽神社里宮から大岳山に登る道で、村人たちの参道としての道が老人にもやさしい造りになっている……と思ったものです。

不老山
【撮影】10時07分=山咲 野の香
これはよくわかる? ゼニゴケ。大型で目立つが、苔類全体の種数の数%に過ぎず、実はマイナーな一群らしい。

不老山
【撮影】10時10分=藤原 由香里
この時期は新緑が楽しみです。特に新緑の重なりは美しいですし、光の加減によっては緑色の光の中に包まれます。今日は柔らかな木漏れ日の中をいきます。

不老山
【撮影】10時14分=伊藤 幸司
人工林のなかを突き抜けるように始まった登山道は、天然林との境界をたどるような気配を強めていきます。
この写真がいい、というわけではないのですが、登山道が天然林と自然林の境い目(稜線でよく見られます)をたどるとき、それが首都圏の日帰り登山の代表的な風景だと感じることが多いのです。
変わった趣味だと思われるかもしれませんが、それが最近、ソロバンをはじける価値ある風景なんだということに気づいたのです。
平成12年(2000)に農林水産大臣が日本学術会議に諮問した『地球環境・人間生活にかかわる農業及び森林の多面的な機能の評価』のなかに次のような森林の価値の試算がありました。
『付表 森林の多面的な機能の種類と定量評価の可否・試算例』です。
【1.生物多様性保全機能:定量評価不可能
○遺伝子保全
○生物種保全……植物種保全、動物種保全(鳥獣保護)、菌類保全
○生態系保全……河川生態系保全、沿岸生態系保全(魚つき)
2.地球環境保全機能:定量評価可能
○地球温暖化の緩和……二酸化炭素吸収、化石燃料代替エネルギー
○地球気候システムの安定化
*二酸化炭素吸収→97,533 千トン/年(→代替法で 1 兆 2,400 億円/年)
3.土砂災害防止機能/土壌保全機能:定量評価可能
○表面侵食防止
○表層崩壊防止
○その他の土砂災害防止……落石防止、土石流発生防止・停止促進、飛砂防止
○土砂流出防止
○土壌保全(森林の生産力維持)
○その他の自然災害防止……雪崩防止、防風、防雪、防潮、その他
*表面侵食防止→51.61 億立方メートル/年(→代替法で 28 兆 2,600 億円/年)
*表層崩壊防止→96,393ha/年(→代替法で8 兆 4,400 億円/年)
4.水源涵養機能:定量評価可能
○洪水緩和
○水資源貯留
○水量調節
○水質浄化
*洪水緩和→1,107,121立方メートル/sec(→代替法で5 兆 5,700 億円/年)
*水資源貯留→1,864.25 億立方メートル/年(→代替法で8 兆 7,400 億円/年)
*水質浄化→1,864.25 億立方メートル/年(→代替法で 12 兆 8,100 億円/年)
5.快適環境形成機能:一部定量評価可能
○気候緩和……夏の気温低下(と冬の気温上昇)、木陰
○大気浄化……塵埃吸着、汚染物質吸収
○快適生活環境形成……騒音防止、アメニティー
6.保健・レクリエーション機能、一部定量評価可能
○療養……リハビリテーション
○保養……休養(安らぎ、リフレッシュ)、散策、森林浴
○レクリエーション(遊び)……行楽、スポーツ つり
7.文化機能:定量評価不可能
○景観(ランドスケープ)・風致
○学習・教育……生産・労働体験の場、自然認識・自然とのふれあいの場
○芸術
○宗教・祭礼
○伝統文化
○地域の多様性維持(風土形成)
8.物質生産機能:定量評価可能(市場価格形成)
○木材……燃料材、建築材、木製品原料、パルプ原料
○食料(きのこ等)
○肥料
○飼料
○薬品その他の工業原料
○抽出成分
○緑化材料
○観賞用植物
○工芸材料
*木材→1,998 万立方メートル/年(1999)→3,838 億円/年(1999)
*食料(きのこ等)→41.6 万トン/年(1999)→2,888 億円/年(1999)
・定量評価の可否については原則を示す。詳しくは本文第 10 節を参照のこと。
・試算はいずれも林野庁(2000)による。
・生物多様性保全機能、文化機能についても、ごく一部で定量評価は行われている。】
どうです? 日本全体の森林の「価値」についての「評価」なんですが、正しいかどうか、適切かどうかはともかく、ここで試算された「金額」を単純合計すると、なんと毎年65兆7326億円という価値を発揮しているというのです。
私たちには100円玉が落ちているというほどのことでもないのですが、日本全体をおおう66兆円の緑のマントの一部がここに見えているというふうには見えませんか?

不老山
【撮影】10時21分=伊藤 幸司
2度めの参加となるNさんのストックさばきに注目しました。軽快にさばいていて、ベテランに見えるんです。それでだいぶ長い時間観察を続けたのですが、御本人は「ベテラン意識」とは関係なく、自分なりにストックを使っていたというのです。
私はけっこう永いことカルチャーセンターの登山講座をやってきて、その延長線上に自前の登山講座として糸の会を続けてきました。私は登山家ではありませんから登山技術を教えるという意識は希薄で、登山道の歩き方などを(大学探検部出身者という方向から)見つつ、技術書など書いてきたのです。ですから高度な登山技術を教えるという方向には実力も関心もなく、登山道における単純素朴な「歩き方」に大きな関心をもってきました。
ここでNさんのストックワークが気になったのは、一般的な登山ツアーでベテランの人のいかにもベテランらしいストックワークを真似したのか、あるいは山で使う「2本杖」というところから自分なりに組み立てた使い方がこれなのか、という点でした。
基本的には、長さに現れる問題なのです。
自分の通常の歩き方を登りでも下りでも邪魔しない長さにしたというのがこの長さ。登りで前に振り出したときにも邪魔にならずにバランスを維持しやすいという長さだと思います。
それに、ダブルストックに振り回されずに、シャカシャカとかっこいい。糸の会のメンバーでも外部の人たちと山に行く機会の多い人たちはストックが短めになっていきます。
さらに、ストックにゴムのキャップをつけたりすると、岩に対して驚くほど滑りやすくなって、体重をかけることができません。軽快にヒョイヒョイと使って「あくまでもサポート」という使い方に徹するのが好ましい、という考え方になります。
Nさんは自分流のように話していましたが、ピッタリ身についた歩き方は、きっとお手本があってのことだろうと、じっくり見させてもらいました。
このあと、糸の会流の使い方を軽く説明しましたが、段差の大きな登りや、滑りやすい急斜面の下りなど、自分の実力を越える場面でないとダブルストックの合理性をほんとうに理解してもらうのは難しいので、次のチャンスに、ということになりました。

不老山
【撮影】10時21分=藤原 由香里
徐々に傾斜が急になってきました。

不老山
【撮影】10時23分=伊藤 幸司
この場面でストックの使い方をうまく説明できるわけではありませんが、前後のふたりでストックに果たさせたい役割の大きさの違いは感じとれるかと思います。

不老山
【撮影】10時25分=藤原 由香里
大きな背の高い樹が多いと思いました。こういう写真を撮る時は思いっきり上を見て撮影します。普段はまずしない格好になるわけです。

不老山
【撮影】10時33=山咲 野の香
これは木もれ日を撮りたかったんですが…

不老山
【撮影】10時33分=藤原 由香里
根こそぎ倒れてしまった木、と思われるでしょう。しかし、生きています。こんなになっても。

不老山
【撮影】10時33分=藤原 由香里
ほら、生きています。真横になったと見せかけて、先を追っていくと、しっかり光に向かって枝を出していました。ただ、ただ、生きているという単純さ。

不老山
【撮影】10時37分=山咲 野の香
姿のいい大木が見えてきました。

不老山
【撮影】10時37分=藤原 由香里
背の高い木の中にちらほらと小さな木が新緑をつけて花を添えています。

不老山
【撮影】10時38分=藤原 由香里
結構な斜面でした。手前に見える斜めに見える木は栗の木だそう。大きすぎるせいか重力に逆らえなくなってきています。

不老山
【撮影】10時39分=山咲 野の香
青もみじの大木! 素晴らしいです!

不老山
【撮影】10時39分=藤原 由香里
大きな栗の木です。

不老山
【撮影】10時40分=伊藤 幸司
なんだか不思議な場所でした。涸れ沢に橋がかかっているのですが、向こう岸に当たる部分に長い亀裂が走っています。目詰まりした状態の沢なんでしょうか。

不老山
【撮影】10時40分=藤原 由香里
急坂の先にこんな橋がありました。すでにお腹を空かせている方が多く、ここで腹ごしらえをして、休憩を取りました。

不老山
【撮影】10時41分=藤原 由香里
山の成り立ちとして、こんな風に溝ができるのでしょうか。

不老山
【撮影】10時46分=藤原 由香里
木漏れ日に、諸々が美しく見える時期です。小さな葉も生き生きと主張しています。

不老山
【撮影】10時47分=藤原 由香里
小さな花です。米粒よりも小さいくらいです。

不老山
【撮影】10時48分=藤原 由香里
おしゃれな扇形の小さな葉を鈴なりにして、まるでワイヤープランツのようです。

不老山
【撮影】10時48分=藤原 由香里
ほらほら、スポットライトを浴びていますよ。

不老山
【撮影】10時50分=山咲 野の香
新緑と万緑と。

不老山
【撮影】10時53分=藤原 由香里
大きな葉に木漏れ日が当たった時の、柔らかな新緑の色合いです。

不老山
【撮影】11時00分=伊藤 幸司
人工林の中を歩いていくのですが、ときおり自然林のかたまりがあると、そこにヤマツツジの赤い花がありました。

不老山
【撮影】11時00分=山咲 野の香
新緑の奥、わずかにヤマツツジが残っています。

不老山
【撮影】11時00分=藤原 由香里
山つつじも咲いていました。

不老山
【撮影】11時02分=山咲 野の香
光を受けた柔らかな若葉。足元にたくさん出てきました。

不老山
【撮影】11時03分=山咲 野の香
頭上の青もみじも光を受け美しい。

不老山
【撮影】11時03分=藤原 由香里
モミジといえば紅葉と思っていましたが、山に来るようになってモミジにも新緑の時期があるんだと、知ったというか、改めて注意が向きました。一時期、断然、新緑派だったりしました。

不老山
【撮影】11時10分=伊藤 幸司
たとえば20年前と比べると首都圏の山の人工林は驚くほどきれいになりました。そのころはお化けが出そうな杉林もあちこちにあって、杉林が日本人の美意識と合致するといった評価を180度ひっくり返していました。
それが驚くほど改善されたのは石原慎太郎が都知事時代にカラスとスギ花粉をやっつけちまえと声高らかに叫んだころから。急速に手入れが行われ、少なくとも登山道でお化け人工林を見ることは少なくなりました。(ここは東京都ではありませんから石原慎太郎の「命令」ではないでしょうが)
もちろん林業が復活したというのではなく、補助金が人工林保全に有効に使われるようになったのではないかと個人的に思っています。補助金なしに林業が成立する状態にはなっていないからです。その証拠となる補助金による間伐作業だという立派な看板を結構頻繁に目にします。
そういうわけで、人工林にさしかかるとその顔つきを一瞥する、という習慣が身についてきたのです。手入れの行き届いた森林と、ちょっと適当かな? という森林とを識別するような気分です。……となると、これは細い木が結構混じっているので80点ぐらいなのかなあ、と思ったりするのです。
そこでもうすこし「間伐」というものをきちんと理解すべきかと思うと、ありました。
『美の国あきたネット 秋田県公式ネット』に『間伐技術指針(平成15年3月改訂)』がありました。
かなり専門的な技術資料であることは文頭の『間伐技術指針の改定にあたって』でわかります。
【本県のスギ人工林は、昭和40年代の「年間1万ha造林運動」を中心に造成が進み、全国一の面積と蓄積量を誇っておりますが、反面、生育途上にある4〜9齢級の森林が74%を占めております。
このため、森林の健全性と質的充実を図る間伐推進が喫緊の課題となっているところです。
しかし、近年の森林・林業を取り巻く厳しい環境の中で、経営意欲の減退や労働力不足などにより、森林管理意識の低下が危惧されております。
県では、森林管理対策の技術指導の一つとして、昭和53年度に「間伐技術指針」を作成し、技術の普及と間伐の推進に努めて参りましたが、この度、これら状況を踏まえ内容をリニューアルいたしました。】
内容は多岐にわたりますが、今回私が注目したのは『間伐木と樹型級区分』です。
【間伐木の選定は、次のような樹型級区分により、「樹冠の優劣」「形質の良否」「林木相互間の配置」などを勘案して選木する。】
としてイラストつきの表がありました。関心のある方にはぜひ見ていただきたいのですが、ここではその間伐すべき木のタイプを一覧してみます。
○まずは優勢木(上層林冠)周囲の樹木と頭を並べている高さがある木
1級……欠点のない木
2級……あばれ木、枝葉が貧弱で細長い木、片枝木、二股・曲がり木、被害木】
○次に劣勢木(下層林冠)周囲の木より背が低い木
3級……育ちおくれ木
4級……被圧木
5級……瀕死枯損木
この写真に感じる木の太さのバラバラ感は、いつ、どういう目的で、間伐していくかを含んで考えないといけないようですから、安易な素人判断ではすまないようです。
【生産目標に応じた施業方針を決めるには、自然的条件等を考慮しながら次の表により決定する。】
という表がありました。
○生産目標=良質大径材
密植…高密度管理…長伐期…自然的条件=上…早くから枝打ちと間伐を繰り返す
中庸植…中密度管理…長伐期…自然的条件=上…弱度間伐をしばしば繰り返す
○生産目標=良質中径材
密植…高密度管理…中伐期…自然的条件=上…弱度間伐を繰り返す
○生産目標=良質小径材
密植…高密度管理…短伐期…自然的条件=上…枝打ちと弱度間伐を繰り返す
○生産目標=一般大径材
中庸植…中密度管理…長伐期…自然的条件=中…中庸度間伐をやや回数を少なく行う
疎植…低密度管理…長伐期…自然的条件=下…弱度間伐を行う
○生産目標=一般中径材
中庸植…中密度管理…中伐期…自然的条件=中…やや強度の間伐を繰り返す
疎植…低密度管理…中伐期…自然的条件=中…弱度間伐をやや回数を少なく行う
*注意)植栽本数の目安は、密植4,500本/ha以上、疎植2,500本/ha以下、中庸植はその中間。
どうも、生育環境と製品の仕立て方によって、間伐のやり方をいろいろ変えていくようです。

不老山
【撮影】11時13分=伊藤 幸司
道際に昆虫の卵がありました。帰ってグーグルの画像検索で探してみるとアワフキムシの「巣」のようです。
『ネイチャーテック研究会の すごい! 自然のショールーム』に『アワフキムシは泡で快適生活』がありました。
【木の枝や草の茎の一部が泡だらけになっているのを見たことはありませんか?
あの泡は、セミの仲間である、その名もアワフキムシという虫の幼虫が作る「巣」なのです。
幼虫は、一体どうやって泡を作っているのでしょうか。
体長5〜10ミリメートルの幼虫は、植物の汁を吸って生きています。
体内で栄養分だけを吸収して、余分な水分は自分の体の周りに排泄してしまいます。
この排泄された水分に、自らが分泌する有機物を溶け込ませて、幼虫は「石けん」を作り出します。
この石けんに、お腹の気門(空気を取り入れる穴)から空気の粒を吹き込んで泡立て、できた粘度の高い泡の固まりを巣にしていたのです。
この泡の巣はとても丈夫で、雨風にさらされたくらいでは吹き飛びませんし、日照りでひからびることもありません。
幼虫が分泌する有機物に、泡立ちをよくしたり泡を壊れにくくしたりする働きがあるからです。
泡の中の空気が断熱材の働きをするので、巣の中にいれば外気の変化から身を守ることができます。
また、アリなどがこの泡の巣に入ってしまうと、石けんの水溶液で溺れて呼吸できずに死んでしまいます。
こうして、泡の巣の中で幼虫は快適に過ごしているのです。
自分の出すオシッコに少し手を加え、再利用して巣にしてしまうなんて、アワフキムシの幼虫は凄いですね。 】
ここまで紹介させていただいて、本論を省くわけにはいきません。『どうやって役立てるの?』が続いていますから。
【アワフキムシの幼虫が作る泡の原理を、私たちの新しい入浴法に応用する事が考えられます。
水に空気を吹き込んで作った泡のお風呂です。
大量の水は必要ありません。
従来の風呂ならばおよそ200から300リットル必要だった水を、6から8リットルと10分の1以下に抑えることが可能になります。
また、泡は空気から出来ていますから、熱い泡を作ってやれば熱を運ぶことができ、体をぽかぽかと温めることもできます。
泡を作るお湯はほんの少しで済むので、エネルギー節約に役立ちます。
さらに、小さな泡がつぶれる時には超音波が発生し、これが汚れを落とす効果があるので、体の洗浄・保温という入浴本来の目的も達成できる可能性が高いのです。
車いすのまま入浴もできるように風呂の構造を工夫すれば、高齢者やハンディキャップを持つ人たちに、新しい入浴のスタイルや楽しみを提供できるかも知れませんし、水圧がかからないので、高齢者にとって優しい入浴方法となるでしょう。
○どんな研究をしているの?
現在の技術では、作った泡が10分程度で半減してしまうので、さらに泡を長持ちさせるための改良が行われています。
○どんな技術開発ができるの?
泡を利用することで、未来のお風呂は殆ど水を使わない超節水型になるかも知れませんね。
○参考
「自然に学ぶ粋なテクノロジー なぜカタツムリは汚れないのか」石田秀輝 著/DOJIN SENSHO 】

不老山
【撮影】11時14分=山咲 野の香
落葉樹林帯。紅葉の季節もなかなかでは。

不老山
【撮影】11時15分=伊藤 幸司
道は自然林へと突入します。

不老山
【撮影】11時15分=藤原 由香里
これだけの新緑があるということは、紅葉もさぞかし美しいでしょうということと、登山道はさぞかしフカフカでしょうといったところでしょうか。

不老山
【撮影】11時22分=藤原 由香里
ふと気づくと植生が変わっています。

不老山
【撮影】11時22分=藤原 由香里
真っ直ぐに植えられ、真っ直ぐに伸びているのです。

不老山
【撮影】11時28分=伊藤 幸司
……自然林から出たら人工林。

不老山
【撮影】11時28分=藤原 由香里
一人静さん登場! 花がなかったので感激ひとしおです。

不老山
【撮影】11時29分=伊藤 幸司
さてこれはヒトリシズカでしょうか、フタリシズカでしょうか。白い小さな玉(じつは花)をいくつもつけた花穂が1本だからヒトリシズカという可能性は大きいのですが、2本だったらフタリシズカとするのも危険です。私は地上に出たばかりのヒトリシズカのいかにもウブな年頃だけが好きなので、このサイズになるとほとんど見向きもしないのですが、この日はこれに希少価値があるように思えたので撮っておきました。
『井伊影男の植物観察 植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。』というブログに『花穂が1本ならヒトリシズカ、2本ならフタリシズカだというが』(2011年05月12日)がありました。
【ヒトリシズカとフタリシズカの違いは、観察会などでもしばしば取り上げられる。
ヒトリシズカでは4枚の葉が輪生状に見える。実際には十字対生の葉の節間がつまったものなので「偽輪生」といわれる。フタリシズカの場合は節間がそれほどつまっていないから、はっきり十字対生と確認できる。
ヒトリシズカと比べて鋸歯は若干浅く、光沢は少ない。
花穂が2本だからフタリシズカだと言われるが、3本のものも多いし、中には4本、5本というのも見つかる。
「二人は花穂2本」というのは当てにならない。
葉の縁についている水玉は朝露ではなく、根で吸収して蒸散仕切れなかった水を排出しているもので、その孔は、蒸散の気孔に対して「水孔」と呼ぶ。
フタリシズカもヒトリシズカ同様、花弁も萼ももたない裸花です。白く「ゲンコツ」状に見えているのは雄しべで、3本の花糸の背側を見せ、腹側に葯をもち雌しべを抱く形になっている。
花期はヒトリシズカより1ヶ月ほど遅れる。】

不老山
【撮影】11時32分=藤原 由香里
根っこが絡み合っています。山には木の根っこが沢山あり、よそ見(私の場合写真に気を取られているのですが)をして歩いたりなんかすると、途端につまづくなり転ぶなりします。原因は大体において木の根っこです。木の根っこを見ると思い出すのが、北原白秋の『待ちぼうけ』の歌詞です。♪コロリ転げた木の根っこ〜♪ 私は引っ掛かるけど、ウサギはひっかかるかなあと疑問なのです。

不老山
【撮影】11時35分=伊藤 幸司
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枝打ちされた人工林だとわかります。ここは西丹沢ですが、東丹沢に関しては『秦野市森林組合』のサイトがあって『補助金事業(一般・地域林業)』というページがありました。
【秦野市内の民有林造林事業を促進し、森林資源の増強と森林のもつ公益的機能を総合的かつ高度に発揮させるため、 植林から保育に要する経費に対し、県・市が補助金を交付し森林整備をする事業です。
○植林
地拵え(じごしらえ)をし、仮植しておいた苗木の植付作業を行います。
組合員からの申込 2月
地拵え・植林の作業実施 4月
○下刈り
苗木の生長を妨げないように、植えた木の周りの草や灌木(かんぼく)を刈払機を使い刈り払う作業を行います。
組合員からの申込 4月
下刈の作業実施 7月〜8月
○枝打・間伐・搬出
組合員からの申込 8月
枝打・間伐・搬出作業実施 11月〜2月
新月伐採 … 冬の新月の時期に伐採したもの。
*説明 枝打
節がなく、形質の整った良材を生産するため、混み合っている下枝を切り落とします。
木が成長し、幹が太くなると切り落とした枝の付け根が隠れ、節のない柱や板になります。
*説明 間伐
混み合ってきた林内に十分陽が当たるよう一部の木を伐り(新月伐採)、木々どうしの競争を緩和させ、残された木を健全に育てます。
新月伐採をすると、耐久性に優れ、虫がつかず腐りにくく、反り返ったりしないといった特長がある。
*説明 搬出(スカイキャリー)
木材を集める際、空中にあげて集める方法。
*説明 搬出(モノケーブル)
木材を集める際、引きずるように集める方法。
……補助額に限りがあり、申込年度に施行できないことがあります。お早めにお申込下さい。
○林業用資材・機材
秦野市森林組合では、林業用の資材・機材も取り揃えております。 お気軽にお問合せ下さい。
各種販売品については、「林業用機材・資材」をご覧下さい。】
ここでもそんなふうに林業経営がサポートされているのでしょうか。

不老山
【撮影】11時35分=藤原 由香里
10分ごとに先頭が交代します。次は私の番、となるとキンチョー。コーチは先頭になったら好きなように歩いて下さいと言ってくださっています。
一人で山に行くときは、長—く歩かないといけない時は控えるのですが、4時間くらいの山行の時はハアハアしながら登りたくなってしまいます。途中写真を撮るために立ち止まりますから休憩をそこかしこに挟むわけなのですが。
なので、好きに歩かせてもらっていることに感謝です。

不老山
【撮影】11時39分=藤原 由香里
ああ、ここにもスポットライトを浴びている方がいます。綺麗ですよっ!

不老山
【撮影】11時40分=藤原 由香里
先頭10分でテンションが上がってしまうと、一人ぼっちになり寂しくなるので、引き返して皆さんと合流したり。ほんとに自由にさせていただいています。

不老山
【撮影】11時44分=伊藤 幸司
突然崩壊地に出ました。行く手を遮られて、登山道は崩壊地の上部を迂回するようです。
こういう場面で内心、ちょっとウキウキする人たちがいることを、私はうれしいと思っています。平均年齢69.5歳、最高年齢は83歳で、最低年齢が50歳の9人組です。
私は大学探検部の出身ですから、できれば登山道をはずれたい、のですが、登山講師としては「登山道をはずれない」という基本技術をしつこく追求してきました。(このホームページの『山旅=がんばらない山歩き』に、たとえば『4.「道を戻る」という鉄則』という項目を入れています。)
ですから道に迷ったりするとチラリとですが、みなさんの顔色をうかがって、面白がっている気配を見つけようとしたりするのです。
……というわけで、こんな破綻が眼前にあらわれると、全体の士気が上がるのです。ただ、それも、今日は、山頂から先がどのようなことになるかわからないので、私はここではひっそりと追いかけていくだけでしたが。

不老山
【撮影】11時44分=伊藤 幸司
この崩落はいつのことなんでしょうか。入口に書かれていた2010年の台風の被害なんでしょうか。

不老山
【撮影】11時44分=矢野 博子
この日は 梅雨入りと発表される一日前で 下車した松田駅で すでに 気温29度。覚悟はしていたものの 電車を降りるとむっとした。これから先が 思いやられた。 最初に出迎えてくれたのは このフタリシズカ。楚々としている。この日は 何回かこの花との出会いがあった。

不老山
【撮影】11時44分=山咲 野の香
ちょっと間のびした感のフタリシズカ。よく見れば白く丸いこぶのような花は奇妙です。

不老山
【撮影】11時45分=藤原 由香里
ヒトリシズカさんは、3人かしましとか、4人賑やかとかいろいろ言われていることにどう思っているのでしょう。私は毎回の会話を楽しんでします。

不老山
【撮影】11時46分=伊藤 幸司
ここでは迂回路のためにこんな道作りをしてありました。針金や土嚢袋の状態を見ると、せいぜい数年というところにも思われます。

不老山
【撮影】11時46分=伊藤 幸司
これはニガナの仲間なんですね。でもそこからがむずかしいのです。
『松江の花図鑑』の『ニガナに似た仲間』には『私の写した画像から、ニガナに似たの仲間の区別に参考となると思われるものを載せてみます』という表があります。
それによるとニガナは花びら(舌状花)が5個で、ハナニガナだと8〜10個、ノニガナだと15個ぐらい、コオニタビラコだと6〜10個だそうです。さらにジシバリ(イワニガナ)やオオジシバリがありますが、花びらは重なりながら枚数を増やしてタンポポに近づいていくようです。
これは舌状花が13個のようですから、ノニガナではないかと思われますが、どうも葉が違うようです。『野に咲く花の図鑑』の『ノニガナ』には次のように書かれています。
【ネットでノニガナを検索してみると、オニタビラコの写真をノニガナとして掲載しているサイトがずいぶん多く目に付きました。確かに花はオニタビラコとよく似ています。間違えやすいのもうなずけます。
ただし、オニタビラコとは草姿が違います。そしてなによりも、葉の形が全く違います。ノニガナの葉は、茎を挟み込むように付き、矢のように尖っています。】
そこでグーグルの画像検索で「オニタビラコ」を調べてみると、なんと葉っぱがオニタビラコに近いかな、という感じがしました。

不老山
【撮影】11時46分=藤原 由香里
私の住んでいる千葉県でもタンポポは道端にも咲いているおなじみの花です。この花も全体の種類分けてとしてタンポポ属なんだと思うのですが。普段のおなじみのタンポポとは花びらの大きさや数、雰囲気が違って。君はたんぽぽだよねえ? といった感じです。

不老山
【撮影】11時47分=藤原 由香里
尾根に出ました。綺麗な青です。このモクモクした雲の中に富士山が隠れているのかな。

不老山
【撮影】11時48分=伊藤 幸司
稜線に出るとときどき展望がひらけます。里山ならではの尾根歩きの楽しみともいえそうです。

不老山
【撮影】11時48分=伊藤 幸司
この写真をオリジナル画像で見ると、集落の道を下って向こう側の山にぶつかるあたりにかすかに見える水平の構造物はどうも東名高速道路のようです。
ひょっとすると酒匂川鉄橋ではないかと考えました。東名高速を御殿場から下ってくると、有名な都夫良野トンネルに入る手前にその酒匂川鉄橋があるのです。
もしそうだとすると酒匂川は不老山の登山口にあった河内川と御殿場方面から下ってくる鮎沢川が合流して酒匂川となったところ。
そこでグーグルマップの航空写真でいろいろ見たのですが、わかりません。

不老山
【撮影】11時51分=伊藤 幸司
この葉は、知っているとか、調べたらわかるかもしれないと思って撮ったのではありません。葉っぱだけなのに、なぜか表情があって、名前をつけたい感じ。
オリジナル写真で中央部分を拡大してみると、葉っぱそのものが祭りで若衆がいなせな姿を競い合っているような妙な競合感と、統一感とが(私には)感じられます。ひとつの植物なら全体として太陽光を効率よく受け取るような合理性を感じます。ところがここでは、次から次へと湧き上がってくるような後発の葉に爆発的な力を感じるのです。
おまけに、たまたまのことですが、光線の角度が良かったらしく、葉の1枚1枚をくっきりと浮かび上がらせながら多くの葉に降り注いでいるようです。日の当たる場所に伸び上がろうとする葉の力強さも写っているようです。

不老山
【撮影】11時51分=伊藤 幸司
魅力的なコケがありました。特徴のあるコケなので画像検索で似たものが見つかるだろうと思ったものの、1時間以上かけてもだめでした。オリジナル画像を拡大してみると1本、1本きちんと伸びている存在感のあるコケなので、どなたかが名前を確定してくれることを期待しています。
でも最近コケブームの糸の会で、私自身は素直にコケ・ファンになれません。努力すればわかるというものでもないように思えるからです。
『不動産情報サイト アットホーム』に『教授対談シリーズ こだわりアカデミー』というページがあって『コケの研究50年。身近にありながらまだ分からないことが多いんです』という記事がありました。世界で唯一のコケの研究所(財団法人)服部植物研究所所長・岩月善之助さんへの一問一答という感じです。
【──ところで、コケの分類というのは、どういう作業をされるのですか?
岩月……山に行き、珍しいものを見付けては採集して、世界中から収集した標本と見比べて、形態を一つひとつ解析していきます。根気のいる作業ですが、楽しんでやっています。フィールドワークでは、面白そうなものがあると、しゃがんでゆっくりと観察しています。
よく顕花植物(花の咲く植物)の研究者達と一緒に山に行くのですが、歩く速度が全然違うんです。また、コケは小さいので立ち止まって一つひとつじっくりと調べていると、結構時間が掛かる。彼らが先に行き、引き返してきても、まだ同じ場所で調査していることもあるんですよ。
──大変な作業なんですね。でも、新種を見付けた時などは、とても嬉しいものでしょう?
岩月……そうですね。やはり珍しいものが見付かると生きがいを感じます。また、海外のコケを見るのも面白いです。膝でかき分ける位のコケがボルネオなどにありますし、木の幹に付く大きなコケなど、日本では見られないコケもたくさんあります。
そういったものを分類し、所属や種名を決定するのも研究の一つです。
──アマゾンの奥地など、世界にはまだ調査の済んでいないところがあるそうですが。
岩月……ええ。ある学者によれば、地球上には現在40万種以上の植物が生育していて、そのうち、顕花植物が、約24万種あるといわれています。残りは、花を持たず、種子をつくらず、胞子などで繁殖する隠花植物で、シダやコケ、水の中に生える藻類、菌類、地衣類(藻類と菌類が共生する)など多くのグループがあります。これらの研究は顕花植物のようには進んでいないので、まだ分らないことがたくさんあります。】
じつはこのとき私は、このコケ(もですけれど)よりも、コケの世界に迷い込んでひとりポツンと生きている小さな草に目が行ってしまったのです。

不老山
【撮影】11時51分=伊藤 幸司
じつは前の写真のコケ社会の全貌です。画面の右上隅に見えていた四角っぽい石だか木だかがこちらの写真にも写っています。するとあの、コケの中に迷い込んだかに見える「緑の草」もかろうじて見えてきます。……すると、この切り株の上の方「緑の草」から「11時」の方向に、もう1本、仲間がいました。ひょっとすると「緑の草」ではなくて、かつてこの木と勢力争いをしていたライバル樹の実生苗なのかもしれません。

不老山
【撮影】11時51分=藤原 由香里
艶々の花びらの黄色い花。キンポウゲのお仲間でしょうか。

不老山
【撮影】11時52分=山咲 野の香
これは、多分スギゴケの仲間。タミガタタチゴケかな。

不老山
【撮影】11時52分=藤原 由香里
この枯れ枝の中から先頭を切って芽を出したわけです。

不老山
【撮影】11時52分=藤原 由香里
苔も青々と丸くなって登場です。瑞々しいです。

不老山
【撮影】12時00分=伊藤 幸司
登山口は標高約200mでした。標高約750mを超えると緩やかな尾根道になって、5分ほど前に標高800mあたりのところで、軽く水分摂取の休憩をしました。1/25,000地形図で見れば、標高約850mのところで林道と交差し、さらにタラタラと行けば標高928mの山頂です。
気温は登山口の29度Cから、25度Cに下がりました。通常、気温は100m上がるごとに0.6度C下がるといいますから、600m登ってきたので約3.6度の低下……で、計算どおりなんですが、感覚的にはまったくちがいます。
真夏のとんでもない暑さの中で低山歩きをすると、下界の空気と山の空気とが突然入れ替わる感じがします。海水浴で水温が急に下がる境い目のような感じです。そして下っていくと、またどこかで下界の空気の中に戻るのです。だから、私たちは真夏だって、近間の低い山をバカにしません。下界の熱い空気の中に戻ったとしても、温泉にドボンとつかって、そのあとできるだけ冷房空間をうまくたどって帰れば、さわやかな山の一日という印象が残るのです。

不老山
【撮影】12時03分=伊藤 幸司
カタバミがありました。葉っぱはまちがいなくカタバミなのですが、花の黄色がとても印象的で、いつも見るカタバミとは違うかもしれないと思ったのです。でもカタバミにも花言葉があって「輝く心」とか。そういう印象が強くて、いつもの、葉っぱが主役のカタバミと、ちょっと違って見えたのだと思います。
『ウィキペディア』の『カタバミ』には葉についてこんなことが書かれていました。
【葉は、ハート型の3枚が尖った先端を寄せ合わせた形。三出複葉だが、頂小葉と側小葉の区別はつきづらい。マメ科のクローバー(シロツメクサなど)とよく間違われるが、クローバーは葉の形状が丸く白い線があり、全く異なる植物である。しかし、ロゴマークなどで葉の形状を誤解してハート型で描くことでクローバーのつもりでカタバミとなっているケースがある(ももいろクローバーZのロゴなど)。】

不老山
【撮影】12時03分=藤原 由香里
この辺りはピンクテープが登山道とは関係なくつけられていて迷いやすい道でした。

不老山
【撮影】12時05分=藤原 由香里
やや疲れた様子の道標です。頼りにはなります。

不老山
【撮影】12時14分=藤原 由香里
あれれ、カーブミラーらしきものが見えている。車道に出るのか?

不老山
【撮影】12時15分=伊藤 幸司
私が最後尾にいて、みなさんが立っている林道に出るところ。足元に花びらが散って印象的な光景でした。

不老山
【撮影】12時15分=伊藤 幸司
林道側に出たところで振り返ると、花びらを落としたのはこの木です。不老山はサンショウバラの山として有名らしいのです。まさにそのサンショウバラ第一号。

不老山
【撮影】12時15分=伊藤 幸司
『ウィキペディア』の『不老山(神奈川県)』には次のように書かれていました。
【不老山周辺の登山道は富士山・箱根山周辺のみに生息するサンショウバラ(ハコネバラ)の自生地として知られており、花期の5月末〜6月上旬は登山者で賑わう。】

不老山
【撮影】12時15分=山咲 野の香
散り敷いていました。サンショウバラの花びら。

不老山
【撮影】12時15分=山咲 野の香
かろうじて一輪。ひしゃげながら残っていたサンショウバラ。

不老山
【撮影】12時15分=藤原 由香里
Sさんが『ばんがだいらだよ』と。ああ、なるほど。

不老山
【撮影】12時15分=藤原 由香里
山椒薔薇の花びらが木漏れ日と相まってきれいです。

不老山
【撮影】12時16分=伊藤 幸司
そこでさらに『ウィキペディア』で『サンショウバラ』を見ると……
【幹は太く、高さは5mになる。枝はよく分枝し、稲妻形に屈曲し、扁平な強い刺がある。葉は奇数羽状複葉で、9-19個の小葉からなる。小葉は長楕円形で、先端は尖り、縁には細かい鋸歯があり、葉の羽軸と小葉の裏面の主脈に軟毛がある。】
そして【和名の由来は、葉がサンショウ(山椒)の葉に似ているため。】
【日本固有種。本州の神奈川県、山梨県および静岡県にまたがる富士箱根地区に分布し、山地に生育する。
箱根町の花として昭和51年8月2日に制定されている。また、山梨県南都留郡山中湖村の「村の花」にもなっている。】

不老山
【撮影】12時16分=藤原 由香里
番が平のミラーでした。山椒薔薇が咲いていましたが盛りは過ぎています。

不老山
【撮影】12時17分=藤原 由香里
ちょっと過ぎていますが、雰囲気は。

不老山
【撮影】12時18分=藤原 由香里
番が平からの眺めです。クリアだと海が見えるのかな。

不老山
【撮影】12時18分=藤原 由香里
さあ、山頂に向けて登りますよ。枯れ枝に登山道が隠されてややわかりにくい道でした。

不老山
【撮影】12時24分=伊藤 幸司
林道のところ(サンショウバラ第一号)までは順調に登って、標高850mの等高線を越えました。山頂が標高928mですから残りの標高差は、もう100mないのです。ところが距離は1km以上。不老山は双耳峰で、サンショウバラ第一号からすぐのところに標高894mの小ピークがあってそれと本峰との間はダラダラした頂上稜線となっているのです。丹沢は驚くほど広大な林業の山ですから、不老山は山頂部分までびっしり植林されているということのようです。

不老山
【撮影】12時28分=伊藤 幸司
みずみずしい緑の中に白い花がたくさんついていました。もちろんこの段階でなんという花か、私にはわかりません。でも撮っておけばなんとか、なろうか、と。(じつはヤブデマリです)

不老山
【撮影】12時29分=山咲 野の香
ヤブデマリの花びら。オオカメノキやカンボクと違って、ヤブデマリの装飾花は、5つの裂片のひとつだけが小さく蝶々の形。

不老山
【撮影】12時29分=藤原 由香里
藪手毬(ヤブデマリ)、はぁ? と聞き返してしまう。おデブですか?

不老山
【撮影】12時30分=伊藤 幸司
後で調べるために、花と葉のようすがある程度わかる写真も撮りました。植物好きの人なら葉の表と裏にも関心が向くのでしょうが、なにしろこちらは歩きながら一瞬立ち止まって撮るだけ。それでも追いかけると息がきれます。でもそれさえ最後尾についている私の特権、列の中にいる人は一歩立ち止まるのが精一杯ですから、こんな写真さえ撮るのは難しいのでしょう。(じつはこれ、ヤブデマリです)
私は1995年に登山講習会として「糸の会」を始めたときに、みなさんにこんなふうな設立宣言をしました。このホームページの中にある文書です。『糸の会ホームページ』の『未整理』にある『糸の会設立案内…1995.10.30』
【糸の会設立案内………1995.10.30
■登山講座「初めての山歩き」を受講されたみなさまへ
■東急セミナーBE登山教室閉講通知
●昨年10月から3カ月を1期として開講した「初めての山歩き」はちょうど1年、4期で終了いたしました。とりあえず閉講のごあいさつをいたしたく、この手紙を書いています。残念ながら当講座と相性の良くなかった方もいらっしゃいますが、それはそれとして全参加者のみなさまにお礼申し上げます。
●閉講の理由は東急セミナーBE(東急電鉄)による危機管理の見直しによるもので、講座開設中に生じたことがらによるものではありません。それゆえ閉講にかかわるこのお知らせも講座担当の三好さんによって発送していただけるということになりました。
●最後の講座がおこなわれた9月28日に4期の出席者の方々に、お別れ会に招いていただきました。その折、この登山講座をベースにして伊藤流の山歩きの会をやってみるという結論に達しました。本来はみなさんに早く卒業していただきたいというのが私の立場でしたが、冬の北八ヶ岳と来夏の北アルプスの企画まではなんとか責任を持ちたいということから、けっきょく月1回の、従来どおりの山歩きを、比較的自由な参加条件で続けてみたいという考えに至りました。
●山の会をやるやらないにかかわらず、もともと、了承していただいた方々の連絡名簿をつくって今後の個人的な交流に役立てていただきたいとは考えていました。ですからここではそれに加えて新しい山の会の当面の連絡名簿とさせていただけるかどうかの了解をいただきたいのです。そのお別れ会のあと、約1万1000円の残金をご寄付いただきましたのでそれで名簿が作れます。名簿に記載されることを了承され、今後新しい山の会の案内が届くということに関してOKの方は電話、FAX、郵便などで伊藤までお知らせいただきたくお願い致します。
(9月28日の会に出席のみなさまに関しては、すでに了解をいただいていると考えています。また山の会のかたちについては考え方を決めました。別紙をご覧下さい)
●最後に、何からなにまでやりたいようにやらせていただいた東急セミナーBEと担当の三好律子さんにお礼を申し上げます。
1995.10.30
伊藤幸司

■「糸の会」へのご案内
●さて山の会についてですが、名前はK.斎藤さんの命名によって「糸の会」となりました。いろいろな意味が重ねられているようですが、アルファベットで書くとITOの会とも読めます。さっそく郵便振替口座を開設しました。
●この「糸の会」は会員規約といったものは設けません。伊藤幸司の私的な山歩き講座という考え方で、連絡名簿のみを順次作成するだけのゆるやかな組織にしたいのです。みなさんには個人的な山歩きも活発にやっていただきたく、またいろいろな登山教室も体験していただきたいところから、従来どおり入門編に徹したいと思います。それには故障者のリハビリも積極的に展開したいという新しい試みも考えているからです。
●どういう仕掛けを考えているかというと、山行は毎月第2土曜日を予定します。奇数月は「足慣らし&リハビリコース」で軽い山をていねいに歩きます。初めての参加者があれば、顔合わせはこのコースからということになります。偶数月は「早起き&ハードコース」で、参加者全員の調子がよければ積極的に歩きます。このほかにすでに予告済みのように冬の北八ヶ岳(2月下旬か3月上旬を予定)と夏の北アルプス(8月中〜下旬)を企画したいと思います。
●参加の方法ですが、日程表は事前にお送りしておき、参加希望の山行に対して3,000円の講座料を郵便振替口座(手数料60円で通信欄を活用できます)に振り込んでいただくと、オリエンテーションのプリントをお送りします。このプリントが紙上講座とご理解下さい。
●山行はもちろん伊藤の責任のもとにおこなわれますが、事故に対する補償制度は十分ではありません。事前に参加申し込みがあるわけですから旅行団体保険程度はかけるつもりです。そういう意味では同好の山の会や旅行会社の添乗員のみの登山ツアーと同様です。事前にご了承いただきたく思います。また山行にかかわる費用に関してはオリエンテーション・プリントにできるかぎりこまかく記しますが、参加者それぞれにかかる当日の山行費用はご自分で直接お支払いいただきます。タクシー代などはそれぞれ割り勘で、という方式になります。
●月例の山行以外のものは特別合宿ということになります。これもできるだけ現地集合・現地解散として、意欲的なみなさんにはその前後に自主的な山歩き企画を加えていただけるといいように思います。たとえば北アルプスでは前半を特別合宿とし、希望者は後半に自主合宿をつなげるというような自由度を考えるということです。宿泊がからむようなときには予約という問題も生じますから、山行費用の一部を申し込み時にいただくようなこともあるかもしれません。
●最後に「会員」ということに関して。私自身ができるだけ組織に加わらないという生き方をしていますので、この会もタイトな会員組織にはしたくありません。出入り自由のサロンというのがひとつのイメージです。そこで名簿を「連絡名簿」とし、相互の連絡用に活用していたければ、と思います。
●しかし個々の山行への参加条件についてはきちんとした基準を示したいと思います。それは山行そのものの中味に関わってくることだからです。第一に、初顔の方は奇数月の「足慣らし&リハビリコース」のみに参加していただきます。偶数月の「早起き&ハードコース」の参加者はお互いの脚力・体力・経験などを十分知っているというふうにしたいのです。また特別合宿に関してはそのときどきのテーマによって参加条件を指定します。たとえば冬の北八ヶ岳では指定する靴と衣類を用意していただくということが参加条件になります。北アルプスでは過去6カ月間のハードコースの参加を条件にするでしょう。
●参加されるみなさんと相談しながら進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

■「糸の会」山行予定
★11月11日(第2土)【初参加可能】――奥多摩・高水三山
★12月9日(第2土)【早起き&ハード】――高尾周辺・北高尾山稜
★1月13日(第2土)【初参加可能】――丹沢・大山三峰山
★2月10日(第2土)【早起き&ハード】――大月・九鬼山
★2月24-25日(土-日)【特別合宿】――北八ヶ岳(1泊2日)
★3月9日(第2土)【初参加可能】――秋川・浅間嶺
★4月13日(第2土)【早起き&ハード】――奥武蔵・伊豆ヶ岳〜竹寺
★5月11日(第2土)【初参加可能】――日光・鳴虫山
●参加ご希望のものがありましたら、前月末日までに郵便振替(用紙は郵便局にあります)で「糸の会 00150-6-102976」宛に講座料3000円(手数料は60円)を振り込んでください。お名前と住所のほかに通信欄に参加山名(あるいは月)を書いてください。こちらからプリントをお送りします。したがって初参加の方もこの振込によってオリエンテーション・プリントをお送りできます。また事前に参加取りやめの連絡をいただければ、講座料を別の月に振り替えることができます。したがって何回分かをまとめて払っていただいた場合も、事前の欠席通知で繰り越しすることができます。】
────写真キャプションをひねり出そうとしてたまたま読んでみたのです。期待した内容になっていませんでしたが、久しぶりに25年前(四半世紀ですよね、夫婦なら銀婚式)の文章を読んでみて、ちょっと新鮮な気分になりました。
じつはその新しい登山講座に対して、皆さんにお願いしたもっと重要なことがありました。それはこの「糸の会」が参加する皆さんのための山歩きではなく、私の「山の取材」につきあっていただくかたちで「講座料をいただく」という虫のいい考え方だと白状していたのです。
そのころすでに何冊かの山の本を書いていましたが、首都圏の日帰りの山を取材するとなると1日かけて経費を出していたらぜんぜん元がとれません。たとえばこのホームページの中にある『地平線報告会no.487「山旅を“量”で残す」(Web版)』に『★1989.4──『朝日ハンディガイド・ふれあいの「首都圏自然歩道」』(朝日新聞社)』が登場しますが、そこでは次のような取材方法をとりました。
【*平成元年、1989年3月に整備完了となった環境庁「首都圏自然歩道=関東ふれあいの道」(全1,667km)の実地踏破ガイドを企画したのは朝日新聞出版局の大峡弘通さん。
*1都6県のうち埼玉・群馬・栃木・茨城の4県を担当したので、もとより自分で歩く余裕はなく、数人の仲間に踏破メンバーになってもらい、ワゴン車にテントを積み、宅配便のように各登山口に送っては、回収するという毎日でした。私はドライバーのほか、設営・調理(?)、データ収集ということで約10日の取材合宿を終えたのです。】
でもそれは取材費と締切が先にあってのこと。ひとりでポツポツとやるとなると(私の場合には絶対に)続きません。歩くのだって、日帰り分を2つまとめてやるとか……ということになりかねません。
そこで考えた名案! として、首都圏のポピュラーな日帰りの山を「登山講座」というかたちで歩いて、取材費は講座料からいただいて、うまくすれば日当まで出てしまいそうだし、うまくいかなくてもこちらの気分でやめたりはしない……という都合のいいことを考えたのです。
そうなると、かなり虫のいい考えの私が、参加した皆さんに還元できるのは「カメラマンの眼」でしかありません。私は先頭を歩きながら「その日初めて参加した人の目」となって、その日見たものをできるだけもらさずに撮るということを心がけ、それを見ていただく……欲しい人には買っていただく……というかたちをとったのです。一時期はエプソンのA3サイズのプロ用プリンターを2台そろえてA4のプリントを出力して、買っていただき、それでカラーフィルムの費用まで補うことができました。
カラーフィルムをネガカラーフィルムでなしにリバーサルフィルフィルム(スライド用カラーフィルム)で撮ったのは、もちろん印刷原稿としたいためでしたから、それを手元のスキャナーでデジタルデータにしてプリントしたわけです。
そのようにして、取材費用も撮影費用、さらには日当までカバーさせていただきながらポピュラーな日帰りコースをひとつひとつ潰していったのです。すると不思議なことに、朝日カルチャー千葉での講座も始まり、東急セミナーでのリバイバル(ハイキングコース内の登山)にもなり、東武カルチュアスクールでも始まりました。朝日カルチャーセンターでは日帰り講座を「初級」と「中級」と「泊まりがけ」の3講座同時進行という時期もあって、15年間に400回近く実施することになりました。その間に参加者の皆さんが糸の会にも参加されるというようなかたちになって、私のワンマン登山講座を全部合わせると、この25年で1500回を越えたのです。
おかげで、たとえば天城山のシャクナゲなどは、当たり年と思われるときにはすべての講座をその時期に並べて……(それぞれの参加者の皆さんにはアタリ・ハズレがあるとしても)私には高い確率でアタリを狙えるという作戦をとらせていただきました。
その全てで、私は「初参加者」の目で見たものを撮るという原則をおおむね守れたと思います。希少価値のある写真を撮りたいなら人の行けない、行きにくい山へ出かけるのが常道ですが、私は誰もが行ける、だれもが見られる山で見たものを(できるかぎり素直に)記録するという方法をとったのです。
その成果はこれもこのホームページの中にある『地平線報告会no.487「山旅を“量”で残す」(Web版)』にありますが晩聲社の『山の道、山の花』(2007年)と『軽登山を楽しむ 山の道、山の風』(2009年)の写真としてまとめることができました。
【*2006年の初めだったと思うのですけれど、デザイナーの鈴木一誌さんと晩聲社をたずねました。晩聲社といえば名編集者の和多田進さん(後に「週刊金曜日」初代編集長)が精力的に問題作を世に送った出版社ですが、それが尹(ゆん)隆道・成(そん)美子ご夫妻の手に渡って、古い資産を継承しつつ、新しい方向に踏み出そうとしている時期でした。若いころから和多田さんとたくさんの仕事をしてきた鈴木さんが、デザイナーという立場から広範なアドバイスをしているようでした。
*尹(ゆん)さんは日大芸術学部出身で大島渚組の主要な俳優であり、映画「絞死刑」で主役を演じています。奥さんの成(そん)さんには『チンジャラ激戦中』(文藝春秋社・1995)という本があります。在日韓国人の青年部で活躍したふたりが、すすめられてパチンコ店経営に乗り出した奮闘記であり、その延長戦上に「出版」という活動が掲げられたという印象でした。
*そのとき私は山で撮った写真をザックいっぱい持参したのです。尹(ゆん)さんが子どもを山に遊ばせたころを懐かしがってくれ、本をつくるということがその場で決まってしまったのです。
*そして翌2007年の春、おおまかな姿が立ち現れたときに尹(ゆん)さんが発したのは「えっ? 花の本?」
*じつは2006年中に、1995年から山で撮った写真を全部見直して「山」「花」「光景」という大分類の中で、見出しの立つものに細分類していったのです。そうしてみると「花」に類するものを最初にまとめてしまわないと、とうてい1冊に組み立てられないと思ったので、とりあえず「花」でまとめてしまったという次第。私はそういう説明をして、2冊目を「光景」の写真で組み立てるのを了解していただいたのです。そういう経緯で2007年8月に刊行されたのが『山の道、山の花』だったのです。】
そしてまた、ほとんど同時期にネットでは山ごとの写真をまとめるシゴトがありました。これも『地平線報告会no.487「山旅を“量”で残す」(Web版)』で紹介しました。
【★2005〜2010──Web版「日本365名山・毎日が山歩き」(NECビッグローブ・ステーション50の小学館担当「おとなのたまり場ボンビバン」)
*2005年にキヤノン販売の広報部長だった藤森元友之さんからおもしろい話がきたのです。インターネットプロバイダーのNECビッグローブがステーション50という中高年向けのサイトをつくるにあって小学館に協力を求めてきたというもの。
*さっそく「おとなのたまり場ボンビバン」(bon vivant=人生楽しむ派)の第1チャンネルとして「日本365名山・毎日が山歩き」を連載することになり、これはサイトが終了する2010年末まで113回を数えました。
*掲載された全113山は……001大山、002奥久慈・男体山、003金時山、004塔ノ岳、005筑波山、006上高地、007北八ヶ岳、008幕山、009雲取山、010高川山、011笠山、012両神山、013高松山、014宮之浦岳、015天城山、016那須岳、017白山、018黒檜岳、019唐松岳、020槍ヶ岳、021御嶽山、022尾瀬、023栗駒山、024大菩薩嶺、025桜山、026神山、027安達太良山、028蔵王、029美ヶ原、030開聞岳、031三ツ峠山、032八甲田山、033守屋山、034鋸山2.25、035嵩山、036丹沢三峰尾根、037鼻曲山、038荒船山、039会津駒ヶ岳、040大岳山、041赤岳、042パノラマ台、043北岳、044白馬岳、045金峰山、046西穂高岳、047妙高山+火打山、048瑞牆山、049石割山、050二子山、051霧島山、052高尾山、053十二ヶ岳、054丹沢縦走、055赤城山、056高峰高原、057沼津アルプス、058佐渡・ドンデン高原、059岩戸山、060吾妻耶山、061秋田駒ヶ岳、062子持山、063巻機山、064乾徳山、065鳳凰三山、066菜畑山、067甲斐・駒ヶ岳、068大蔵高丸、069至仏山、070四阿山、071木曽・駒ヶ岳、072御岳山、073岩殿山、074北高尾山稜、075水沢山、076行道山、077入笠山、078日和田山、079稲含山、080元清澄山、081三毳山、082高尾山、083浅間尾根、084岩山、085面白山、086磐梯山、087高山、088大雪山、089北岳、090燕岳、091妙法ヶ岳、092仙丈ヶ岳、093谷川岳、094火打山、095古賀志山、096天狗山、097甲武信ヶ岳、098羅漢寺山、099高水三山、100明神ヶ岳、101大小山、102伊予ヶ岳、103鹿倉山、104川苔山、105八風山、106笠取山、107鹿島槍ヶ岳、108棒ノ嶺、109燧ヶ岳、110武甲山、111仏果山、112三筋山、113足和田山。
*これは日本有数のプロバイダーが自前で提供した宣伝サイトのためか、山の名で検索するとグーグル画面などで表示位置がどんどん上がって、続々とトップページ(つまり検索画面の山名の最初のページ)にまで上り詰めていくという奇跡のような体験をしました。その後、ビッグローブから電子ブックにできないかという話をいただいたのですが、中間にWeb上の編集者が入っていためにデータがうまくまとまらずに実現しませんでした。ちょっと残念でしたが、自分の写真(ほとんどはカラーポジ、すなわちスライド原版)を自分でデジタル化してセレクトする写真整理は進みました。】
説明がすごい回り道になりましたが、2012年にホームページ上で「発見写真旅」(その発展形が「山旅図鑑」なんですが)を始めました。A4サイズの写真プリントをザックで持ち歩くのをやめて、ホームページで見ていただき、アルバムに貼る程度の写真なら勝手の持っていっていただくことにしたのです。 そして同時に、私が列の先頭を歩くのではなく、最後尾からついていく(先頭は「10分交代」します)ことになったのです。先頭での「発見」はメンバーの皆さんに体験してもらって、私は後ろから「山」あるいは「登山道」を主役にした「山旅」を記録しようと考えたのです。もちろん写真主体の山歩きになったのではなく、せいぜい山歩きの中で写真をとりやすくなったという程度ですが、帰ってから調べるための資料写真にまで観察を広げる努力をするようになりました。

不老山
【撮影】12時30分=伊藤 幸司
この花びらの奇妙なかたち、一度知ったら忘れられない……はずなのですが、私はヤブデマリという名が出るまでにけっこう苦労してしまいました。
『ウィキペディア』の解説が最近的確だと思うことが多くなりました。その『ヤブデマリ』です。
【花期は5〜6月で、やや黄色を帯びた小さな両性花が集まる花序のまわりに、白色の大きな5枚の花弁の広がった装飾花が縁どる。
装飾花は無性花で、花弁だけが広がったものだが、その5枚のうち1枚が極端に小さくユニークな形であり、他の似た種との区別がしやすい。おおよそ小さい花弁が花序の内側を向き、花序の外周を大きい花弁が彩る。】
『NHK出版 みんなの趣味の園芸』サイトの『多摩森林科学園さんの園芸日記』に『ヤブデマリの花、アジサイに似た装飾花』(2014/05/27)がありました。
【アジサイによく似た花ですが、アジサイにしてはちょっと花の時期が早いようです(左写真)。レンプクソウ科ガマズミ属のヤブデマリです。
中央に小さな両性花がたくさんあり、その周囲に大きな白い花びらを持つ装飾花があります(右写真)。ガマズミ属の多くの樹種は小さな両性花だけですが、一部の樹種(ヤブデマリ、オオカメノキなど)が装飾花をつけます。このような装飾花の雰囲気はアジサイの仲間(アジサイ科アジサイ属)とそっくりに見えますが、アジサイの仲間では花びらの外側の萼が巨大化したものなので、装飾花の中に小さな花びらや雄しべ、雌しべなどが見えることがあります。これに対して、ヤブデマリやオオカメノキでは花びらが巨大化しているので、中には小さな雌しべや雄しべがあり、巨大な花びらの裏側に萼があります。装飾花は花粉を運んでくれる虫を寄せる工夫と思われますが、作り方は進化の系統により異なっているようです。
また、装飾花の枚数はアジサイの仲間が3-5枚などに対して、ヤブデマリやオオカメノキは基本的に5枚で、ヤブデマリは5枚のうち1枚が極端に小さくなっています。(よ)】

不老山
【撮影】12時31分=伊藤 幸司
これは凛とした雰囲気のヤブデマリの花ではないでしょうか。

不老山
【撮影】12時34分=伊藤 幸司
何を撮ったのかというと、金網の下にちょっとした歪みがあって、地面がすこしめくれています。なにか動物がここから侵入したのだと思います。シカよけ、イノシシよけの柵を山と里との境界のあちこちで見ますが、これは山のてっぺんを二分するかのような長大な金網です。網目からすると小さな動物に対するものではありません。
『建築土木資材.com』というサイトに『防獣フェンスによる害獣対策と設置方法|イノシシ・鹿などの被害対策に』がありました。
道具立てとしては「トタンでの防獣フェンス」「防獣ネット」「金網フェンス」「ワイヤーメッシュ防獣柵」「電気柵」などがあるそうで、それに当てはめるとここにあるのは「ワイヤーメッシュ防獣柵」のようです。
【イノシシなどを防ぐための柵として効果的に利用することが出来ます。コンクリート用の建材としても使用されていることから、軽量な上に、強度もあり、設置も簡単で、安価というメリットがあります。
また、軽いという特徴から風が強い場所でも風に煽られて倒れたり抜けたりすることが少なくなっています。
錆びにくい材質でつくってありますが、長い年月使用するとサビがきてしまいます。】
防獣フェンスを設置する場合の注意事項も書かれています。
【害獣の侵入を許さない為には、フェンスと地面の隙間を作らない、周囲を全てしっかりと囲うといったことを徹底する必要があります。
イノシシやシカなどの害獣はフェンスを跳躍して突破すると思われがちですが、地面を掘って侵入するケースや、フェンスの隙間を見つけ出して侵入することもあります。
そのため、徹底した隙間対策が害獣の侵入を防ぐ鍵を握ると言っても過言ではないでしょう。】
【また、前述のようにフェンスを設置する際は適切な高さが必要になります。イノシシやシカは助走なしで軽々と1〜2mほど跳躍するため、それぞれの獣にあった高さのフェンスを設置する必要があるのです。
ほかにも、掘り返し対策にワイヤーメッシュやトタンをフェンスの足元に敷いたり、様々な材質のフェンスを重ねて使用したりするなども効果的でしょう。】
中禅寺湖にクリンソウの名所を作ってしまった伊藤さんから直接聞いたことですが、当初奥日光のシカの食害を避けるために毒草でシカが食べないとされたクリンソウを選んだのですが、あるときその根を掘り起こしたら食べられるとわかったらしく、食害が出たので敷地をネットで囲ったのだそうです。すると、1か所破られるとそこからシカが全員出入りするようになったとのこと。「シカは利口ですよ」とのこと。
写真のこの侵入形跡、これは(素人判断ですが)イノシシでしょうかね。1か所破られたら、もう、全部破られたのと同然……なのでしょう。人間がこの専用出入口を見つけるのはたいへんですけれど。

不老山
【撮影】12時34分=藤原 由香里
苔むした倒木に木漏れ日がおちて、そのスポットライトを双葉が浴びている。

不老山
【撮影】12時36分=山咲 野の香
これは多分コツボゴケかな。

不老山
【撮影】12時39分=矢野 博子
遠くの林の中に光を受けた白い花が 輝いていた。

不老山
【撮影】12時41分=伊藤 幸司
これがヤブデマリの花。白い花びらが装飾花で、それに囲まれたまだ緑色の部分が本当の花のかたまり(散房花序)。要するにガクアジサイみたいな構造なんですね。白い花(最近は園芸種でピンクの花も多いようですが)が開いて鞠のようになって、藪手鞠。赤い実が成るとさすがガマズミ属だけに、ガマズミに似た雰囲気になるそうです。

不老山
【撮影】12時41分=伊藤 幸司
ヤブデマリは横に張り出した枝に整列した感じで点々と花をつけるので、見る角度によって表情ががらりと変わります。

不老山
【撮影】12時41分=藤原 由香里
藪手毬(ヤブデマリ)、5枚の白い花弁のようなもののうち、1枚が極端に小さい変わった形です。

不老山
【撮影】12時41分=藤原 由香里
藪手毬(ヤブデマリ)の群落。こんなに良く咲いているのに、他で見たことがないのは、この花を知らなかったからなのでしょうか。

不老山
【撮影】12時42分=山咲 野の香
いろいろ混じっているが、一番目立つのはコバノチョウチンゴケかしら。ナミガタタチゴケも見える。

不老山
【撮影】12時43分=稲葉 和平
稜線に上がっても眺望はなし。ただひたすら歩く。

不老山
【撮影】12時44分=藤原 由香里
木漏れ日の中を歩ける幸せ。

不老山
【撮影】12時45分=山咲 野の香
天然苔玉アレンジです。

不老山
【撮影】12時45分=藤原 由香里
これは苔と花のコラボです。

不老山
【撮影】12時46分=山咲 野の香
あら、かわいらしく5ミリくらいの花芯? が落ちています。

不老山
【撮影】12時54分=藤原 由香里
山頂前はやっぱり急登です。

不老山
【撮影】12時55分=伊藤 幸司
これは不老山山頂のサンショウバラ。花びらの散りぐあいから想像すると、満開なんですかね。調べてみると「一日花」なんだそうですね。葉は山椒に似て、実は栗みたい、花は薔薇ですからかなりの多重人格みたい。そして富士山の周辺にしかいない特別な種……とか。

不老山
【撮影】12時55分=伊藤 幸司
サンショウバラが「一日花」というのは新鮮な花びらが落ちるということなんでしょうね。「一日花」の役割について知りたいと思いましたが、どうもうまい回答が見つかりません。とりあえず『竹中明夫のページ』の『連載 植物の不思議な当たり前 第10回』の『花の命は短いか』(2014-10-07)の一説です。
【動物では、成長の途中で部品を足したり引いたりということはとても限られます。毛や羽毛が生え変わったり、シカの角が生え変わったりといった例が思い浮かびますが、いずれも落ちるのは生きた組織ではありません。まして、足や頭という部品の数を増やすことで成長していく動物は見当たりません。
同じような構造の部品の数を増やすという植物にとっては当たり前の成長パターンは、動物にはとても真似ができません。花のようにすぐに落ちてしまう部品もありますが、それは命が短いというよりも、部品の役割に応じた存続時間の長短だと見るべきでしょう。花や実が散ったり、秋に葉を落としたりというように、いわば積極的に落とす部品のほか、体の一部が食べられたり折れたりしても、あるいは病気になった葉や枝を落としても、個体は生き延びることができます。これも同じような部品がつながってできている、植物ならではの芸当です。】
教えてもらっていながら補足するのも……なんですが、イモリの再生能力は驚異的ですし、山中伸弥教授のiPS細胞は植物の再生能力にヒントを得たといわれます。

不老山
【撮影】12時55分=伊藤 幸司
サンショウバラの花です。『庭木図鑑 植木ペディア』に『サンショウバラ』がありました。
【5月〜7月に咲く薄ピンク色の花は直径5センチほどの一重で、咲いたその日に散っていく。バラというよりもフヨウやナツロウバイなど夏の花に近いイメージを持つ。咲き始めはピンクが濃く、次第に白に近くなる。】
すなわちこれは「一日花」の咲き始めなんでしょうか。お昼すぎですけれど。

不老山
【撮影】12時55分=伊藤 幸司
サンショウバラの花です。こちらは色がだいぶ薄れてきたのでしょうか。もういつでも落ちる覚悟でいるのでしょうか。

不老山
【撮影】12時55分=矢野 博子
今回のお目当てはこのサンショウバラ。絶滅危惧種のようだが 随分前に三つ峠で見たような気がするが 間近でこんなに沢山見たのは初めて。うすいピンクの花びらがとても可憐だ。今が一番良い時期かもしれない。虫が 夢中になって蜜を吸っている。

不老山
【撮影】12時55分=山咲 野の香
山頂に一本、満開のサンショウバラが待っていてくれました。富士・箱根特産のフォッサマグナ要素のひとつだそうです。フォッサマグナ要素とは、富士山・伊豆を中心とする地殻変動帯であるフォッサマグナ地帯で独自に分化した固有植物群とか。

不老山
【撮影】12時55分=藤原 由香里
山頂は山椒薔薇が満開でしたから、皆さんいきなり撮影会となったのでした。

不老山
【撮影】12時55分=稲葉 和平
サンショウバラ。変わった樹形に大きな花で、目立つ。富士山周辺の一部だけに分布する、「フォッサマグナ植物」の一種、とのこと。

不老山
【撮影】12時55分=稲葉 和平
大きな花で、よく目立つ。虫も伸び伸び蜜を吸えるだろう。

不老山
【撮影】12時55分=稲葉 和平
樹の高いところに咲いているのでスマホでのクローズアップは厳しいが、なんとか撮れた。

不老山
【撮影】12時55分=伊藤 幸司
サンショウバラの花です。こうなると「花の命は短くて」という感じになります。
それに関して次のようなレポートがありました。『花を飾る 日常をホンノリと彩る……』に『花のお話 その26「花の命は短くて 苦しきことのみ多かりき」』
【今回は直接「花」の話ではないのですが、この「花の命は短くて」の詩に以前から妙な違和感を感じていました。確かに、自然にあっても花の命は短いのですけど、それは「美しく」、「苦しきことのみ多かりき」という結びは、それが人の「情感」であったとしても「?」なのです。そうなのでしょうか? 有名な言葉(詩)ではありますが、どこか突き放されたような感のみの言葉を、林芙美子は何故、ことさらに残したのでしょうか。特別にこだわりのある事ではないのですが、この言葉(詩)に出会う度、同じような違和感をいつも覚えていました。
もともと、この言葉は彼女のどの作品、著作物にも見当たらないそうです。いきなり、このようなワンフレーズだけが生まれてきたのでしょうか? しかし、そうではなかったようです。WEBの上にその答えがありました。たまたま見つけただけですけど。次のような、彼女の「未発表の詩」があります。
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風も吹くなり
雲も光るなり
生きてゐる幸福は
波間の鴎のごとく
漂渺とただよい

生きてゐる幸福は
あなたも知ってゐる
私も知ってゐる
花のいのちはみじかくて
苦しきことのみ多かれど
風も吹くなり
雲も光るなり
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これは林芙美子と親交のあったある女性が贈られたものだそうで、確定した事実とまではいかないようですが、詩は「苦しきことのみ多かりき」で終わってはいなかったのです。「苦しきことも多かれど」。その前には「生きている幸福は あなたも知ってゐる 私も知ってゐる」の言葉が連なり、「風も吹くなり 雲も光るなり」と結ばれます。私はこの詩を見て、長く感じていた「違和感」が消えました。風が吹き、雲が光る中に凛として咲いているのは、芙蓉の花であると思います。林芙美子の「芙」です。】

不老山
【撮影】12時56分=伊藤 幸司
同じサンショウバラの木です。ザックを降ろした人と、まだ背負っている人とがいますが、山頂に着いた直後のサンショウバラ撮影会です。

不老山
【撮影】12時56分=山咲 野の香
青空に映えるサンショウバラ。美しい。それにしても葉は本当にサンショウそのもの。

不老山
【撮影】12時57分=伊藤 幸司
せっかくなのでサンショウバラの撮影状況、の写真。

不老山
【撮影】12時57分=藤原 由香里
いっぺんに咲いています。虫たちも夢中でどの花にも虫がついていました。

不老山
【撮影】12時57分=藤原 由香里
一重の薔薇はすっきりとして和的でもありますが、この色合いは南国風でもあります。

不老山
【撮影】12時59分=伊藤 幸司
そのとき、一番きれいに見えたサンショウバラの花を撮りました。花の上の「5時」の方向に緑色の虫が見えますが、オリジナル画像を拡大してみるとアオハムシダマシのように思われます。『ZATTAな甲虫図鑑』の『甲虫目 ゴミムシダマシ科』に『アオハムシダマシ』がありました。
【「アオハムシダマシ」は本州から九州にかけて分布するゴミムシダマシ科ハムシダマシ亜科の甲虫です。成虫の出現時期は5月から8月で,山地の林縁などで見ることができます。
全身が金緑色でメタリックに輝きます。成虫は花に集まり花粉を食べますが,幼虫は朽木を食べます。】
まさに雄しべから花粉を食べているところでしょうか。

不老山
【撮影】13時02分=藤原 由香里
ほんとにキレイな色合いです。

不老山
【撮影】13時04分=伊藤 幸司
山頂に登ってきたときは大きく傾いていたサンショウバラですが、山頂に立って見れば、堂々たるシンボルツリーです。

不老山
【撮影】13時13分=矢野 博子
珍しいこの儚げな花に つい何枚もレンズが向いてしまった。今回は 山頂付近とその少し前の数か所で見ることが出来た。

不老山
【撮影】13時14分=藤原 由香里
蕾の時は濃いピンクで、薔薇だなぁと感じます。

不老山
【撮影】13時14分=藤原 由香里
こんなに棘がある。

不老山
【撮影】13時14分=藤原 由香里
蜂ですが、必死さが伝わってきませんか?

不老山
【撮影】13時31分=稲葉 和平
青空を背景に大きな花が高いところにたくさん咲いているのはなかなか見ごたえがある。

不老山
【撮影】13時31分=稲葉 和平
下界は30度を超える猛暑のようだったけれど、不老山の山頂は風も気持ちよく、サンショウバラを楽しみながらの心地よいひと時だった。

不老山
【撮影】13時33分=藤原 由香里
何かのブローチみたいに似合ってます。

不老山
【撮影】13時34分=伊藤 幸司
不老山山頂での記念写真 1

不老山
【撮影】13時35分=伊藤 幸司
不老山山頂での記念写真 2

不老山
【撮影】13時37分=矢野 博子
地面を埋めていたこれは 何か分からないが 造形の美というのか 一つ一つが可愛らしい。

不老山
【撮影】13時37分=矢野 博子
モコモコ、フワフワという可愛い 思わず触りたくなるような 苔を発見。何でここだけに? という疑問がわくが 可愛いものは 可愛い。

不老山
【撮影】13時37分=山咲 野の香
散り敷いています。5ミリくらいの花芯? 何でしょう?

不老山
【撮影】13時38分=伊藤 幸司
山頂を後にすると、すぐにこんな苔ボールみたいなものが登場。ミニ盆栽でいう苔玉はケト土(コケ類が泥炭化しつつある状態のようです)や水苔、ピートモスなどを丸めてボール状にしてそこに植えた植物に水分と栄養を供給する土壌となるもののようです。あるいはハイゴケなども丸めると苔玉になるのだそうです。
コケはみな同じように見えてしまって、違いがあってもコトバにできないので瓜二つみたいな写真が出てこないと一歩も先へ進めないですね。
『道草 michikusa』というブログの『苔テラリウムにおすすめのコケ6選』を見てみたら『ホソバオキナゴケ』というのがそのそっくりさんのように登場しました。
【ホソバオキナゴケ/細葉翁蘚
■蘚類シラガゴケ科
盆栽などの装飾に利用され「山ゴケ」の名前でも流通しています。杉の根元などに自生しています。空気中の湿度を好みますが、コケの塊が常に濡れた状態になるのを嫌います。苔テラリウムとしては育てやすく初心者向けです。成長はゆっくりなので、のんびりコケと向き合いたい方にお勧めです。
■栽培のポイント
・水を与え過ぎないように注意しましょう。
・濡らし過ぎず、湿度を保ってあげるのがコツです。
■苔テラリウム作品例
背丈があまり高くならないホソバオキナゴケは、低めのかわいらしい容器に植えるとみ映えがします。他のコケと寄せ植えする場合も、他のコケを邪魔しにくいので全景やベースに植えるのに適しています。】

不老山
【撮影】13時38分=藤原 由香里
沢山落ちている。かわいい花のようなものが。

不老山
【撮影】13時38分=藤原 由香里
まりものような苔がふんわり。これからの季節に増えるのでしょうか。

不老山
【撮影】13時38分=稲葉 和平
これは何? 撮り方が悪くて大して面白くもない写真だが、色も形も、見た目の触感も、ついつい触ってみたくなった。

不老山
【撮影】13時39分=藤原 由香里
木漏れ日の中を歩いているという幸福を感じつつ。

不老山
【撮影】13時39分=藤原 由香里
苔が瑞々しく育っているのです。

不老山
【撮影】13時40分=伊藤 幸司
さてこれはヒトリシズカか、フタリシズカか、なんですが、薄緑色の米粒をくっつけたような花(米粒のようなものは雌しべを包み込む3本の雄しべが変形したもの)を並べた花序(いくつもの花を並べた状態)をきちんと見ると、そこが大きな違いになります。ここでは花序が1本に見えますが、フタリシズカの場合1本から数本までいろいろあるので、たまたま1本、というべきでしょう。米粒のような花の部分をもうすこしクローズアップして撮っておけばよかったのですが。右のは花序が2本立っているようにも見えますね。

不老山
【撮影】13時41分=伊藤 幸司
タニウツギのピンクの花がありました。花言葉では豊麗 豊かで美しい 豊穣などと好ましいイメージながら『庭木で開運』というサイトの『タニウツギ 縁起』では別名に【火事花、死人花、葬式花】という思いがけない呼び名を並べています。【「空木」(中が空洞)であり材の使い勝手がよいため、葬儀の際に骨を拾う箸に利用したことや、花が燃えるように美しく、花の時季には辺り一面が山火事になったように見えることからか「火事花」とされ、彼岸花などと同じように家に持ち込むことさえ忌み嫌われた。】
タニウツギにしてみればヘイトスピーチみたいなもんですけれど『Toshibon7s Blog☆Geo』に『タニウツギはなぜ嫌われる?』という文章もありました。
【この花は主に日本海側の多雪地帯で見られることから、首都圏や西日本から5月の末ころに男鹿半島に訪れた観光客は、いたるところで鮮やかなピンク色で咲き誇るタニウツギを見て、旅の印象を深くするらしい。植物図鑑などでは、タニウツギを「美しく上品な花なので庭木や公園樹にも利用される」などとも書いている。ところがところが、こと男鹿に住む人には、この木(花)は忌み嫌われている。
男鹿ではこの花を「がんじゃの花」「がざの花」と呼ぶ。またの名をダミ花。ダミとは葬式のこと。一説によると骨拾いの箸や黄泉に旅立つ死者の杖、あるいは棺の蓋を止める木釘をこの木から作ったという。そこから、この木(花)に死のイメージを重ね合わせ、縁起の悪い花として避けるようになったのだろうか。
タニウツギを忌み嫌っているのは何も男鹿半島だけではないようで、秋田県をはじめ日本海側の多くの地域では、縁起の悪い花として家の中に持ち込んだり飾ったりしてはいけないとされているようだ。北陸あたりでは「カジバナ」と呼ばれて、家の中に入れると火事になるといわれているらしい。
それにしても、男鹿での嫌われようはなんか尋常でないような気もする。私の母は触れるのはもちろん、見るのもイヤというほど徹底していた。幼い頃にこの花を摘んで家に持ち帰り、母親などにきつく戒められたことがあったのだろうか。きれいな花なのにね…。江戸時代にはかて飯にして増量したり(このことは菅江真澄も書いている)、救荒植物としても利用されたことがあったというのに…。】

不老山
【撮影】13時42分=伊藤 幸司
サンショウバラのこの花は、落ち忘れていまここにある……という状態なんでしょうか。「咲き始めはピンクが濃く、次第に白に近くなる」というのは、この花に関してはどうなんでしょうか。

不老山
【撮影】13時42分=藤原 由香里
ウツギなのか何なのか?

不老山
【撮影】13時43分=伊藤 幸司
山頂部分からいよいよ下る、というところにこの道標がありました。これを読むと右手に下れば金時公園を経てJR御殿場線の駿河小山駅へ、左手に下れば世附(よづく)峠を経て浅瀬(浅瀬入口バス停)へ。そして世附峠から駿河小山駅へと下ることもできる、ということになります。登山口の草むらにかくれた「通行止め」情報はなんだったのでしょうか。

不老山
【撮影】13時43分=山咲 野の香
何種のコケにおおわれているだろう……コケは選り好みせずどこでも生えているように見えて、実は種ごとに生育条件がはっきり決まっていて、それぞれの好みに合った環境にしか生えない。同じ木でも所により温度や日当たりの違いで顔ぶれが変わるわけですね。

不老山
【撮影】13時43分=山咲 野の香
誰が見てもコケタコ。

不老山
【撮影】13時43分=藤原 由香里
背の高い山椒薔薇に会いました。

不老山
【撮影】13時43分=藤原 由香里
優雅にニッコリしているように感じました。今日出会った山椒薔薇の中で、一番好きだなぁと思いました。

不老山
【撮影】13時46分=山咲 野の香
これは何を撮ったかというと、林間の背景が一面、グリーンのグラデーションの湖面ように見えました。奥に対面する山の緑が樹間に見えただけなのですが、非常に美しかったので。撮れてませんが。

不老山
【撮影】13時47分=稲葉 和平
天気予報ではこの日は30度越え、丹沢はくそ暑いと覚悟していたけれど、適当に風があり、予想外に気分のいい山歩きになった。

不老山
【撮影】13時48分=藤原 由香里
山椒薔薇に見とれているうちに置いて行かれ、右なのか左なのか迷って、一瞬、焦ってしまった。

不老山
【撮影】13時55分=藤原 由香里
置いて行かれながらも、私を誘う山の者たちの誘惑には勝てません。と言うか勝とうとしない私の意志の弱さが駄々洩れです。こんな虫食いの葉っぱでさえも。

不老山
【撮影】13時57分=藤原 由香里
苔も長—い胞子の鞘を伸ばして頑張ってる。

不老山
【撮影】14時00分=藤原 由香里
朴の木はこんなに瑞々しい大きなはっぱをつけて目立っていました。初めて朴葉を知ったのは朴葉味噌でしたが、大多数の人もそうだと思うのです。山に来ないとこの木には会えないですよね。

不老山
【撮影】14時02分=伊藤 幸司
私たちは標高約700mの世附峠へと下っていきました。

不老山
【撮影】14時03分=伊藤 幸司
このトイレ、世附峠です。以前冬にきたときに一面真っ白でふわふわの雪景色だったことを思い出しました。

不老山
【撮影】14時03分=伊藤 幸司
ここにもしっかりとした道標がありました。私たちは浅瀬入口バス停に向かうつもりです。

不老山
【撮影】14時03分=山咲 野の香
世附峠。有名な? 手書き看板。道標、名言、いろいろ書いてあります。平成6年から14年間に106本が立てられたという。岩田さんという人によるパブリックアートらしい。その経緯と大正生まれの気骨のある人柄やらがネットに詳しい。

不老山
【撮影】14時04分=藤原 由香里
世附峠に降りてきて、予定では浅瀬橋に降りる予定でした。が、そのつり橋は落橋していて通行止めとのお知らせが出ていたため、急遽、駿河小山駅を目指すことになったのでした。

不老山
【撮影】14時05分=伊藤 幸司
ところがいざ、その下山ルートの入口まで行くと、ロープを張って、この表示。最後の最後に出てくる吊橋がないというのは、よくある「登山道が崩れた」というのとは状況がまったくちがいます。
【世附、丹沢湖方面 登山道通行止め。台風災害で吊橋が流失しこれから先通行禁止です】

不老山
【撮影】14時05分=山咲 野の香
樹間から仰ぐのは箱根外輪山だろうか。

不老山
【撮影】14時06分=伊藤 幸司
通行止め情報はもうひとつ。
【平成22年9月の台風による大雨で吊橋が流失し、林道も通行禁止です。当分の間、通行できません。
お問い合わせ先 神奈川県自然環境保全センター 自然保護公園部自然公園課 電話046-248-6682】
何ということだ! 平成22年は2010年、9年前の話ですよね。神奈川県ともあろうものが「当分の間」が9年間とは。
吊橋を直せと言っているのではありません。9年間通れないないなら立派な道標の誤情報を放置しておくことから始まる危険についてはどう対応するつもりなんでしょうかね。
のちに調べてみると『YAMAP』に『世附浅瀬から不老山』(2019.08.17・しろくろ)というレポートがありました。(私たちの2か月後ですけれど)
【西丹沢ブームの私。残暑厳しい中、西丹沢の不老山へ。土曜日なのに誰にも会わなかった。まあ、このクソ暑い中、低山に登る人はいないか。うーむ。
注意:浅瀬の世附川に架かっていた吊り橋は、2011年に落橋したままです。】
そのレポートによると、吊橋のあったところで川を渡っての登山ではなくて、その先の林道をたどってサンショウバラの丘から世附峠に出ていますね。

不老山
【撮影】14時06分=藤原 由香里
コンパクトながら整った山並みがひょっこり現れました。

不老山
【撮影】14時14分=伊藤 幸司
11時46分にハナニガナかな? と思われるところから、オニタビラコ(と思われるもの)を見ましたが、これもニガナのやっかいな親戚です。あのときのものは花びら(舌状花)が13個でハナニガナ(8〜10個?)と推測したのですが、これは17個前後ですから15〜25個といわれるノニガナのように思いましたが、やはり葉がちがいます。葉の様子からするとジシバリ(イワニガナ)かと思われます。『松江の花図鑑』の『ニガナに似た仲間』の『ジシバリ』には【葉は薄く長い柄。卵形〜広卵形。長さ1〜3cm。】と書かれています。舌状花の数は示されていませんが写真のものを数えると17個前後。原色日本植物図鑑(保育社・1957年)のカラー図版を見ると、葉の形と着き方はまさにこれです。

不老山
【撮影】14時15分=伊藤 幸司
見上げると夏の空でしょうか。こういう空の大きさに気づかなかったのは、不老山が深い森林に覆われているからでした。

不老山
【撮影】14時16分=伊藤 幸司
アザミの葉でしょう。花が咲いていてもよくわからないのですから、もちろんこれが何アザミか知りたいと思ったのではありません。とても繊細な葉を美しいと思ったのです。人生これから、という感じでしょうか。

不老山
【撮影】14時16分=伊藤 幸司
世附峠からは林道歩きという感じです。もうあれこれ考えずに、出るとこへ出てしまえという気分です。

不老山
【撮影】14時19分=伊藤 幸司
……とはいえ、分岐があったので、どっちへ行こうかという全体会議。みんなで考えたらわかるということでもないのですが、立ち止まって考えることは重要です。ここで考えたからといって100%わかるわけではありません。どちらかの道を進んでみて、そこで「まずいかな?」と思ったときが重要なのです。当然50%の確率で戻ってくる可能性がこの段階ではあるのです。だからリーダーとしての私は、ここでは進むべき道を決めるという役目は先頭の人にまかせて「引き返す場合」のことを考えています。この写真には10時19分という時刻が記録されていますから、私はリーダーとして、30分後の14時50分までに選んだ道でよかったかという最終判断をすると同時に、引き返すと判断した場合には、だれがどう言おうと「ゴメンナサイ」とあやまって、往復1時間(以内)の時間的ロスを加えた予定変更を覚悟するのです。
……というのは、世附峠から6.2kmの浅瀬入口バス停が消えて、8.2kmのJR駿河小山駅へと変更になっていて、計画書の予定からの狂いがどのように生じてくるのか、わからない状態なのです。リーダーの最終責任は今日中に全員が無事に帰宅できる……というところにかかっているのです。山の中で出会う林道は方向を間違えれば行き止まりになりますし、下界に降りるにしても、とんでもない遠回りになったりします。登山道のような道標はないのがふつうなので、ナビゲーションとしては、知らない林道歩きはレベルがかなり高いと考えるべきです。

不老山
【撮影】14時21分=伊藤 幸司
シダの一種だろうと思いますし、特徴のあるシダだろうと思いますが、調べる勇気がありません。でも日の射さない落ち葉の下からはい出て、伸びやかな表情を見せている、という感じに目が止まりました。

不老山
【撮影】14時22分=山咲 野の香
予定の丹沢湖方面の下山道が通行止めとわかり、御殿場線、駿河小山駅まで8キロの道を歩いています。えっ、駿河って静岡県! と途中で気づきました。

不老山
【撮影】14時23分=伊藤 幸司
これもヤブデマリですね。5弁の花びら(装飾花)の1枚が極端に小さいことがわかります。

不老山
【撮影】14時37分=山咲 野の香
先行する皆さん。コーチは何撮ってますか?

不老山
【撮影】14時38分=山咲 野の香
林道の斜面にも、案外いろんな花があることも。
まあ、ジシバリでも慰めになる⁈

不老山
【撮影】14時39分=伊藤 幸司
分岐から20分。林道は今も車が通る現役だとわかります。この状態だと、どこへ導かれるとしても、里に下ってしまうほうがいい、と考えます。たぶん私たちは適切な下山ルートをたどっているのだと思われます。
それにしても、明るく歩きやすい林道です。経験から言って、1時間以内の林道下りは「楽だった」という感謝の気持ちで歩けます。ところがそれ以上になると足が痛いとかザックが重いとか、不平不満が出てきます。登山道のアップダウンと比べたら圧倒的に歩きやすいのに、登山道の不整地が足さばきを活性化させてくれる効用を長い林道歩きで(逆に)再認識することが多いのです。ですから歩きやすく整備されたハイキングルートも私たちには疲れやすい道と感じることが多々あります。

不老山
【撮影】14時40分=山咲 野の香
しかし、長い林道歩きにも女性陣にはオシャベリという武器があるのです。

不老山
【撮影】14時41分=伊藤 幸司
この大規模ながけ崩れはやはり1910年の台風によるものでしょうか。この一帯で斜面が崩落して、そこに新しい木が育ち始めているという10年間なのでしょうか。

不老山
【撮影】14時41分=山咲 野の香
マルバウツギ。他のウツギと違い、うつむかずまっすぐ顔を上げ咲く特徴あり。濃い黄色のリングは蜜腺。10本の雄しべはつけまつげのよう。

不老山
【撮影】14時41分=山咲 野の香
足元にきれいなノイバラ。房咲きでつる性でもあるこの日本のバラは、近代における世界の栽培バラの育種に大きく貢献していると言う。

不老山
【撮影】14時42分=伊藤 幸司
ウツギの花が咲いていました。花の先に飛び出しているのは先端に丸い黄色の葯をつけた雄しべ。これをルーペで見ると面白い世界が広がると以前いろいろやってみたことがありました。『松江の花図鑑』の『ウツギ』にはこう書かれています。
【雄しべは10個。花弁よりやや短い。花糸の両側には狭い翼があり、上部は広がって、先端は歯牙状に鋭く突出する。】
花糸というのは雄しべの葯を支える白い支柱の部分です。それが単なる円柱ではないというのです。
【花糸の翼の形がウツギ、ヒメウツギ、マルバウツギでそれぞれ違う。ヒメウツギでは、翼の上端が角(ツノ)のように突き出している。ウツギはほぼ四角であり、マルバウツギではなで肩になっている。】

不老山、ノイバラ
【撮影】14時42分=山咲 野の香
頭上にも清楚で美しく咲き乱れていました。

不老山、ノイバラ
【撮影】14時42分=山咲 野の香
あー、隣には見事なおじゃま虫。

不老山、ノイバラ
【撮影】14時43分=藤原 由香里
これもいわゆるバラ科ですよね。右を見るとデンジャラスな毛虫がいました。

不老山
【撮影】14時43分=藤原 由香里
あらら、どうしたのでしょうか。立ち枯れを伐採したようですが。

不老山
【撮影】14時43分=稲葉 和平
切り株だらけの斜面。切り株の色から見ると、切られてからかなりの年月が経っていそうだが、この先どうするつもりなのか、気になる。

不老山、アオダイショウ
【撮影】14時44分=伊藤 幸司
林道脇にヘビがいました。スルスルと逃げていくところでした。これは後でアオダイショウと確定しました。
『アウトドア趣味に関する総合情報サイト』に『日本の蛇の種類(画像で確認!日本に生息するヘビ)』がありました。
【日本の陸地に生息する蛇の種類は36種。その中で、俗に本土とよばれる「北海道・本州・四国・九州」の四島に生息する蛇は8種類のみです。
日本本土(北海道・本州・四国・九州)に生息する蛇:アオダイショウ・シマヘビ・ジムグリ・ヤマカガシ・ヒバカリ・シロマダラ・マムシ・タカチホヘビ(以上8種)
(※北海道にはヤマカガシ・ヒバカリ・タカチホヘビを除く5種の蛇が生息)
したがって、この8種類の蛇の特徴さえしっかり掴んでおけば、日本全国、たいがいのアウトドアフィールドで突然ヘビに出会っても慌てなくてすみます。
ここではその8種類の蛇を画像で示しておきます。蛇の特徴をよ〜く頭に叩き込んでおいてください。】

不老山、アオダイショウ
【撮影】14時45分=伊藤 幸司
うまいぐあいに、ヘビさんは逃げ切れないと思ったのか、樹林に潜り込む寸前で待機状態になりました。顔つきがはっきりと見えましたが、ここまでクローズアップできると肌の色まで鮮やかです。
『アウトドア趣味に関する総合情報サイト』の『日本の蛇の種類(画像で確認!日本に生息するヘビ)』の先を読んでみます。
【アオダイショウ(青大将)
ナミヘビ科 ナメラ属のヘビ。無毒。全長100-200cm。胴の直径は5cmほどになる。日本本土では最大のヘビで、南西諸島のサキシマスジオ、シュウダ、ホンハブに次ぐ大きさとなる。
餌であるネズミの生息環境に対応し人家周辺でよく見られる。昼行性で、ネズミを追って家屋内に侵入することもある。樹上性の傾向が強いが、地表での活動も多い。】
知るべき8種類の蛇の写真をさらっと見るだけで、それぞれのヘビの外見上の違いがわかります。覚えられるかどうかは、また別の話ですけれど。

不老山
【撮影】14時45分=伊藤 幸司
立派な林道が整備されているその道筋で見ると、このあたりの植林はかならずしも適切な間伐作業が行われているとはいえないようです。ベストな状態ではないようですが、元気な森の中を下っていきます。

不老山
【撮影】14時52分=伊藤 幸司
足元から伸び上がる対岸の斜面は立派な植林地となっています。おそらく、たぶん、こちら側の斜面も同じような状態なんでしょうが。

不老山
【撮影】14時52分=伊藤 幸司
またウツギの木がありました。1本だけ。孤立です。

不老山
【撮影】14時53分=伊藤 幸司
そのウツギの木をクローズアップしてみると、元気な花が咲いていました。

不老山
【撮影】14時53分=伊藤 幸司
こう見ると、なかなか美しい緑陰の道でした。

不老山
【撮影】14時54分=伊藤 幸司
先ほどの崩落地から10分ちょっと歩くと、またありました。上部に大きな崩落があった場所。砂防ダムの赤ちゃんみたいなものまで作ったのですから、けっこうな土木工事だったのでしょう。

不老山
【撮影】14時57分=伊藤 幸司
さらに数分歩くとこの風景。ここの崩落はかなりの規模だったと想像されます。当然、林道も遮断されたはず。2010年の出来事なんでしょうね。

不老山
【撮影】14時57分=伊藤 幸司
進行方向に街が見えてきました。丘の上に現れた工場群は意外に近く、静岡県駿東郡小山町(おやまちょう)の工業団地のようです。
じつはこのキャプションを書いているのはこの写真を撮ってから半年後の2020年1月なのですが、調べているうちに小山町の工業団地に関する最新のテレビニュースを動画で見てしまうことになりました。
『テレビ静岡(1/6配信)』『さらに10数億円 工業団地の産廃処理 ふるさと納税基金取り崩し 静岡・小山町』
【静岡県小山町の工業団地で見つかった産業廃棄物。処理にさらに10数億円かかることがわかりました。
小山町は湯船原地区に約37ヘクタールの工業団地「新産業集積エリア」を造成していますが、地中から約6万7000立方メートル分の不法投棄された産業廃棄物が見つかりました。
小山町はこれまで土地の売却益から約18億8000万円を投じ処理を続けてきましたが、さらに10数億円かかることがわかりました。
小山町はふるさと納税の寄付金などを積み立てた基金を取り崩し、処理にあてる予定です。
また、今年度予定していた道路工事など一部の事業を凍結し費用をねん出します。】
小山町は富士山と金時山と、今日登ってきた不老山を三角点の三点とする……といわれてもちょっとイメージが浮かばない「町」なのですが、静岡県内では御殿場市と富士宮市と接し、神奈川県とは箱根町、山北町、南足柄市、山梨県とは山中湖村、富士吉田市と接しているという摩訶不思議……じつは旧須走村に富士山の須走口登山道があるので、富士宮市や富士吉田市とはそこでお隣さん関係にあるのです。
また、静岡県は日本全国の中でも関東と関西の間で独特の立ち位置をもっていることで知られますが、小山町でも例えば『ウィキペディア』の『小山町』の『その他』に次のような解説がありました。
【小山町は静岡県内でも1、2を争うほどの電波の競争地帯である。静岡のテレビ局4局はもちろん、東京タワーまたは足柄上郡山北町の大野山中継所からの電波を介して在京キー局5局やテレビ神奈川の受信が可能である。また、西部の山梨県境に近いあたりでは、山梨の放送局も山中湖または富士吉田の中継所を介して受信可能である。だが、鮎沢川(酒匂川)沿いなどの谷地では、在京局はVHF・UHFともに受信が困難である。そのため、町内の小山地区は地元のケーブルテレビに加入している世帯が多い。また、須走地区では、小山須走デジタルテレビ中継局を受信している。
小山ライオンズクラブによる献眼運動が盛んで、人口当たりの献眼率は日本一である。
水道料金が安く、日本で3番目である(水道産業新聞社、2002年(平成14年)度)。これは、地下水等が豊富で水源開発の必要がないこと、水質が良いため浄化の手間がかからないこと、平地が狭く住宅地が集中しているため敷設面積が狭いことなどによる。】
ところで、先に紹介した「産業廃棄物」問題で【小山町はふるさと納税の寄付金などを積み立てた基金を取り崩し、処理にあてる予定です。】とありましたが、その「ふるさと納税制度」に関しても『ウィキペディア』の『小山町』の『行政』に次のような解説がありました。
【小山町は、ふるさと納税制度を活用し、企業誘致の財源を捻出することを計画。2018年度には、制度を所管する総務省が手法を問題視する中、返礼品に寄付額の40%に相当するアマゾンギフト券を用意することで約249億円の受け入れ額を集めた。2019年4月に行われた町長選挙では、現職町長が「腹をくくって」推進してきたふるさと納税制度の進め方も争点となり、批判を行った新人候補、池谷晴一が当選。同年5月8日には、新町長が総務省の担当課を訪問して謝罪を行った。総務省では、6月以降に導入するふるさと納税の新制度において、小山町を除外することとしている。】
なかなかやるじゃあないか「金太郎のふるさと」は、という感じですが、じつは小山町の中心部、JR御殿場線駿河小山駅周辺は1898年(明治31)から富士紡績小山工場の城下町だったようです。富士紡績は(多分この地の水質の良い水と)それからなんといっても交通の便で金太郎のふるさとに工場を建てたのだと想像してまちがいないでしょう。
『ウィキペディア』の『御殿場線』を見ると、【1889年(明治22年)に東京 - 大阪間を結ぶ鉄道(1909年に東海道本線と命名)の一部として開業し、複線化も行われていたが、1934年(昭和9年)12月1日の丹那トンネル開通に伴い、東海道本線は熱海駅経由に変更され、国府津駅 - 沼津駅間は支線の御殿場線となった。なお鉄道唱歌の歌詞は、丹那トンネル開通前に発表されたため、国府津駅 - 沼津駅間が現在の御殿場線経由となっている。】
もっとも現在の御殿場線に東海道本線だった往時のイメージが希薄なのは【第二次世界大戦中の1944年(昭和19年)には、不要不急線に指定されて単線化され、レールなどの資材は回収されて他の路線の建設に転用された。】からだそうです。
なんで話が富士紡績(現在は富士紡ホールディングス)に行ったかというと、この写真に見える工場群がグーグルマップなどで見てもなかなか確定できないでいるうちに、小山町の積極的な工業団地誘致作戦を知ったのです。
たぶん、ですが、この写真は最初の工業団地「小山湯船原工業団地」ではないかと思うのですが、続く「富士山麓フロンティアパーク小山」が分譲中、そしてゴミの不法投棄が見つかった「新産業集積エリア」の造成工事に着手した、というのです。くわしいことはわかりませんが「小山町上野工業団地造成事業」というのも企画提案という段階にあるようです。
さらに『おやまガイド2018』によると【足柄スマートインター近くの約30haの場所には、温泉施設・宿泊施設・レストランなどの観光複合施設、株式会社ふじのくにアクアイグニスおやまが整備します。】とのこと。
なぜ今やローカル線となった御殿場線の、一般には「富士スピードウェイ」ぐらいしか知られていないこの町に、工業団地ラッシュが起きているのかということなんですが、東名高速道路と新東名高速道路が2本通ることになって、従来からの東名高速道路には御殿場インターチェンジ周辺の混雑を解消するためなどとしてETC車専用の足柄スマート・インターチェンジが2019年3月から利用可能になったのです。金太郎伝説とも重なる足柄古道(箱根を越える東海道の開通は江戸時代です)が高速道路時代に復活するという期待に満ち溢れた町の風景のひとつがこの写真なのかもしれません。

不老山
【撮影】14時57分=山咲 野の香
ウツギがわんさか。「なつは来ぬ」に歌われる卯の花はウツギの花。しかし、花には香りなし。

不老山
【撮影】14時58分=山咲 野の香
テイカカズラ。花びらはプロペラのようにねじれ、つぼみはソフトクリームっぽい。花は咲き始めは白く、だんだんと黄色くなる。
名は「定家葛」で、藤原定家の恋慕の情がかずらとなって式子内親王の墓にからみついたという謡曲の物語に由来するそうだ。

不老山
【撮影】14時59分=矢野 博子
山頂からテンポよく快調に一時間程下った所で 出会った看板が ”これから先 通行止め”。 ”駿河小山駅まで8km”という標識に従って歩くしかなかった。計画書とは違った方向に歩いて生還することになった。
その時 道中 慰めてくれたのが この白い花。ウツギの仲間でしょうか?

不老山
【撮影】15時05分=伊藤 幸司
ようやく林道が終わりました。

不老山
【撮影】15時09分=矢野 博子
小さなきれいな緑色の虫が 葉っぱに止まっていた。あとで よく見ると この虫は 薄い膜で覆われているのに気が付いた。脱出できるのかしら? 何か 不思議な感じです。

不老山
【撮影】15時09分=伊藤 幸司
ウツギです。こんなふうにふわふわしっぽみたいな体つきのウツギがあるのか疑問だったのでグーグルの画像検索でいろいろ調べてみると『鎌倉タイムス 地元記者発、鎌倉観光ガイド』の『空木』にちょっと似た写真がありました。【朝比奈切通しのウツギ(空木/卯木)。初夏の爽やかな緑に白い花弁が映えます。】だそうですが、こちらのほうがずっと「ふわふわしっぽ」みたい。ウツギとしてありえない姿ではないようです。

不老山
【撮影】15時09分=伊藤 幸司
ふわふわしっぽのウツギですが、こんなフレーミングで見たら、なぜか北朝鮮のマスゲームを思い出してしまいました。よくやるよね、というレベルですけれど。

不老山
【撮影】15時09分=藤原 由香里
立ち枯れのオブジェが出現しました。コーチがとっているのはウツギの束!?

不老山
【撮影】15時10分=伊藤 幸司
念のため、アップでも撮っておきましたが、空木の場合は接写で花糸(雄しべの軸)の形が見えるところを頑張って撮っておくべきなんでしょうね。忘れなければ。

不老山
【撮影】15時11分=藤原 由香里
色の綺麗な虫がいたので撮影したのです。よく見ると薄ーい膜がかかっていて、囚われの身だったのかと恐ろしいような気持になりました。

不老山
【撮影】15時12分=伊藤 幸司
カーブミラーが出てきました。いつも思い出すのですが、私は1993年から95年にかけて、毎日新聞社の『シリーズ日本の大自然』(国立公園全28冊+別巻1)ですべての国立公園を2泊3日で取材し「国立公園物語」を書きました。最初は各地の博物館を取材しながら国立公園を周辺地域から眺めるという手法を考えたのですが、新しい博物館はみな映像表現でかっこうをつけているだけなので、ほとんど取材になりません。研究活動がほとんどない広報機関に成り下がってしまっています。そこで早朝から深夜まで、国立公園のできるだけ内側の道を走って、取材は「体感」するだけ、あとは都の中央図書館(広尾)で本を探すという方法に切り替えました。
たとえば北アルプスも3日で約1,000km走ってほぼ一周しましたが、県道や広域農道、さらには出口のある林道を選んで走りました。そのときに、一般車両の通行がある道は、たとえ林道でも必ず(ほとんど100%)カーブミラーがついているということに驚きました。対向車の存在だけを考えればいい林道などでは、カーブミラーのおかげで、昼よりも夜のほうが走りやすいと思ったりしました。

不老山
【撮影】15時12分=稲葉 和平
ここは切り株ではなく、枝葉を切り落とした坊主の木立。どんな意図があるのだろう。

不老山
【撮影】15時14分=矢野 博子
立ち枯れた木が 川に何本か残されていた。こんな感じの道を一時間、そして車道を一時間歩いて 小山駅に到着。小田原駅でお風呂に入って海鮮丼を食して 小田急とJRに分かれて帰宅となりました。

不老山
【撮影】15時15分=藤原 由香里
ウツギが大きな木になって満開で咲いています。

不老山
【撮影】15時15分=藤原 由香里
こんな風に集団での立ち枯れがこれで4回目です。どういうことなのでしょう??

不老山
【撮影】15時15分=藤原 由香里
枝をなくした立ち枯れと、枝を残した立ち枯れ。異なる樹の立ち枯れての共存です。

不老山
【撮影】15時18分=藤原 由香里
ウツギが見事に満開です。白の集団なので目立つこと。

不老山
【撮影】15時18分=藤原 由香里
これもそろそろ立ち枯れるのでしょうか。みんな同じように枝がなくなっています。

不老山
【撮影】15時25分=藤原 由香里
アップにすると集団の圧力がちょっと怖い感じ。

不老山
【撮影】15時33分=藤原 由香里
さ、町に降りてきました。駅に向かいます。地域の人に駅までの道を聞いたところそれぞれ違う道を教えてくれたのでした。それぞれ教えてもらった人のことを信じて、この時は2チームに分かれました。どっちが早いか? 競争はしてないけれど、コーチチームが圧倒的に早かったようです。私は、駅で電車に乗るために急ぎ、最後の階段を上る時に転んで水筒を落としました。が、電車に乗れて一安心でした。ちゃんちゃん

不老山
【撮影】15時39分=伊藤 幸司
ようやく山から里へと出ることができました。世附峠からの約4.5kmを1時間半で下ったことになります。

不老山
【撮影】15時47分=伊藤 幸司
工事中の、このただならぬ建造物はなんだろうと思っていると、これが新東名(新東名高速道路)の建設工事なんだそうです。
『乗りものニュース』に『新東名「伊勢原〜御殿場」開通予定見直し 全通は3年延期の2023年度へ 工事難航』(2019.08.27 乗りものニュース編集部)がありました。
【新東名の御殿場JCT以東は現在、神奈川県内の圏央道と東名を結ぶ海老名南JCT〜伊勢原JCT間(6km)が開通しています。伊勢原JCTから西へ1区間(2km)の伊勢原大山ICまでは2019年内の開通を目指し工事を推進しているものの、それより先の区間について、開通予定を次のとおり見直すそうです。
・伊勢原大山IC〜秦野IC(13km):2020年度→2021年度
・秦野IC〜御殿場IC(26km):2020年度→2023年度
・御殿場IC〜御殿場JCT(7km):2020年度
※IC名などは仮称のものがある。
当初は伊勢原大山ICから御殿場JCTまでの46kmが2020年度開通の予定でしたが、このうち御殿場IC〜御殿場JCT間を先行して2020年度に開通させることとなりました。
伊勢原大山IC〜秦野ICは、用地取得の難航と、膨大な埋蔵文化財調査により、道路本体工事が遅延しているそうです。また秦野IC〜御殿場IC間については、のり面崩落にともなう工事用進入路のルートや構造の見直し、想定以上の断層破砕帯が確認されたことによる橋の構造形式変更、これらにともなう施工計画の見直しが発生しており、整備が難航しているといいます。
なお、先行して開通する御殿場IC〜御殿場JCT間については、橋脚などの下部工が完成しているところから、順次、橋桁などの上部工に着手しているそうです。
NEXCO中日本は「引き続き、工程短縮に努め1日も早い開通へ努力」するとしています。】

不老山
【撮影】15時47分=稲葉 和平
この左にはもう少し大きな、高層マンションのように見える工事中の人口構造物がある。遠くから見たとき、この二つの塔の目的が何かとても気になった。しかし、近づいてみれば右奥の丘の階段状の構造物と一体の工事だと気づく。

不老山
【撮影】15時50分=伊藤 幸司
私たちはまだ、山間の農村を出て、市街地へと下り始めたところですが、○○御殿なんですかね、奥に立派な家が見えました。

不老山
【撮影】15時50分=稲葉 和平
遠くから見たとき、高層マンションかと思われたものは工事中の新東名高速道路の高架橋の橋げただった。それにしてもこんなところに莫大なコストをかけて橋を架けるなんて、だれが考えたのだろう。環境破壊の文字が頭に浮かぶ。

不老山
【撮影】15時54分=稲葉 和平
土地の形状に合わせてきれいな平行線を描いて苗が植えられている。何気ない線だが人手で植えるとこのようなきれいな線にはならないらしい。

不老山
【撮影】15時59分=山咲 野の香
駅まであと一息の町中。道路っぱたの庭へりにきれいなイチリンソウ。びっくり。
ニリンソウだって板橋区の花なんだから驚くことないか……

不老山
【撮影】16時14分=伊藤 幸司
ようやく鮎沢川に沿う県道沼津小山線に出ました。この道筋に金太郎郵便局とか、御殿場警察署小山交番とか、後ろへ戻ればスルガ銀行小山支店とか、沼津信用金庫小山支店、さらには小山町役場がありますから小山町の中心街といえるのでしょう。この先の小山交番前交差点で鮎沢川を渡ります。
鮎沢川は御殿場市の富士山湧水に発して、神奈川県に入ると酒匂川となり、小田原市で駿河湾に注ぎます。川向うに渡ってから、駿河小山駅まではまだ500m以上歩くのですが、その駅の河岸側が明治時代に富士紡績の工場があったところ。いまでは信濃高原食品富士小山工場、フジボウ愛媛小山工場、井上運送富士小山物流センターがある、とグーグルマップには記されています。

不老山
【撮影】16時20分=伊藤 幸司
駅近くのこの道には、どういう理由か舗装に複雑な亀裂が入ったようです。

不老山
【撮影】18時58分=伊藤 幸司
私たちは小田原に出て、大きな遅れなしに、入浴と食事を楽しみました。



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