発見写真旅・展(18)――2012.10.13 上野駅から
発見写真旅・展(18)――2012.10.13 上野駅から



上野の西郷さんの銅像に9時集合。3人で30分目安でトップを交代しながら、ゆるやかな「金魚の糞」歩きをしました。9時半に出発して上野公園〜根津〜千駄木〜谷中と巡って5時半に上野駅に戻ったので行動時間は8時間に及びました。当初から「根津方面へ」としたのは下谷〜浅草方面に出てしまうとどうしたってスカイツリーが気になってしまうと思ったからです。
今回は写真に重点を置いて「3テーマで各5枚」としたので撮り始めには「10倍」という感じの猛ダッシュが必要でした。その「3テーマ」は並列的な展開ではなく、重層的なものにする……という課題だったからです。15枚の写真が結果として3つの階層に深化していくかどうか。観察〜解釈〜創造というような異なる相(フェーズ)に展開されるかどうかに挑戦してみたかったのです。
これまでのものを「1テーマ」とすると今回との大きな違いは2階建てだということです。全47枚の写真を裸のまま順不同で見ていただく第一ステージは従来と同じですので、ぜひ「10秒ずつ」見ていただいて素直な感想を「投票」していただきたいと思います。その後で、撮影者ごとに3テーマの内容が発表される第二ステージになります。それをぜひ御覧いただき、コメントをいただきたいと思います。「投票」も二段重ねになるわけです。……それに値する内容になるかどうかわかりませんが、写真から自分を「発見」する試みとしては秀逸のはずです。
皆さんにはぜひ、(撮影者予想より)どんなテーマを構成する1枚かを推理してみていただきたいと思います。撮影者のテーマ立てが的確に行われているかどうかの保証はありませんが。

今回の写真出展メンバー(五十音順)は以下の3人です。
伊藤 朝(17点)
伊藤 幸司(15点)
国木田 之彦(15点)


【01】から始まる本編の写真は提出された写真をシャッフルしてランダムに並べた「仮展示」の状態のままです。
ネット上での二次的な「発見写真旅」を楽しんでいただいた方から、そこにさまざまな「投票」が寄せられました。
投票締切後、それぞれの写真に撮影者のキャプション(あらかじめ提出されていました)を加えたので、写真の意図が初めて明らかにされたというものもあるかもしれません。この段階でも二次的な「発見写真旅」を楽しんでいただけるかと思います。
さらに写真サンプルを撮影者別に並べた索引ページを作りました。そのサンプル写真からも展示写真に飛ぶことができます。


撮影:伊藤 朝────テーマA:いろ

【47】 【29】 【10】 【03】 【44】 【22】


【47】この美形に一目惚れ。もうこれ以上何も必要なくて、ここからどれが欠けてもいけない。そんな絶妙なバランスだと思った。また会いにいきたいと思う、上野の公園の隅っこの鉄のスタンド。
【29】さて、ここはどこでしょう。どこにでもしてください。魚を泳がせても、もっと奥へ入ってもOKです。あるままを見えるままに。だから、想像するまま、思うままに。幸せな色に出会えてラッキー。
【10】頭の上いっぱいの短冊。人は皆、色とりどりの短冊に目を奪われ、写真を撮る。下を通るひとたちも、実はこんなに綺麗でした。画面いっぱいに色がいっぱいで、誰かの目には、私もその中の色になる。
【03】こんな大きな建物が建つ今ですら、大迫力を感じさせる蓮の葉。じっと見ていると、濃い緑の中心に吸い込まれそうな程。蓮の葉は蓮の葉で、空の青さに吸い込まれそうなくらい、首を伸ばして上を向いている。あおとあおのにらめっこ。
【44】青空と相談をしたような、ベストカラーコーディネート。こんな日に、このかわいい屋上に登るとしたら、さて、どんな洋服を着ようか。貝ボタンの白いブラウスに、ハッとするような明るいグリーンのコートがいいかも。
【22】夕暮れ、遠くで鳥の大きな群れが横切った。一生懸命鳥の群れにカメラを向けたけれど、追いつけなかった。追いつけなかった群れの向こうに、夕暮れのネオン。こうこうと光るネオンが、夕焼けからちょうどバトンを受け取った瞬間の様に綺麗だった。


撮影:伊藤 朝────テーマB:ひと

【41】 【01】 【07】 【11】 【30】


【41】綺麗に整列された花壇の植物たち。その花壇の手入れをするひとたちもまた、花壇の植物のように見えた。親子が似るのと似ているように感じた。
【01】こんなに真剣な参拝は初めて見た。失礼かとも思ったけれど、おもしろがってじゃない。彼の思いが良い事なのか悪い事なのかは分からないけれど、一時でもこんな真剣になれたことがあったかを考えさせられる。
【07】昔ながらの、手焼きせんべい屋。にこりともしないクールな夫婦。しっかり焼きの、まじめで頑固な固さのおいしいおせんべい。それでも、こうやって座布団で向かい合っている情景は、なんだか可愛い。あ、目が合った。
【11】ここには「ひと」は写っていない。けれど、こんなふうに布団を干されたら、この画面の中にいる人物を想像せずにはいられない。きっと、小さなことは気にしない、とてもおおらかで、かわいらしい人なんだと思う。そんなひとだったら出会いたい。
【30】90%おもしろがって撮った。何にも悪くない「おじさん」と、看板の「おぢさん」。あの時あの瞬間にそこにいて、私に見られてしまったから仕方がない!! 看板の可愛さに残りの10%。


撮影:伊藤 朝────テーマC:気配

【35】 【17】 【18】 【40】 【25】 【24】


【35】昔好きだった黄色いやつと白いやつ。小さい頃、いつか登ってやろうと企んでいた標的と久しぶりの遭遇。すっかり忘れてしまっていたこの数十年の間に、ツタにさきを越されてしまっていた。なんだか悔しいけれど、なんだか楽しそうで思わず撮った。
【17】きっとすごく期待されて作られた敏腕の蛇口だと思う。横に並んだ洗濯バサミは、色々な事を共に乗り越え連れ添ってきた蛇口の同僚たち。今は、若かった頃の活躍話に華を咲かせて、のんびりとした手すりライフを過ごしている。
【18】狭い通路の小さなアパートだけど、暖かい気配がした。丁寧に干された洗濯物。人の邪魔にならないように置かれたおもちゃや自転車。なんだか優しくて綺麗だと思った。
【40】まるまるまる・・・道ばたに突如出現。仕事の合間のささやかな楽しみ。しつこいくらいの一列に快感! くだらないけれど、ちいさな自分ルールが今日1日を楽しく過ごす為の大切な決まり事。
【25】昔から知っているような懐かしい路地。当たり前だけど、そう思えるのは日本で生まれ育ったから。そんな実感をできるから、知らない街でも安心して歩けるのだと思う。日本をもっと歩こう。せっかくの生まれ故郷(日本)なのだから。懐かしい道、はじめまして。
【24】明かりのついた部屋の窓が開いていると、ドキドキしつつも中が気になってしまう。見えないからこそ見たくなる。そんな部屋、本日のNO.1。ぼんやりと赤いライトが◎ 蛍光灯に替えないで!!


撮影:国木田 之彦────テーマA:いつも注目

【39】 【12】 【02】 【15】 【19】


【39】それなりに工夫してるのかな。
【12】天ぷらサンドとは涙ぐましい。
【02】みかどパン店。
【15】コーヒーとかき氷と中華。
【19】チャーシューメンがこぼれそう。


撮影:国木田 之彦────テーマB:がんばってます

【05】 【16】 【04】 【34】 【33】


【05】すごい萌芽です。エノキかな。
【16】玉切りの幹から葉っぱがでる生命力。
【04】吉田産婦人科医院。
【34】ガラスタイルが流行りだったんです。
【33】「商談お断り」北山珈琲店。


撮影:国木田 之彦────テーマC:古いもの、新しいもの

【45】 【23】 【28】 【21】 【26】


【45】両山堂印刷所工場。
【23】シャッターが降りて久しい書店。
【28】木造三階建て。現役です。
【21】表参道かと思いました。
【26】Saito Riyoukan SINCE 1908


撮影:伊藤 幸司────テーマA:有名人たち

【32】 【31】 【43】 【36】 【38】


【32】この犬が最近ドコモのTVCMで謎解きされた「ツン」です。いまやかなりの有名犬です。が、私は西郷さんの足の方にちょっと興味を持ちました。
【31】国立西洋美術館が開館したのは1959年。私は中学生だったので当時、町中に出没したロダンの「考える人」をさっそく見に来た記憶があります。その足(前庭の拡大像)がこれ。
【43】これもロダン。国立西洋美術館の前庭にある「オーギュストカレーの市民」の一人。市民を代表する人質として自ら英国の捕虜となった人物群像とか。
【36】これは国立科学博物館の関連なんですね。試験管を振る野口英世。上野の山でお会いできるなど、想像もしていませんでした。
【38】谷中の玉林寺をのぞいたら、唐突に相撲さんが出現。「横綱千代の富士像」でした。八百長問題の沈静化を待って、2011年1月に序幕式が行われたそうで、ここが九重親方の菩提寺なのだそうです。


撮影:伊藤 幸司────テーマB:上野の石

【27】 【46】 【06】 【42】 【20】


【27】ル・コルビュジエ設計の国立西洋美術館の裏面だと思います。石畳の路面を立ち上げたような外壁です。
【46】東京文化会館の入口近くで野外のミニコンサートが行われていました。そのあたりは玉砂利をセメントで固めたような舗装で、そこに「東京都の木」イチョウからたくさんの銀杏が落ちていました。拾う人もありましたが、もちろん踏みつける人もあって、「東京都の香り」が上野の山に広がっていました。
【06】これは国立科学博物館の裏側。最初は銅製の角形樋に興味があったのですが、この石造りの建物のいくぶん継ぎ足し風の壁面はよく見ると味わい深いものでした。科学博物館というとスミソニアン博物館を始めとして欧米にいくつか有名博物館がありますが、よく考えれば欧米先進国の独擅場。この日本の科学博物館もそれに列する世界有数のひとつというべき存在なのでしょう。
【42】このミニ石垣は国立博物館正面玄関の、道を挟んで真向かいにありました。造作が悪いのか隙間からササが首をもたげ、今やくたびれた感じになっていました。
【20】不忍池に出て、弁天島から湯島方面に抜ける道を歩いていました。ここももちろん舗装されていいましたが、車道のような素っ気ない道でした。左側は蓮池で大きな鯉が悠然と泳いでいます。右側は広い水面でスワンボートが浮かんでいました。ちょうどこの日はカモ類が10羽ぐらい道路際の水面に群れていました。そしてこの道路の主役は鳩。


撮影:伊藤 幸司────テーマC:影踊る秋の日

【37】 【08】 【09】 【14】 【13】


【37】これは上野動物園に向かう道。晴れた秋の日、ツタンカーメン展には長蛇の列ができていて上野の山はけっこうなにぎわいでしたが、動物園に向かう道には子どもの姿が多く、それがにぎやかさを増幅させていました。
【08】第29回全国都市緑化フェア東京というのも行われていました、道路を横断する短冊は東日本大震災の被災地を励まそうというもの。仮面をつけた人形振りのパントマイムにもしばらく見とれてしまいました。じつは高校の写真部の一年後輩が早稲田の演劇科でギリシャ神話にひっかかり、文学座の研究所に入った後、フランスで本格的にパントマイムを学んで気球座という劇団を設立。若くして病没したけれど日本のパントマイムの草創期に活躍しました。その最初のころに座付きカメラマンみたいに公演にくっついて歩いたこともあり、若いパントマイマーともずいぶん出会いました。「日本のマルソー」といわれる清水潔さんもそのころ一緒でした。最近、タレントの石塚英彦がテレビで突然「パントマイムは並木孝雄先生に学びました」といっているので驚きました。じつは妻の妹(イトーターリ)は現在は「パントマイム」とはずいぶん違いますが、かつては並木孝雄の弟子でした。
【09】上野から、東京スカイツリーの方へは行かないという理由だけで「根津方面」へと向かったのですが、谷中・千駄木あたりへ出たとたんにぞろぞろとすごい人並みになりました。谷中銀座商店街は地元の人と観光客、けっこう若いカップルで賑わっていました。この階段を上ると日暮里駅。「夕やけだんだん」と地図にありました。
【14】「夕やけだんだん」を上りきったところ。あとで国木田さんからちょっと文句を言われましたが、この日射しなら当然夕焼けも期待の範囲内です。その時刻になれば商店なども内側に明かりが点って風景がガラリと変わる可能性が出てきます。結局上野駅まで戻って、行動時間は8時間にもなるのです。
【13】谷中の寺町を抜けつつ上野駅に向かうと、空がどんどん表情を変えていきました。このうろこ雲も光と影の演出によるものです。赤くなったらすごいぞ、と期待しながら歩きました。


■展示後投票:三浦 陽子
テーマ別の掲載を見ると、撮影者も心が見えてくるような気がします。
国木田さんのメニューシリーズ? はなんとなくわかっていたのですが、朝さんのいろというテーマはちょっと思いつきませんでした。
まとめて見せられると、あ、そうかと。


■展示後投票:伊藤 朝
ホームページみました。
お疲れさまでした!
段階を追ってコメントまで見ると、他の人がどんな思いで撮ってたのかが感じられて面白かった。
もっと参加者が増えていくといいね。
ただ、コメント100文字以上のルールはなくてはだめ?
てか、既に守られてないし!笑
無理して説明しなきゃだったから、出来れば縛られたくないなと。


■展示後投票:林 智子
写真旅<上野>ですが 素直な感想を・・ということなので
自分の文章のへたくそさや 底の浅いミイハアーさはさらけ出し で
ちょっと 感じたことを かくことにしました。

朝さんのテーマが いろ であることが おもしろいと思いました。
いろ を パーンと 鮮明に捉える 朝さんに 若さとか感性とか
ありきたりの言葉ではなく もっと 違う言葉で 素敵ねと いいたいのでけれど
言葉が みつからないので そのままにします。
あるようでも なかなか出合えない 色合いと形に 一目ぼれと書かれた 朝さんにこそ
<一目ぼれだね!>と思いました。
小さいころに上りたかったここ・・に 娘が小学生だった頃のことを
思い出します。
登りたかったものは 違っても 少女時代の居たかった場所を 確かに 娘も
持っていたことを 私も知っています。
その場所は 枯れてしまうことなく 大人になったいまでも 心の
何処かに ファンタジーとして 持っているであろうことを 期待しているのです。

自分が 少しだけ 油絵を描いてみて 意外に思ったことは 綺麗な澄んだ色合いが
好きだったこと。
モノトーンの やや 陰ったようなものが好きな はずなのに 選ぶのは
澄んだ 明るい色ばかりで 方向性が 定まらない 落ち着かない気分です。
自分が作りだすものは 確かに 自分自身を映し出してしまうものですね。
最も ふに落ちる自分らしいものに 最終的に落ちつくのだろうと 予想できるところが
面白いと思うのですが。

その一方で 絵にしろ 写真にしろ 自分を知るというのか 作りだすというのか
変化していくというのか 成長していくというのか それとも 自分自身を
発掘していくというのか 創造していくというのか・・・・・
自分自身のタラントが 出ているのか それとも なかったものを作っているのか・・
そのへんの わからなさは 完璧に 何が何だか わからないのだけれど。

きっぱり 独立独歩 我が道を行く也! といいたいのだけれど さらに よろよろ
迷宮を さまよい歩くような 事ですね。
いろ ひとつ とってみても <ほとんど 何も わからない>ってことでしょうか。




【01】撮影:伊藤 朝
こんなに真剣な参拝は初めて見た。
失礼かとも思ったけれど、おもしろがってじゃない。
彼の思いが良い事なのか悪い事なのかは分からないけれど、
一時でもこんな真剣になれたことがあったかを考えさせられる。

■投票:国木田 之彦
上野に薬の神様がいらっしゃるのですね。

■投票:伊藤 幸司
立ち位置とお辞儀の深さ、それにこのまま時間が止まってしまったような数分間。この神社は上野周辺の産土神と書いてありました。また製薬会社の信仰もある医薬祖神・五條天神社です。御輿の倉庫だったかの寄進の立て札にはあまり見たことのない高額が示されていました。

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【02】撮影:国木田 之彦
みかどパン店。

■投票:伊藤 幸司
下町らしい店というのはなにか「特定多数」のお客さんを相手にしているという感じがします。民俗学の宮本常一先生は、昔、村一軒の雑貨屋は20軒のお客がいればなんとか成り立つと言っていました。この店はもちろん20軒ではないでしょうが。

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【03】撮影:伊藤 朝
こんな大きな建物が建つ今ですら、大迫力を感じさせる蓮の葉。
じっと見ていると、濃い緑の中心に吸い込まれそうな程。
蓮の葉は蓮の葉で、空の青さに吸い込まれそうなくらい、首を伸ばして上を向いている。
あおとあおのにらめっこ。

■投票:林 智子
大迫力。
ハスも 建物も 空も 雲も 力強く
生きている。

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【04】撮影:国木田 之彦
吉田産婦人科医院。

■投票:三浦 陽子
ここの前の道はチャリで時々通ります。少子化で産婦人科は不況でしょうね。
ルリマツリが咲いているとは気がつきませんでした。撮影者はコーチ?

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【05】撮影:国木田 之彦
すごい萌芽です。エノキかな。

■投票:伊藤 幸司
これは間違いなく国木田さんの写真です。何の木だか知りませんが、根元から何本もの幹が伸び上がっていることに関して説明を期待しています。

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【06】撮影:伊藤 幸司
これは国立科学博物館の裏側。最初は銅製の角形樋に興味があったのですが、この石造りの建物のいくぶん継ぎ足し風の壁面はよく見ると味わい深いものでした。科学博物館というとスミソニアン博物館を始めとして欧米にいくつか有名博物館がありますが、よく考えれば欧米先進国の独擅場。この日本の科学博物館もそれに列する世界有数のひとつというべき存在なのでしょう。

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【07】撮影:伊藤 朝
昔ながらの、手焼きせんべい屋。
にこりともしないクールな夫婦。
しっかり焼きの、まじめで頑固な固さのおいしいおせんべい。
それでも、こうやって座布団で向かい合っている情景は、なんだか可愛い。
あ、目が合った。

■投票:国木田 之彦
生業そのものですね。

■投票:伊藤 幸司
手焼きのせんべい屋が絵に描いたようなたたずまいで登場しました。見本を買ってみんなで味見してみて、私はおみやげに買いましたが、堅さはともかくちょっと残念な塩味でした。

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【08】撮影:伊藤 幸司
第29回全国都市緑化フェア東京というのも行われていました、道路を横断する短冊は東日本大震災の被災地を励まそうというもの。仮面をつけた人形振りのパントマイムにもしばらく見とれてしまいました。
じつは高校の写真部の一年後輩が早稲田の演劇科でギリシャ神話にひっかかり、文学座の研究所に入った後、フランスで本格的にパントマイムを学んで気球座という劇団を設立。若くして病没したけれど日本のパントマイムの草創期に活躍しました。
その最初のころに座付きカメラマンみたいに公演にくっついて歩いたこともあり、若いパントマイマーともずいぶん出会いました。「日本のマルソー」といわれる清水潔さんもそのころ一緒でした。最近、タレントの石塚英彦がテレビで突然「パントマイムは並木孝雄先生に学びました」といっているので驚きました。じつは妻の妹(イトーターリ)は現在は「パントマイム」とはずいぶん違いますが、かつては並木孝雄の弟子でした。

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【09】撮影:伊藤 幸司
上野から、東京スカイツリーの方へは行かないという理由だけで「根津方面」へと向かったのですが、谷中・千駄木あたりへ出たとたんにぞろぞろとすごい人並みになりました。谷中銀座商店街は地元の人と観光客、けっこう若いカップルで賑わっていました。この階段を上ると日暮里駅。「夕やけだんだん」と地図にありました。

■投票:国木田 之彦
もうすぐ日暮れの「夕焼けダンダン」

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【10】撮影:伊藤 朝
頭の上いっぱいの短冊。
人は皆、色とりどりの短冊に目を奪われ、写真を撮る。
下を通るひとたちも、実はこんなに綺麗でした。
画面いっぱいに色がいっぱいで、誰かの目には、私もその中の色になる。

■投票:伊藤 幸司
上野の山で行われていたのは都市緑化のフェスティバル。メーカーなどが協力する展示に関して私はちょっぴり批判的な視線で見ていたのですが、端っこに東日本大震災被災地に対する祈りの短冊が無数にたなびき、おそろいの緑の帽子で行進する人たちがいて、祭の広がりを感じました。

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【11】撮影:伊藤 朝
ここには「ひと」は写っていない。
けれど、こんなふうに布団を干されたら、この画面の中にいる人物を想像せずにはいられない。
きっと、小さなことは気にしない、とてもおおらかで、かわいらしい人なんだと思う。
そんなひとだったら出会いたい。

■投票:国木田 之彦
日が陰っています。早くフトンを取り込んだ方がいいよ。

■投票:伊藤 幸司
私はこの不思議な状態の布団に目がいってしまって、この風景には気づかなかったなぁ。

■投票:三浦 陽子
この布団干した人の人柄がわかるような・・・。

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【12】撮影:国木田 之彦
天ぷらサンドとは涙ぐましい。

■投票:伊藤 幸司
国木田さんの定番・メニューです。示された内容というフレーミングと、看板のありようという見方があり、さらにその看板が背負わされている情景があるかと思います。おそらく三つの山のひとつはこのメニューを中心に組み立てられているのだろうと想像します。

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【13】撮影:伊藤 幸司
谷中の寺町を抜けつつ上野駅に向かうと、空がどんどん表情を変えていきました。このうろこ雲も光と影の演出によるものです。赤くなったらすごいぞ、と期待しながら歩きました。

■投票:国木田 之彦
この雲がさらに拡がりバラバラになると、羊雲になる。

■投票:林 智子
すべてを 覆い尽くしてしまいそうな雲。
こんな雲に襲われたら ひとたまりもない。

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【14】撮影:伊藤 幸司
「夕やけだんだん」を上りきったところ。あとで国木田さんからちょっと文句を言われましたが、この日射しなら当然夕焼けも期待の範囲内です。その時刻になれば商店なども内側に明かりが点って風景がガラリと変わる可能性が出てきます。結局上野駅まで戻って、行動時間は8時間にもなるのです。

■投票:三浦 陽子
猫の視線のゆうやけだんだんという気がします。

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【15】撮影:国木田 之彦
コーヒーとかき氷と中華。

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【16】撮影:国木田 之彦
玉切りの幹から葉っぱがでる生命力。

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【17】撮影:伊藤 朝
きっとすごく期待されて作られた敏腕の蛇口だと思う。
横に並んだ洗濯バサミは、色々な事を共に乗り越え連れ添ってきた蛇口の同僚たち。
今は、若かった頃の活躍話に華を咲かせて、のんびりとした手すりライフを過ごしている。

■投票:国木田 之彦
スズメじゃありません。

■投票:伊藤 幸司
これはみんなで不思議がった水道です。ある寺の、いまは使われていない車庫兼従業員?住宅のような2階建てのベランダ。洗濯場だったんでしょうかねえ。

■投票:林 智子
こんな所に 集合して 何をそんなに 仲良く
お喋りしいるの?
洗濯バサミ・・なのに・・・君たち まるで 人ですね!

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【18】撮影:伊藤 朝
狭い通路の小さなアパートだけど、暖かい気配がした。
丁寧に干された洗濯物。
人の邪魔にならないように置かれたおもちゃや自転車。
なんだか優しくて綺麗だと思った。

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【19】撮影:国木田 之彦
チャーシューメンがこぼれそう。

■投票:林 智子
丼の中身は こぼれそう。
ラーメンのお箸は くたびれて 落ちる寸前。
でも・・・気にしない 気にしない。

掃除すれば すぐに 綺麗に素敵になる。
でもそうはしない。
これでいいのか。
これがいいのか。
敷いている 紙を取っ払って 私がお掃除してあげる。
けど・・これでいいのね。
これがいいのね。
これがいいのね。

人生は奥が 深い。

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【20】撮影:伊藤 幸司
不忍池に出て、弁天島から湯島方面に抜ける道を歩いていました。ここももちろん舗装されていいましたが、車道のような素っ気ない道でした。左側は蓮池で大きな鯉が悠然と泳いでいます。右側は広い水面でスワンボートが浮かんでいました。ちょうどこの日はカモ類が10羽ぐらい道路際の水面に群れていました。そしてこの道路の主役は鳩。

■投票:国木田 之彦
背すじをのばしたハト。

■投票:林 智子
すっきりと 身一つ 独立独歩。
我が道を 行く也。

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【21】撮影:国木田 之彦
表参道かと思いました。

■投票:三浦 陽子
周りは普通の木造家屋で、ガラス張りにしてもいい景色ではないと思いのですが、イナムラショウゾウショコラティエ、結構人が入ってるんですよ。

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【22】撮影:伊藤 朝
夕暮れ、遠くで鳥の大きな群れが横切った。
一生懸命鳥の群れにカメラを向けたけれど、追いつけなかった。
追いつけなかった群れの向こうに、夕暮れのネオン。
こうこうと光るネオンが、夕焼けからちょうどバトンを受け取った瞬間の様に綺麗だった。

■投票:林 智子
のどかな黄昏時というよりよりは やや 不穏な 夕焼けの時だ。
乱れ飛ぶ 鳥の数が ワーッと増えて 天変地異が起こる。
エスエフの みすぎかしら。
トムクルーズ みすぎかしら。

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【23】撮影:国木田 之彦
シャッターが降りて久しい書店。

■投票:伊藤 幸司
この店の、ここ数年の歴史を垣間見させる光景のようですね。

■投票:三浦 陽子
根津あたりの裏通りは植木鉢を家の前に置いている家が多く、手入れがいいのか見とれるくらいの鉢もあります。

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【24】撮影:伊藤 朝
明かりのついた部屋の窓が開いていると、ドキドキしつつも中が気になってしまう。
見えないからこそ見たくなる。
そんな部屋、本日のNO.1。
ぼんやりと赤いライトが◎
蛍光灯に替えないで!!

■投票:林 智子
25年前は 世田谷の公務員宿舎にいた。
レトロな雰囲気を狙って 赤い裸電球 冷暖房はなにもなし。
天井の照り返しと 裸電球で 夏は 恐ろしく暑かった。
小さな所に 5人が住んで 財産も ちょっぴり。
転勤族は<人生が旅>。 

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【25】撮影:伊藤 朝
昔から知っているような懐かしい路地。
当たり前だけど、そう思えるのは日本で生まれ育ったから。
そんな実感をできるから、知らない街でも安心して歩けるのだと思う。
日本をもっと歩こう。せっかくの生まれ故郷(日本)なのだから。
懐かしい道、はじめまして。

■投票:国木田 之彦
ズ―と向こうまでベランダに屋根がついています。

■投票:伊藤 幸司
ナポリの裏町ほどではないにしても、路地空間をすこしずつ有効活用して風景を変えていくという不断の努力を感じます。

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【26】撮影:国木田 之彦
Saito Riyoukan SINCE 1908

■投票:伊藤 幸司
SINCE1908年だって。名店ということですよね。

■展示後投票:林 智子 どこも かしこも 細部まで アートしている 理容館。

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【27】撮影:伊藤 幸司
ル・コルビュジエ設計の国立西洋美術館の裏面だと思います。石畳の路面を立ち上げたような外壁です。

■投票:林 智子
好き好き 大好き。
大好きです。
美しい。

■展示後投票:三浦 陽子
コーチの上野の石シリーズ。石の質感がきれいです。

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【28】撮影:国木田 之彦
木造三階建て。現役です。

■投票:伊藤 幸司
これは極めつけの風景でした。この1軒がこの道筋の雰囲気を支えているかのようでした。私などはここまできちんと決めることができませんでしたが。

■展示後投票:林 智子 イヤー 負けました。
心にツンと 来ます。

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【29】撮影:伊藤 朝
さて、ここはどこでしょう。
どこにでもしてください。
魚を泳がせても、もっと奥へ入ってもOKです。
あるままを見えるままに。
だから、想像するまま、思うままに。
幸せな色に出会えてラッキー。

■展示後投票:林 智子 感性の豊かさと 満ち溢れる生命力を 感じました。

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【30】撮影:伊藤 朝
90%おもしろがって撮った。
何にも悪くない「おじさん」と、看板の「おぢさん」。
あの時あの瞬間にそこにいて、私に見られてしまったから仕方がない!!
看板の可愛さに残りの10%。

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【31】撮影:伊藤 幸司
国立西洋美術館が開館したのは1959年。私は中学生だったので当時、町中に出没したロダンの「考える人」をさっそく見に来た記憶があります。その足(前庭の拡大像)がこれ。

■展示後投票:林 智子 力強くて デッサンしてみたい 足。
この人は 足の指先まで 一生懸命 考えているのですね。

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【32】撮影:伊藤 幸司
この犬が最近ドコモのTVCMで謎解きされた「ツン」です。いまやかなりの有名犬です。が、私は西郷さんの足の方にちょっと興味を持ちました。

■展示後投票:林 智子 そうだったんですか!
デッサンしたくなる<ツン君>だ。
<ヨッ!ツンクン・偉いね!>

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【33】撮影:国木田 之彦
「商談お断り」北山珈琲店。

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【34】撮影:国木田 之彦
ガラスタイルが流行りだったんです。

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【35】撮影:伊藤 朝
昔好きだった黄色いやつと白いやつ。
小さい頃、いつか登ってやろうと企んでいた標的と久しぶりの遭遇。
すっかり忘れてしまっていたこの数十年の間に、ツタにさきを越されてしまっていた。
なんだか悔しいけれど、なんだか楽しそうで思わず撮った。

■投票:三浦 陽子
不忍池、いつもここら辺りジョギングしてます。弁天さまのところから撮ったのでしょうか。撮影者は国木田さん?

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【36】撮影:伊藤 幸司
これは国立科学博物館の関連なんですね。試験管を振る野口英世。上野の山でお会いできるなど、想像もしていませんでした。

■展示後投票:林 智子 キャー・こんなところに 野口さん。
猪苗代湖に 佇んでいらしたんじゃなかったの?
上野に行けば 有名人と遭遇するって わかりました。

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【37】撮影:伊藤 幸司
これは上野動物園に向かう道。晴れた秋の日、ツタンカーメン展には長蛇の列ができていて上野の山はけっこうなにぎわいでしたが、動物園に向かう道には子どもの姿が多く、それがにぎやかさを増幅させていました。

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【38】撮影:伊藤 幸司
谷中の玉林寺をのぞいたら、唐突に相撲さんが出現。「横綱千代の富士像」でした。八百長問題の沈静化を待って、2011年1月に序幕式が行われたそうで、ここが九重親方の菩提寺なのだそうです。

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【39】撮影:国木田 之彦
それなりに工夫してるのかな。

■投票:伊藤 幸司
屋台のお菓子屋。いいですね。

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【40】撮影:伊藤 朝
まるまるまる・・・
道ばたに突如出現。
仕事の合間のささやかな楽しみ。
しつこいくらいの一列に快感!
くだらないけれど、ちいさな自分ルールが今日一日を楽しく過ごす為の大切な決まり事。

■投票:国木田 之彦
管理人さんの精勤ぶりがうかがえます。

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【41】撮影:伊藤 朝
綺麗に整列された花壇の植物たち。
その花壇の手入れをするひとたちもまた、花壇の植物のように見えた。
親子が似るのと似ているように感じた。

■投票:国木田 之彦
お手入れしないと「キレイ」にはなりません。

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【42】撮影:伊藤 幸司
このミニ石垣は国立博物館正面玄関の、道を挟んで真向かいにありました。造作が悪いのか隙間からササが首をもたげ、今やくたびれた感じになっていました。

■投票:国木田 之彦
インカの石積みのようにはいきません。

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【43】撮影:伊藤 幸司
これもロダン。国立西洋美術館の前庭にある「オーギュストカレーの市民」の一人。市民を代表する人質として自ら英国の捕虜となった人物群像とか。

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【44】撮影:伊藤 朝
青空と相談をしたような、ベストカラーコーディネート。
こんな日に、このかわいい屋上に登るとしたら、さて、どんな洋服を着ようか。
貝ボタンの白いブラウスに、ハッとするような明るいグリーンのコートがいいかも。

■投票:国木田 之彦
物干し台がすべり落ちそう。

■投票:伊藤 幸司
下町風ペントハウスですかねえ。屋根は透明ですが。

■展示後投票:三浦 陽子
洗濯物がよく乾きそうだなと思っていたのですが。家のいろと青空がきれいなのでそう思ったのかも。

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【45】撮影:国木田 之彦
両山堂印刷所工場。

■展示後投票:三浦 陽子
文京区はもとも印刷屋さんが多いのですが、昨今はパソコンの普及もあり店をたたむところも多いそうです。
凝った石の使い方をしている建物ですよね。

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【46】撮影:伊藤 幸司
東京文化会館の入口近くで野外のミニコンサートが行われていました。そのあたりは玉砂利をセメントで固めたような舗装で、そこに「東京都の木」イチョウからたくさんの銀杏が落ちていました。拾う人もありましたが、もちろん踏みつける人もあって、「東京都の香り」が上野の山に広がっていました。

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【47】撮影:伊藤 朝
この美形に一目惚れ。
もうこれ以上何も必要なくて、ここからどれが欠けてもいけない。
そんな絶妙なバランスだと思った。
また会いにいきたいと思う、上野の公園の隅っこの鉄のスタンド。

■投票:国木田 之彦
何をつなぎとめる鍵か。

■投票:伊藤 幸司
こういう写真がひと山集まってくるとおもしろいなと思います。何の変哲もないものだと思うのですが、色の不思議につられて形に目を移すと、なんだかいろいろ考え始めてしまいそう。


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