発見写真旅・展(10)――2012.7.10-11 尾瀬・花の他(55パワー)
発見写真旅・展(10)――2012.7.10-11 尾瀬・花の他(55パワー)



★糸の会山行[824]尾瀬・花の他(55パワー)────2012.7.10-11
*1日目…下り9p→平坦11p
*2日目…平坦35p

高速バスの「尾瀬号」を利用して鳩待峠に入り、そこから山の鼻(尾瀬植物見本園半周)〜竜宮〜見晴と歩いたのが1日目。写真を撮りながら4時間の行動でした。
2日目は見晴から三条の滝へ。燧裏林道と呼ばれるルートを御池まで歩きました。こちらは所要5時間半。
花の端境期を狙うのが糸の会の尾瀬の定例でしたが、今年は7月に入ったのでニッコウキスゲが咲き出していました。しかしそれよりも尾瀬ヶ原の全域にポツポツと姿を見せていたトキソウとサワランにはビックリ。尾瀬の懐の深さを感じました。
「7e尾瀬」の「e」はもともと軽い計画なのですが、今回は山登りを入れていないので「発見写真旅」対応としました。写真の混乱を避けるために「花」と「それ以外」の2部門で募集しました。

今回の写真出展メンバー(五十音順)は以下の6人です。
伊藤 幸司(7点)
稲葉 和平(3点)
国木田 之彦(4点)
小林 美子(1点)
三浦 陽子(2点)
山咲 野乃香(2点)


【01】から始まる本編の写真は提出された写真をシャッフルしてランダムに並べた「仮展示」の状態のままです。
ネット上での二次的な「発見写真旅」を楽しんでいただいた方から、そこにさまざまな「投票」が寄せられました。
投票締切後、それぞれの写真に撮影者のキャプション(あらかじめ提出されていました)を加えたので、写真の意図が初めて明らかにされたというものもあるかもしれません。この段階でも二次的な「発見写真旅」を楽しんでいただけるかと思います。
さらに写真サンプルを撮影者別に並べた索引ページを作りました。そのサンプル写真からも展示写真に飛ぶことができます。


撮影:山咲 野乃香

【05】 【01】


【05】靄のむこう、至仏の空は既に夜明けのピンク色。赤いヤッケは私だろうか? 果てなく続く木道を、どこまでも歩いてみたい。クォ・ヴァディス?
【01】足下の花のみならず。二日目、赤田代途中。濃い緑の上は高い空。見事なすじ雲。感動は共有されました!


撮影:稲葉 和平

【02】 【07】 【04】


【02】ウグイス色の大きな娥……燧小屋の洗面所の硝子窓一面を覆いつくすように大きな娥が、突然現れました。朝日を背に受けて透き通った羽根の色は「娥」とは思えない爽やかなウグイス色、思わずカメラを取りに部屋に戻りました。もちろん外に周って背中からも撮りましたが、それは単にウグイス色の大きな娥、でしかありませんでした。
【07】平滑ノ滝……全体を一度に見渡せる場所もなく、三条ノ滝に比べると地味ですが僕の最も好きな滝の一つです。透き通る水を通した岩肌が美しいのですが、写真に撮るのは難しい。
【04】至仏山……尾瀬ヶ原からの至仏。尾瀬に来たからには、至仏、燧、尾瀬沼、のどれもなくては話にならないので、とりあえずの写真。池塘も池塘らしくなく映っていて、締りがありません。


撮影:国木田 之彦

【16】 【03】 【09】 【12】


【16】上空一万メートルに現れる巻雲です。晴巻雲と雨巻雲があるということです。翌日から天気が悪くなったので雨巻雲ということになります。
【03】ツーンと刺すようなニオイ。テンのフンです。自己表現のマーキングなのか、単に平坦な木道のほうが落ち着くのか。手前に写っているヒモ状のものは断じてロープではありません。
【09】昔はこんな落書きがよくありました。樹皮の様子からかなり古いもののようです。ヒウチ裏林道のあちこちでこんな落書きが目に着きました。
【12】野岩鉄道「会津高原尾瀬口駅」の改札口。桧枝岐からのバスが18時13分到着。駅の中はシャッターが降りすでに無人駅。


撮影:伊藤 幸司

【13】 【10】 【15】 【17】


【13】鳩待峠から山ノ鼻に下る道にはクマがよく出没するという区間があって、その両端にはクマさん向けの鐘が設置されていました。……からかどうか、ミズバショウが見事なジャングルを作っていました。
【10】尾瀬ヶ原を縦断する木道が燧ヶ岳に向かって伸びていきます。湿地にはカキツバタが、いくぶん乾燥したところにはヒオウギアヤメが紫の点描を重ねていました。
【15】燧裏林道と名づけられたルートはず〜っと森林の中に埋もれたまま、花もない時間が続きました。そういう退屈ゆえ、このカタツムリの木でちょっとしたうっぷん晴らしの遊び時間になりました。
【17】燧裏林道は後半になるといくつかの湿原を通り抜けます。私がリーダーシップをとっているときには一度はかならず寝ころぶのですが、自由にトップを決めたこの日も昼寝タイムが設けられました。お陰でワタスゲやらヒメシャクナゲやら、モウセンゴケやらの新しい見え方に気がつきました。


撮影:伊藤 幸司────カメラチェック

【11】 【06】 【19】


【11】カメラチェック 1……これは見晴(十字路)の山小屋街のところにあったヨシ原。写真は私の8,500円カメラの性能チェックのために選びました。まず画面の四隅をぐるっと見てみます。シャープなヨシの葉のエッジがどこまでもシャープな感じに見えています。四隅が暗くなるという周辺光量不足というのも全く見られません。半導体製造と同じような工作精度で作られる小型レンズの性能はきわめて優秀です。私が使っているプロ用の広角系ズームレンズは新品価格で20万円というものですが、こんなにきれいには写りません。じつは光学メーカーで聞いたことがあるのですが、携帯電話のカメラユニットなど小さなレンズを作る仕事をしていると、従来型の大きなレンズなど作るのは簡単ということでした。
【06】カメラチェック 2……これは燧ヶ岳から昇る朝日。太陽そのものがどんなふうに写るかという8,500円カメラのテスト写真です。これまでの常識だと、そうとう高級なレンズでないと画面のあちこちにフレアと呼ぶ光のはみ出しを見せるのですが、ものすごく素直に写っています。人によっては太陽の部分が白抜けしてしまったことに気づくでしょうが、写真としてはもちろん太陽の出始めにシャッターを切るべきです。でもこの二人の写真も、これと同じように写っているのだろうと思います。
【19】カメラチェック 3……湿原にトンボが舞っていました。私の8,500円カメラはレンズが5倍ズームなのですが、その先に電子ズームがあるらしく、けっこう望遠が高倍率で伸びていきます。しかし電子ズームまで使うと画質がガクンと悪くなるような気がします。これはそのめいっぱい望遠にして撮った写真です。広角側のシャープな写真と比べるとボケボケ写真と言わざるを得ません。


撮影:三浦 陽子

【18】 【08】


【18】きせきれい
【08】尾瀬の夜明け


撮影:小林 美子

【14】


【14】トンボの気持ち・・ここに止まろうかな?


 


【01】撮影:山咲 野乃香
足下の花のみならず。
二日目、赤田代途中。濃い緑の上は高い空。見事なすじ雲。
感動は共有されました!

■投票:林:智子
尾瀬の 広い空。
空気も 緑も みんな おいしい。
<ぼかあ・・・幸せだ!>
<訳・僕は幸せです>

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【02】撮影:稲葉 和平
ウグイス色の大きな娥
燧小屋の洗面所の硝子窓一面を覆いつくすように大きな娥が、突然現れました。朝日を背に受けて透き通った羽根の色は「娥」とは思えない爽やかなウグイス色、思わずカメラを取りに部屋に戻りました。もちろん外に周って背中からも撮りましたが、それは単にウグイス色の大きな娥、でしかありませんでした。

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【03】撮影:国木田 之彦
ツーンと刺すようなニオイ。テンのフンです。
自己表現のマーキングなのか、単に平坦な木道のほうが落ち着くのか。
手前に写っているヒモ状のものは断じてロープではありません。

■投票:林:智子
こんなの 写す人はあの方しか いません。
あの方って だあれ?
もちろん ホラ あの方ですよ。

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【04】撮影:稲葉和平
至仏山
尾瀬ヶ原からの至仏。尾瀬に来たからには、至仏、燧、尾瀬沼、のどれもなくては話にならないので、とりあえずの写真。池塘も池塘らしくなく映っていて、締りがありません。

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【05】撮影:山咲 野乃香
靄のむこう、至仏の空は既に夜明けのピンク色。
赤いヤッケは私だろうか? 
果てなく続く木道を、どこまでも歩いてみたい。クォ・ヴァディス?

■投票:伊藤 幸司
日の出前に尾瀬ヶ原に出てみると朝霧が低く薄く広がっていました。それはそれでみごとな朝景色なのですが、とりとめのない、あるいはまとまりのつかない風景と思われました。
ここではその曖昧さの中に、果てしなく伸びる木道と、はるか前方にかろうじて見える(かのような)人物と、朝焼けにしては穏やかながら、空気感に色をつけたような微弱なピンク……などがゆるやかにつながりあってひとつの風景となっています。
するとそういう微妙なバランスの中で草原の広がりや、淡く点在する樹木がそれぞれおだやかな役割を果たしながら見事に繰り込まれていることにも気づきます。なんか、ホワ〜ッとした瞬間の光景だったと想像します。

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【06】撮影:伊藤幸司
カメラチェック
これは燧ヶ岳から昇る朝日。太陽そのものがどんなふうに写るかという8,500円カメラのテスト写真です。これまでの常識だと、そうとう高級なレンズでないと画面のあちこちにフレアと呼ぶ光のはみ出しを見せるのですが、ものすごく素直に写っています。
人によっては太陽の部分が白抜けしてしまったことに気づくでしょうが、写真としてはもちろん太陽の出始めにシャッターを切るべきです。でもこの二人の写真も、これと同じように写っているのだろうと思います。

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【07】撮影:稲葉 和平
平滑ノ滝
全体を一度に見渡せる場所もなく、三条ノ滝に比べると地味ですが僕の最も好きな滝の一つです。透き通る水を通した岩肌が美しいのですが、写真に撮るのは難しい。

■投票:伊藤 幸司
これは技術的に難しい問題です。露出の合った風景の中で白い流れが「白」ではなくて「白抜け」になっています。
この「発見写真旅」の最初から根本的な問題となっていて、悩みの種なのです。一つの方法は露出レベルを「−1/3」とか「−1/2」にしてしまう方法です。皆さんのカメラをチェックしてみましたが基本的には重要な設定事項となっています。調整できます。
すると全体が「暗く」なる……というより「濃く」なって、白い部分にいくぶん陰影がついてきます。しかし明るい部分で白抜けしているところまでは補正できないと思います。
マニュアル機能を使うときには全体の明るさではなく、白い波の明るさをいくぶん取り込んだところで露出を計って(シャッターボタンの半押しで固定できます)中間的な明るさで撮影します。これが一般的な方法ですが、
水の写真はじつはかなりやっかいなのです。明るさだけでなしにシャッター速度で水の動きがガラリと変わってしまいます。
そこでどうするか。私の考えではカメラ操作でいろいろやるのはお預けにして、時間や角度を変えていろいろ撮ってみることをすすめます。自分のカメラがどんなふうに撮ってくれるか、いろいろなチャンスを与えてみる……スポーツ選手を見る監督の気持ちかもしれません。

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【08】撮影:三浦 陽子
きせきれい、だそうです。こんなに近くで見るのは初めて。

■投票:伊藤 幸司
このシーンは遠くで見ていました。動きの早い小鳥をきちんととらえるのは、じつはポケットサイズのデジタルカメラの苦手な部分です。極論すれば、仕事に一眼レフを使うのはシャッターチャンスを逃さないためなのです。
シャッター・タイムラグといいますが、カメラがピントを合わせ、露出を決めて撮影を開始するまでの時間が最重要課題なのです。私が8,500円のカメラの性能に感心しながら、そのシャッター・タイムラグについては不平を言わないと決めています。撮れるものしかとれないというあきらめです。
この写真はあんがい素直に撮れてしまったかもしれませんが、狙って撮ったのであれば、カメラをそうとう使いこなしていると想像できます。

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【09】撮影:国木田 之彦
昔はこんな落書きがよくありました。
樹皮の様子からかなり古いもののようです。
ヒウチ裏林道のあちこちでこんな落書きが目に着きました。

■投票:山咲 野乃香
どこにあった?(桧枝岐?) 何書いてんの?   
見てない! 知りたい!  国木田さん?

■投票:林:智子
なんて書いて あるのか 何なのか とても気なる。
読もうと 必死になったが やっぱり わからない。
これは 何だろう?
あまりに いろんな 物が 混ざっているので わからないなあ!
うーーん。読んでみたい。

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【10】撮影:伊藤 幸司
尾瀬ヶ原を縦断する木道が燧ヶ岳に向かって伸びていきます。湿地にはカキツバタが、いくぶん乾燥したところにはヒオウギアヤメが紫の点描を重ねていました。

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【11】撮影:伊藤 幸司
カメラチェック
これは見晴(十字路)の山小屋街のところにあったヨシ原。写真は私の8,500円カメラの性能チェックのために選びました。
まず画面の四隅をぐるっと見てみます。シャープなヨシの葉のエッジがどこまでもシャープな感じに見えています。四隅が暗くなるという周辺光量不足というのも全く見られません。半導体製造と同じような工作精度で作られる小型レンズの性能はきわめて優秀です。私が使っているプロ用の広角系ズームレンズは新品価格で20万円というものですが、こんなにきれいには写りません。
じつは光学メーカーで聞いたことがあるのですが、携帯電話のカメラユニットなど小さなレンズを作る仕事をしていると、従来型の大きなレンズなど作るのは簡単ということでした。

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【12】撮影:国木田 之彦
野岩鉄道「会津高原尾瀬口駅」の改札口。
桧枝岐からのバスが18時13分到着。
駅の中はシャッターが降りすでに無人駅。

■投票:山咲 野乃香
ローカルな駅舎には魅力的なものがあるけれど、
あの状況でコレは笑えてしまった。 コーチ?

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【13】撮影:伊藤 幸司
鳩待峠から山ノ鼻に下る道にはクマがよく出没するという区間があって、その両端にはクマさん向けの鐘が設置されていました。……からかどうか、ミズバショウが見事なジャングルを作っていました。

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【14】撮影:小林 美子
練習中 です
うまく 送れるかな?
トンボの気持ち・・ ここに止まろうかな?

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【15】撮影:伊藤幸司
燧裏林道と名づけられたルートはず〜っと森林の中に埋もれたまま、花もない時間が続きました。そういう退屈ゆえ、このカタツムリの木でちょっとしたうっぷん晴らしの遊び時間になりました。

■投票:林:智子
楽しい 楽しい 一枚です。
笑い声が聞こえてきそうです。
美女を 乗せちゃった木だって 喜んでる。
人間って 楽しいことが いっぱいだ。
僕も 私も 幸せだ!
最高に 好きな一枚です。

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【16】撮影:国木田 之彦
上空一万メートルに現れる巻雲です。
晴巻雲と雨巻雲があるということです。
翌日から天気が悪くなったので雨巻雲ということになります。

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【17】撮影:伊藤幸司
燧裏林道は後半になるといくつかの湿原を通り抜けます。私がリーダーシップをとっているときには一度はかならず寝ころぶのですが、自由にトップを決めたこの日も昼寝タイムが設けられました。お陰でワタスゲやらヒメシャクナゲやら、モウセンゴケやらの新しい見え方に気がつきました。

■投票:山咲 野乃香
先頭の号令一下、このザマ。皆さん、疑問の声ひとつなく。糸の会面目躍如。
8月の濡れた砂じゃないよ、7月の乾いた木道!
背中の汗が気持ちよく乾いた熱さを思い出す。 三浦さん?

■投票:林 智子
直立不動。
まじめに寝ています。
落っこちそうになりながら 夢中でお花撮影している 人もいて・・
笑いました。

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【18】撮影:三浦 陽子
夜明け待ちの人々。もうすぐ日が昇る。おだやかな気候だったけれど、長時間外にいると寒かった。

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【19】撮影:伊藤幸司
カメラチェック
湿原にトンボが舞っていました。私の8,500円カメラはレンズが5倍ズームなのですが、その先に電子ズームがあるらしく、けっこう望遠が高倍率で伸びていきます。しかし電子ズームまで使うと画質がガクンと悪くなるような気がします。これはそのめいっぱい望遠にして撮った写真です。広角側のシャープな写真と比べるとボケボケ写真と言わざるを得ません。


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