発見写真旅・展(51)――2014.11.25 桜山(27パワー)
発見写真旅・展(51)――2014.11.25 桜山(27パワー)
★糸の会山行[932]桜山(27パワー)――――2014.11.25
*平坦11p→登り16p
群馬県鬼石町(現藤岡市)の桜山は一時期冬桜の名所として、毎年テレビニュースに登場していた時期があります。そのブームに乗るようにして私はルポライターとしての取材もしており、糸の会をはじめとする私の登山計画では1996年から6回実施してきました。
12月1日が桜祭りで、冬の花見は11月中〜下旬から12月上旬に計画すればほとんどまちがいなく楽しめると周知されていたからです。
10年以上のご無沙汰という感じで今回同じ企画を立てたのですが、運悪く関東地方は全域まちがいなく雨、南部は強い雨になるかもしれないという天気予報で、どう考えてもつらい1日になると予測されたのです。
ところがなんと参加者は11人。全員雨の覚悟で出かけてきたのです。
私もザックカバーをかけましたがカメラ防護の雨傘1本で問題なく、みなさんも雨具をつけたものの、雨に苦しめられることもなく、夜桜見物の気分まで味わえたのです。以下はそのレポート。
今回の写真出展メンバー(応募順)は以下の4人です。
三浦 陽子(1テーマ5点)
矢野 博子(1テーマ10点)
稲葉 和平(3テーマ15点)
伊藤 幸司(3テーマ15点)
【01】から始まる本編の写真は提出された写真をシャッフルしてランダムに並べた「仮展示」の状態のままです。この状態ですべての写真を「10秒ずつ」見ていただくと、その中にかならず「動き出す写真」「語り出す写真」があるはずです。
撮影者にとっての「発見写真旅」は撮影現場と写真選びにあって、写真選びでは全ての写真を「10秒見る」という方法を強くすすめてきました。そしてこの展示を見ていただく方にも「10秒見る」ことで「発見写真旅」を体験していただけると考えています。
その後、それぞれの写真に撮影者のキャプション(あらかじめ提出されていました)を加えたので、写真の意図が明らかにされたものも多いかと思います。この段階でも再び「発見写真旅」を楽しんでいただけると思います。
さらに写真サンプルを撮影者別に並べた索引ページも作りました。それによって複数枚セットのテーマ写真の意図も明らかになります。そのサンプル写真をクリックすると展示写真に飛ぶことができます。サンプル写真に戻るにはデリートキー(delete key、削除キー)を押してみてください。
この「発見写真旅・展」では「自由投稿コメント」を募集しています。写真番号をつけてメールでお送りください。順次掲載させていただきますのでよろしくお願いいたします。
撮影:三浦 陽子
【10】雨のなか、道路際から川沿いにサクラと紅葉が見えた。桜山はまだ先だが、桜と紅葉の饗宴に期待がふくらむ。
【37】頂上付近はどこを観てもこのような風景ばかり。私たち以外にも傘をさして写真を撮っている人がいた。
【07】桜と紅葉のほかさざんかも彩りをそえている。
【41】落ち葉の見事さに見惚れてしまう。このままそっととっておきたくなるような気がする。
【01】小ぶりのサクラが可愛らしい。種類は同じなのだろうが場所によって花の色が濃いのもあった。これはさくら色。
撮影:矢野 博子────晩秋の桜山周辺 1/2
【45】お天気は下り坂。でも 見下ろしたダムの向こうの山の頂は まだ 見えていた。水面に映る山影、静かだった。
【25】登って行くと 霧の中でまっすぐ天を目指す杉が整然と並び 吸い込まれそうになった。
【11】そこは 一面 落ち葉が 敷き詰められていた。あの道の向こうには 何が待っているのか 期待が高まった。
【02】冬桜を期待して登って行ったが 主役は 立派な紅葉した木だった。清楚な感じの桜は そこここに咲いていたが ひっそりしていた。
【17】落ち葉の絨毯とはまさしく この様な状態を言うのではと思った。こんな色合いの絵を描いてみたい。
撮影:矢野 博子────晩秋の桜山周辺 2/2
【23】同じ落ち葉でも 場所によって色合いが変化していた。ここは オレンジ系が強い。木から離れてからの時間が違うのだろうか。
【40】この光景に出会った時 雨が幸いしているなと思った。黒い幹と葉のコントラストがとてもきれいだった。ここへ来た甲斐があったと思った瞬間。
【30】雨に濡れた色とりどりのもみじ。良く見ると 本当にいろんな色が混じり シンフォニーの様。自然の美しさには 敵わない。
【27】帰路を急ぐ人を優しく見守るようなゆったりとした枝。”紅葉”というが 私は 赤より むしろ 黄葉のほうが 好きかも知れない。
【34】山肌に何本かの桜。冷たい雨に震えているが 冬に咲くのだから 冷たいのは苦でないのかもしれない。思ったより小さな花だが 冬枯れのこの時期には貴重な存在。梅とはまた違った風情があり そこだけ明るくなる。
撮影:稲葉 和平────テーマA:花
【28】冬の桜は春の桜とは異なり華やかさはないが、厳しい寒さを和らげる優しさは感じさせてくれる。冬に咲く桜だからフユザクラというのだろうが、桜山公園のフユザクラの樹の種類については、藤岡市のホームページを見ても要領を得ない記述しかない。1908年に日露戦争の戦勝記念に安行の植木屋から購入して1,000本の苗木を植樹したと記されているだけで、桜の種類は不明だ。信用できる情報かどうかわからないが、植樹した樹のうちの一部が後に(1916年?)冬に開花し、フユザクラとして大切に育てられたらしい。植物は異常気象などで開花の時間管理のメカニズムが狂うと、その情報は遺伝子に組み込まれて消えないと聞いたことがあるが、きっとそうなのだろう。一年に二度花を咲かせるが冬は結実しない、というから樹から見ればまったく無駄に栄養分を消費している分、育ちが悪く、寂しい感じになるのはやむを得ない。フユザクラは天然記念物にも指定されている訳だから、まあ、私たちにとって冬に咲く貴重な桜、ということか。
【08】桜は寂しいが、雨の中でも紅葉は見事だった。地面にびったり密度濃く敷き詰められた落ち葉でフユザクラの花を引き立たせようとしたけれど・・・。
【24】地味なフユザクラの花の遠景をぼやけたモミジの紅葉にして、少しは目立つように。
【26】フユザクラと山茶花とモミジ。一つの画面に三つも要素を入れるとなかなかうまくいかないみたいです。
【20】ライトアップした夜桜は千鳥ヶ淵や河津、そして私の住む柳瀬川でも見ているが、お花見の気分は別として、美しいかどうかとういとかなり疑問がある。だが、この強烈なライトに照らされたここ桜山の夜桜はインパクトがある。雨に濡れていたこともプラスに働いているかもしれないが、数は少なくても淡いピンクの桜の花が冷たい夜の空気の中に浮かび、凛とした美しさがある。
撮影:稲葉 和平────テーマB:葉
【22】登山道の脇のモミジの葉は前日からの雨と風で大分落ちてしまっていた。地面には色の残った葉が敷き詰められていて、雨が降っていても気分のいい山歩きになった。
【32】ところどころに緑を残して地面(斜面)に敷き詰められた落ち葉が、起伏のある斜面とその彩によって、立体的なボリューム感を感じさせる絵になっている。
【31】この2本のモミジは、雨の中にもかかわらず、たぶん紅葉と黄葉の色の美しさがピークなのではないかと思えるほど鮮やかだった。
【06】余分なものを省いて、モミジの色の黄から赤へのグラデーション。
【03】この辺りはほとんど落葉してしまっているにもかかわらず、強烈なライトが残り少ない木の葉を夕暮れの空に浮き上がらせていて、通常の紅葉狩りとは違う美しさを楽しませてくれていた。
撮影:稲葉 和平────テーマC:雨
【16】この日は本当に久しぶりに、家を出るときからザックカバーをかけた。神流湖に影を落とす対岸の山は雨に煙り、なんとなく憂鬱な雰囲気を漂わせている。
【12】歩き出してからの雨は幸いにして大した降りにはならず、歩くのに支障はなかった。でも、帽子を被らずに歩いていれば、きっと頭の地肌に、弱いとは言え直接雨が落ちてきたのではないかと思うけど・・・。
【33】完全にピンボケかつ手振れの写真ではあるけれど、捨てきれなかった。雨の中の足場が悪い場所で、きっと誰かがシャッターチャンスを演出してくれるのではと期待して振り向くと、すでに構えなおす余裕はなく、反射的にシャッターを切ったもの。
【19】前方の白い山茶花は満開、たぶん周りのモミジも鮮やかに紅葉している。そんな中、雨に濡れた落ち葉を踏みしめて、ゆっくりと歩を運ぶ・・・独り物思いにふけっているようです。
【38】雨の中、他には誰もいない閑散とした駐車場でタクシーを待つ間、お土産物屋の主人が「今日は寒いからしょうが湯でもどうぞ」と振る舞ってくれた。じっとしていると体が冷えてくるので温かい飲み物は嬉しかった。この場所で30年商売をしているという「名物商人」の、桜山公園の観光案内や鬼石町・藤岡市の合併による行政の遅れなどについての名演説を聞いているうちに、タクシーが来た。
撮影:伊藤 幸司────テーマA:桜山への道
【04】標高約300mの水面は下久保ダムによってせき止められた神流(かんな)湖。この集落は夜沢(よさ)といい、JR高崎線・新町駅からバスで890円。林道を標高約450mの野外活動センターへと一気登りした。
【44】野外活動センターへと登る道筋にあったカエデ。緑から黄色を経て赤まで、五色楓とまではいえなくても晴れて日が射していればワ〜ッと歓声の上がるところ。この道は糸の会では過去6回も歩いているけれど、今回はなぜか未体験の人が多く、これが桜山への登りだと勘違いしていたようだった。
【35】関東ふれあいの道「桜山への道」は林道からハイキングルートへと入る。標識は立っているけれど道はあまり手入れされていない。なぜかゆるゆると下っていくばかりで、いったいどこへ行くのか……という疑惑のつぶやきが聞かれた。
【42】じつは神流川の流域から、尾根を越えて支流の三波川の谷へと下ったのだ。標高約200mの塩沢集落に出ると、谷の斜面に冬桜がたくさん植えられていた。桜山の冬桜は明治41年(1908)日露戦争の戦勝記念に植えた1,000本のソメイヨシノの中に300本ほどが混じっていて、それが運良く、庭石として有名だった三波石と合わせて国の天然記念物に指定された。昭和48年(1973)に桜山が火事で消失した後、冬桜を自宅に植えて楽しんでいた人たちが協力して山に戻し、冬桜の名所を作り上げてきた、という歴史がある。ここはそういう冬桜の養生畑のひとつだろう。
【15】塩沢からバス道を金丸まで歩くと、じつはそこが桜山への登山口。標高約200mから標高591mへの登山道が始まった。
撮影:伊藤 幸司────テーマB:冬桜
【36】山頂部の桜は想像以上の満開状態だった。桜祭りは12月1日と決まっていて、花は11月上旬から12月上旬まで順ぐりに咲いて、その雰囲気は梅に似ている。もっともこの桜は春にも咲くから、冬咲きのつぼみは1/3程度。これで十分に「満開」状態といえる。
【13】フユザクラは別名をコバザクラ(小葉桜)というのだそうで、ヤマザクラとマメザクラの雑種という説明が藤岡市のホームページにあった。花の色は白〜淡紅色でこの写真のように同じ枝に色違いの花びらが混在している。
【43】ドウダンツツジは少々枯れ色に近い紅で、イロハモミジはまだ黄色。紅葉と競い合うフユザクラはたぶんこれがもっともボリューム感のある状態。
【39】この時期にちょうどピークを迎えているのがサザンカ。サザンカの大木が何本か、白い花やピンクの花を自慢げに咲かせて、あちこちに立っている。この写真をよく見ると丸く刈り込んだドウダンツツジと背景に紅く色づいたカエデの巨木、そしてチラチラと白い花を見せているフユザクラ。役者が全部顔を見せている。
【14】私の感覚では、これが冬桜の標準的な風景だと思う。それからすると、この日、ものすごい満開状態のフユザクラもあったといえる。
撮影:伊藤 幸司────テーマC:楓
【05】山頂部には周遊路が何本もあって公園となっている。ここは紅葉が主役のポイント。色づいたイロハモミジに、脇役のドウダンツツジが花道を整えているという印象。進んでいくとフユザクラが浮かび上がってくるという趣向か。
【29】桜と楓は明治の日露戦争戦勝記念のそのときからセットでこの山に植えられたという。旧三波村では村の高みとなるこの山を春にはお花見、秋には紅葉狩りというささやかな行楽の地と考えた以上のものではなかったろう。ところが、秋に桜が咲いてしまって、しかもそれが国の天然記念物に指定されてしまって、あれよ、あれよというまに、なんだか特別のものになってしまった。
【21】道際に並ぶドウダンツツジの刈り込みにイロハモミジの葉が降り積もってくる。ドウダンツツジは文字どおり真っ赤に色づくから、真っ赤に染まるイロハモミジとの紅葉合戦も、じつはそうとうの見ものではないのだろうか。
【18】これは「五色もみじ」と呼んでいいのではないだろうか。とすればイロハモミジの旬の姿。フユザクラとの競演といっていい。関東全域がまちがいなく雨という天気予報が少し外れた幸運はあるけれど、日射しのひと射しがあったらなぁ。
【09】写真に写っているのは上からサザンカ、ドウダンツツジ、そしてイロハモミジ。ほぼ当分に並べたつもりだけれども。主役はもちろんイロハモミジ。
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【01】撮影:三浦 陽子
小ぶりのサクラが可愛らしい。種類は同じなのだろうが場所によって花の色が濃いのもあった。これはさくら色。
■自由投稿コメント(仮展示中):伊藤 幸司
これはフユザクラのポートレイトという感じがします。桜の幹が背景にあって、開いた花びらも白とピンクがきちんと写っています。もちろん春の桜とは趣がずいぶん違うけれど、背景に紅葉したカエデが見えると添え書きすると、一瞬にしてこの写真の価値が変わってくる……と思います。
■自由投稿コメント(仮展示中):矢野 博子
一枚目に出てきたせいもあってか 真っ先にやられた という感じです。何故なら 自分でもこんな写真を撮りたくて 何枚か撮ったものの どれも上手く行かず こうは行かなかったからです。
これは 接写でしょうか? 地味なフユザクラなのに 優雅さが出ています。
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【02】撮影:矢野 博子
冬桜を期待して登って行ったが 主役は 立派な紅葉した木だった。清楚な感じの桜は そこここに咲いていたが ひっそりしていた。
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【03】撮影:稲葉 和平
この辺りはほとんど落葉してしまっているにもかかわらず、強烈なライトが残り少ない木の葉を夕暮れの空に浮き上がらせていて、通常の紅葉狩りとは違う美しさを楽しませてくれていた。
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【04】撮影:伊藤 幸司
標高約300mの水面は下久保ダムによってせき止められた神流(かんな)湖。この集落は夜沢(よさ)といい、JR高崎線・新町駅からバスで890円。林道を標高約450mの野外活動センターへと一気登りした。
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【05】撮影:伊藤 幸司
山頂部には周遊路が何本もあって公園となっている。ここは紅葉が主役のポイント。色づいたイロハモミジに、脇役のドウダンツツジが花道を整えているという印象。進んでいくとフユザクラが浮かび上がってくるという趣向か。
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【06】撮影:稲葉 和平
余分なものを省いて、モミジの色の黄から赤へのグラデーション。
■自由投稿コメント(仮展示中):伊藤 幸司
この日、この時刻、この場所に夕日が射していたら、ものすごく美しい紅葉だったと思います。逆にそうでなかったおかげか、紅葉もよく見るとなかなか複雑な進行を見せていると感じます。
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【07】撮影:三浦 陽子
桜と紅葉のほかさざんかも彩りをそえている。
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【08】撮影:稲葉 和平
桜は寂しいが、雨の中でも紅葉は見事だった。地面にびったり密度濃く敷き詰められた落ち葉でフユザクラの花を引き立たせようとしたけれど・・・。
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【09】撮影:伊藤 幸司
写真に写っているのは上からサザンカ、ドウダンツツジ、そしてイロハモミジ。ほぼ当分に並べたつもりだけれども。主役はもちろんイロハモミジ。
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【10】撮影:三浦 陽子
雨のなか、道路際から川沿いにサクラと紅葉が見えた。桜山はまだ先だが、桜と紅葉の饗宴に期待がふくらむ。
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【11】撮影:矢野 博子
そこは 一面 落ち葉が 敷き詰められていた。あの道の向こうには 何が待っているのか 期待が高まった。
■自由投稿コメント(仮展示中):稲葉 和平
日当りのいいスロープのカエデ(モミジという語は紅葉することを意味するようで、樹の種類のことを言うときはカエデというべきでした)などは、ほぼ完全に落葉していた。しかも散ってから時間がたっているせいか色も褪せた枯葉だったが、雨で濡れているのに踏めばカラカラと音を立てそうな明るい感じがした。
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【12】撮影:稲葉 和平
歩き出してからの雨は幸いにして大した降りにはならず、歩くのに支障はなかった。でも、帽子を被らずに歩いていれば、きっと頭の地肌に、弱いとは言え直接雨が落ちてきたのではないかと思うけど・・・。
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【13】撮影:伊藤 幸司
フユザクラは別名をコバザクラ(小葉桜)というのだそうで、ヤマザクラとマメザクラの雑種という説明が藤岡市のホームページにあった。花の色は白〜淡紅色でこの写真のように同じ枝に色違いの花びらが混在している。
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【14】撮影:伊藤 幸司
私の感覚では、これが冬桜の標準的な風景だと思う。それからすると、この日、ものすごい満開状態のフユザクラもあったといえる。
■自由投稿コメント(仮展示中):稲葉 和平
フユザクラの樹は普通のソメイヨシノと比べて枝が真っ直ぐに伸び、花は小ぶりで花のつき方も疎らだから、春の桜とはかなり趣が違う。日が暮れてくると一層その感が強いが、公園のかなり強い光源に照らされると、また違う、冬に咲く、フユザクラの風情がある。
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【15】撮影:伊藤 幸司
塩沢からバス道を金丸まで歩くと、じつはそこが桜山への登山口。標高約200mから標高591mへの登山道が始まった。
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【16】撮影:稲葉 和平
この日は本当に久しぶりに、家を出るときからザックカバーをかけた。神流湖に影を落とす対岸の山は雨に煙り、なんとなく憂鬱な雰囲気を漂わせている。
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【17】撮影:矢野 博子
落ち葉の絨毯とはまさしく この様な状態を言うのではと思った。こんな色合いの絵を描いてみたい。
■自由投稿コメント(仮展示中):伊藤 幸司
色とりどりのカエデの葉が降り積もって道を完全におおっています。昨日までの三連休にはすごい人出だったようせすから、人に踏まれていないこの落ち葉は悪天候と報じられた今日の分と考えます。そういう意味で、これは私たちにとってラッキーな光景だった、といえそうです。
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【18】撮影:伊藤 幸司
これは「五色もみじ」と呼んでいいのではないだろうか。とすればイロハモミジの旬の姿。フユザクラとの競演といっていい。関東全域がまちがいなく雨という天気予報が少し外れた幸運はあるけれど、日射しのひと射しがあったらなぁ。
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【19】撮影:稲葉 和平
前方の白い山茶花は満開、たぶん周りのモミジも鮮やかに紅葉している。そんな中、雨に濡れた落ち葉を踏みしめて、ゆっくりと歩を運ぶ・・・独り物思いにふけっているようです。
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【20】撮影:稲葉 和平
ライトアップした夜桜は千鳥ヶ淵や河津、そして私の住む柳瀬川でも見ているが、お花見の気分は別として、美しいかどうかとういとかなり疑問がある。だが、この強烈なライトに照らされたここ桜山の夜桜はインパクトがある。雨に濡れていたこともプラスに働いているかもしれないが、数は少なくても淡いピンクの桜の花が冷たい夜の空気の中に浮かび、凛とした美しさがある。
■自由投稿コメント:
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【21】撮影:伊藤 幸司
道際に並ぶドウダンツツジの刈り込みにイロハモミジの葉が降り積もってくる。ドウダンツツジは文字どおり真っ赤に色づくから、真っ赤に染まるイロハモミジとの紅葉合戦も、じつはそうとうの見ものではないのだろうか。
■自由投稿コメント(仮展示中):矢野 博子
まあるく刈り込んだドウダンツツジに覆いかぶさった沢山の落ち葉。横から見ると帽子をかぶったカワイイ子供の顔に見えてきます。
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【22】撮影:稲葉 和平
登山道の脇のモミジの葉は前日からの雨と風で大分落ちてしまっていた。地面には色の残った葉が敷き詰められていて、雨が降っていても気分のいい山歩きになった。
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【23】撮影:矢野 博子
同じ落ち葉でも 場所によって色合いが変化していた。ここは オレンジ系が強い。木から離れてからの時間が違うのだろうか。
■自由投稿コメント(仮展示中):伊藤 幸司
美しくとらえた紅葉の写真といえそうです。勝手に贅沢をいえば、どこかに冬桜とわかるものが写り込んでいてほしかった。
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【24】撮影:稲葉 和平
地味なフユザクラの花の遠景をぼやけたモミジの紅葉にして、少しは目立つように。
■自由投稿コメント(仮展示中):伊藤 幸司
これは11月25日の桜山のシンボリックな写真だと思います。桜はきちんと写っているけれど、不思議な色合いの背景に目が行きます。それがなにかわからなくても十分に成立している「フユザクラ」の写真だし。
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【25】撮影:矢野 博子
登って行くと 霧の中でまっすぐ天を目指す杉が整然と並び 吸い込まれそうになった。
■自由投稿コメント:
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【26】撮影:稲葉 和平
フユザクラと山茶花とモミジ。一つの画面に三つも要素を入れるとなかなかうまくいかないみたいです。
■自由投稿コメント(仮展示中):伊藤 幸司
これは桜山の三姉妹というまとめの写真。撮影者がどのようなキャプションをつけているか(すでに届けられているので)本展示が楽しみです。
■自由投稿コメント(仮展示中):矢野 博子
薄いピンクのフユザクラに黄色の葉、そこにアクセントに赤い山茶花。色の調合が良い感じ。手前の堂々とした枝ぶりが 効果的。
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【27】撮影:矢野 博子
帰路を急ぐ人を優しく見守るようなゆったりとした枝。”紅葉”というが 私は 赤より むしろ 黄葉のほうが 好きかも知れない。
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【28】撮影:稲葉 和平
冬の桜は春の桜とは異なり華やかさはないが、厳しい寒さを和らげる優しさは感じさせてくれる。冬に咲く桜だからフユザクラというのだろうが、桜山公園のフユザクラの樹の種類については、藤岡市のホームページを見ても要領を得ない記述しかない。
1908年に日露戦争の戦勝記念に安行の植木屋から購入して1,000本の苗木を植樹したと記されているだけで、桜の種類は不明だ。信用できる情報かどうかわからないが、植樹した樹のうちの一部が後に(1916年?)冬に開花し、フユザクラとして大切に育てられたらしい。植物は異常気象などで開花の時間管理のメカニズムが狂うと、その情報は遺伝子に組み込まれて消えないと聞いたことがあるが、きっとそうなのだろう。
一年に二度花を咲かせるが冬は結実しない、というから樹から見ればまったく無駄に栄養分を消費している分、育ちが悪く、寂しい感じになるのはやむを得ない。フユザクラは天然記念物にも指定されている訳だから、まあ、私たちにとって冬に咲く貴重な桜、ということか。
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【29】撮影:伊藤 幸司
桜と楓は明治の日露戦争戦勝記念のそのときからセットでこの山に植えられたという。旧三波村では村の高みとなるこの山を春にはお花見、秋には紅葉狩りというささやかな行楽の地と考えた以上のものではなかったろう。ところが、秋に桜が咲いてしまって、しかもそれが国の天然記念物に指定されてしまって、あれよ、あれよというまに、なんだか特別のものになってしまった。
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【30】撮影:矢野 博子
雨に濡れた色とりどりのもみじ。良く見ると 本当にいろんな色が混じり シンフォニーの様。自然の美しさには 敵わない。
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【31】撮影:稲葉 和平
この2本のモミジは、雨の中にもかかわらず、たぶん紅葉と黄葉の色の美しさがピークなのではないかと思えるほど鮮やかだった。
■自由投稿コメント(仮展示中):矢野 博子
本当にこの日は 紅葉が フユザクラより勝っていた。青空の下でもう一度見てみたいと 真面目に翌日 車で 写真撮影のため 訪れようかと思ったくらい。
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【32】撮影:稲葉 和平
ところどころに緑を残して地面(斜面)に敷き詰められた落ち葉が、起伏のある斜面とその彩によって、立体的なボリューム感を感じさせる絵になっている。
■自由投稿コメント(仮展示中):矢野 博子
たっぷりと地面を覆う落ち葉。そしてゆったりと堂々とした木。豊かさを感じる。
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【33】撮影:稲葉 和平
完全にピンボケかつ手振れの写真ではあるけれど、捨てきれなかった。雨の中の足場が悪い場所で、きっと誰かがシャッターチャンスを演出してくれるのではと期待して振り向くと、すでに構えなおす余裕はなく、反射的にシャッターを切ったもの。
■自由投稿コメント:
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【34】撮影:矢野 博子
山肌に何本かの桜。冷たい雨に震えているが 冬に咲くのだから 冷たいのは苦でないのかもしれない。思ったより小さな花だが 冬枯れのこの時期には貴重な存在。梅とはまた違った風情があり そこだけ明るくなる。
■自由投稿コメント(仮展示中):稲葉 和平
静かな里山の斜面に、明るい景観をもたらすように植えられた、という感じのフユザクラ。小雨の降る中、フユザクラが斜面を淡く覆ってきれいでした。
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【35】撮影:伊藤 幸司
関東ふれあいの道「桜山への道」は林道からハイキングルートへと入る。標識は立っているけれど道はあまり手入れされていない。なぜかゆるゆると下っていくばかりで、いったいどこへ行くのか……という疑惑のつぶやきが聞かれた。
■自由投稿コメント:
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【36】撮影:伊藤 幸司
山頂部の桜は想像以上の満開状態だった。桜祭りは12月1日と決まっていて、花は11月上旬から12月上旬まで順ぐりに咲いて、その雰囲気は梅に似ている。もっともこの桜は春にも咲くから、冬咲きのつぼみは1/3程度。これで十分に「満開」状態といえる。
■自由投稿コメント(仮展示中):稲葉 和平
ここのフユザクラは花の付き方も密で、ドウダンツツジに引き立てられて結構華やかな雰囲気です。晴れていればもっと・・・・。
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【37】撮影:三浦 陽子
頂上付近はどこを観てもこのような風景ばかり。私たち以外にも傘をさして写真を撮っている人がいた。
■自由投稿コメント(仮展示中):稲葉 和平
【36】とほぼ同じ場所の写真だと思うけれど、モミジも一緒に画面に捉えたことで随分違った印象になっている。フユザクラがくっきりと一層鮮やかに見える。
■自由投稿コメント(仮展示中):矢野 博子
手前の黒い幹のシルエットが 少し多すぎる気もするが 奥の明るいフユザクラを際立たせている。これは 他の人の写真に比べて 色調がやや異なっているけど 露出を変えているのだろうか?
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【38】撮影:稲葉 和平
雨の中、他には誰もいない閑散とした駐車場でタクシーを待つ間、お土産物屋の主人が「今日は寒いからしょうが湯でもどうぞ」と振る舞ってくれた。じっとしていると体が冷えてくるので温かい飲み物は嬉しかった。この場所で30年商売をしているという「名物商人」の、桜山公園の観光案内や鬼石町・藤岡市の合併による行政の遅れなどについての名演説を聞いているうちに、タクシーが来た。
■自由投稿コメント:
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【39】撮影:伊藤 幸司
この時期にちょうどピークを迎えているのがサザンカ。サザンカの大木が何本か、白い花やピンクの花を自慢げに咲かせて、あちこちに立っている。この写真をよく見ると丸く刈り込んだドウダンツツジと背景に紅く色づいたカエデの巨木、そしてチラチラと白い花を見せているフユザクラ。役者が全部顔を見せている。
■自由投稿コメント(仮展示中):矢野 博子
あの日の桜山の雰囲気が良く出ている。霧にむせぶこんな風景、融け込みそう、又 良き哉。
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【40】撮影:矢野 博子
この光景に出会った時 雨が幸いしているなと思った。黒い幹と葉のコントラストがとてもきれいだった。ここへ来た甲斐があったと思った瞬間。
■自由投稿コメント:
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【41】撮影:三浦 陽子
落ち葉の見事さに見惚れてしまう。このままそっととっておきたくなるような気がする。
■自由投稿コメント(仮展示中):稲葉 和平
濡れたベンチの木の色の「黒」を背景に、モミジの葉の色も形も鮮やかです。このベンチの周辺のモミジは【17】や【23】にも写っているけれど、焦点を小さく絞って成功だったのではないかと思う。
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【42】撮影:伊藤 幸司
じつは神流川の流域から、尾根を越えて支流の三波川の谷へと下ったのだ。標高約200mの塩沢集落に出ると、谷の斜面に冬桜がたくさん植えられていた。
桜山の冬桜は明治41年(1908)日露戦争の戦勝記念に植えた1,000本のソメイヨシノの中に300本ほどが混じっていて、それが運良く、庭石として有名だった三波石と合わせて国の天然記念物に指定された。昭和48年(1973)に桜山が火事で消失した後、冬桜を自宅に植えて楽しんでいた人たちが協力して山に戻し、冬桜の名所を作り上げてきた、という歴史がある。ここはそういう冬桜の養生畑のひとつだろう。
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【43】撮影:伊藤 幸司
ドウダンツツジは少々枯れ色に近い紅で、イロハモミジはまだ黄色。紅葉と競い合うフユザクラはたぶんこれがもっともボリューム感のある状態。
■自由投稿コメント(仮展示中):稲葉 和平
フユザクラの鮮やかさが、【37】にさらにカエデが加わった分、強まっていると思う。
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【44】撮影:伊藤 幸司
野外活動センターへと登る道筋にあったカエデ。緑から黄色を経て赤まで、五色楓とまではいえなくても晴れて日が射していればワ〜ッと歓声の上がるところ。この道は糸の会では過去6回も歩いているけれど、今回はなぜか未体験の人が多く、これが桜山への登りだと勘違いしていたようだった。
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【45】撮影:矢野 博子
お天気は下り坂。でも 見下ろしたダムの向こうの山の頂は まだ 見えていた。水面に映る山影、静かだった。
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