【撮影】08時50分=秋田 守
事前指示は、上野原駅8時41分集合。それには豊田7時11分始発の列車に乗る。逆算すると、武蔵野線経由で向かう時がラッシュアワー。この日は、18きっぷを使うつもりだったので、京王線経由はない。どうしようか考えた結果、1時間近く早く出て、豊田駅で時間を潰すこととした。朝マック。上野原にはそのような店はない。豊田駅や列車内で皆さんと合流し、到着した上野原駅の立派な姿にびっくり。コーチが遅刻との情報にもびっくり。
【撮影】09時20分=秋田 守
4台のタクシーに13名の参加者が分乗して、和田峠へ向かった。標高690mまで一気に高度を稼いで楽をさせてもらった。峠には、どこか違う駅から大枚のタクシー代を奮発してきたコーチが先着していて、皆を驚かせていた。これがやりたかったんじゃないかと思ってしまったほど。ぼくは、昨年は4月に一度しか参加していないので、ほぼ1年ぶり。皆さんに忘れられていたのではないかと思ったが、そうでもなさそうで、まずはひと安心した。
【撮影】09時26分=秋田 守
和田峠の隅っこに看板が立っていた。駐車料金の表示がしてあるが、ガムテープを剥がしたような跡が付いている。値上げでもしたのかな、と思ったが、帰ってから調べると、車は800円で間違いないようだ。どうやら、年末年始に特別料金で1000円になるらしく、その時に特別版の料金表を貼り付けて剥がしたのだろう。しかし、せこいことをやるよねえ。自転車までも200円をしっかり徴収するというのにも、そこまでやるか、と言いたくなる。
【撮影】09時29分=秋田 守
出発前にコーチから、久しぶりの山歩きに関しての注意があった。そもそも今回の計画は当初は陣馬山だけの軽いコースとのことだったのが、直前になって陣馬山から景信山を経て高尾山まで歩くというロングコースになった。これは秋に北アルプスへ行くことを目指して、体力チェックを目的にする。したがって、くれぐれも無理をしないように、途中で調子が悪くなったら、遠慮なく申し出るようにと念を押された。雨だったらパスしたな。
【撮影】09時36分=秋田 守
登山道入口はきれいな木の階段。上がりきると、明るい雑木林の中の道。お天気が良くて本当によかった。歩き始めると、長袖シャツがいらないかと思うほど、暑くなってきた。ストックを使うのも久しぶり。今日は上半身のいい運動ができるはずだ。1万歩ほどのウォーキングだけは続けているが、コロナ前に通っていたジムはどうも行く気がしなくてさぼっているため、上半身がなまっているのは間違いない。よし、気合いを入れて歩くぞ。
【撮影】09時50分=秋田 守
しばらく進むと、またきれいな木製階段。きれいなのはいいけど、階段は嫌だなあ。無理矢理、歩幅を合わさせられている気がして、気に入らない。そうそう、スタートした時、つい最後尾についたので、最初のトップ交代でいきなり先頭に立つことになった。そうだった、こういうルールだった、と今さらながら思い至った始末。まあでもこの10分交代ルールは、山を集団で歩く際には非常に良い仕組みだと思う。コーチのナイス発案ですねえ。
【撮影】09時56分=秋田 守
登り始めてから30分も経たないうちに、陣馬山山頂到着。おお、茶屋の脇に雪を被った富士山がドカンと聳えている。いい眺め。この茶屋には結局行かなかったけど、営業中の幟がはためいていたが、本当に営業していたのかしら。この先、山の上の店は結局、1軒もやっていなかったことからすれば、幟だけで営業はしていなかったのではないかな。確かめに行けば良かったなあ。それはともかく、もう一段上って、ゆっくりめの休憩となった。
【撮影】09時59分=秋田 守
陣馬山とあったので、山名標かと思ったら、これはかながわの景勝50選の石碑だったんですね。早とちり。陣馬山は東京都との都県境のはずだが、当然、この石碑があるということはここは神奈川県側なんだな。ちなみに50選を調べてみると、山下公園や外国人墓地といった横浜の町中から、江の島や稲村ヶ崎など海辺、そして陣馬山、仙石原、大涌谷など山の観光地まで、実に幅広い。神奈川は集客力抜群のエリアなんだなと思い知らされる。
【撮影】10時00分=秋田 守
陣馬山山頂から正面に観た富士山。1200ミリの望遠ならではの迫力。山頂直下にはっきりくっきり描き出されているZの道はブル道かな。真ん中下に小さく折り返して続くのが登山道だろう。この日はこの後、何度も富士山を見ることができたが、雲がかかったり、逆光になったりで、この時以上の富士山の凜々しい雄姿は見ることができなかった。今日みたいな初夏みたいな陽気の日が続けば、積もっている雪も、あっという間に溶けるかな。
【撮影】10時11分=秋田 守
陣馬山山頂で長めの休憩タイムをとっていただいたので、皆さんおにぎりを食べたりしていらっしゃった。ぼくは普段食べ慣れぬマクドナルドのハンバーガーなど食べてきたおかげでお腹は空かず、お茶だけ飲んでお仕舞い。あごマスクをしている若井さんは、山の上ではずっと、ハクション大魔王だった。矢野さんに花粉症の薬をもらって飲んでいたが、まったく効き目なし。あごマスクにしてるから、余計に花粉を吸い込んでると思うのですが。
【撮影】10時18分=秋田 守
富士山の左側を見やれば、奥の方に南アルプスの高峰がアタマを出していた。悪沢岳と赤石岳。うわお。一度、登ってみたいなあ。南アルプスはまだ北岳までしか登っていない。その南は未知の世界。退職して時間が自由になったら、南アルプスへ登ってみたいと思いつつ、はや5年が経とうとしている。若い頃から山歩きをしてこられた若井さんは、南アルプスへも気軽にひとりで登りにお出かけになる。さすがだね。なかなか真似はできない。
【撮影】10時18分=秋田 守
陣馬山のシンボルといえば、白馬の像。昭和44年に観光開発のために京王電鉄が建立したそうな。さすがに年老いてきたね。シッポにはこんなひび割れができていた。しかし、9年前にはお化粧直しをして、真っ白に塗り直しをしたらしいのだが。もちろん京王が費用負担したと、当時の地元広報誌にしっかり記されていた。地震などによって倒壊しなきゃいいのだけど。耐震構造の修繕なんて無理な話ですものね、さすがの京王電鉄さんでも。
【撮影】10時26分=秋田 守
陣馬山の山頂、そろそろ出発かという頃合いに、2機の哨戒機が飛んでいった。我が家の方では、近くの下総基地から訓練飛行でしばしば飛来するから、見慣れた機体。こういうご時世だから、常に準備しておかないと、いざという時に飛び立てないようでは困るからね。それにしても今日は暑い。予報によれば、下界の予想最高気温は25℃。長袖のシャツも脱いでしまって、半袖になってしまった。こりゃ、春を飛び越して、一気に初夏みたいだ。
【撮影】11時09分=秋田 守
陣馬山から30分あまりで明王峠。こちらの小屋も閉まっていた。トイレ休憩。コーチからの指示書には、今日の持ち物としてあれこれ書いてある中に、軽アイゼン、という一項目があった。申し訳ないけどこれは無視。人が大勢歩いているコースでは、最新情報を実に多くの人たちがネット上にアップしてくれている。それらをチェックすれば、ぬかるみは何ヵ所もありそうだと分かったが、アイゼンが必要とは思えなかったのだ。結果は正解。
【撮影】11時36分=秋田 守
明王峠から10分ほど、登山道の右手が開けた。伐採した後に、広葉樹を植林しているようだった。モミジの木とのこと。スギやヒノキでないのがありがたい。花粉の辛さもさることながら、周囲が暗くなってしまうのは好ましくない。営林署の仕事なのか、都の仕事なのか分からないが、がんばってください。相変わらず、若井さんのクシャミは続くが、ぼくはまだ何とか持ちこたえている。眼がさすがに少々ムズムズし始めたが、鼻水は出ない。
【撮影】12時04分=秋田 守
明王峠から30分弱、景信山へ向かうルートから少しだけ寄り道して、堂所山山頂。ここでまた休憩タイム。今日は、コーチの計らいで普段以上に休憩を頻繁にとっている。そのおかげか、皆さん、しっかりした足取りで歩いている。しかも、いいペースで。ちょうど12時過ぎだったので、ぼくは持参したご飯サンドを食べた。ふと右手を見ると、笹の葉に派手なヒョウ柄の蝶が止まった。大阪のおばちゃんみたいやな。これは、ヒオドシチョウ。
【撮影】13時24分=秋田 守
13時10分過ぎ、景信山山頂に到着。八王子から都心方面への大パノラマが広がっていた。よく晴れてはいるものの、少し靄がかかっていて、高層ビル群はぼんやり霞んでしか見えない。ここでもお茶屋さんは閉店。営業していたら、温かいお汁でも飲みたかった。まあよく考えたら、すれ違った人も少なかったし、平日に店を開けても採算は取れないのだろう。人件費の方が高くつくかな。結局、ここでもゆっくり、30分近く休憩タイムがとられた。
【撮影】13時33分=秋田 守
さあ、景信山から出発。13名が1列になると、なかなかの迫力ですなあ。向かい側からやってくる人は、ちょっとビビるのではないかしら。とりわけコワイ方が先頭にいらっしゃる場合は。先頭がぼくでは、舐められてしまうな、きっと。自信があります、舐められるの。そういえば、歩いてる最中に、某嬢から、秋田さんが今日の参加者の中で一番お若いのね、と言われてしまった。はい、一番の若輩者でございました。ニラミは、全くききません。
【撮影】14時07分=秋田 守
小仏峠には、大きな大きなツバキの樹が生えていた。真っ赤なお花をたくさん咲かせている。今日のルート、さすがにスミレなど、野草の花々はまだ咲いていない。山麓ならば、気の早いヤツがぼちぼち咲き始めているはずだが。3月下旬から4月にかけては、毎年、花仲間と春の花を探しに来ていたが、昨年は平日でも高尾に凄い数の人が来てるとのニュースを聞き、結局、春の高尾へ来ることはなかった。今年はぜひ来なくてはと日程調整中。
【撮影】14時11分=秋田 守
小仏峠の少し先、山の間に相模湖の湖面が見えた。相模ダムの堰堤と相模湖大橋も見える。相模湖大橋は、橋の上にバス停があると、その筋の方々にはありがたがられる名所らしい。実は、鉄道においても同様の場所があり、鉄橋の上にある秘境駅として、鉄ちゃんにとっては一度は行きたい聖地らしい。四国の山の中とか静岡の山の中など。とてもついていけないなあ。と言いながら、近くへ行く用事でもあれば、野次馬気分で行くに違いないけど。
【撮影】14時30分=秋田 守
14時30分、城山着。高尾山が近づいて、次第に人の気配も多くなる、はずだったが、閑散としていた。いくつかある茶屋もすべて休業中。天気の良い週末にはびっしり埋め尽くされるテーブルもガラガラ。天狗様もどことなし、手持ち無沙汰のご様子。ここでも20分ほどの休憩タイム。相変わらず、皆さんのペースは快調。他人様のこと言ってる場合じゃない、最年少がバテてしまったら笑いものだ。気を引き締めていかねばならぬぞ、マジで。
【撮影】14時48分=秋田 守
城山から見る都心方面は相変わらず靄っていた。コーチは、スカイツリーとか見えないと様にならないなあ、とかなんとかブツブツ言いながら写真撮影中。ぼくも1200ミリで頑張って撮ろうと思うが、さすがにスカイツリーは見つけられず。が、ハクション大魔王が、あそこに見える、とご宣託。白いマッチ棒みたいなのの先に見えると。しかし、ぼくの白内障手術による矯正肉眼では見えず。が、カメラレンズはしっかり捉えていた。エライ!
【撮影】16時03分=秋田 守
城山から先は、もみじ台で最後の一服をし、下って、少し登って、を繰り返し、最後の階段を登る。ここさえ登れば、ゴールの高尾山だあ。いや、皆さんがんばりました。コーチの当初計画によれば、高尾山到着は15時30分の予定だった。30分あまり遅れているように見えるが、実は途中の休憩タイムが計画以上に数多く時間的に長く取られていたためで、その分を差し引けば、計画通り、いやそれより早いくらいの立派なタイムでありました。
【撮影】16時05分=秋田 守
これは高尾山山頂からの富士山。完全逆光のため、さほど美しくはありませんが、朝の陣馬山山頂からゴールまで、その姿を見せてくれたのだから、謝意を表さずにはおられません。これからも見守ってやって下さい。素晴らしい1日に感謝ですねえ。春とは思えない強い日差し、最後は長袖シャツを着たけど、山の上の大半を半袖で過ごせるとは思ってもおりませんでした。誠にありがとうございました。思わず富士山に向かって頭を垂れた。
【撮影】16時24分=秋田 守
薬王院にもお詣り。無事に陣馬山から歩き通すことができました。ありがとうございます、とまたまた頭を垂れた。お賽銭も上げずに。社殿も立派でありますが、呑兵衛としては、高尾山の菰樽がどうしても目に飛び込んできますねえ。昔は高尾山の帰りは、日光屋という店で、自慢の蕎麦の前に、摺差豆腐などを肴に地酒高尾山を?むのがお約束だったが、数年前(コロナ以前)から、酒を出してくれなくなってしまい、足も遠のいたのだった。
【撮影】16時39分=秋田 守
タコ杉を過ぎて、しばらく進むと、右手の石組の上にカントウカンアオイの花がまだ咲いていた。いつもシモバシラを見に来た時に、唯一見られる花らしい花がこれ。どこが花らしいんじゃ、と突っ込まれそうだが。これでも立派な花ですぞ。2日前、雪割草を見に出かけた新潟の妙法寺裏山には、コシノカンアオイが咲いていた。あちらのは、デカイ。カントウカンアオイは親指の爪ぐらいの大きさだが、あちらのはその倍以上で迫力満点だ。
【撮影】16時52分=秋田 守
さて、高尾山がゴールとなっていたが、その先はどうするのか計画書には明示されていなかった。すると、ケーブルカーで下ります、とコーチ。15分以上待つくらいなら、歩いて下山すると、強気におっしゃる精力家(ハクション大魔王)もおられましたが、結局は10分ほど待ってケーブルカーに全員乗車した。ケーブルカーに乗るのは久しぶりだなあ。しみじみ旅情を味わうゆとりもなく、文字通りあっという間に、清滝駅へ着いてしまった。
【撮影】17時40分=秋田 守
山麓の蕎麦屋で一杯?もうと企んでいたのだが、店はどこも17時閉店。あちゃ。しょうがない、おとなしく帰るべく京王線に乗車。カミさんに帰りますとLINEした直後、高尾で途中下車してもいいから、寄り道しよう、と大魔王。改札出てすぐの居酒屋へ。筍と白魚卵とじなど肴に生ビールをぐびり。旨い。が、途端に眼が猛烈に痒くなった、ここへきて花粉の乱。ところが、若井さん、ここに至って、俺は収まったと余裕綽々。実に理不尽なり。