箭内和子……山笑う・山眠る
福島県の山 12
3月・安達太良山――2008.3.8-9



■3月・安達太良山

 2008年3月8日・9日にかけて、くろがね小屋泊まりで、安達太良に登りに行った。めぐみさん(31歳)の冬山デビュー戦です。私(56歳)と武さん(現在49歳。20代前半にヒマラヤのチョ・オユー登山の経験のある、昔のクライマー)が、付き添いです。
 天気予報は、2日間とも晴れマーク。くろがね小屋の予約も、OKでした。
 8日・岳温泉の駐車場で、合流。奥岳スキー場に向かう。ゴンドラの発券所では、「風が強いから、ゴンドラが途中停止する場合があります」と言われた。途中停止することもなく、ゴンドラでH1350mまで上がってしまう。
 外に出ると、風が強い。アイゼンなしで登ろうと、武さんが言う。この風の中、登りの途中でアイゼンの装着は、大変だなと思った。トレースがはっきりとついていて、迷うことはない。
 山頂までの1時間15分の間に、風が強いから途中撤退するというグループが、2組もあった。雪つぶてが、顔に当り痛い。このまま、夕方まで歩いたら、顔が凍傷になってしまう。
 最初の予定では、山頂から馬の背、牛の背の稜線を歩くつもりだった。でも、この強風では、危険なので、山頂に20分くらい居て、くろがね小屋に向かった。めぐみさんは、雪面の下山に不安そう。武さんが、下りの歩き方を細かくアドバイスしていた。
 1時前にくろがね小屋に到着してしまい、夕方まで、山の話をしながら時を過ごす。寒くなると温泉に入って、ぬくぬくしていた。
 9日は、ドピーカンの天気になった。二日目は下山のみの予定だったが、めぐみさんの「もう一度登りたい」の一言で、再度、稜線に上がり展望を満喫する。8日はアイゼンなしで歩いたが、9日は私とめぐみさんは、アイゼンを装着した。
 11時半に岳温泉に戻り、解散した。武さん、めぐみさん、お疲れ様。楽しい時間をありがとう。

●めぐみさんからのメールです。
楽しみ半分、不安半分で挑んだ冬山ですが、天気にも恵まれて今日の稜線からの眺望には心揺さぶられました!!
「来て良かった〜」って心から思いました。
私にとって、とても思い出深い山行になりました。

●武さんからのメールです。
初日・二日目とも強風でしたが最高のコンデションでした。
くろがね小屋の温泉・雰囲気が良く快適でした。
内容の濃い充実した山になり感謝しております。
稜線からの飯豊・磐梯山・蔵王他すばらしい展望でした。

――2008.3.10 記


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