箭内和子……山笑う・山眠る
福島県の山 17
尾瀬・トガクシショウマを探しに(パート2)――2007.6.1-3



■尾瀬・トガクシショウマを探しに(パート2)

 2006年のリベンジ。今年こそ、トガクシショウマに対面したい。
恵利子さんと、日程調整。2007年6月1日〜3日に決める。

 1日・「会津高原尾瀬口」駅で、恵利子さんと合流。桧枝岐〜御池。御池ロッジに宿泊。
 2日・6時45分・御池ロッジ発。燧ケ岳登山口に向かう。広沢田代を通過してからアイゼンを着ける。熊沢田代通過。山頂が良く見える。残雪の中を歩く。トレースを拾うのが、難しい。やや、右の方へ進みすぎて、迷う。左、左へ。雪渓のトラバースは、緊張する。後から、20人くらいの団体が、登ってくる。
 10時20分・俎グラ・燧ケ岳山頂に到着。素晴らしい眺望。登山者、それぞれ眺めを楽しんでいる。
 燧ケ岳には、ピークがいくつもある。見晴に下るには、一度下って、次のピーク柴安グラに登らなければならない。細い稜線を登るのが、怖そうだ。登りで滑っている人も見える。あの稜線を下ってくる人もいるのだから、大丈夫。
 恵利子さんは、迷っているみたい。でも、大丈夫、行けるよ。意を決して、柴安グラに向かう。一歩一歩、確実に。私がトップで進む。遠くで見ているより、楽に歩けた。この間、約20分。やれやれ! 風もなく、暖かい。大きな岩の上によじ登り、1時間近く、お転婆おばさんをやっていた。
 12時15分・名残惜しいけど、何時までも山頂にいる訳にもいかないので、下山開始。見晴まで、遊びながら、ゆっくり下る。
 15時・原の小屋着。お風呂あり。トイレがウオッシュレットなので、驚いた。
 小屋のオーナーに「トガクシショウマ、咲き出していますか?」と聞くと、「咲いていますよ。昨日、見てきたよ。」と、答えてくれた。飛び上がりたい気分でした。
 3日・5時45分・原の小屋発。
 段吉新道に入って、二つ目の沢沿いにトガクシショウマを発見、写真を撮ってしばらく眺める。もっと、たくさん咲いている所があるから、案内する・・・とささやく、おじさんに遭遇。彼の後を追う。三条の滝の手前、大そり沢の脇を数分入ると、シラネアオイとトガクショウマの群落があった。もう、満足、満足。
 10時45分・御池着。

 桧枝岐で、温泉とお蕎麦。今回は、温泉は「駒の湯」。お蕎麦は、「まるや」にした。
 恵利子さんを「会津高原尾瀬口」に送って、帰途に着く。
 2年越しのトガクシショウマでしたが、開花の時に出会えて、うれしくて、うれしくてたまりませんでした。
――2008.3.27 記


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