箭内和子……山笑う・山眠る
遠くの山 29
北ア 五竜岳――2013.5.3-6



■北ア 五竜岳


小遠見尾根


テント場


北ア五竜岳

日時  2013年5月3日〜6日
メンバー  博美さん、裕子さん、克行、和子

行程
3日 磐梯熱海IC 4時集合〜糸魚川IC〜テレキャビンとおみ駅 9時
テレキャビンとリフトを乗り継ぎ、10時05分 登り開始
小遠見尾根〜大遠見尾根 テント場着 13時40分
4日 テント場発 7時10分〜五竜山荘 9時25分〜五竜岳山頂着 11時15分〜五竜山荘にて、カップ麺を食す 五竜山荘発 13時35分〜テント場着 14時30分
5日 テント場発 6時25分〜G0稜・取り付き 7時25分〜雪稜登攀
G0稜終了点 11時10分〜五竜山荘着 11時55分 ビールで乾杯
五竜山荘発 12時45分〜テント場着 13時50分
6日 5時起床、食事、その他、テント撤収後、テント場発 7時25分〜
テレキャビンとおみ駅着 10時 「倉下の湯」にて汗を流し、「だいほういん」にて、食事後、帰途に就く

3日 今回の山行のために克行は、新しいオスプレイの65Lのザックを購入。私は、克行が普段使用しているオスプレイの50Lのザックを借用した。克行のザックの重さは、約23kg。私のザックの重さは、約15kg。この重さに歩けるか、不安感を持ったが、初日にテント場まで担ぎあげればよいので、なんとか、行けるでしょう。
昨年のGWに五竜岳に登る予定だったが、荒天の予報だったので、中止にした。今年は、好天が期待できそうで、皆、ワクワクしながら、リフトから下りた。
青空の下、五竜岳の武田菱を見ながら登る。最高の気分。テント場を決めてから、風避けの雪のブロックをテントのほぼ四方に作る。この作業に2時間半かかった。その後、スタンデイングアックスビレーの確認をして、夕食を摂り、眠りに就く。夜は強風が吹き荒れた。

4日 4時起床の予定だったが、強風が続いている。G0稜の登攀は中止だね〜と博美さんに声をかけると、様子見をする〜との返事。この日は、結局、五竜岳へ一般ルートで登る事になった。
五竜山荘から五竜岳へ登るトラバース道を進む。途中でトレースが分からなくなり、難しいトラバースになった。このまま進むのは無理なので、引き返し、別の直登ルートを取る。なんとか、山頂まで登る事が出来た。雪が多く、安易な登山ではなかった。
五竜山荘まで下山して休憩後、今夜のビールを購入して、テント場に戻る。小雪が舞い、寒い。風避けブロックを補強してから、テントに入る。水作り、夕食、就寝。静かな夜だった。

5日 快晴、無風。G0稜に向けて出発。私は、登れるか? 無理かな? 迷いながら、シラタケ沢を下り、取り付きまで皆に就いて行った。登り始めれば、怖くたって、無理だと思ったって、進むしかない。なんとなく、登り始めてしまった。
ダブルアックスと、アイゼンを利かせながらの登攀は、楽しかった。下を見ると高度感一杯で、怖さも感じる。自分の目の前の雪面を眺めながら、もくもくと登る。ハイマツ帯は、アックスに頼るより、ハイマツの枝につかまりながら、登った。G0稜終了点(2658m)最後の雪稜は、雪がグズグズしていたので、克行に確保してもらいながら、登る。約3時間半の雪稜登攀だった。50m位下に一般ルートが見える。あそこまで下りれば、もう安心だと思うと、ホッとした。
五竜山荘に戻り、乾杯。G2稜を登攀したグループも、寛いでいた。私達4人のトレースがくっきり残っているG0稜を右手に見ながら、達成感一杯でテント場まで戻る。暖かい日差しの下、湿ったシェラフを干して、タープを張り、タープの下で水作りをしながら、乾杯。担ぎ上げた食材は、過不足なく、消費した。

6日 快晴。テントを撤収後、名残惜しいが下山する。鹿島槍、五竜、唐松、白馬・・・。絶景です。小遠見を過ぎると、鹿島槍とさようなら。アルプス平のリフト駅に向かう。
「倉下の湯」にて汗を流し、「だいほういん」にて食事をして、帰途に就く。
天候に恵まれ、仲間に恵まれ、雪稜の状態にも恵まれて、素晴らしい登攀が出来て、感謝、感謝、でした。

 この時期、山の事故の報道が多かった。標高の高い山は、それなりに危険度が高いから、仕方ない面もあります。雪の状態に寄り、一瞬の体重のかけ方で、滑落事故につながる・・・そんな事を実感した4日間でもありました。

[山で死ぬ事]変に納得しています。


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