あむかす・旅のメモシリーズ 全リスト
────付・製作・販売についてのまとめ(内部資料)


★2019.1.1現在、伊藤がワンセット保管しているのですが、3冊見当たりません。
★欠……510 AMKAS・アムカス・あむかす 1969から1974
    伊藤幸司────250円(メモシリーズno.33の縮小 1976.12)
★欠……550 遙かなるペルー 1978.7〜8
    角政美────450円(1979.4)
★欠……565 小チベット・ラダック旅の記 1980
    山田りか────500円


「あむかす・旅のメモシリーズ」
*だれでも書ける(手書き)の記録、ガイド、便利ノート

501 ネオメラネシア語 パプア・ニューギニアの共通語かたこと入門
   宮本千晴────500円(メモシリーズno.4/5縮小 1975.11)
502 カラコルム・トレッキング ギルギットからフンザへ 1974.7〜9
   木村一雄────200円(1975.11/1979.5)
503 ヨーロッパ・東アフリカ 9カ国の旅 ヨーロッパ編 1974.6.19〜8.31
   井関隆善────400円(1976.3/1979.5)
504 ヨーロッパ・東アフリカ 9カ国の旅 東アフリカ編 1974.6.19〜8.31
   井関隆善────250円(1976.3/1980.5)
515 ぼくのオーストラリア・2周と2半周(その1)ヒッチハイク31日間 1973.9.24〜12.13
   賀曽利隆……300円(1976.3)
506 あるサラリーマンのひとり旅 パリ〜ロンドン〜スコットランド 1975.4.22〜5.4
   松崎孝男────400円(1976.12)
507 カナダ北極圏での事故を防ぐために 1971〜72遭難の原因を探る
   東海大学カナダ北極圏調査隊────650円(メモシリーズno.40/41の縮小 1976.12)
508 インド北部とネパール1975.12〜76.2
   土屋芳久────250円(1976.12/1979.5)
509 アフガン〜イラン バス旅行 1973.4〜6
   伊藤幸司────400円(1976.12/1980.5)
510 AMKAS・アムカス・あむかす 1969から1974
   伊藤幸司────250円(メモシリーズno.33の縮小 1976.12)
511 かたことウルドゥ語
   深井聰男────300円(1976.12)
512 カナダ亜北極圏報告 カヌー旅行とチェプワン族 1975.5〜9
   増井外志────250円(1976.12)
513 ぼくのオーストラリア・2周と2半周(その2)ヒッチハイク31日間 1973.9.24〜12.13
   賀曽利隆────250円(1977.6)
514 イスタンブール〜カトマンズ 1974.3〜5
   伊地知隆────400円(メモシリーズno.44/45の縮小 1977.6/1979.5)
515 パプアニューギニア アムカス探検学校で女性ふたりと山歩き 1972.12.26〜73.1.31
   宮本千晴────200円(メモシリーズno.7の縮小 1977.6)
516 女性ふたり・はじめての旅 トルコからネパールまで 1974.10.9〜12.17
   宮本さゆみ────200円(メモシリーズno.47の縮小 1977.6/1979.5)
517 スリランカの国語 シンハリー語・初歩会話入門
   岡村隆────450円(1977.6)
518 インド・鉄道の旅 ボンベイからラメシュアラム 1973.7/11
   岡村隆────200円(1977.6)
519 ネパールからインド・アフガンの旅 1976.2.23〜4.13
   中村誠一────250円(1977.6)
520 インド洋モルディブ諸島のこと(付・言葉)1969.6〜10
   岡村隆────600円(1977.6)
521 アンデス・トレッキングガイド ペルー・アンデス北部編
   佐藤芳夫────350円(1977.6)
522 ビルマの旅行情報 1971.9
   伊藤幸司────600円(1977.6)
523 メキシコ 1976.5〜7
   土屋芳久────400円(1977.12)
524 グアテマラ 76.5〜7
   土屋芳久────300円(1977.12)
525 ユーラシア東進 パリからバンコクまで 1977.2.13〜4.19
   松野みゆき────200円(1977.12)
526 イラン 1977.7.27〜8.31
   矢島みゆき────750円(1977.12)
527 インドで デリー〜ボンベイ〜ブローチ〜アーメダバード〜デリー 1976.12〜77.1
   矢島みゆき────750円(1977.12/1981.3)
528 アンデスのフィールドノートから チチカカの湖畔にて
   鴫原悦子────650円(1977.12)
529 アフリカ独り 西から東へ モロッコからカメルーン、チャド経由エジプト 19769〜10/1977.1〜4
   平田昌彦────500円(1978.3)
530 1976全国学生探検会議・報告書 1976.12.3〜5
   '76全国学生探検会議・報告書作製委員会────450円(1978.3)
531 ケニア滞在メモ 1972.7〜10
   伊藤碩男────220円(1978.4)
532 ソ連邦の旅 シベリア、カザフ、ウズベク、ウクライナ、モルタビア、ロシア 1969.8
   野村実────220円(1978.4)
533 ロンドン LONDON 見もの。とくに演劇、音楽、スポーツ
   深井聰男────220円(1978.4)
534 韓国・在韓日本人夫人を訪ねて 1973.8
   鈴木智子・荒川節子────230円(1978.4)
535 極西モロッコ 日の沈む国 1973.10.20〜11.2
   成川順────220円(1978.4)
536 韓国一周旅行メモ 女性ふたりの気楽な旅・安い旅 1973.8.4〜7.1
   梅原芳子────220円(1978.4)
537 北ボルネオ サバガイド 付サバ・サラワク州所蔵文献目録
   沢田久────230円(1978.4)
538 なんとなく アフリカ大陸・西から東へ ナイジェリアからケニアへ 1972.8
   野村実────220円(1978.4)
539 ネパールからアフガン、ソ連 はじめての旅、ひとり旅 1973.2〜6
   猪爪範子────280円(1978.4)
540 北アフリカ横断旅行メモ 女ふたりでスペインからエジプト 1967.10〜11
   曽我礼子────220円(1978.4)
541 東アフリカ ケニア・ウガンダ 1977.7.9〜9.10
   佐藤活朗・松田重明(一橋大学山岳部)────280円(1978.4)
542 ネパール 1977.12〜78.1
   矢島みゆき────440円(1978.5)
543 アフガニスタン 1976.8.1〜23
   矢島みゆき────390円(1978.6)
544 アフリカ 1975.7.18〜8.29
   矢島みゆき────330円(1978.7)
545 アフリカの旅 アルジェリアからケニアへ15,000km 1976.8.19〜77.1.30
   山部悦則────530円(1978.8)
546 メソポタミアの旅 シリア、ヨルダン、イラク 1977.12〜78.1
   三輪主彦────540円(1978.9)
547 トルコ トルコ観光局パンフレットによるトルコ案内 1977.4〜5
   平田昌彦────610円(1978.9)
548 AUSTRALIA バスとヒッチハイクを添えて 17,070km 1978.7.21〜9.12
   内藤邦男────750円(1979.2)
549 印度・INDIA・ぱらっと カルカッタ270日 1976.6.30〜77.3.31
   榎本福夫────360円(1979.2)
550 遙かなるペルー 1978.7〜8
   角政美────450円(1979.4)
551 ミラノ 1978.9.20〜79.1.20
   矢島みゆき────890円(1979.4)
552 イギリス滞在記 1977.6〜78.6
   高須賀佳文────540円(1979.9)
553 アナトリアの高原から PART 1 カタコト・トルコ語修業 1978.12〜79.7
   三輪主彦────540円(1979.9)
554 アナトリアの高原から PART 2 アナトリア通信 1978.12〜79.7
   三輪主彦────440円(1979.9)
555 北アフリカ No.1 チュニジア、アルジェリア、モロッコ 1979.8.7〜25
   矢島みゆき────640円(1979.11)
556 ナポリ〜ボンベイ〜チステルニーノ 1978.12.29〜79.1.6
   矢島みゆき────400円(1979.11)
557 「全国学生探検報告会」報告書 1978.12.2〜4
   浅野哲哉────850円(1979.11)
558 ソ連邦ひとり旅 バイカル号、シベリア、中央アジア 1978.11.25〜12.4
   横井誠一────540円(1980.3)
559 中南米・旅のノート(その1) ペルー南部、ボリビア、ブラジル 1978.12.8〜79.7.22
   青柳清子────930円(1980.10)
560 中南米・旅のノート(その2) ペルー北部、エクアドル、コロンビア 1978.12.8〜79.7.22
   青柳清子────680円(1980.10)
561 中南米・旅のノート(その3) メキシコ、グァテマラ、ホンジュラス 1978.12.8〜79.7.22
   青柳清子────930円(1980.10)
562 子連れ海外旅行のすすめ・台湾 1980
   三輪倫子────490円
563 わたしたちの、まちがいだらけのネパール語
   島崎君江、那須美智、藤田かよ子────670円(1981.3/1982.12)
564 トルコ 1980.7〜9
   矢島みゆき────960円(1981.3)
565 小チベット・ラダック旅の記 1980
   山田りか────500円
566 スペイン 1979.12〜80.1
   矢島みゆき────800円(1981.7)
567 フェゴ島 1980.11〜12
   渡辺久樹────240円(1981.7)
568 印度1980.12〜81.1
   青木亜生────380円(1981.7)
569 チベット語・口語テキスト
   土屋守────670円(1981.7)
570 サハラへの旅 オートバイとトラックで 1980.5〜10
   樫田秀樹────900円(1982.3)
571 なんでもみてこよう・スリランカ 1980.12〜81.1
   長谷川章────900円(1982.3)
572 ラダック人がつくった はじめてのラダック語会話テキスト
   土屋守・訳────560円(1982.3)
573 「関東学生探検報告会」報告書 未知なる道(上)1980.12.5〜6
   浅野哲哉・佐尾昭典────700円(1982.4)
574 「関東学生探検報告会」報告書 未知なる道(下)1980.12.5〜6
   浅野哲哉・佐尾昭典────700円(1982.4)
575 ビルマの紀行 1982.1.15〜21
   太田順子────280円(1982.12)
576 建築を中心に イベリア半島38日間 1980.12.31〜81.2.7
   鈴木喜一────600円(1982.12)
577 キリマンジャロ登山 GUIDE
   加藤大幸────340円(1982.12)
578 なんでも見てこよう ネパール 1979.2.24〜3.17
   長谷川章────900円(1982.12)
579 なんでも見てこよう ヨーロッパ 1978.3.3〜31
   長谷川章────900円(1983.12)
580 西アフリカ440日 サハラを越えマグレブを抜ける 1981.3.11〜82.5.22
   安木宏明────640円(1983.12)
581 シリアへの旅
   対馬淳一────280円(1983.12)
582 インド 宮殿列車の旅 1982.10.11〜22
   中川陽子────420円(1983.12)
583 東アフリカ登山報告 ルーエンゾリ、キリマンジャロ 1980.7.26〜8.5
   千川満・加藤康樹────390円(1984.4)
584 ケニア登山 GUIDE
   加藤大幸────230円(1984.4)
585 ネパール・ジョギング 私の歩き方 1982.9.19〜11.23
   垣口彰子────900円(1985.6)
586 谷底村の居候記 フンザ北部のワヒ族と暮らして 1983.7.22〜10.11
   小松隆────900円(1985.6)
587 大陸の中に ウイグル自治区を中心に中国旅行 26日間 1985.8.22〜9.16
   鈴木喜一────400円(1986.6)
588 タンザニア 1984.9〜10
   竹川和子────740円(1986.6)
589 おばんひとり旅 4年半で50カ国 1981.9〜1987.4
   金井重────980円(1987.12)


■「あむかす・旅のメモシリーズ」製作・販売についてのまとめ(内部資料)
昭和55年(1980)12月現在
担当者:伊藤幸司+平田昌彦

【1】発端
 昭和45年(1970)に「あむかす」は設立された。旅の研究を目指す日本観光文化研究所において、海外をその場とする旅の現状をとらえ、とくに若者たちの新しい旅への展開に関心を向け、さらにその動きになにほどかの影響力を持つために、まず、大学探検部、山岳部などの海外遠征経験者を広い範囲から集めた。
 最初の5年におこなったことを列記してみる。(参照「メモシリーズNo.510)
○たんけん会議……昭和46年(1971)6月、法政大学白馬山荘における探検シンポジウム(3日間)
○探検おじさんキャラバン隊……旅のスライド、8ミリ映画、収集品をもって、小学校での講演
○ファイリング・データ……雑誌の旅の記事の収集、ファイル、インデックス製作
○AMKASレポート発行……旅と旅の資料のまとめ、タイプオフ、B5判、500部、No.1〜7
○アムカス集会……旅から帰った仲間によるスライドと話の会、昭和46年(1971)3月から9回
○アムカス探検学校……一般の人に旅の技術を伝えるためのツアー企画、昭和46年(1971)8月から10回
○あむかす集会……自然を見る目を養うための集会、専門家を講師に、講義+現地指導、昭和47年(1972)11月から18回
○あむかすフォトアルバム……オリジナルな旅の資料としてのアルバムづくり、30冊
○あむかすメモシリーズ……旅から帰った人の手書きの情報冊子、デュプロ印刷、B5判、40部、No.1〜47
 これらの活動を通して「あむかす」は海外旅行の大衆化時代のひとつの先鋭的な拠点として広く知られるものになっていった。活動の全体を流れるものとして、無料の旅行アドバイス(インフォメーション活動)があったことを見逃すわけにはいかない。
 常時100人以上を数えた「体験者」、現地指導をおこなった200人以上の「探検学校参加者」、そして日本観光文化研究所を訪れた多くの旅行者たちのつながりは海外旅行者のある階層に確固たる位置を占めた。しかしその活動は大半がボランティアの精神によって支えられていたために、中核メンバーの老齢化によって、外部からの要求に応えられるものでなくなりつつある。
 そういう諸事情を背景にして「あむかす・旅のメモシリーズ」は、手書き、簡易オフセット、B6判、200部発行のミニコミ的旅行情報冊子として、書店売りの方向を目指すことになった。

【2】製作
 昭和49年(1974)になると40部発行の「メモシリーズ」(No.1〜47)はすでに絶版が多くなっていた。そこで再版分を縮刷版としていくことが考えられ、もっとも安く、なおかつ書店を拠点化するための価格、発行部数などを検討したすえ、手書き、簡易オフ、B6判、200部のものとすることに決定した。
 デュプロファックスを使用した手綴じ、40部の最初のメモシリーズは、原稿料1ページ(400字程度)100円、製作料1ページあたり40円(ただし最低額1,000円)としていたが、その製作コストを基準とし、なおかつ書店販売によるマージン、ロスなどを考慮して、
(1)採算点は100部(発行部数の半分)
(2)稿料は印税計算に準じて15%+現物5冊
(3)編集・製作料は5%(のちに1冊4,000円)
とし、印刷見積(印刷、製本)1ページあたり約2.2円というデータによって価格決定をおこなった。
 初めは15〜24ページのもの150円、以下10ページごとに50円ずつプラスという50円段階の価格とし、後にそれを本文ページ数×3×1.5円(ただし10円未満切り捨て)と変更した。
 原稿料は原則としてB5判、400字詰め原稿用紙に横書きとし、それをゼロックスで縮小コピーにして片面4面付け(B4判)で張り込んで版下とし、印刷所に出稿する。……そこまでを製作段階とした。
昭和50年(1975)
 11月────No.501〜502
昭和51年(1976)
 3月────No.503〜505
 12月────No.506〜512
昭和52年(1977)
 6月────No.513〜522
 12月────No.523〜528
昭和53年(1978)
 3月────No.529〜530
 4月────No.531〜541
 5月────No.542
 6月────No.543
 7月────No.544
 8月────No.545
 9月────No.546〜547
昭和54年(1979)
 2月────No.548〜549
 4月────No.550〜551
 9月────No.552〜554
 11月────No.555〜557
*なおこれとは別に『宮本常一連続講座・旅人たちの歴史』の講義録をNo.551〜560として出していたが、絶版とした。
昭和55年(1980)
 3月────No.558
 10月────No.559〜561
昭和56年(1981)
 1月────No.562〜564
 ────といったペースで製作、発行してきたが、その間さらに200部増刷したものがある。
昭和54年(1979)5月────No.502、No.503、No.508、No.509、No.514、No.518、No.518
*ほかにNo.516があるが、これは編集ミスによる刷り直し。
昭和55年(1980)────No.550
 なお製作コストはこれまで完全に把握できていないが、稿料+制作費+印刷代+版下製作用ゼロックスコピー代のうち、前3者は確認できるので、次のまとめではリストアップしたい。

【3】販売および在庫管理
 刷り上がったものはその一部を日本観光研究所の本棚に並べ、残部は本社B2の倉庫に保管している。その在庫管理は担当は伊藤幸司で、その経費は販売手順をも考えあわせ、紀伊國屋書店での売り上げの5%相当を入金のつど請求している。(在庫管理+販売関係活動・含交通費)

(1)観文研での販売
 これはすべて事務局で入金。直接来室のほか、手紙での注文もある。

(2)紀伊國屋書店
 昭和52年10月からの取引。新聞記事(朝日)によって本店和書仕入課より問い合わせがあり納品開始。さまざまないきさつがあったが、ここでは現在のシステムをまとめておく。
 メモシリーズ用の棚はアドホック店(旅行書売り場)に1段半を確保してあり、売り場担当者(アルバイト)と相談の上、売り場主任の了解によって揃え部数を決定してある。可能な限り頻繁に(現状は1か月強)売り場を訪れ、棚を整備し、在庫数を調べる。揃え部数(現在は売れ筋各5部、その他各号2部)との差を実売数とする。
 納品は本店B2の和書仕入課でおこない、伝票との照合の上で受領印をもらう。
 請求は毎月20日締めとなっているが、これまでは
昭和53年(1978)5月────20,160円
昭和54年(1979)1月────89,117円
         4月────89,117円
昭和55年(1980)4月────141,568円
        12月────150,968円
と5回請求をおこなったにとどまっている。
 なお紀伊國屋書店では帳簿上で赤字が出ることはまずないので、およそ半年分の納品を残して、それ以前の納品伝票分を請求する方式をとっている。
 それは委託販売であることと、何かの事情で倉庫(売り場倉庫と仕入課倉庫)に戻されたものがあってもすぐに分からず、その分まで実売として補充してしまう危険があるためである。
*これまでの納品部数、入金済み部数は4章参照

(3)マップハウス
 日本唯一の地図専門店であるマップハウスは、平凡社+東京書印館グループの子会社であるため、経営基盤はしっかりしているが、商売の手際は良いとはいえない。しかも事務所(渋谷)と吉祥寺パルコ店(来年中に本店が六本木ブリヂストンビルに移り、渋谷パルコパート3と神田三省堂に出店する予定)の小売りのほかに、池袋西武百貨店、三省堂池袋パルコ店、札幌富貴堂書店などへの卸売り、さらに地図共販などを通じての大卸売りのかたちになるものもある。おまけに地図販売そのものがまだ開拓期にあって、システムが確立していないこと、抱き合わせ販売でメモシリーズを売ってもらう際に、本棚の確保力がないことで、販売システムを決定できないまま様子を見ている段階にある。
 取引は昭和52年(1977)6月からで、その秋にマップハウスのパブリシティ記事が朝日新聞に記事が出たため、1か月間店の売り上げが3倍にのび、店自体のパブリシティ効果としても大きかった。そういったいきさつがあるため、大量納入したままで、在庫管理を先方にまかせる方法をとってきた。(全体に残部が減ってきたので、今後は各号20冊程度にそろえていく)
 マップハウスではすべてにスプリットを入れて、各号別の売上台帳に実売数がきちんと記入されていく。そのため、先方の帳簿上の実売数で順次精算していき、最後に紛失分などの精算をする方法がよいと思われる。
 なお卸売り分もまた委託であるため、手間がかかってマージンが減る。そこで当分は卸売り分については6掛けとし、さらにできるだけ多くの書店に本棚スペースを確保してもらうため、最初の1セットを無料提供すると申し入れてある。(条件は甘いようだが、刷り部数を増やせられればそれが最大のコスト低減策であり、そのための布石として、マップハウスを強力な拠点としえときたい)
 これまでの入金分は
昭和53年(1978)2月────198,485円
昭和54年(1978)2月────218,659円
*以上、すべて7掛け売り
 の2回分であり、現在、それ以後の実売数を小売りと卸売りに分けてまとめてもらっている。
*これまでの納品部数、入金済み部数は4章参照

(4)グループ・オデッセイ
 手書き風旅行情報誌(2,000部規模)の発行元として一部の若者たちに人気のある「オデッセイ」は都内20か所あまりの書店(大学生協を含む)に置かれているが、その配本ルートにのせてもらう布石として、昭和54年(1979)12月以降、各号5部揃えで納品している。ただし当分は事務所(上野)で来訪者に販売するだけで売れる部数は多くはない。今後は補充分を請求していく予定。

【4】紀伊國屋書店(K)とマップハウス(M)の納品部数ー入金済み部数(昭和55年末現在)
501 500円────K12ー11  M57ー22
502 200円────K61ー58  M121ー86
503 400円────K39ー38  M139ー116
504 250円────K42ー38  M122ー78
505 300円────K25ー22  M82ー38
506 400円────K18ー18  M85ー69
507 650円────K13ー13  M47ー22
508 250円────K64ー54  M157ー126
509 400円────K29ー27  M135ー100
510 250円────K29ー29  M79ー96
511 300円────K50ー48  M90ー58
512 250円────K11ー10  M46ー19
513 250円────K21ー19  M85ー37
514 400円────K66ー63  M148ー112
515 200円────K17ー15  M70ー31
516 200円────K14ー14  M90ー64
517 450円────K24ー23  M63ー24
518 200円────K42ー36  M120ー65
519 200円────K51ー44  M152ー104
520 600円────K23ー20  M70ー33
521 350円────K88ー77  M109ー61
522 600円────K24ー24  M54ー19
523 400円────K75ー70  M77ー25
524 300円────K54ー47  M68ー17
525 200円────K09ー08  M62ー32
526 750円────K24ー23  M58ー23
527 750円────K58ー51  M58ー33
528 650円────K40ー36  M49ー10
529 500円────K69ー63  M56ー12
530 450円────K22ー21  M32ー8
531 220円────K32ー28  M49ー11
532 220円────K14ー12  M39ー9
533 220円────K09ー09  M34ー10
534 230円────K13ー12  M31ー7
535 220円────K55ー53  M50ー16
536 220円────K13ー13  M34ー9
537 230円────K34ー30  M36ー9
538 220円────K38ー33  M53ー18
539 280円────K19ー18  M48ー15
540 220円────K57ー52  M63ー19
541 280円────K59ー52  M58ー15
542 440円────K97ー92  M59ー17
543 390円────K61ー56  M56ー18
544 330円────K74ー59  M45ー0
545 530円────K83ー67  M50ー0
546 540円────K16ー15  M37ー0
547 610円────K28ー24  M35ー0
548 750円────K17ー17  M37ー0
549 360円────K48ー35  M44ー0
550 450円────K49ー34  M52ー0
551 890円────K08ー08  M25ー0
552 540円────K22ー17  M29ー0
553 540円────K19ー15  M25ー0
554 440円────K15ー11  M25ー0
555 640円────K31ー18  M30ー0
556 400円────K09ー09  M30ー0
557 850円────K20ー13  M25ー0
558 540円────K17ー07  M25ー0
559 930円────K09ー00  M25ー0
560 680円────K05ー00  M25ー0
561 930円────K05ー00  M25ー0
*マップハウスの現在の在庫は20部前後に調整した。従って「納品数ー入金済み数ー20」が次回請求分となる
*200部増刷して発行部数が400部になったものは502、503、508、509、514、518、519、521、550


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