笠山――2008.4.15(火)


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◆糸の会山行[561]――4d
◆笠山
かさやま……837m
どうだいらさん(堂平山)……876m
登り19p→稜線19p→下り13p……51ポイント
日の出0509、日の入り1815……4.15にさいたまで
◆東武東上線・小川町駅から……2008.4.15(火)実施


■2008.4.24――山咲 野乃香さんからワンポイントレポート「再訪」
 東秩父村大字白石・・・
 満開の桜のもと、さらにあれだけの種(ハナモモ、レンギョウ、ミツバつつじ、菜の花、チューリップ、水仙、花だいこん、芝桜など)の花々が咲き誇るのを目にするとは・・・
 絶句!空前絶後の里の花景色に出会った。
 人家は静まり、見かけた人はすげ笠姿の農夫と、下った所にやはり畑仕事の男性のふたりだけ。「春の花里」というテーマパークを糸の会で貸し切ったかのような錯覚に陥る。
 利休なら怒って帰っちゃうはず。黒澤監督でも花を半分に減らすだろう。
 前回の笠山行の写真とコーチのコメントを昨春のホームページ上で見て以来、自宅沿線でもあり必ず訪れてみたいと思っていた。そんな事もあって珍しくカメラを持参していたのだが、あまりの見事さに撮る気を失った。わかります? カメラ音痴の私だけど、目に映った通りに写らなければイヤ(ありエナイ)。偶然の1枚に賭けて数打ちゃ当たるをするのはメンドクサイ。そんなことに気を遣うより、1分1秒でも長くこの光景を網膜に映さねば!「キレイ」「スゴイ」言葉数も少なく、かなりのボキャ貧となる。
 帰途のタクシーに乗る時には固く思った。夫に見せねば。(山帰りには人品が数段上がるワタクシ。そう、俄かに健気な人妻に変心!)今頃ひとり寂しく晩酌する最愛の夫に、この幸せを分かたねば。

 この世で最もエネルギーのあるものは何か? それは人の「想念」。そして行動の成否を決定するのは思いの「純粋性」である。(これは私の最も尊敬するヨガの先生から教わったもの)
 水曜休日の夫は、いつものゴルフメンバーが集まらず行く事を迷っていたところ、帰宅後もボキャ貧状態の続く妻の純な熱い思いに応えて、すんなりと白石行を承諾したのだった。

 18時間後、再びかの地に立つ。夫と共に。他にも初老の夫婦の花見客が2組あったが、地の人は川で作業中のふたりだけ。やはり静寂。夫にはくれぐれも早足にならぬよう頼み、1時間ほど散策を楽しむ。花々は昨日と同じいでたちで迎えてくれる。並みの精神状態の私はたくさんシャッターきる。
 夫に私と同じ感動をとは、露ほども思わない。結婚30年近くたつ私ども夫婦の様相は、期待と諦めを通りこし目下、「悟り」状態へバク進中。ワレナベとトジブタとしては圧力鍋級が目標。夫の頭の中では往復高速代3,200円とうまくないソバを食べたことが里の花々と同居しているかもしれないが、それもよし。
 来年もまた来ましょうね。の愛妻の純な言葉にはハイハイと言ってくれたので。
 糸の会と夫と「2008年春」に感謝。


■2008.4.16――谷本 元子さんから「4d笠山」レポート(ワンポイントレポート)
カタクリは空の蒼さを知っているのでしょうか。同じうつむき加減で木漏れ日の中を静かに揺れていました。里山の春の花たちの競演、桜・レンギョウ・花桃・ユキヤナギ そして大きな白木蓮などなど・・
林下や沢沿いには エイザンスミレ・一人静・二輪草が楚々と咲いていました。新緑に身を浸しながら沢音のなかを下山、秩父里山に咲く爛漫の花に酔い、暮れなずむ桃源郷をあとにしました。のどかな夢のような春の一日をありがとうございました。

語りけり新樹の映る瞳を見つつ

ふたたびの沢音近し黄山吹

水ぎはのひかりまばゆし花は葉に


●計画書の東武東上線急行の時刻が違っていて、バスを逃した。小川駅→皆谷バス停はタクシー(3,860円)で。先行したバスは皆谷で折り返しらしく、バス停に止まっていた。
●周囲は予想どおりの春景色。おまけに快晴。最高の1日が保証された。
●1100皆谷バス停(標高約250m)を出発→1130-45萩平集落(標高約400m)で桜吹雪の休憩→1235-45カタクリが数株出た斜面(標高約700m)で休憩→1315-25-30笠山(標高837m)→1415-25-30堂平山(標高876m)の頂上手前で展望休憩→1510白石峠(標高約800m)を通過→1515-25カタクリが出たところ(標高約700m)で休憩→1546集落の道に出る(標高約500m)→1610白石車庫バス停(標高約350m)
●このルートには桜は色々な種類があるけれど、八重が満開、ソメイヨシノは遅い。周囲の山並みの中にはヤマザクラの類が淡いピンクのかたまりが点在していた。
●皆谷から車道を登って萩平に出て、いよいよ登山道というところから道ぎわにびっしりとカタクリの花があった。この時期には終わっていたカタクリが、盛りを過ぎているとはいえ、びっしりと花を咲かせているのは初めて。
●笠山の手前、標高約700mの斜面でカタクリを見たのも初めてだった。……それで白石峠からの下り道ではどうだったかというと、いくぶん早すぎた、と思っていたら、休憩のあと、下がるに従って花が出てきて、きれいに咲いた花をたくさん見た。
●そしていよいよ最後の目的。白石集落に入っていくと、傾きかけた日差しがレンギョウ、ハナモモ、ミツバツツジ、サクラなどが咲き誇っていた。これまでに見た風景と比べると圧倒的な花の里。あまりにもみごとでやりすぎと思うほどの満開だった。農作業をしていた人によるとサクラはソメイヨシノ、ハナモモは「オヤジがだいぶ植えた」という。それにしても、今年は花がきれいだという。
●計画書のバスの時刻も違っていたのでタクシーを呼んだ。白石車庫バス停→パトリア小川4,490円。
●当初は、小川町の駅から徒歩10分ほどのところに新しくできた花和楽(かぐら)の湯にするつもりだったが、二葉の忠七めしを食べることにし風呂も手前のパトリアおがわにした。
●忠七めしは海苔たっぷりのご飯をだし汁で湯漬けにするというものだが、料理がつく。以前は2,000円弱のものがあって、それだとちょっと貧相、3,000円前後だとちょっと評価の分かれるところかなということで2,500円前後のものが妥当と考えてきた。ところが今回は一番下が3,000円弱のものになって、下が切られた感じ。まずいなと思ったが、「1日20食限定」という新しいメニュー「江戸食百珍」があるというのでベースをそれにした。それが2,600円、ひとりは3,000円弱のものを頼んだ。
●江戸食百珍は江戸の料理書から再現したものを何品か並べるという趣向で、ごくありふれた材料で「江戸の味」を作っている。日常的なうまい・まずいを超越してしまうので、なかなか楽しい。食事はにぎやかに進んだ。たぶん、忠七めしブランドをなんとか維持しようという試みはいい方向にあるようだ。
●駅に着いたらそこに池袋行きの急行があって、乗ったらすぐに発車した。


◆集合
●4.15(火)8:50……東武池袋駅_該当ホーム_前方2両目乗車口

◆ポイント
●糸の会の春の定番企画です。
●笠山は奥武蔵の比企三山のひとつです。まあ、近くで見ればそれぞれに主張がありますが、山並みの中に紛れてしまうかどうか、ぎりぎりの山ともいえます。
●ですから、山が主役とはいいにくいのです。むしろ山里の春の景色を堪能したいという狙いです。とっておきの春の景色です。お楽しみに
●小川町の中心街に、新しい風呂が登場しました。今回はそちらへ行こうかと思います。

◆往路
0900池袋始発(東武東上線・急行・小川町行き)……1010小川町(780円)
*0900池袋→0910成増→0912和光市→0916朝霞台→0919志木→……→1010小川町
*乗換
1020小川町駅始発(白石車庫行きバス)……1044皆谷(490円)

◆現地行動
1100ごろ_皆谷バス停を出発……登り19ポイントを2時間半として
1330ごろ_笠山……稜線10ポイントを1時間として
1430ごろ_堂平山……稜線9ポイントを1時間として
1530ごろ_白石峠……下り13ポイントを1時間として
1630ごろ_白石車庫バス停
*バスかタクシーで小川町へ
*時間のある人は入浴の後、忠七飯などいかがでしょうか

◆帰路参考
●バス(白石車庫→小川町駅。600円)
1617→1647、1717→1747、1817→1847
●東武東上線
小川町……和光市……池袋……新木場
1714……1812……1825
     1821………………1910
1744……1842……1855
     1857………………1947
1758……1857……1910
     1909………………1958
1814……1912……1925
     1927………………2017
1844……1942……1955
     1951………………2007
1859……1957……2010
1914……2012……2025
1942……2042……2055
1959……2057……2110
2014……2112……2125

◆費用の目安
東武東上線_池袋→小川町……780円
bus_小川町駅→皆谷……490円
*taxiだと1台約3,500円
bus_白石車庫→小川町駅……600円
*タクシーだと1台約4,500円
東武東上線_小川町→池袋……780円

◆電話
●タクシー(小川町駅)
いろはタクシー_0493-72-0168
小川観光タクシー_0493-72-2015
●入浴
花和楽(かぐら)の湯……0493-74-2323……1000-1900_1,300円_不定休_電話予約可_駅徒歩10分
パトリアおがわ_0493-74-2323_1000-1900_800円_月曜定休_皆谷/白石車庫行きバス「パトリアおがわ」バス停
●食事
二葉・忠七めし_0493-72-0038_1100-1430/1600-2000_無休_忠七めし御前1,200円〜2,800円_駅前商店街
割烹・永徳屋_00493-72-0226_1100-2200_月曜定休_うな丼など_松若町バス停
二葉・駅前支店_0493-72-0121_1100-2100_月曜定休_弁当1,000円から

◆持ち物
★食べ物・飲み物――水筒+行動食+おやつ
春季日帰り標準セット
●足まわり……運動靴(軽登山靴など)
●行動着……ドライタイプの登山用Tシャツ+長ズボン+長袖シャツ
●雨具……折りたたみ傘+ゴアテックスレインスーツ
●小物……地図+健康保険証コピー+時計+ポケットライト+ダブルストック

◆ルートシミュレーション
●地図は国土地理院1:25,000地形図、宇都宮16号-2(やすど)、東京13号-1(しょうまるとうげ)、を原寸で使用しています。
●シミュレーションマップ上の○印は予定したルートが太い等高線(50m)を横切る地点を中心にした半径50mの円。数字は100m単位の標高。◇印は山頂から山裾に向かって地図上で計った距離で、ごくラフな計り方で500mごとに印をつけています。
●一番簡単な見方としては○印と◇印をどちらも1個7.5分(2個で15分、8個で1時間)と概算する時間目盛り、あるいはエネルギー目盛りとしてみて下さい。
●なお、下りは道の状況によって登りの70%と見積もるのが現実的です(高速下山路では50%、難易度の高い場合は100%とすべき例もあります)が、計画段階では登り時間にしておいて、余るようならリーダー権限の予備時間として自由に使うという考え方をしています。


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