川苔山――2008.4.22(火)


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◆糸の会山行[562]――4c
◆川苔山
かわのりやま……344m
登り33p→下り35p……合計68ポイント
日の出0500、日の入り1820……3.25千葉市で
◆JR青梅線・奥多摩駅から……2008.4.22(火)実施


■2008.5.7――山咲 野乃香さんからワンポイントレポート「その時を愛し、その時を惜しむ」
伊藤コーチへ
いつもお世話になります。
「山とおしゃべり」がミニホームページに入っていません。
よろしくお願いします。

■その時を愛し、その時を惜しむ
 奥多摩を庭のように熟知している人の「川苔山はとてもよい」という一言を小耳にはさんで以来、「カワノリ」は耳穴深くこびりつき、苦節10年。ついにその日が。そして、長年の私の熱き思いに天も最上の日和で応えてくれた。
 15日の笠山と、2週連続で極上の春を満喫。

 今回楽しませてくれた花はスミレ。いつもの控えめで楚々とした風情ではなく、横を向かずに顔を上げ、凛々しく背筋を伸ばしていたのが印象的。ナガバノスミレサイシン、タチツボスミレ、ヒカゲスミレもあった? (花名のレパートリーは遅々として増えぬ私。
 以前、月2で、1回は植物の机上学習をして、2回めは山歩きというカルチャーセンターの講座を3ヶ月でリタイアした前科あり。)(感動を伴わないと固い頭には入らないノダ。)

 素晴らしかったのは、百尋の滝までの渓谷沿いの道。快い陽ざし、新緑、山桜、清流、渡る涼風、沢音と変化のある道中だった。まるで「水百景」を地で行く感じ。(「水百景」とはテレビ東京、火曜10時前2〜3分の番組。たまにしか見られないのだが、千変万化の水模様にいつでもうっとりする。)

 強いて難を言えば、奥多摩の名瀑、百尋の滝をもう少しゆっくり見たかった。私の老後の夢は全国滝行脚。数年前には沢登りの爽快さが忘れられず、書道の作品展で「瀧」と書いた。私としては千枚ほど書いた後の自己満足度100%の出来。来客に「なにこれ?ヨメナーイ!」と立ち止まってもらえる自信も100%。身内には「あんだけ練習してコレ?」という評。淡墨を思い切りにじませて、苔むす岩と水しぶきを再現した力作のはずだったが。
 先月末からの入眠読書は「滝王国ニッポン」(北中康文著、えい文庫)。「日本の滝」は寝床で眺めるにはヘビーだが、こちらは文庫でちょうどよい。昨年8aで訪れた神蛇滝も載っている。

 山では、ある場面で、「完璧な瞬間」と感じることがある。
 その時、相対するのは、風景、眺望、花、木々、風、天候、予期せぬこと、森羅万象、五感を超えるもの。
 それは、それまでの脈絡のない全ての時系列がその一点で整合性をもってしまうような。
 今までの不や非や否が全て許されるような。あらゆるへだてがなくなるような。
 次はいつそんな瞬間に出会えるだろうか。


■2008.4.25――矢野 博子さんからワンポイントレポート「4c川苔山」
 2008年度の一回目の C の”川苔山” は スタートに相応しく ほぼ100点満点。 (”ほぼ”というのは下山してからの食事で大分待たされたし 100点満点はまだどこかにとっておきたいから)
 行きの電車の中ではちょっとびっくり。(びっくりといえば 今回の資料がとんでもなく?早く届いたのもびっくり)この伝統ある"C"クラスを守ってきた”東武育ち”の面々が一人も居ないので ”あわやCクラス崩壊!”と 時の流れを感じていたら 正しく前から二両目に彼女らが乗っているのを発見し ひとまず安堵。”ここが二両目だけど?”と切り返されました。
 10時半に予定通り登山口 出発。舗装道路を30分〜40分 割と早いペースで歩き始める。いつもながら最初の休憩をとるまでの歩きが一番つらい。心臓がまだ準備できてないのだろうか?今日一日 もつだろうかと不安になる。
 新緑が眼にやさしい。ところどころに桜が咲いていて まさしく”山笑う”状態。
 資料によると 上り4時間、下り4時間。覚悟を決めて歩き始めるが ”ガイドブックによるとそんなにかかってないよ”というMさんの話に期待する。
 所々に現れる スミレ、鮮やかなミツバツツジ そして何より渓流の音に心が和む。 何本か木の橋を渡り ちょっとスリルのある狭い道をどんどんあがっていく。
 百尋の滝は 水量も多く 見事だった。滝を横目にみながら この辺りから良いピッチで頂上をめざす。歩きやすい道、ちょうど良い勾配、気温 無風と好条件に恵まれ どこまでも歩いていけそうな軽い足並み。気持ちの良い汗をかく。
 予定より30分早く登頂。 時間を稼いだ分ゆっくり頂上で景色を楽しむ。ほぼ360度に近い眺望。大岳山、御嶽山など馴染みの山がすぐそばに見える。
 下りも軽快に林の中を歩く。登りのような渓流はなく やや単調な道を降りるが 疲れてきている体には 降りることに専念できてよかったかもしれない。それでも1000mを一気に下るのでかなりの道のりであるには違いない。
 予定を一時間短縮して17時下山。 18時から入浴料500円になるという夜景を楽しみながらのかんぽの湯は なかなか良かった。
 初めて行った”川苔山” ピリリとしたところもあって お花も多く 幾つかの滝も現れ なるほど人気のある山だけあるなと感じました。
 ”野菜のてんぷら”には随分待たされましたが 錦糸町で成田行きの特急に飛び乗ることが出来”歩き”も ”食”も満たされた一日でした。お世話様でした。


●1030川乗橋バス停(約450m)を出発→1105川苔谷を右岸から左岸に移る(標高約600m)→1105-15休憩(標高約625m)→1120細倉橋(標高約650m)で右岸に渡る。登山道になる→1125-30休憩(トイレ)→1210百尋ノ滝展望(標高約850m)→1230-35休憩(標高約1,000m)→1300-10水場(標高約1,050m)で休憩→1405-20-30-35川苔山頂(標高1,353m)
●川苔谷を進むと、周囲に高い山肌が覆いかぶさってくる。その斜面に濃淡さまざまな新緑が広がって、点々と咲くヤマザクラが咲いている。春らしい気分を満喫できる快晴の日和だった。
●このルートは久しぶりだったが、谷筋の道は適度な緊張感を与えてくれて、足下に咲く花も楽しい。百尋ノ滝も以前は崩落の危険があるとかで見られるポイントがなかったと記憶するが、いまは全貌を望める位置にまわりこんでいく。そこから滝壺へと下ることもできる。対岸に林道があって車が見えるのが興ざめだが、渓谷風景にはスケール感もある。約3時間半の楽しい登りで山頂へ。山頂では休憩時間をずるずると延ばしたが、快晴無風で雲取山から御前山、大岳山と稜線を気持ちよく見渡すことができた。
●1435川苔山頂(標高1,353m)を出発→1535-45休憩(標高約800m)→1625大根山の神(約650m)を通過→1700熊野神社(標高約350m)→1710鳩ノ巣駅(標高約350m)
●本仁田山へと向かう稜線から左手山腹に逃れて長いトラバース。展望がないけれど心地よい下りをどんどん下っていくという独特の味わいがあった。
●1726鳩ノ巣→青梅。青梅ではかんぽの宿で入浴(タクシー890円)。温泉で500円は割安感たっぷり。駅近くのみさとへ(タクシーは迎車料金を含めて1,250円)。夫婦ふたりの店では準備にかなり手間取って、「3c元清澄山」の食事に寄った川京(安房鴨川)でのてんやわんやが再現された。
●2034青梅始発の東京駅快速に乗車。


◆集合
●4.22(火)……該当電車・前方2両目に集結

◆ポイント
●糸の会としては久し振りの川苔山です。
●かわこけと書いて「かわのり」と読むのには無理があります。バス停が川乗橋のところにありますが、川の名は川苔谷。安易に川乗山とするのにも躊躇します。
●その川苔谷には聖滝があり、かなり有名な百尋ノ滝があります。百尋の滝をうまく眺められるかどうか(以前は立入禁止でした)わかりませんが、そのあたりから山らしい登りにかかります。
●下りは鳩ノ巣駅へ、ダイレクトに下ります。青梅へ出て、入浴・食事がいいと思います。
●この時期、道筋の新緑には期待できると思います。

◆往路
0806東京始発(JR中央線快速青梅行き)……0930青梅
0806東京→0811御茶ノ水→0820新宿→0831荻窪→0851西国分寺→0857立川→0930青梅
*乗換
0931青梅……1005奥多摩
*乗換
1015奥多摩駅始発(日原鍾乳洞行きバス)……1028川乗橋(250円)

◆現地行動
1030ごろ_川乗橋バス停を出発……登り33ポイントを4時間として
1430ごろ_川苔山……下り35ポイントを4時間として
1830ごろ_鳩ノ巣駅
*まず青梅へ出ましょう
*入浴はかんぽの宿青梅、食事は駅前でという心づもりです

◆帰路参考
●JR青梅線(青梅→立川)
1917→1946→2042東京、1922→1954、1934→2003、1953→2023、1959→2028→2118東京、2005→2034→2129東京、2022→2055→2153東京、2040→2111、2046→2120、2057→2126、2113→2143、2124→2153→2244東京、……

◆往路参考
●総武線通勤快速
0645成田→0715千葉→0728船橋→0746錦糸町→0754東京
●総武線各駅停車
0727津田沼→0753錦糸町→0808御茶ノ水
●京葉線
0709蘇我→0722海浜幕張→0753東京
●武蔵野線
0726西船橋→0743新松戸→0812南浦和→0834新秋津→0843西国分寺

◆費用の目安
JR_東京→奥多摩……1,210円
新宿→奥多摩_1,050円
JR_鳩ノ巣→青梅……290円
JR_青梅→東京……890円
*青梅→新宿_780円

◆電話
●入浴(青梅駅)
青梅温泉(銭湯)……0428-22-3635……1600-2200_月水金定休
かんぽの宿青梅……0428-23-1171……1100-1600_1,000円、1800-2100_500円
●食事(青梅駅)
うい……0428-21-7887……1030-2000(平日1800)_水曜定休_駅前_コーヒー+カレーライス
寿々喜家……0428-22-2064……1130-2200_水曜定休_駅前_うなぎ+天ぷら+定食
みさと……0428-22-4403……1130-1500/1700-2130_木曜定休_駅前_うなぎ+天ぷら
大正庵……0428-22-2765……1130-1930_月曜定休
天徳……0428-22-3207……1100-1700_金曜定休

◆持ち物
★食べ物・飲み物――水筒+行動食+おやつ
春季日帰り標準セット
●足まわり……運動靴(軽登山靴など)
●行動着……ドライタイプの登山用Tシャツ+長ズボン+長袖シャツ
●雨具……折りたたみ傘+ゴアテックスレインスーツ
●小物……地図+健康保険証コピー+時計+ポケットライト+ダブルストック

◆ルートシミュレーション
●地図は国土地理院1:25,000地形図、東京13号-2(はらいちば)、東京13号-4(むさしにっぱら)を90%縮小で使用しています。
●シミュレーションマップ上の○印は予定したルートが太い等高線(50m)を横切る地点を中心にした半径50mの円。数字は100m単位の標高。◇印は山頂から山裾に向かって地図上で計った距離で、ごくラフな計り方で500mごとに印をつけています。
●一番簡単な見方としては○印と◇印をどちらも1個7.5分(2個で15分、8個で1時間)と概算する時間目盛り、あるいはエネルギー目盛りとしてみて下さい。


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