尾瀬――1996.10.6-7(日月)
◆ここをクリックするとこの山行の写真ページが開きます
◆糸の会山行[19]
秋の尾瀬
1996.10.6-7(日月)実施
■Y.宇田川さん――1996.10.9
●秋の尾瀬の素晴らしさに、大感激いたしました。
●ダブルストック使用のためでしょうか、足の筋肉痛は全く感じず、これからの山行には持ち物として持参しようと思いました。
■H.加瀬さん――1996.10.23
●先日のスペシャル尾瀬は大感激の連続でした。御世話様になりました。
燧ヶ岳の登山がなければ、回りの山々もあのひろーい尾瀬ヶ原の秋景色も違ったものでした。秋の景色を独り占めと思ったのは私だけでしょうか。
●帰宅後、友人に尾瀬から戻りましたよと話をしましたら、月曜日の8時頃何処にいたの(?) TV朝日で尾瀬ヶ原を中継していて、細い線がみえて、そのうち木道だとわかったの。人影も見えたのでしっかり画面を見つめていたらペアでした。団体さんではなかったわ。でもすごーいきれい、と感激していました。白砂湿原で朝食後まもなくヘリコプターの音がしていたのはTV中継でした。
●御池のバス停でカメラを持っていたオジサン(?)は年14回は尾瀬に来るとの事でした。
尾瀬は皆を魅力する所なのですね。
●写真の出来上がりが楽しみです。
■T.林さん――1996.10
●先日は「尾瀬」に参加させていただきました。ありがとうございました。
●はじめてお会いするメンバーと、はじめての山小屋泊り。他人の中で、自分は、どのようにできるのかを、ためしてみたいというきもちもありました。
●尾瀬の風景は、すばらしかったですね。ほんとうに。
●山に行ったときに思うのは、自分が軟弱である、ということです。たとえば、山でのトイレがこわい、とか、歯みがきの水がたりない、冷たい、とか、手が充分に洗えないと疲れる、とか……。常日頃、なるたけシンプルなくらしをしよう、とか、ものを多くもって生きるのはやめよう、とか、頭で考えているわりには、全くもって、軟弱だということをいつも知らされます。
●足腰がよわいとは決して思ってはいませんが、精神的にもろいです。もっとかっこよく、人間の基本的な生活を、さり気なく、さり気なく、できるような人になりたいと、私は考えていますけれど。
●日常のくらし方が軟弱といえば、軟弱なのでしょう。ほんとは何日もお風呂に入らなくても平気とか、下着をとりかえなくても平気という人に、私は憧れていますが……、その辺のところが、全くだめです。選択の問題だとは思いますが。
●尾瀬のあと、10月10日〜11日と、1泊で北八ヶ岳に行ってきました、夫と息子(22歳、大学生)の3人で。茅野駅→渋ノ湯→高見石→白駒池→高見石小屋泊。イエス・キリストみたいな御主人はるすでした。翌日は中山→天狗岳→黒百合ヒュッテ→渋ノ湯(温泉に入り、ビールで乾杯)→千葉、というコース。
●山小屋で働いている人とオシャベリしたりドブロクをのんだり、若い1人で来ていた女性ともオシャベリしたり、しあわせなことに、山小屋ではぐっすりと眠ることができたり。――但し、トイレは、ホント、ふるえました。
●中山でみた山々の素晴らしさが、最高でした。空と、雲と、山々と、木々と、そして、点みたいに小さい我々と。――かもしかもみました。
●山はとてもシンプルですネ。お水と、小さいおにぎりと、あめ少々。何ももたずに歩くのみ。自分の感情をすなおに表現できる。ころんだり、すべったりして、ぶざまでもある自分。ほんとはかざりなど、何もいらない。山はたのしい。木のにおいと、風のにおいと、水。そしてみんな素直だから「みんな好き」と思ったりする。
●人間はみな、よわくて、小さくて、ぶざまですヨネ。そこが良いのでしょうか。
◆テーマ
●尾瀬の秋らしいルートをたどってみます。2泊できれば楽々というところを1泊でやりたいのでちょっとハードなスケジュールになりますが、状況が悪ければ現場で変更のできる柔軟な計画にしておきます。(すなわち標高差の少ないルートに変更することがあるかもしれません)
●基本的なプランは上越新幹線上毛高原駅からタクシーでダイレクトに西側の鳩待峠に入り、尾瀬ヶ原を北側に見下ろしながらの山道歩き。翌日は尾瀬沼から燧ヶ岳に登り、尾瀬御池から会津高原駅に出て、東武電車で帰ります。
●往きの交通費が新幹線+タクシーで1万円弱。バスを使うのに対して2,000円前後のアップになりますが、どうしてもそういうぜいたくが必要という結論になってしまいました。
◆集合
0910=上越新幹線上毛高原駅改札口
*タクシーで鳩待峠まで入ります(上越線沼田駅、老神温泉、戸倉からの合流も可能です。事前にお知らせ下さい)
●往路案内=A(上越新幹線)
0751=東京駅12番線(上越新幹線とき451号越後湯沢行き)
0757=上野駅20番線
0908=上毛高原駅
上毛高原駅よりタクシーで鳩待峠へ
指定席をとる必要があると思う方は
*電話予約コード=東京……4000
*電話予約コード=上野……4300
*電話予約コード=上毛高原……4415
*電話予約コード=とき451号……06451
●往路案内=B(JR上越線)
0710=JR上野駅始発(新特急谷川1号)
0916=沼田
*電話予約コード=上野……4300
*電話予約コード=沼田……4414
*電話予約コード=谷川1号……35301
特急指定席の電話予約(赤岳参照)
◆登山
●第1日目は「鳩待通り」と呼ばれるコースで、鳩待峠→横田代→アヤメ平→セン沢田代→富士見小屋が前半。富士見小屋から長沢新道を下って尾瀬ヶ原に下り、竜宮十字から下田代まで行って小屋泊り。
●第2日は早発ちで白砂峠→尾瀬沼。そこから燧ヶ岳に登ります。北に下って熊沢田代、広沢田代の秋景色。余裕があれば山麓の上田代にも立ち寄って、御池からバスという感じ。
◆費用の目安
東京(上野)→上毛高原=上越新幹線運賃=2,470円
東京→上毛高原=特急自由席料金=2,670円
上野→上毛高原=特急自由席料金=2,470円
上毛高原→鳩待峠=タクシー=1台22,000円前後
尾瀬御池→会津高原駅=バス=1,970円
もし尾瀬御池→会津高原駅をタクシーだと1台18,000円前後
*タクシー代は総額を全員で割りましょう
◆復路参考
●バス(会津乗合自動車)
(1600沼山峠→)1620尾瀬御池→1645桧枝岐→1800会津高原駅
(1710沼山峠→)1730尾瀬御池→1755桧枝岐→タクシーで会津高原駅
●矢岩鉄道・東武鉄道
1834会津高原→1940/1942下今市→2138浅草
1942会津高原→2057/2058下今市→2326浅草
◆電話番号
●上毛高原駅→鳩待峠
群北タクシー=0278-62-2121
●下田代十字路
尾瀬小屋=0241-75-2225(現地0241-75-2253)
第二長蔵小屋=0278-58-7100(予約センター)
原の小屋=0241-75-2038(現地0241-75-2214)
桧枝岐小屋=0278-58-7050
弥四郎小屋=0467-24-8040(予約センター)
燧小屋=0241-75-2059(現地0241-75-2252)
●尾瀬御池→会津高原駅
旭タクシー=0241-62-1243
会陽タクシー=0241-62-0074
田島タクシー=0241-62-1130
会津高原タクシー=0241-78-2017
◆持ち物
★足ごしらえ――運動靴+ソックス
★行動着――ドライタイプの登山用Tシャツ+長ズボン+長袖シャツ
★防雨――折りたたみかさ+ポリ袋(数枚)+ゴアテックススーツ
★防寒――ウインドブレーカー(ゴアテックススーツで兼用可)+セーター(フリース)
*ゴアテックススーツのないかたは非常用に、ビニールの上下型使い捨て雨具をお持ちください。
★食べ物・飲み物――水筒+昼食2食と予備食1食を行動食兼非常食兼おやつというかたちで。1日目、2日目とも昼食は休憩時に少しずつ分けて食べることになるかもしれません。
*行動食兼非常食兼おやつ――というのは歩きながらでも、寝転がってでも食べられる自由度の高い形態のものを集めてあり、小分けにしてポリ袋に入れてポケットに入れられる工夫もしてあり、最悪の場合には水なしで食べて一応の満腹感を得られるというのが理想。山の非常食の場合、保存性よりは携行性が重要で、ちょっぴり高価なおつまみ類などを少しずつ試してみるというような心構えが好ましいと考えます。腹もちのいいパンやケーキなども試してみて下さい。カステラ菓子も押しつぶすと別物という感触になります。
★小物――地図(送付されたオリエンテーションレターなど)+健康保険証(コピー)+時計+(カメラ)+(双眼鏡)+ポケットライト
★ザック――何でも可。ずっと持ち歩きますから重くならないように。
*ゴアテックスのシュラフカバーは、安眠確保のためにあれば安心です。
追記=1996.10.5
●今回はこの資料が間に合いませんでした。前日の深夜、まだプリントにかけられない状態でいます。
●今回は保険も、金曜日に気づかずにかけられなくなってしまいました。
●あれやこれやでたいへん申し訳ありません。
◆尾瀬シミュレーション=1
ここでは国土地理院発行1:25,000地形図「日光11号3」「日光11号-4」「日光15号-1」「日光15号-2」を引用しています。
●上越新幹線の上毛高原駅には予約したタクシーが待っているはずです。列車が0910着ですから、トイレなどでもたもたすれば出るのは0930。鳩待峠までの所要時間は約2時間といわれていますから着くのは1130と見ておくのが賢明でしょう。遅くとも1200までに鳩待峠を出られることを祈ります。
●出る前に高度計をセットします。標高1,591mという水準点がありますから、1,590mでもいいですが、1,600mとしても問題ありません。
●鳩待峠から、ほとんどの人は尾瀬ヶ原へと下っていくのでしょうが、私たちは稜線を東に、横田代、アヤメ平を経て富士見平へと向かいます。地図では3km地点に横田代、4.5km地点にアヤメ平があります。
●3km地点の横田代が標高1,900mですから標高差300mの登り。1時間半はかかるでしょうか。後半は小さなアップダウンで距離は2.5kmほど。調子良く1時間で行けるといいと思います。これでも富士見平に着くのは1430。あまりのんびりとできないのがつらいところです。全体に30分でも前倒しできればラッキーです。
●ガイドブックによると横田代は広大な傾斜湿原で地塘越しに見る燧ヶ岳や至仏山が素晴らしいといいます。アヤメ平も同様の傾斜湿原になっているそうですが。ある情報筋によって、この「鳩待通り」がこの時期の秋景色が素晴らしいようです。ゆえに、あえて山の上から秋を楽しんでみたいと考えました。
◆尾瀬シミュレーション=2
●富士見田代のところから(せっかくですから富士見小屋をのぞいてみたいとは思いますが)約4kmの下りです。道は尾瀬ヶ原に下ったところが竜宮十字路なのですが、標高差で500m。2時間は見ておかなくてはいけません。
●50mごとの等高線が道と交錯する地点を中心とする直径100mの円を描いてありますが、ひとつ分ずつ空いていると「1時間モデル」の勾配という感じ。ここでは1,700mからしばらく急な下りがありますが、例によって尾根から沢に下る部分です。その手前が距離で約2km、標高差で200mですから1時間。急な部分が30分程度あって、あとは長沢から尾瀬ヶ原へと入る道です。この道は長沢新道と呼ばれています。
◆尾瀬シミュレーション=3
●あえて1ページとる必要はなかったのですが、竜宮十字路から下田代十字路までの2kmの区間です。
●尾瀬ヶ原は大きく上田代、中田代、下田代と3つに分かれていて、竜宮十字路は中田代と下田代との境界になります。わずか3分の1ですが、尾瀬ヶ原縦走の気分を味わいたいと思います。
●山小屋は下田代十字路(見晴)のところに固まっている黒描家屋のひとつ、尾瀬小屋にしました。この地図では逆コの字になっているところで、一番大きな小屋?なのです。
◆尾瀬シミュレーション=4
●2日目の朝は4時起きで5時出発。お化粧に時間をかけようという人はその分早く起きていただきたいのですが、電気はついていません。山ではそのへんの臨機応変、融通無碍がだんだん必要になってきます。
●朝食は弁当というかたちで多分前夜にもらっていますから、食べられる人は食べて出ましょう。トイレが混んでいるという時間ではないでしょうから、一口でも食べる工夫を。
●なぜ早く出たいかというと、夜明けの素晴らしい時間を期待してのことです。山小屋に泊まったときには、朝食前に散歩に出るか、暗いうちに出発してしまうかのどちらかを必須と考えておきましょう。早起きは三文の徳どころではないことが多いのです。
●尾瀬沼の水を落とす沼尻川に沿って、ゆっくりと登ります。4kmで200mの登りです。いつのも計算法では1時間半ですが、ガイドブックでは2時間以上としていますから、歩きにくい道なのかもしれません。
●沼尻まで出たところに休憩所があるようですから、そこでゆっくりと休みます。もちろん朝食がとれるように。
◆尾瀬シミュレーション=5
●沼尻から急登で知られるナデッ窪の一気登りです。地図上の計測では約2kmで標高2346mの「まないたぐら」まで登ります。標高差は800mかなりすごい急斜面です。直径100mの円が連なっているときには距離100mで高度差50mですから勾配は50%、およそ27度という計算です。
●こういう一気登りは、やっぱり恐いので、湖岸を長蔵小屋のところまで行って、燧新道を登りたいという誘惑にかられたのですが、みなさん元気なら、だいじょうぶでしょう。体調の悪い人がいたら、いくつかの手を用意しています。
●距離2kmで標高差800mとすると2時間半という計算ですが、わが「1時間モデル」の約17度より急勾配になると、速度が極端に落ちてしまう人がいます。ですからここはゆっくりと休みながら、振り返り振り返り、味わい深い急登を楽しみたいと思います。(もちろん荒天時には予定を変更する可能性が大きくなります)
◆尾瀬シミュレーション=6
●燧ヶ岳の下りは緩急とりまぜてなかなか味わい深いコースのように思われます。標高2,000mから1,950mに広がる湿原が熊沢田代、1,750mあたりにあるのが広沢田代、その間には急な斜面があって、道はとにかく一気に下っていきます。
●標高2,348mから御池の1,500mまで、標高差は850m、距離は約4km。3時間を見ておきたいと思います。
●バスは帰途のことを考えて1620のに乗りたいものです。もし時間に余裕ができれば御池ロッジに荷物をおいて、秋がきれいだという上田代まで行ってみたいとも思います。
★トップページに戻ります