雲取山――1996.11.23-24(祭日)
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◆雲取山
●1996.11.23-24(祭日)
●秩父鉄道・三峰口駅から
●1日目――登り傾向の稜線50ポイント――合計50ポイント
●2日目――登り5ポイント→下り53ポイント――合計64ポイント
●糸の会で実施――ヘビーウエイト
■Y.中西さん――1996.11.27
●天気予報を裏切ってよい晴天となり、あこがれの雲取山は、やはりこんなにいい山であったかと感激致しました。紅葉(黄葉)していればそれはそれで声を出して喜んだでしょうが、裸木の為、山は明るくて、遠くも見えて、冬の為に準備しているような山の気配など、とてもよかったです。コースや季節を変えて、また登りたいと思います。小屋ではおふとんの敷き方を先生のおっしゃる通りにして、独りの空間が確保できて、朝4:30まで、よく眠りました。先生の方は遅くなった為かうまくいかず、眠りにくかったということですが、お陰様で生徒のありがた味を味わわせていただきました。
●澤の井で話をしたとき、私の水筒について、肩からさげていると危ないし、休み時間まで水を飲まないでいられるようにならないといけない云々と、注意をしていただきました。
●それには小屋の朝食の時に3杯ぐらいは、とにかくたっぷりと水分をとってから出発する、あるいは3日前から水分をたっぷりととっておくこと、などといわれました。
●もともとお茶飲みなので、家にいる時は2〜3リットルは飲んでいます。小屋では、水は不自由なので、朝はご飯の後1杯いただくのがやっとと思いました。私のあのアルミの水筒は900ml入ります。歩きながらも飲んでいますが、1回30ccくらいでしょうか、口をしめらす程度を何度もですが、翌朝までありました。バテない為には、飲みたい時に飲みたいだけ飲む方がいいとも聞きましたが、歩きながらも時々、お茶を飲めるようにと水筒をぶらさげて出かけるときは、やはり身に余る山かな? と心配が先立つ時なんです。
●往きの電車ですが、八王子を6:57の八高線で、東飯能7:41、8:08の西武に乗り換えました。その待ち時間内に1本鈍行がありました。8:08は満員でしたが、各駅に止まりました。それなら、1本前の鈍行で行って、正丸峠くらいで、次の電車に乗り換えると、その電車もすいてくる頃ですし、三峰口にも乗り入れるので便利なんだと分かりました。ずっと独りでしたので、バスの乗り場で先生の姿を見つけた時は、本当いってホッとしました。しかし、待つ人の列があまりに長いので、いっしょに乗れるのか、続行が出るのかなど心配しましたが、続行が出たのでなんとかなると、座ってゆられていました。下りたら、小池さん(女性)を見つけてまた、ホッ、そのうち何人かみつけてヤレヤレ。それにしても少ないなあと思っていたら、頂上でまた何人か。こうして三々五々の集まりとなるのだナ、と、自由と自立を感じました。
●荷物が重くて、新しいリュックで勝手がわかりにくいせいもあって、腰が重苦しい感じがしています。この時にギクッとならないように、そろりそろりと、昨日おとといと暮らしてまして、今日はほぼ解放されました。でも寒くなりましたので、やっぱり用心のため、貼るカイロのお世話になっています。
●早速、都留さんに電話してうらやましがらせてあげました。
●山歩きを始めて半年程度という人を含めて19人の実験的トライ。初心者が多い場合、三峰のロープウェイの始発に乗りたいところなのでほんとうは前夜泊としたかった。1800雲取山荘到着予定は、計画としては無理を承知で、という感じだったので、遅れがでないように心がけた。その1日目、ポイント計算では50ポイントのところ、8ポイント=1時間として約6時間の概算となるが、休憩を含めて約6時間半で歩けたので合格という自己評価。
●晩秋の雲取山山頂付近では雪がうっすらと覆っていた。2日目の下りは一般的には登りの70%程度ですむとして、64ポイント(当初は七ツ石山をはずして58ポイント)の5時間半をプラス1時間で下った。長い下りがはじめての人もいたので、とにかくひざまわりに負担をかけないように、という配慮はしたつもり。
●11/23(祭)
1045_三峰神社出発――→ゆっくり登り6ポイント
1120-25_妙法ヶ岳分岐(鳥居)――→登り9ポイント
1240-1325_霧藻ヶ岳――→登り12ポイント
1405-10_標高約1,600m――→登り4ポイント
1445-55_標高1,750mピーク――→稜線3ポイント
1510-15_白岩小屋前――→登り4ポイント
1545-50_白岩山――→下り7ポイント
1640-50_大ダワ――→登り5ポイント
1710_雲取山荘
●11/24(日)
0700_雲取山荘出発――→登り5ポイント
0735-0800_雲取山――→下り9ポイント
0835-55_奥多摩小屋上――→下り7ポイント
0935_七ツ石山分岐――→登り3ポイント(七ツ石山往復6ポイントを現地で追加)
0955-1005_七ツ石山――→下り11ポイント――1035七ツ石山分岐通過
1040-50_標高約1,400m――→下り5ポイント
1115-40_標高約1,250m(昼食)――→下り24ポイント――1255標高約725mの車道との分岐通過
1320_鴨沢バス停
◆テーマ
●東京都の最高峰雲取山(2017.7m)にようやく登れる態勢になりました。難しい山ではありませんが、やはりスケールが大きいのです。日帰りの1日分で登り、もう1日分で下るという、小屋泊りの標準的なサイズです。このくらいの山に計画通りに登れるようになれば、中高年登山という領域では一人前と考えていいはずです。冬の「月一」登山を維持すれば、来年の夏には小屋泊りも連泊のかなり大きな縦走も可能です。そういう野心も持ちながら、登ってみて下さい。
●秩父市かその周辺に前夜泊まることをおすすめしますが、23日(土)朝の出発も可能です。
●会員番号をお持ちの方ならどなたでも参加できますが、ゴアテックススーツが必要です。雨具としてよりも、むしろ総合的な護身バリアとしてどれほど重要な働きをしてくれるかわからないからです。まだお持ちでない方は薄手の上下型レインウエア(実売価格20,000円前後)をこの機会に買って下さい。これからのシーズンの山歩きには非常用装備として必携になります。
◆往路
●0715西武池袋始発(快速急行三峰口行き)→0808東飯能→0856西武秩父→0921三峰口
*この電車はものすごく混むと思います。座りたい人は0700までに駅に行って、混んでいるようなら0705始発の急行飯能行きで先行しておいた方がいいかもしれません。飯能着0757。飯能からこの電車に乗り換えてくるのです。
●0926三峰口駅始発(秩父湖行きバス)→0940大輪
●徒歩7分で三峰ロープウェイ大輪駅。
*ロープウェイは大輪駅発0950、1002、1015が該当します。三峰ロープウェイは所要時間約8分。混んでいるときには増発しますからあわてずに。
◆行動
●11/23(祭)
1100ごろ_三峰山頂駅出発――あまりのんびりできない登りになります。
1800ごろ_雲取山荘着――雲取山荘泊まり
●11/24(日)
0800ごろ_出発――天気が良ければたっぷり休みながら下ります
1300ごろ_奥多摩湖畔・鴨沢バス停
◆往路参考
●JR八高線
0657八王子→0741東飯能
●JR横浜線
0548東神奈川→0617町田→0631橋本→0652八王子、0600東神奈川→0629町田→0643橋本→0641八王子
●秩父鉄道沿線で泊りの場合
*西武秩父駅と秩父鉄道秩父駅とは離れています。ご注意下さい。
0713羽生始発(秩父鉄道=影森行き)→0727行田→0744熊谷→0813寄居→0856秩父→0858御花畑(西武秩父駅から徒歩約5分)→0902影森→*池袋からの快速急行三峰口行きに乗り換え→0904影森→0921三峰口
●宿泊候補(ビジネスホテル。室情報はシングル)
●秩父――第一ホテル秩父_6200円_29室_0494-22-5567
●飯能――飯能プリンスホテル_15000円_40室_0429-75-1111、マロウドイン飯能_7000円_152室_0429-74-4000、飯能シティホテル_5500円_20室_0429-72-3331、ホテルサンマリノ_5800円_14室_0485-55-0101
●熊谷――ホテルサンルート熊谷_6400円_42室_0485-25-3131、マロウドイン熊谷_6400円_161室_0485-25-7611、チサンホテル熊谷_6700円_138室_0485-25-6311、熊谷ロイヤルホテルすずき_5100円_15室_0485-21-0523、サンルートホテルガーデンパレス_7200円_13室_0485-25-7777、リッチモンドホテル_6300円_21室_0485-22-0234
◆帰路参考
●奥多摩駅行きバス
鴨沢1119→奥多摩駅1159、鴨沢1220→奥多摩駅1300、留浦始発1247→奥多摩駅1325、留浦始発1348→奥多摩駅1426、鴨沢1430→奥多摩駅1510
◆費用の目安
西武鉄道_西武池袋→西武秩父_690円
秩父鉄道_秩父→三峰口_390円
西武秩父バス_三峰口駅→大輪_260円
三峰ロープウェイ_片道_700円
雲取山荘_1泊2食付き_5,500円
西東京バス_鴨沢→奥多摩駅_600円
JR_奥多摩→新宿_1,090円
◆持ち物
●足ごしらえ――運動靴+化繊ソックス
●行動着――ドライタイプの登山用Tシャツ+長ズボン+長袖シャツ
●防雨――折りたたみかさ+ポリ袋(数枚)
●防寒着――セーター(フリース)+ゴアテックススーツ(雨具兼用)+カイロ(貼るタイプミニ)
●食べ物・飲み物――水筒+昼食(2食)+おやつ
●小物――地図(送付されたオリエンテーションレターなど)+健康保険証(コピー)+時計+ポケットライト
*あると便利な小物――カメラ+双眼鏡+ダブルストック+簡易アイゼン
●ザック――何でも可
◆ルートシミュレーション=1
●三峰山頂駅を起点とすると、そこが標高約1,100mですから、標高2,017mの雲取山までは標高差900m。ちなみに距離は約10.5km。これを「1時間モデル」によって時間(運動量)に変換すると、標高差分が100m(=15分)が9個で2時間15分、距離分が1km(=15分)が10.5個でやはり2時間半プラス、で合計5時間。これに1時間の食事休憩を加えておくと、6時間。これが正味の行動時間か、休憩を含めた時間になるかはわかりませんが……。
●ただしそれは雲取山の頂上までの話であって、雲取山荘は標高1,830m、距離9.9km地点ですから、時間にして30分ほど手前にあるわけです。ですから5時間半プラスαというのが概算になります。
●まずは登りの前半戦。標高1,523mの霧藻ヶ峰までです。標高差が約500mで距離が約4kmですから概算で1時間45分と出ます。
●地図を見てみると三峰山頂駅から三峰神社を経てビジターセンターのところまではほとんど平坦、車の走れる道のようです。ビジターセンターの手前から登山道になるようで、標高1,100mから1,350mまでの約1.3kmは赤丸の間隔が間に1個はさむ感じですからまともな登り。いよいよ登りだという感じでしょう。
●登り始めるとすぐに左手山側の斜めトラバースになり、またいくぶん急な斜面の登りになります。そのあたりで、すでに十分からだが暖まっているでしょうから休憩を取りたい……と地図の上では思いますがどうでしょうか。
●その後しばらく緩やかな尾根を歩いて、霧藻ヶ峰への登りにかかります。標高差で150m程度ですから、なんということもありません。ひと登りで前半戦は終了です。昼食休憩をとるいい場所が見つかるといいのですが。天気はどうでしょうか。
◆ルートシミュレーション=2
●標高1,523mの霧藻ヶ峰から標高1,921mの白岩山までの縦走部。標高差400mで距離は3.5kmもあるのですからのんびりできるかと思ったら、赤丸があちらこちらでかなり接近しています。急な登りが連続しているというわけです。途中にこまかい下りがはさまっているのです。
●そこで下りの部分にある太い等高線の本数を数えてみると、5km手前の1,500m等高線と1,450m等高線の2本しかありません。そこは1,547mのピークから1,450m弱までのほぼ100mの下りなのですが、ほかには50m以上の一気下りはなくて、あるのは小さな下りばかりということです。
●しかし全体に、赤丸が1個分の隙間をあけずに並んでいるのですから、150mから200mの急な登りが3回あるというふうに見当をつけておくことができます。
●こういうところでは途中に鎖場や歩きにくい急坂があると、かなり時間をとられます。そこでガイドブックを見てみると霧藻ヶ休憩舎から白岩山までが1時間半とありました。休憩舎はこの地図では5km地点にあたります。霧藻ヶ岳からは20分程度でしょうか。
●この縦走部に地図上で「1時間モデル」を当てはめてみると、距離が3.5kmですから1時間弱、標高差は先ほど数えた下りの計測線2本も加えて500mですから1時間15分とすると約2時間。後ろから予備時間を持ってこなくてはいけないかもしれませんが、ここでは2時間という目安にしておきたいと思います。
◆ルートシミュレーション=3
●白岩山から雲取山荘までは約1.5kmが下りで標高差約200m。それから1800mまで登り返すと、もうついたも同然。すぐに雲取ヒュッテ(経営は雲取山荘)が現れて、あと一息で雲取山荘。
●一応ここのところを律儀に計算しておくと、下りが距離1.5km+標高差200mで約1時間の70%として約40分。登りが距離1km+標高差100mとして30分。1時間半と見ておけばたいていおつりが来るはずです――が、疲れた人は、ここをゆっくりあるきましょう。歩きながら、体をもみほぐします。
●第2日は0530ぐらいに表に出て、天気がいいようなら山頂まで往復してきましょうか。登りが30分ぐらいです。
●特別な理由はありませんが、朝食を小屋でとってから出ます。無理をして早く出る必要がないというのは、この山が樹林におおわれているからです。帰りは時間的な余裕もありますから急ぐ必要もないのです。
●0800ごろに小屋を出ます。山頂まで距離が700m程度、標高差は170mほど。30分と見ておいていいでしょう。そこから鴨沢のバス停まで距離で約10km、標高差1,450mの下りです。そのまま計算すると約6時間ですが、下りなので70%に短縮するとなると約4時間。膝を痛めないようにできるだけゆっくりと歩きますが、6時間握っておけば道草を食えるというわけです。
●まずは雲取山から小雲取山まで。距離1kmで標高差200mですから45分と見ておきます。雲取山山頂での休憩やらなにやらを含めて1時間と概算しておきます。
◆ルートシミュレーション=4
●標高1,937mの小雲取山から、まずは標高1,650m地点まで。標高差で約300m、距離が2.5kmとして1時間20分程度ですから70%として約1時間の尾根の下りです。
●道はそこから七ツ石山のトラバースになるのですが、天気が悪くなかったら、七ツ石山に道草してみたいのですのです。晴れていればの話ですが、奥多摩を最奥の地点から展望できる最良の地点ではないかと思うのです。
●七ツ石山からどう下るかは現地で考えるとして、いずれにしても予定の道に合流します。そこでここでは、標高1,650mにもどって、下りを続けます。
●14.5km地点まで、道は七ツ石山をほとんど水平にトラバースしています。そこから急な下りがあります。道は谷の源頭部を下りながら、七ツ石小屋から下ってくる尾根に移るのです。
●もっとも標高1,300mあたりで左手山側の道から、その尾根に上がります。1,250mまでが尾根上の道になっています。
●七ツ石山の道草にどれくらいの時間がかかるか分かりませんが、30分から1時間としておきましょう。天気が良ければ昼食ということになります。
●標高1,650m地点から1,250m地点までは、標高差400mで距離は約2.5km、登りなら1時間半のところですが、その70%として約1時間の下りでしょう。
◆ルートシミュレーション=5
●下りの最後の部分は標高1,250mから550mまでの標高差700mで距離は約5km。概算すれば3時間の70%で約2時間となります。
●道はずっと右手山側の斜面を下って、19km地点の前後で下に小袖の集落が見えるかどうか。見えない可能性も十分にあるのですが、そうだったら20km地点で林道に出るまで自分がどこにいるのか高度計を見ない限り分からないという感じになります。現在位置は時間で推理するしかないというわけです。
●足を痛めた人がいたり、下山が遅れて暗くなってきたときには林道の存在はありがたいのですが、登山道があったらそちらを歩いた方が距離が短いだけ早いし、楽なことが多いのです。ここでも登山道を取るつもりです。
*引用地図は国土地理院1:25,000地形図「甲府1号-1」「甲府1号-2」「甲府2号-1」。使用にあたっておおよそ1.5倍に拡大しています。
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