コーチから「神谷バー」のこと
………2006.11.13


■2006.11.13――コーチから「神谷バー」のこと

●「11a多高山」は小さすぎる山を警戒しつつも初心者向けではなく「一般向け」であることに期待していたのですが、案の定、内藤さんと稲田さんが名誉の負傷。それもロープを設置した場所で、ロープの足りないところでの、小さな事故。ダブルで発生したのでリーダーの責任もありますが、下が安全なので滑ってもたいしたことにはならないだろうと予測した範囲内におさまりました。(よかった!)
●展望のいい岩頭を巻いて下るところで、岩が濡れて滑りやすくなっていたことから難易度が高くなったということで、ポピュラーな山ならロープかクサリがつけられているところでした。
●ともかく山の中にいる間だけ雨という「10a鹿岳」と同じような展開にもかかわらず、おもしろかったというのがみなさんの評価であったかと思います。
●山が小さかったので時間に余裕があって、足利で風呂に入り、一茶庵本店で鴨南蛮や鴨汁そばを食べても、浅草到着は午後7時半。あまりにも早いので「神谷バーにでも寄りましょうか」といって残ったのが3人でした。久々の参加の鈴木一誌さんと常連の山川和子さん、それと下戸の私。
●私は下戸ながら、かの有名な「電気ブラン」というものを一度なめてみたかったのです。
●店は食券前売制で「電気ブラン」は1杯なんと260円。テーブルについたらグラス3つと水が3つ、すっと出てくるという無駄のなさ。
●となりのテーブルでは団塊の世代が5〜6人という感じで、ビールやらおつまみ、料理とテーブル山盛りの宴会気分。我々のテーブルの清貧ぶりが際だっていましたが、店内はにぎやかにして多彩。安く上げるも良し、腰を落ち着けても良し、という自由さが感じられました。
●260円の「電気ブラン」は(鈴木さんによると)養命酒みたいな味で、(これも鈴木さんによると)ジンがベースらしく、量はあきらかにシングル以上。
●度数によってはかなりヘビーなところ……がまさにそうなっていて、なんとなく全部飲んでしまった私などは地下鉄駅で別れるとき、おふたりにずいぶん心配されたほど真っ赤だったようです。――運よく赤坂見附で目が覚めて、乗り換えた丸の内線でも終着荻窪駅でなんとか降りられました。さすがに家まで歩くのはしんどくて、タクシーに乗ってしまったけれど。
●ようやく酔いが醒めてインターネットで調べてみると、電気ブランのブランはモンブラン(白い山)のブランではなくてブランデーのブランだそうです。中身は「ブランデー、ジン、ドライベルモット、ホワイトキュラソー、ワイン等」とのことで、神谷殿兵衛による明治15年のカクテルとのこと。アルコール度数は40度前後のようです。
●以前、デンマークでの招待取材旅行で昼食にアクアビット(バイキングが飲み交わしたというアルコール度数の高い蒸留酒。名前の意味は「命の水」)をなめてみたばかりに恥ずかしい目にあったことを思い出しました。どちらも「ビールをチェイサーにして飲む」のだそうです。
●酒の話はともかく、浅草一丁目、一番、一号の神谷バーには庶民的でちょっと玄人気取りになれる雰囲気(それがたぶん浅草的なのでしょうが)が漂っていました。今度はおつまみやら、料理やらをいろいろ味わってみたいと考えています。浅草に早く着いてしまったときには。


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