2009.1.30――藤本 喜弘さんのレポート「チェーンの件・続編」
■2009.1.30――藤本 喜弘さんのレポート「チェーンの件・続編」
コーチ殿
ご丁寧な res を有り難うございました。
――チェーンの件ですが、藤本さんは「一度チェーンを使ってみたかったというのが(単純な)理由です」ではないと思います。私はチェーンを未使用ですので、テストぐらいは必要かと思います。――
背景の説明なしでの会話体をアップしたのでは失礼でした。
言い訳は気が重いのですが、若干の補足をしておきます。
●使用経験:
わたしは「関東周辺・・・」で、冬期では石割山などで数回使用しています。
ここは小川リーダーの他に2〜3名のアシスタントが付いていますが、いつもバス1台いっぱいの30数名のチームです。行き先は軽登山クラスの山行が主ですから、チェーンで十分という判断でしょう。また、チェーンの使用は冬山に限らず、雨後の降り道などでも積極的に着用を勧めていました。糸の会とは取り組む対象が同じではありませんから、同じような気持ちではいけないことは十分理解しています。ただ、それ以降2年間も使っていませんでしたので、機会があれば使ってみたいなぁ・・・という気持ちでした。
●判断根拠:
危険回避のための用具ですから、良い加減の気持ちで判断しては叱られてもやむを得ませんが、わたしの当日の判断では (1) 山道の様子は、事前のマップシミュレーションで北東からの往路は急坂だがほぼひたすら登りで、途中のアップダウンはそこそこで、降りはロープウエイが使えなくても南西側で午後にもなるので氷結の心配は(まず)ないだろう、(2) 箱根外輪山の様子は、金時山や前月の明神ケ岳の経験からひどく急な岩場はないだろう、(3) 気温は(アイゼン着用の段階で)それほど低いということではないので、硬いアイスバーンがあっても部分的だろうから避けて行けるだろうなどを考えていました。
なお、お金の集め方については、みんなで協力できる形があれば良いなぁといった程度の気持ちですから、上のような命に関わるようなお話ではありません。でも、時間には係わりますので、電車に乗り遅れないように走られたのをみて、申し訳ない・・・と思った次第です。
【コーチから】
●私はダブルストックを積極的に使用している立場ですから、突っつき穴で登山道破壊の危険を冒す覚悟をしつつ軽アイゼンを使うという立場にこだわっているのは確かです。軽アイゼンを装着したら、どこではずすか、なかなか適切にできませんが、神経を使います。
●それと比べたら、破壊力の小さい道具を心おきなく使うという考え方のほうが合理的な場合も多いと思います。気楽に使えるチェーンを常用化することで安全領域が広がります。
●私はむしろ「4本ツメ」のダブル装着で「6本ツメ」のアイゼンに近い能力を求められる準備をしているわけですから、チェーンを使用する範囲よりは危険な領域を想定しているかもしれません。
●「小川リーダー」の立場になったと考えてみれば、「4本ツメ」などという危険なアイゼンモドキより、チェーンの装着のほうがどう考えても合理的ではないかと思います。それは私が「6本ツメ」が半端なアイゼンにもかかわらず危険な領域に踏み込む危険が大きいという心配をしているのと似ています。
●私の場合はみなさんにどんどん自分で歩いていただきたいという建前がありますから、冬の山の北斜面の凍った道や、舗装された林道に薄氷が全面に広がった状態などを目にしたときに、やっぱりツメがついていたほうがいいという考えは変わりません。
●藤本さんがチェーンをつけて歩くことに当面、それほど抵抗感があるわけではにのです。私が危険だろうと思ったところでは、履きかえてもらうツメがあるのですから。いろいろやってみる人がいるというのは、私にとってはむしろありがたいことといえます。その人の小さな失敗まで見せてもらえると、もっとうれしいとは思いますが。
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