2009.1.30――矢野 博子さんのレポート「三ッ峠山」


■2009.1.30――矢野 博子さんのレポート「三ッ峠山」

 2009年1月27日(火)  富士急行線沿いの三ッ峠山(1785m)に登った。
 2009年の初登山に相応しく絶好の好天。富士急電鉄の車窓から 真っ白に雪化粧をした富士山が段々と目前に迫り 今日の山歩きへの期待が一気に増した。
 河口湖駅で下車し タクシーで三ッ峠登山口に向かう。途中河口湖に映る逆さ富士がきれいだった。
 乗車したタクシーの運転手は富士山ガイド検定二級とかを持っている人で 同乗したMさんが一言”赤富士ってどんなのですか?”と聞いたら ”待ってました”とばかり車中は富士山の講義の場となり、乗っていた20分ぐらいの間で すっかりにわか富士山通になってしまった。挙句の果てに 富士山の赤い石まで持っていたのにはびっくり。地元の人の富士山にかける思いが いやでも伝わって来た。 
 道路が凍結していて 予定の場所より手前で下車。11時半に登山口を出発したが つるつる道路で 最初からアイゼンの世話になる。こんな時 何とも頼もしいアイゼン。気温は河口湖駅5.9度だったが 半袖のTシャツに長袖のブラウス一枚で登りは 丁度良かった。心地よいテンポで登って行く。途中で ”正しいダブルストックの使い方”の実技演習をした。
 この山は 数年前に糸の会で登ったので その時の記憶が徐々に脳裏に浮かんできたが 今日は 天上山経由なので下りが長い。頂上の少し手前ですっかり冬の毛をまとってふっくらしたニホンカモシカ が私達を待っていた。人間に慣れているのか 逃げる風でもなく しばし観察する。
 登山口から2時間もかからないで 山頂に到着。360度の眺望 目の前の富士山に圧倒される。やっぱり日本一の山だ。 歓声があがる。眼下に富士五湖、南アルプス、八ヶ岳といくら見ていても飽きない。無風で心地よい日差し、最高のコンディションだ。
 実は今回の山歩きの2週間位前に 突然右ひざに激痛が走り、日常生活にも支障が出るほどで ”これで私の山歩き人生も テニス人生も終わりか? 寝室を二階から一階に変えなければいけないか・・・・”と真剣に考えたぐらいだったのだが 何故かその痛みは自然に消えて行き こうして山歩きが出来て 見事な景色を自分の足で登って眺める事が出来るシアワセを感じた。
 ゆっくりと山頂で時を過ごし 13時50分 下り始める。30分ぐらい下ったところで ”これからどんな道が待っているか分からないけどアイゼン外しましょう”ということで皆でアイゼンを外し ストック頼りに下って行く。斜面によってはかなり凍結していて緊張を余儀なくされ 慎重に下るが 予定より早いコースタイムのせいもあってか 心にあせりはなく気持ちの良い歩きだった。
 天上山ロープウエイ駅に16時30分に到着。最終の16時40分発のロープウエイに乗って下る事に全員賛成。河口湖に向かって一気に下る。河口湖畔のロイヤルホテル内の開運温泉にゆったりと浸かる。無事に下山して緊張もとれ 話がはずんだ。¥1,000の入浴料は高いという声もあったが とても雰囲気よく 私は気に入った。
 駅前でアツアツのほうとうを食べ 富士急のバスにて新宿に向かう。このバス料金の¥1,700は安い。(それに比べ 大月〜河口湖駅の¥1,110は高い) バスは予定より早く着き 新宿21時発の千葉行きのライナーに間に合いそうなのでホームまでダッシュし セーフ。 このダッシュにつき合わされた Oさん、”今日の全工程で一番疲れた”。ゴメン。
【コーチから】新宿でOさんがバスを飛び出して走り去ったので、チケットを回収できなかった運転手氏は追うこともできず「帰ったら怒られる」とショボンとしていました。


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