2009.8.14――矢野 博子さんから「御嶽山レポート」


■2009.8.14――矢野 博子さんから「御嶽山レポート」

 2009年8月11日〜12日 木曾の御嶽山 剣が峰(3067m) 魔利支天山(2959m)に登った。
●一日目
 台風9号が前日あやしい動きを見せていたり また当日の早朝には静岡県方面に震度6の地震があったりで やや不安材料があったが(コーチからは前夜 コース変更になる可能性大とメールが来ていた) 新宿8時10分発の高速バスに乗り込み木曽福島に向かった。
 夏休みに入り 中央高速の渋滞も懸念されたが それらは全て普段から行いの良い糸の会のメンバー(コーチ?)には何ら影響がなかった。木曾地方は朝から晴天とのこと。高速バスに4時間余り揺られ木曽福島に着く。松本市に15年間住んでいたので 途中懐かしい風景やら地名がいくつも現れた。
 木曽福島の駅から タクシーに分乗し一時間で登山口の田の原(7合目)に着く。運転手さんの話では 今年は天候が悪く 8月3日までご来光も拝めなかったとのこと。果たして明日はどうだろう。
 予定より30分遅れて14時登山口を出発。剣が峰を目指す。信仰の山だけあって白装束に身を纏い 金剛杖を片手に登っていく信者が大勢いる。普段登っている山とは かなり雰囲気が違う。大勢の人が登る為か 道は整備されていて迷うような所はなかった。
 登りに登って4時間あまりで剣が峰の山小屋(3000m)に到着。 去年の夏に 平標でフラフラと足取りもおぼつかなかったI氏が先頭を切って山頂に到着。彼の一年間の成長ぶりに驚いてしまった。
 夕焼けが綺麗ですよとの小屋の人の話で 食事もそこそこに済ませ 山頂で沈み行く太陽と シルエットのような360度の景色にみとれる。遠く富士も 槍もそして近くに乗鞍も。雲海が眼下に広がり 仙人にでもなった気分。苦労して登った甲斐があった。
 8時過ぎには床に入ったが ”星がきれい!”と言う声に皆 もう一度飛び起き 満天の星を眺めに外へ出た。何年ぶりに見る天の川だろう。星ってこんなに一杯あったんだと こぼれんばかりの星の数の多さに驚いた。明朝のご来光に期待がかかる。
 30年以上前に登った富士山では 頂上付近で高度障害を起こしたが 今回はそれもなく どうやら3000mまでは大丈夫らしいことも分かった。
●二日目
 4時起床。気温10度。晴天だ。ご来光を拝みに防寒具を身に纏い 小屋の脇の階段を登る。皆でその瞬間を待つ。
 頂上付近はまだ紺碧の空、そこから地平線まではだんだんに明るくなっている、地平線付近に赤みが出てきて 陽光が 山を雲を赤く照らし始めた、空の色がどんどん白くなり明るくなって行く。大きな太陽が姿を現した。頭を覗かせた太陽はすぐに全容を現し あっという間にあたりは明るくなった。太陽がまぶしい。不信心な私でも 何か厳かな心清らかな気分になった。
 小屋に戻り 朝食を済ませ 6時半に歩き始める。横風がかなり強い。一の池を右手に見ながら尾根を慎重に歩いていく。風の吹き込まない側に出るとほっとする。空がどこまでも碧い。
 二の池に到着。雪渓が大分突き出ていて その下の池の水がエメラルドグリーンできれいだ。山小屋の水はここからポンプでくみ上げているとの話だった。間もなく行くと 広いサイノ河原に到着。ここの景色は異様だった、数千?はあろうかと思える墓標?が広い河原に点在している。中には水子地蔵みたいな物もあった。
 魔利支天山(2959m)を目指す。この山へ向かう途中には高山植物が両サイドに現れ 眼を楽しませてくれた。9時半山頂。山頂は狭く10人も居れば一杯だったが ここからの景色は一段と素晴らしく御嶽山に来たなら是非ここまで足を伸ばしたい。眼下にスケート場が見える。
 三の池に向かう。この傍に若い夫婦らしい人の経営している小奇麗な山小屋があり。 ラーメン、おでん、味噌汁など暖かいものをお腹に入れた。こういう所での暖かい食べ物は値千金だ。近くには可愛らしいピンクの花をつけたコマクサの群落があった。
 要所要所にトイレと避難小屋の設備があり 登山者が多いことを物語っている。満ち足りたお腹で尾根を歩き続ける。途中雪渓を横切る。
 13時30分金剛堂到着。大きなほら貝を腰に下げた山伏のような青年に出会った。いつもはTシャツにGパンなのかもしれないが とてもその装束が似合っていて 見据えた眼が印象的だった。目指すロープウエイ乗り口まではもう一歩きだ。14時半ロープウエイ乗り場に到着。長かった。
 6時半に出発したのでゆっくりと8時間の行動時間となった。振り返ると遠く彼方に頂上が見える。あそこから歩いてきたんだと思うと 人間の力ってすごい!と自己満足し 感慨に浸った。
 御嶽山は大きな山だった。ロープウエイ、バスと乗り継ぎ木曽福島駅に向かった。近くの温泉(ここの湯は鉄が入っているのか茶色だった)で汗を流し JRで帰路についた。
 普段は仕事の関係で日帰りの山歩きしか参加できない私は 久しぶりに参加した小屋泊まりで その魅力を味わった。
 コーチ始め皆様 お世話になりました。


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