■2010.5.1――やの博子さんから「4c熊倉山」レポート


■2010.5.1――やの博子さんから「4c熊倉山」レポート

 2010年4月27日(火)熊倉山(1427m)に登った。今回のテーマは ”雨”(自分で勝手につけたのだけど)  今回 参加するかどうか いくつか迷う要素があった。  まずは殆ど絶望的な明日の天候。 そして4月一杯で離職する私は C 以外でも参加できるようになった事。更に 昭文社のガイドブックによれば この熊倉山は”上級!” コーチからの資料によれば7時間の行動時間!。そして4月は雨の日が多く 日ごろしているテニスも出来なかったので  筋力不足・・などなど ネガティブな要素は挙げれば いくつもあった。  だが 夕方  いつも一緒のKさんから”明日は雨だけど 行く〜よ”と言う一本のメールで それら弁解要素は一掃されてしまった。  そうだこんな事で止めては チームCメンバーとしての名折れだと 自分を奮い立たせ 5時起きして 西武池袋駅に集合した。 いつものメンバーは皆揃っている。流石 チームCだ。  タクシーで登山口まで向かう。山道に入ると タクシーがスピードを落としたので 何事かと思ったら 前をキジが悠々と横切っていた。この日の夕飯は この仲間が我らの胃袋を満たした。   タクシーを降りると もうパラパラと降り始めている。ゴアの上下をつけ スパッツをつけ 覚悟を決め 歩き始める。覚悟をしてしまえば どうってことない、もう歩くしかないのだから。  沢に沿って歩いて行くので 濡れた木の橋を何本も渡った。滑りそうでコワい。慎重に渡る。苔に覆われた岩がゴロゴロしているが 岩にへばりついている苔の緑が 鮮やかだ。道脇には ニチリンソウが群生していて可憐だ。  数日前に降った水分の多い雪に 耐えられなかった杉が 何本も裂かれている。なまなましい光景だ。障害物競走の様に倒れた木の下をくぐったり またいだりしながら 山頂を目指す。  かすんだ山肌に 時折見え隠れする山桜が 淡く見えて品がいい。晴れていたら さぞかし良い景色なんだろうなと 今日の天気を恨んだ。  三時間でピークに到着。中々 雨なのに 良いペースだ。山頂付近では みぞれまじりの雨に変わっていた。指が かじかんで来た。手袋は やはり防水の利いたものでなければ 役に立たないと痛感した。今の所 靴からの浸みこみはないが 体が冷えてきた。 一枚上着をゴアの下に重ね た。  下りも最初 は何箇所か 急な所があったが 二時間半で下山。途中 廃屋があり そこで 雨を凌いだが こんな時は雨に濡れない場所は 廃屋であれ何であれ どれだけ有り難いか分かった。ザックの中の食料も開けると濡れてしまい 奥にしまってあった食料は 殆ど手をつけずじまいだった。  途中 今期最後と思われるカタクリの花が咲いていた。花に出会うとやはり嬉しい。特に こんな雨の日の 眺望ゼロの日は 心が和む。  順調に下山し 近くの秩父 三十三番札所を回った。白久駅から電車に乗り込 む。”この雨の中 熊倉山に登ったとは 大したもんだ”と駅員さんに言われ 嬉しかった。電車の中で ゴアを脱いで見ると 上半身はすっかり雨が浸み込んでいた。寒いわけだ。一代目のゴアもそろそろ寿命かもしれない。 下半身と靴の中は 何ともなかった。  秩父駅で下車して 丸山鉱泉の薬草の湯に浸かる。茶色の湯だ。薬草と言う割には 匂いも少ないが コーチはここの湯がヒットされたとか。私には温泉の湯が自分に合うかどうか分からない。いつも緊張感から放たれ 至福の時を風呂で味わっているので どんな湯でも構わないから。  汗を流した後 すぐ傍の”きじ亭”にて キジ料理をいただく。キジ丼、キジの塩焼き、キジの刺身、山菜天ぷらがテーブルに並んだ。キジの刺身はとてもやわらかくて クセがなくとろっとしていた。どの料理もまあまあと言う感じ。  ”一日中雨”という貴重な体験を 久しぶりに今回した。足元は滑るし ザックの中は濡れるし ゴアを着て歩くのは 歩きづらいし・・・ゴアを着ていても冷えて来たし・・・雨対策は自分で考えている以上に 万全にしておかないといけないと言う事を痛感しました。

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