ダブルストックで歩いてみます
………1996.9.5(糸の会お知らせ)
●軽く宣言していました「ダブルストック」の使用をボチボチと始めてみたいと思います。伸縮式の杖が手に入るようになってから、山道を歩くのに杖を使う人が多くなったのがここ10年ほどの動きであったと思います。ここでいうダブルストックはそれとは別物と考えて下さい。冬山でスキーのストックを広範に使う技術論から下りてきたストックワークが、山歩きを効率的な全身運動にしてくれるということで一般に評価され始めたものなのです。健康にいいということからストックをダブルで持つ人が増え始めていますが、私たちもそれをやろうというのです。
●やってみたいという興味のある人だけでいいのですが、購入するときにはとりあえずドイツのレキ(LEKI)のトレッキングポールのどれかにしておいて下さい。1996年のシーズンに用意されたのは以下の5シリーズです。いずれも両手で使うために2本セットになっています。
★スーパーマカルー・コルテックアンチショック(73-135cm、19,000円)
★スーパーマカルー・アンチショック(67-135cm、18,000円)
★マカルー・コンパクト(57-125cm、14,000円)
★マカルー・スタンダードアンチショック(72-140cm、12,400円)
★スキー&ツアー(67-145cm、11,000円)
●重さは2本で500gから600gといったところ。縮めて短く、伸ばしても短いマカルー・コンパクトは女性用ということのようですが、これにはアンチショックスプリングがついていません。腕に伝わってくる衝撃を吸収するアンチショックスプリングが内蔵されているもののほうがいいように思われます。
●スーパーマカルーと名付けられた上位の2種はグリップ形状が人間工学的に改良されたということと、グリップに付けられているセーフティストラップの長さを細かく調整できるオートロックシステムというのがついたというだけのようですから、わざわざこれにする必要があるかどうか……。
●いろいろ見ていくとマカルー・スタンダードアンチショックが一番手頃だと思いますし、それより伸縮能力の高いスキー&ツアーのほうがコストパフォーマンスがいいように思われます。ただしそれは定価の場合で、この5機種の中ではマカルー・スタンダードアンチショックだけが旧タイプ。実売価格ではうんと安くなっているかもしれません。
★LEKIのものでも1本売りのものがあって、グリップにいろいろな工夫がされているように見えます。しかし必要なのはスキーのストックと同じ「スポーツグリップ」のもので、左右それぞれが用意されている「ペア」仕様のもの、と覚えておいて下さい。
●LEKIのトレッキングポールは交換パーツもきちんと用意されていますから長く使うことになればさらに割安になります。詳しいパンフレットや販売店情報を欲しい人は(株)キャラバン(03-3944-2331)に問い合わせてみて下さい。
●ダブルストックによる山歩きは、購入した人がそれぞれに使ってみながらいろいろ研究してみたいと思います。誰かのものを見てから買うというのでも、もちろんけっこうです。くれぐれも「転ばぬ先の杖」ではなくて、「全身を使って歩くためのダブルストック」ということをお間違いなきよう。
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