大雪山+夕張岳――2000.7.20-24(木金土日月)


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糸の会山行[177]――7s
大雪山
たいせつざん
みどりだけ……緑岳(松浦岳)……2,020m
こいずみだけ……小泉岳……2,158m
はくうんだけ……白雲岳……2,230m
ほっかいだけ……北海岳……2,149m
けいげつだけ……桂月岳……1,938m
ほくちんだけ……北鎮岳……2,244m
まみやだけ……間宮岳……2,185m
あさひだけ……旭岳(大雪山)……2,290m
ゆうばりだけ……夕張岳……1,668m
JR函館本線・旭川駅から
2000.7.20-24(木金土日月)実施

◆集合
7.20(木/祝)14:50
JR旭川駅・石北本線下りホーム・前方2両目乗車口
*1504始発の石北本線特快きたみ・北見行きに乗車します。

◆ポイント
●地図を見ていただければわかりますが、行程そのものはたいしたことはありません。層雲峡から黒岳石室を経て旭岳への縦走路は、みなさんならまったく問題ありません。ただ、それだけではあまりにももったいないので、前に白雲岳避難小屋泊まりを加え、後ろに夕張岳を加えて、どちらか(あるいは両方)をあわせて体験することで、ベストシーズンの北海道を味わいたいと考えたのです。
●問題は白雲岳の避難小屋での宿泊環境だけといっていいのです。収容人員60人のその小屋に、全員入れないという場合のことを考慮しておかないといけないのです。管理人はいるのですが、完全平等主義の早いもの順とか。原則はテント持参になっています。
●そこで、メーンテントひと張りと、あとはツエルトをそろえて、最悪の場合の準備だけはしておかなければいけないわけです。ゴアテックスのシュラフカバーを皆さんがお持ちだと、共同装備の負荷が軽くなるので、できるだけ軽量化をはかります。
●黒岳石室は予約しました。毛布も手配しておきましたから、寝ることに関しては問題ありません。ただ、こちらも素泊まりだけですから、食料と燃料は持参しなければいけません(水は現地調達できます)。
●(7/21の)昼+夜、(7/22の)朝+昼+夜、(7/23の)朝+昼の7食を軽量のフリーズドライ食品でまかないます。きっとひもじい思いになるでしょうから、下りた日に、食べたかったものを存分に食べて帰ってください。北海道的な「単品バカ食い」文化が少しは理解できることでしょう。できれば5年ぐらい思い出話に浸れるくらいの「満腹感」をおすすめします。
●おまけの夕張岳は、尾瀬の至仏岳と同じ蛇紋岩ゆえに花が独特の群落となっているのだそうで、花の山として有名、かつ破壊が心配されているそうです。夕張岳登山は荷物を軽くして行けるように考えます。夕張岳用食料は事前に宿に送っておこうと考えています。こちらはフリーズドライである必要はありません。ちょっと豪華にやりましょうか。
●この日、夕張のホテルはすでに満室とのことですので、石炭歴史村門前の、小学校改築施設に幼稚園児の集団と同宿ということになりました。20人は寝られるという元教室の静かなところを確保しました。夜遅く着いて、朝早く出るということで、料金は山小屋の素泊まり並み、かつ人数の変更自由という好条件です。ゆったり感はないでしょうが。

◆往路参考(たぶん皆さんは)
●羽田……旭川(片道34,000円)
0735……0910……JAS191
0855……1030……JAS193
0925……1100……ANA867
●旭川空港→旭川駅(バス・所要35分・570円)

●羽田……新千歳(片道28,000円)
0640……0810……JAL501
0730……0900……JAL503
0755……0925……ANA55
0755……0925……ADO11(20,000円)
0930……1100……JAL507
●新千歳空港……札幌……旭川
1148……1230……1400(特急ライラック9)
●札幌→旭川のバス(高速あさひかわ号。2,000円)が20〜40分間隔で出ています。011-231-0500北海道中央バス。

◆行動
●第1日(7.20)
1504=旭川始発(石北本線・特快きたみ・北見行き)
1549=上川
*タクシーで層雲峡を経て高原温泉へ(所要約70分、ジャンボ2台×19,000円+小型2台×13,000円。予約済み)
*高原温泉泊まり
*夜、荷分け(団体装備は事前に送っておきます)
●第2日(7.21)
0600ごろ=起床
0700ごろ=朝食
0800ごろ=出発
1100ごろ=緑岳
*昼食(スパゲッティ+えび玉雑炊+ふかひれスープ)
1300ごろ=白雲岳避難小屋
*夕食(石狩雑炊+すき焼き+ドライフルーツ)
●第3日(7.22)
0300ごろ=起床
0400ごろ=出発
0500ごろ白雲岳
*朝食(赤飯+きんぴら+野沢菜+あさげ)
0900ごろ=黒岳石室
*昼食(五目インスタントラーメン)
*周囲散策など
*夕食(ビーフカレー+サラダ+タマゴスープ+ナッツ)
*ビール買えます
●第4日(7.23)
0300ごろ=起床
0400ごろ=出発
0530ごろ=北鎮岳
*朝食(牛飯+炒飯+あさげ)
*散策
0900ごろ=間宮岳
*昼食(赤飯=予備食)
1100ごろ=旭岳
1300ごろ=旭岳ロープウェイ・姿見駅(1,500円)
*旭岳温泉で入浴
1500=旭岳ロープウェイ始発(旭川駅行きバス)
1635=旭川駅(1,320円)
*タクシーにするかもしれません
●解散(以下は7s2、7s4)
*夕食
*7.24分(朝昼食)買い出し
1800=旭川始発(特急スーパーホワイトアロー24号・札幌行き)
1857=岩見沢
*タクシーで夕張へ(所要約60分、25人乗りマイクロバス。7.24分も含めて100,000円)
*夕張泊まり=ファミリースクールふれあい
●第5日(7.24)
0600=起床
*朝食(コンビニおにぎり)
0700=出発
*マイクロバスで登山口へ(所要60分)
0830ごろ=登山口出発
*昼食(パン+野菜+チーズなど)
1330ごろ=夕張岳
1700ごろ=登山口
*マイクロバスで新千歳空港へ(所要60分)
*時間のある人は千歳市街で風呂と食事を考えましょう。

帰路参考(たぶん皆さんは)
●旭川……羽田(片道34,000円)
1720……1900……ANA870
1740……1920……JAS196
1935……2115……JAS198

●新千歳……羽田(片道28,000円)
1945……2115……ANA70
2030……2200……ADO22(20,000円)
2035……2205……JAL524
2055……2225……JAL526
2125……2255……ANA74
●旭川→札幌(特急)
1600→1720、1630→1800、1700→1820、1712→1843、1730→1900、1735→1905、1800→1923、1900→2023、2000→2123
●札幌→新千歳空港(快速エアポート)
1720→1756、1735→1811、1750→1826、1805→1841、1820→1856、1835→1911、1850→1926、1905→1941、1920→1956、1935→2011、1950→2028、2106→2144
●旭川→札幌、高速あさひかわ号バス。1740→1940、1900→2100、1930→2130、2030→2230、2100→2300。2,000円。所要約2時間。011-231-0500北海道中央バス。

◆費用の目安
●7.20
air=羽田→旭川……片道普通34,000円
bus=旭川空港→旭川駅前(35分)……570円
*air=羽田→新千歳……片道普通28,000円
*JR=新千歳空港→旭川……3,290円
*自由席特急券=新千歳空港→旭川……1,750円
JR=旭川→上川……1,040円
taxi=上川駅→高原温泉……1人約3,000円
宿泊=大雪高原温泉(1泊2食)……10,650円
●7.21
宿泊=白雲岳避難小屋……0円
●7.22
宿泊=黒岳石室(素泊り)……1,300円
宿泊=各自毛布2枚予約……600円
●7.23
旭岳ロープウェイ……1,500円
bus=旭岳ロープウェイ→旭川駅……1,320円
*taxi=旭岳温泉→旭川空港……約8,000円/台
*taxi=旭岳温泉→旭川駅……約12,000円/台
JR=旭川→岩見沢……1,620円
自由席特急券=旭川→岩見沢……1,100円
taxi=岩見沢→夕張石炭の歴史村……1人約5,000円
宿泊=ファミリースクールふれあい(素泊り)……3,150円
●7.24
taxi=夕張→夕張岳登山口……0円
*taxi=夕張岳登山口→千歳……0円
air=新千歳→羽田……片道普通28,000円

*タクシー代、食料費分担などの現地精算は1,000円単位でやりましょう。1,000円未満の計算は、あとで残金処理も可能ですから。
◆電話
●宿泊
◎大雪高原山荘=01658-5-3818=50人収容=078-1701北海道上川郡上川町層雲峡高原温泉(宮崎さん)
◎白雲岳避難小屋=01658-2-12111上川町役場商工観光課=60人収容=6下〜9下管理人常駐=ただし予約受け付けず
◎黒岳石室=160人=01658-5-3325=上川町清川・安藤=素泊まりのみ1,300円、毛布300円、寝袋1,000円
◎ファミリースクールふれあい(夕張)=01235-2-1271
●タクシー(上川駅)
◎層雲峡観光ハイヤー=01658-2-1181=9台=7.20予約
●タクシー(層雲峡)
層雲峡交通=01658-5-3405=5台
●タクシー(旭川)
あさひタクシー=0166-48-1151=44台
すずらん交通=0166-51-5188
第一ハイヤー=0166-23-2323
●タクシー(岩見沢)
岩見沢小型ハイヤー=0126-22-4500
岩幌交通=0126-23-6630
●タクシー(夕張)
夕張第一交通=01235-2-4141=24台
中央ハイヤー=01235-2-3355=5台
●タクシー(夕張周辺)
由仁ハイヤー(由仁)=01238-3-2727
◎まる幸ハイヤー(栗山)=01237-2-0465=マイクロ=予約
栗山ハイヤー(栗山)=01237-2-1147
●タクシー(千歳)
北都交通千歳営業所=0123-27-4181

◆持ち物
★飲み物――行動中の個人飲用の水は1リットル持つこととします。
★食べ物に関しては、全食フィリーズドライ製品になるとお考えください。
★昼は真夏です。真夏の北アルプスと同等とお考えください。ただし白雲岳の泊まりだけは寒いかも知れません。メーンテントで着替えができますから、冬用のアンダーウェアと貼るカイロで状況に対応してください。
★着替えが必要になると思います。その他もろもろ、途中で預けられるといいな、と思うことがあるでしょうが、帰りにピックアップできない危険があんがい多いので、最初に全部持ち上げる覚悟で。下山後にザックを宅配便で送るのはご自由に。――ただし夕張岳登山は荷物をデポできるようにします。

●足まわり……防水運動靴(軽登山靴)+軽アイゼン+ダブルストック
●行動着……ドライタイプの登山用Tシャツ+長ズボン+長袖シャツ+帽子類
●防寒着……フリースジャケット+冬用アンダーウエア上下+貼るカイロ+キャンピングマット(半身用で十分です)
●雨具……折りたたみ傘+ゴアテックスレインスーツ
●小物……地図+健康保険証コピー+時計+ポケットライト

●共同装備としては以下のようなものがあります。
メーンテント、サブテント(ツェルト)、ガスバーナー(カートリッジ)、コッヘル、食器
●食料

◆ルートシミュレーション
*地図は国土地理院1:25,000地形図、旭川2号-2(そううんきょう)、旭川2号-4(あいざんけいおんせん)、旭川3号-1(はくうんだけ)、旭川3号-3(あさひだけ)、を90%縮小で使用しています。
*シミュレーションマップ上の○印は予定したルートが太い等高線(50m)を横切る地点を中心にした半径100mの円。数字は100m単位の標高です。◇印は山頂から山裾に向かって地図上で計った距離。ごくラフな計り方で500mごとに印をつけてあります。この地図情報の一番簡単な見方は、○印と◇印をどちらも1個7.5分(2個で15分、8個で1時間)と概算して、山歩きの時間目盛りとする方法です。

●このページにあるのが、問題の最初の登り。標高1,250mの大雪高原温泉から標高2,000mの緑岳を経て標高2,150mの小泉岳までのボッカができるかどうかがみなさんの心配のところだと思います。
●ごらんのように急斜面は登りはじめの250mと、緑岳手前の300mの2カ所だけです。時間はたっぷりありますから、この2カ所をゆっくりと登ればいいわけです。荷物が重いのでいつものようにはいかにないにしても、頑張ればなんとかなる範囲ではあると考えています。
●さいわいなことに、最初の急登が終わるともうハイマツがあらわれてくるのです。すなわち森林限界。次の急登までの間に第一お花畑(エゾコザクラの群生)と第二お花畑(ツガザクラとチングルマの群生)が素晴らしい光景をを展開してくれるようです。緑岳から小泉岳にかけての稜線も花園。小泉岳周辺は高山植物の種類が豊富なところと紹介されています。荷物がちょっと重いというくらいのことは、どうにでもなってしまうのではないでしょうか。
●白雲岳避難小屋に着いたら、あとはな〜んにもしなくてもいいのです。元気な人は白雲岳に登ったりするでしょうが。

●白雲岳避難小屋を出て、北への稜線をたどって北海岳をめざします。御鉢平と呼ばれる大火口を取り巻く山の輪にここで取り付きます。
●まずは東に緩やかに下りながら、黒岳石室へ。早昼食を食べて、御鉢平めぐりの遠足に出かけようと思っています。足元に花は咲き乱れているとは思いますが、たっぷり楽しみたい人は、岡田恭子さんが入手してくれるミニ顕微鏡(350円でしたっけ?)や小池日出男さんが伊藤にすすめられて買った双眼鏡(タスコ・マルチフォーカス5倍・定価15,000円。最短2m)などを参考にして、なにか探してみてください。お金があって困るという人はぜひ、志村さん、池浦さんと同じツァイスの4倍をすすめます。ナキウサギもたぶん見られるでしょうし、シマリスも、あるいはヒグマの黒い姿も見える可能性は大きいのです。望遠レンズ付きのカメラや、接写機能のあるカメラ(デジタルカメラはたいていうんと近寄れます)なども、今回はガンバって持ち上げたいものです。もちろん伊藤も写真はたっぷり撮るつもりですが。
●というわけで、黒岳に登って、桂月岳にも登って、それから雲の平から北鎮岳へと足をのばして、時間があったら、そのまま反時計回りで間宮岳→松田岳→北海岳→黒岳石室と一周してしまったっていいのです。見たいものは見れるときに見ておいた方がいいのです。ですから、そうなれば、ラッキーというわけです。
●翌日は、南の北海岳経由か、北の北鎮岳経由のどちらかで間宮岳まで行き、さらに旭岳へと進みます。もっとも、前日の天気が悪くて、この日がいいという場合のために、花を見る時間をたっぷりととってあります。

●間宮岳から今回の最高地点となる旭岳に登り、あとは地獄谷の脇の道を一気に下ります。
姿見の池のあたりはもう観光地の雰囲気だと思います。
●改装なったロープウェイで一気に旭岳温泉へと下ります。

◆ルートシミュレーション
*地図は国土地理院1:25,000地形図、夕張岳14号-1(たきのさわだけ)、夕張岳14号-3(ゆうばりだけ)、を原寸で使用しています。
*シミュレーションマップ上の○印は予定したルートが太い等高線(50m)を横切る地点を中心にした半径100mの円。数字は100m単位の標高です。◇印は山頂から山裾に向かって地図上で計った距離。ごくラフな計り方で500mごとに印をつけてあります。この地図情報の一番簡単な見方は、○印と◇印をどちらも1個7.5分(2個で15分、8個で1時間)と概算して、山歩きの時間目盛りとする方法です。

●タクシーは標高550mの上まで入ります。ルートは2本あって、距離表示を入れたほうが冷水コース、夕張岳ヒュッテのところから上がるのが馬の背コース。標高1,250mで合流するまでの標高差700mがまとまった登りです。
●前岳の中腹を巻いて、標高1,400mのところでガマ岩とひょうたん池の間を抜けると、そのあたりから蛇紋岩のお花畑が始まるようです。ユウパリコザクラ、シソバキスミレ、ユウバリソウ、ユキバヒゴタイなどという花が見られるそうです。
●夕張岳の山頂から東には十勝連峰、大雪山、日高山脈という大山脈がつらなり、西側の札幌方面には羊蹄山が見えるのだそうです。


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