平標山――2008.7.22(火)


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◆糸の会山行[577]――7c
◆平標山
たいらっぴょうやま……1,984m
せんのくらやま(仙ノ倉山)……2,026m
まつてやま(松手山)……1,614m
登り28p→稜線16p→下り21p→林道下り11p……合計76ポイント
日の出0438、日の入1902……7.22新潟で
◆上越新幹線・越後湯沢駅から……2008.7.22(火)実施


■2008.8.24――山咲 野乃香さんから「平標山……大きなお世話の巻」
 不謹慎ではあるが、体調不良の方のおかげで、足下の眺望に見とれ、ゆっくり花を堪能し、おしゃべりしながらゆったりとした登山を楽しんだ。(つらい思いをされた方をよそにスミマセン)

 ひどくバテた人を初めて見た。(失礼なものいいでごめんなさい)
 Mさんは軽症。
 I氏は重症とお見受けした。コーチから前に出るように声がかかった時には、ヨダレ、ハナミズで足取りもふらついていらしたので。
 I氏とは昨秋の早稲田の講習会以来、数回山行を共にし、帰宅方向が同じこともあり、鷹揚なお人柄に甘えて気安くお話させて頂いていたので(しかも多分、健脚系の「c」は初参加でいらしたと思う)おせっかいな私としては余計気になった。
 先日の「8d」でご一緒した時も、原因究明よろしくネホリハホリおたずねし申し訳ありませんでした。結果、いくつかの因果関係に無理からぬものを感じました。ご本人にとりましては思い出したくもない悪夢ではなかったでしょうか。(ちょっと大げさ?)
 先頭に出られてからも、その足取りはちょっとヤバイぞ、ヒヤヒヤする感じ。休憩時もリュックの中を探る気力もなさそうで、少々ボンヤリしたご様子。皆からは様々な差し入れあり。私に至っては思わず「ハイ、あ〜ん」で梅きゅうりを氏の口に押し込んでしまう。(後でやや失礼だったのではと反省。孫に離乳食をやる癖が出てしまった)
 女性陣のサービスぶりに、コーチから「モテますねぇ」のやっかみと羨望の一言。大丈夫、コーチがバテたときは同じようにしてさしあげますので、安心して!

 一緒だった方々は皆、「明日はわが身」の思いで見守っていたと思う。また、コーチの対処、指示がどのようか気になる所だった。Mさんのリタイヤ希望が却下されたのはコーチらしいなと思った。
 因みに私がこれまで一番体調的にきつかったのは、やはり富士山での高度障害。ツアーのひとり参加だったので、ぼやいて発散することもできず、頭痛とムカムカも「忍」の一字。
 今心配なのが「9es」。現時点で△印だが、2泊と必至の不眠と高度がね。まあ、足りない頭で考えても無駄か。実験精神で行ってみないことには。私の目標は「強い頭と賢い肉体」です。
 Iさん、バテるのが私の番になった時には「恩返し」忘れずにネッ。


■2008.7.24――矢野 博子さんからレポート「平標山」
 平標山(1984m)に梅雨明けした7月22日に登った。
 前夜 仕事から帰宅し あわただしく夕飯の準備をしていると コーチから電話。”明日の集合時間の変更です”とのこと。
集合時間を10分早くすることによって 登山口の出発が一時間早くなりますという同行するY氏の指摘によるものらしい。
7時48分東京発のMAX307に乗り込む。資料によると下山は19時。今日は 長丁場になりそうなので ここで一時間早く行動できることは ありがたい。上手くいけば お風呂に入る時間が取れるかもしれない。
 数日前に梅雨明けし、ここ数日の暑さは半端でなかった。でもきっと爽やかな風が山では 待っていてくれると期待して越後湯沢の駅に降り立ったが むっとする暑さ。 バスで平標登山口に行く。(580円)”バス停はもう少し先なんですけど”と言いながら 運転手さんは 親切なことに手前の登山口でバスを停めてくれた。
 10時5分 登山口出発。コーチを含めて14名の大所帯。一時間ほどやや急な登りが続く。暑い!暑い!ここで仲間のMさんがこのサウナのような暑さの中 歩けそうもないのでリタイヤしたいとコーチに相談するが 説得されて? リタイアの希望は却下され 続行する。(Mさんはその後 何の問題もなかった。)
 それよりもう一人の男性が足元がフラフラして 体も時折揺らいできて どうみてもアブナイ状況。(後でご本人に聞いた話では シャリ欠で 更に水も十分でなかったとか) コーチが彼のザックを持ち 彼が先頭に出て ゆっくりと歩を進める。
 大きな鉄塔が突然あらわれてくる。その辺りから 高山植物が所々に出現してくる。流石 花の百名山。 カラマツ、オダギリソウ、カンゾウ、キンコウカ、コゴメ、ワタスゲ等に歓声の声が飛び交う。爽やかで疲れを忘れさせてくれる花の存在は大きい。
 時折頬をなでる涼しい風がこの上なく気持ちいい。松手山に12時半到着。ここから平標山まではなだらかな登りでとても雄大な景色。石楠花と笹の林の中 整備された道を行く。石楠花は花芽がついてないのが多く 来年の花はあまり期待できないかもしれない。逆に何故か めったに咲かないという笹の花が沢山咲いていた。
 15時 平標山到着。ここでゆっくりと涼しい風に吹かれる。ガスっていて辺りは見えないが気持ちいい。熱いお茶が 美味しかった。登りに5時間かかった。
 30分ほど山頂の爽やかな風に身を任せると 汗が引いていく。
 予定変更して仙の倉山には回らず、平標山の家へと下る。小屋までの道は歩きやすい木道。白いワタスゲがきれいだった。
 真新しい小屋は無人だったが 冷たい水がコンコンと出ていて皆で喉を潤す。2L持っていた水が底をついていた。ここからは 長〜い、長〜い鬼のような下りの木製の階段。花も大してない。遠くから 雷鳴が聞こえてくる。皆で 近づいてくる雷鳴の観察をしながら下る。
 40分ほど下って水場に到着。そこら辺りから ポツポツと雨。 雨具をつけないで終わりたいという願望むなしく 皆で突然の雨に備えて ゴアを着る。
 ここからは林道。気 持ちが緩む。心配した雷は遠のき ゴアをぬぐ。雨具を脱ぐ時に靴の紐をきちんとしめずにそのまま歩いた私は 靴の紐に足をとられ 転倒!ヒザをつき 手をつき それでも勢いはとまらず最後は顔面制動! 幸い大した事なく 翌日の職場でもバレズに済んだ。横着が招いた転倒だった。
 林道を一時間ほど歩き18時に登山口着。
 越後湯沢駅そばの公衆浴場(¥400)へ行き ”へぎそば”なるものを食し 20時28分越後湯沢発の新幹線に乗り込む。暑さとの戦いの一日だった。


■2008.7.24――稲葉 和平さんから「7c平標山の反省」
伊藤 幸司 様
「7c 平標山」 参加の皆様
 稲葉です。
 昨日は大変ご迷惑をおかけしました。
 また、皆様に大変お世話いただき、ありがとうございました。
 伊藤コーチには重い荷物を背負っていただき、皆様からは塩分補給の飴やら、冷たい飲み物、スポーツドリンク、さらには冷たい果物を補給していただくなど、本当にありがとうございました。
 最初の小休止のときに水分と食料をきちんと取っておくべきでした。長くなりそうな一日と、最近減量しつつあったので、「もう少したってからにしよう」と控えめにしてしまいました。原因はそれだけではないかもしれませんが、歩いているうちにガス欠感を意識し、また水分補給の必要性も感じてきました。次の休憩時におにぎりを食べようとしたのですが、のどが渇いていた(ように感じた)ので最近流行の流動食だけで済ませてしまい、そして歩き始めてから、明確に「ガス欠」を感じると同時に口がカラカラに渇き、まずい状態になりつつあるという意識が出始めました。
 コーチに荷物を持っていただいた段階では、口がカラカラ、唾液も出ない状態でおにぎりも喉を通らない、かなりひどい事態に陥っていました。冷たい飲み物、果物、どれだけ嬉しかったか、言葉に表せないほどです。
 何とか平標の山頂までは辿り着いたものの、体力的には限界に近い状態でした。体力回復のために何か食べなければと気持ちはあせっても、固形物は口の中で砂のように感じるだけ、持っていた熱いお茶でなんとかおにぎりを一つ流し込むのが精一杯でした。おにぎりは4個持っていたのですが結局2個しか食べることができなかったとい
う、自分でも信じられないできごとでした。(持っていた食料は、おにぎり4個、流動食2個、SOYJOY4本の他、レーズン、「鳥のえさ」、などですが、結果的には流動食2個とおにぎり2個しか消化できなかったということです。)
 折角の仙ノ倉山往復の時間もなくなってしまい、皆様には本当に申し訳無く思ってい
ます。
 頂上で水分を充分補給したので気分は大分回復しましたが、それでも「自分の荷物は持ちます」と言うだけの自信は無く、下りも水筒だけの手ぶらで歩かせてもらい、何とか山小屋まで到着。山小屋の冷たい水のありがたかったこと、本当に嬉しかった。
 この段階でやっと「(手ぶらなら)残りは歩ける」というところまで回復しました。
 頂上から山小屋までの間、立ち止まっては水筒の水を飲み、そのたびごとに、水分補給の大切さを痛感しました。
 その後も林道までの道のりは結構きつく、空腹感は募るし、相変わらず口はカラカラだし、体力が持つかどうか不安もありましたが何とか林道まで辿り着き、自分の荷物を持つことができるまで、体調が戻っていました。

 皆様、改めてご迷惑をおかけしたことをお詫びするとともに、いろいろと助けていただいたことを感謝いたします。ありがとうございました。
 次の山歩きにはこのようなことを起こさないよう、充分に気をつけます。今後ともよろしくお願いします。


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●1005平標登山口バス停(標高約950m。駐車場奥にトイレあり)を出発→1025-30風のない急登なので調整休憩(標高約1,100m)→1120-35-40送電線鉄塔(標高約1,400m)あまりの暑さで不調者が2人出る→1230-40-50松手山(標高1,614m)→1315-20休憩(標高1,677m地点)→1405-10休憩(標高約1,800m)→1500-15-30平標山(標高1,963m) ●暑い登りで調子を崩した人出た。しかし登るに従って上空の涼しい風が吹くようになり、平標山山頂では肌に冷たい白い風が川の流れのように南から北へと稜線を越えていた。仙ノ倉山へは行かないことにして、のんびり休んでそのまま平標山の家へと下ることにした。 ●1530平標山山頂(1,983m)出発→1605-15-20平標山の家(標高約1,650m)→1705-10-20林道に出た(標高約1,200m)雷鳴は遠いが雨が降り始めた。雨具をつける→1735-40雨はひどくならず暑いので雨具をとる→1810平標山登山口(標高約950m) ●雷はけっきょくこちらに向かってくる気配のないまま消えた。約3kmの林道歩きの最後の500m手前あたりで携帯電話が通じてジャンボタクシーを2台呼んだ。 ●ジャンボタクシー_平標山登山口→越後湯沢駅7,870円。というのは越後湯沢駅方面のバスが1715のあと1900、1930と2本あるのだが、時間がむだになりそうなのでタクシーを呼んだ。 ●へぎそばの中野屋が2000ラストオーダーで、できれば1930ごろに入って欲しいというので、その前に江神共同浴場(1300-2200、水曜定休、400円、シャンプーつき、民営銭湯)へ。 ●上越新幹線は2028越後湯沢→2200東京 ●花はホタルブクロ、ヒメジョオン、ヤマアジサイ?、ヤマツツジ(残り花)、アカモノ(実)、オオバギポウシ、ウツボグサ、オカトラノオ、ヒヨドリバナ、カラマツソウ、オヤマボクチ、クガイソウ、ギンリョウソウなど。 ●松手山以降は、クルマユリ、シモツケ、シモツケソウ、ハクサンフウロ、ハクサンシャジン、オトギリソウ、ミヤマシシウド、キオン、ヤマハハコ、オタカラコウ、イソツツジ、トリアシショウマ、イブキボウフウ、ノアザミ、コバイケイソウ(花は未)、ノコンギク、ヨツバシオガマ、コゴメグサ ●平標山から平標山の家にかけての雪渓はすでに消え、湿地帯にはイワイチョウ、キンコウカ、ワタスゲなど。早ければハクサンコザクラ、ショウジョウバカマなどが見られたという。 ◆集合
●7.22(火)7:50……東京駅_21番線ホーム_後方2号車乗車口

◆ポイント
●花の平標山〜仙ノ倉山を歩きます。
●「6a三国山」「6b谷川岳〜平標山」との三部作です。
●梅雨明けのこの時期に、このルートは最高ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

◆往路
0748東京始発(上越新幹線_Maxたにがわ403号_越後湯沢行き)……0905越後湯沢
0748東京→0754上野→0813大宮→0905越後湯沢
*乗換
0915越後湯沢駅始発(苗場プリンスホテル行きバス)……0949平標登山口バス停(580円)

◆現地行動
1100ごろ_平標登山口バス停を出発……登り17ポイントを2時間として
1300ごろ_松手山……登り11ポイントを1時間半として
1430ごろ_平標山……稜線8ポイントを1時間として
1530ごろ_仙ノ倉山……稜線8ポイントを1時間として
1630ごろ_平漂山……下り8ポイントを1時間として
1730ごろ_平標山の家……下り13ポイントを1時間半として
1900ごろ_林道……林道下り11ポイント(約3km)を1時間として
2000ごろ_平漂登山口バス停
*順調なら下りの余裕分でバス(平標登山口→越後湯沢。580円)に乗れる可能性があります。
1715→1751、1900→1936、1935→2011
*あるいはタクシーで越後湯沢駅へ(1台約7,000円)

◆費用の目安
JR_東京→越後湯沢……3,260円
新幹線自由席_東京→越後湯沢……2,720円
bus_越後湯沢駅→平標登山口……580円
taxi_ 平漂登山口バス停→越後湯沢駅……1台7,000円?
JR_越後湯沢→東京……3,260円
新幹線自由席_ 越後湯沢→東京……2,720円

◆電話
●タクシー(越後湯沢駅)
アサヒタクシー……025-784-3410

◆夏季日帰り標準セット
●足まわり……運動靴(軽登山靴)など
●行動着……ドライタイプの登山用Tシャツ+長ズボン+長袖シャツ
●雨具……折りたたみ傘+ゴアテックスレインスーツ
●小物……地図+健康保険証コピー+時計+ポケットライト

◆ルートシミュレーション
●地図は国土地理院1:25,000地形図、高田4号-3(みくにとうげ)、 を縮尺なりゆきで使用しています。
●シミュレーションマップ上の○印は予定したルートが太い等高線(50m)を横切る地点を中心にした半径50mの円。数字は100m単位の標高です。◇印は山頂から山裾に向かって地図上で計った距離。ごくラフな計り方で500mごとに印をつけてあります。この地図情報の一番簡単な見方は、○印と◇印をどちらも1個(1ポイント)7.5分(2個で15分、8個で1時間)と概算して、山歩きの時間目盛りとする方法です。
●なお、下りは道の状況によって登りの70%と見積もるのが現実的です(高速下山路では50%、難易度の高い場合は100%とすべき例もあります)が、計画段階では登り時間にしておいて、余るようならリーダー権限の予備時間として自由に使うという考え方をしています。


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