鹿島槍ヶ岳――2008.8.22-24(金土日)
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◆糸の会山行[582]――8b
◆鹿島槍ヶ岳
かしまやりがたけ……2,889m
じいがたけ(爺ヶ岳)……2,670m
1日目――登り33p……33ポイント
2日目――登り8p→稜線41p……49ポイント
3日目――下り33p→林道10p……43ポイント
日の出0510、日の入1830……8.22長野で
◆大糸線・信濃大町駅から……2008.8.22-24(金土日)実施
●信濃大町駅から扇沢まではタクシー(5,800円)にした。強い感じの女性運転手で、パキパキとサービスしてくれる感じが印象に残った。
●1200柏原新道登山口(標高約1,350m)を出発→1240-45休憩(標高約1,550m)気温約20度C→1320-30「ケルン」という看板のところで休憩(標高約1,750m)→1415-30休憩(標高約2,000m)気温約15度C→1530-40休憩(標高約2,250m)→1615種池山荘(標高約2,400m)
●第2日
●0600種池山荘(標高約2,400m)を出発→0640-45爺ヶ岳(標高2,670m)→0725-30休憩(標高約2,550m)→0810-0900冷池山荘で休憩(標高約2,400m)→1005-15布引山の先、岩陰で休憩(標高約2,700m)→1050鹿島槍ヶ岳・南峰(標高2,889m)を通過→1130-40北峰(標高2,842m)→1220南峰(標高2,889m)を通過→1250-1300布引山の手前、登りに休んだ岩陰で休憩(標高約2,700m)→1400冷池山荘(標高約2,400m)に帰着。
●第3日
●0545冷池山荘(標高約2,400m)を出発→0630-35行列待ち休憩(標高約2,300m)→0640-45行列待ち休憩(標高約2,200m)→0705-15高千穂平(標高約2,050m)→0945-50第一ベンチ(標高約1,800m)→0825-35休憩(標高約1,550m)→0900-05林道起点(標高約1,400m)→0955大谷原駐車場(標高約1,100m)。
●冷池山荘でのタクシー予約は1100となっていたけれど、5時間はかからず4時間で大谷原に到着。携帯電話は通じず、1時間待ちを覚悟していたが、別の予約で来たタクシーが時間変更を連絡してくれた。
●タクシーで大谷原→上原(わっぱら)の湯3,500円。そば処・わっぱら家→信濃大町駅2,700円。信濃大町駅→山岳博物館900円。山岳博物館→信濃大町駅980円。
●1632信濃大町→1726松本。千葉行きあずさ30号に乗り遅れて0835松本→2106新宿。
●天気は、1日目は眼下に大町市が見え、岩小屋沢岳あたりの稜線も見える程度だから標高2,500mあたりより上が雲。それもときに切れて日が射した。柏原林道は今回、完璧な水抜きが施されているのを知った。おそらく日本有数の登山道保護技術がここに実現されている。そのことについてはボンビバンで連載中の講座あたりできちんと書きたい。
●2日目は手がかじかむ程度の霧雨がときおり強く吹きつけた。しかし明るい曇り空という時間帯もあり、意外に多かった花を楽しみながら鹿島槍ヶ岳の往復登山までできた。
●その日、八峰キレットを越えて五龍岳へと行く人は何人かいたが、鹿島槍ヶ岳の吊り尾根を北峰まで行ったのは私たちぐらいかもしれない。南峰へと登る南斜面はけっこう風が強くて草々に引き返したい気持ちにはなったが、雷鳴がひとつもないこと、天気が悪化する兆候はなさそうだったので吊り尾根に下ると、ほとんど無風、雪渓が思いの外足元まで残っていた。お花畑という雰囲気もあって、きてよかったという気分。
●下山時に、剱岳方面の雲が一部切れて、稜線が見えはじめた。明日、天気が快方に向かえば立山〜剱の稜線がくっきりと見えるかもしれないと思いつつ、小屋に下った。
●3日目は、起きてみると雨。ひどい雨ではないが視界はほとんどない。1997年7月に来たときには、小屋は濃いガスの中にあったが、布引山のほうに登ってみると、あたりは槍ヶ岳まで見通せる快晴。ただ冷池山荘のあたりだけ、滝のように流れる濃い霧の中に沈んでいた。――そうだといいなと思ったが、ダメだった。素直に下山することにした。
●下山はアミューズという会社のグループが0545集合と耳にはさんで、私たちは0600出発を0545に早めたけれど、あちらが0545出発で、一歩後れをとってしまった。じつは1日目の扇沢で、私たちが登山口に着くと準備運動をしていたのを皮切りに、2日目も種池山荘を先発。爺ヶ岳でこちらが抜いて冷池山荘に先着、鹿島槍ヶ岳への先発はあちらで、南峰で追いついたという浅からぬ関係だった。スピードがほぼ同じなので、下り始めに追い抜くことも考えたけれど、休みをとって視界の外に逃げてもらうようにした。……もっとも林道に出たところで追いつきかかり、大谷原ではストックを置き忘れたという人がいて、マイクロバスが戻ってきた。
●じつはそのグループが大谷温泉郷では薬師の湯という日帰り入浴施設に行くらしいことはわかっていた。私たちは山小屋で薬師の湯の「600円→500円」という割引券ももらっていたけれど、できればどこかホテルでゆっくりと湯に浸かりたかった。タクシーの運転手氏にその話をしたら、乗ってくれてホテルを2軒まわってくれたけれど、1軒は12時から、もう1軒は日帰り入浴の客で満員とか。運転手氏は「薬師の湯にはバスが3台入っているので芋洗い状態でしょう」ということで、最後の候補として上原(わっぱら)の湯に案内してくれた。それが大当たりとなった。
●話を戻して、冷池山荘ではタクシー予約をしてくれる。信濃大町駅まで行けば約6,000円なのだから予約で呼んでもいいとして、その中間にある大町温泉郷で降りていいかどうかを私は心配していた。受付で聞くと問題ないという。1,000円の予約金を払って精算時に差し引き勘定にするという。到着時刻をいつにするかあちらの標準時間を聞いてみると5時間だという。私の計画の登りの時間だが、とりあえずそういうことにしておいた。だれかが、携帯電話の通じるところがあるといっていたような気がするので、のんきに構えていたところがある。
●たしかに私たちはゆっくりだったけれど、4時間で着いてしまった。11時の約束に対して10時。ベンチとトイレはあるけれど、あづまやのたぐいがない。幸い雨が上がっていたけれど、まだ降りそうな気配もあった。私は川筋をみながらひととおり携帯電波をさぐってみたけれど、ダメだった。しかしその間、別の登山者を迎えにきたタクシーがあったそうで、それが無線で呼んでくれた。
●車が走り出すとすぐに猛烈な雨になった。間一髪セーフという気持ち。……で、上原(わっぱら)という場所にある大町市コミュニティセンター・上原の湯にいったのだが、日曜ということもあっていかにも地元住民というひとたちがわきあいあい風呂を楽しんでいた。タイルのシンプルな風呂しかないが、それもまたすっきりと気持ちいいというところに加えて、薬師の湯が割引券で500円のところ、上原の湯は400円で65歳以上は250円。これが外来入浴者の料金とのこと。
●食事は駅近くの「こばやし」にしようとなかば決めていたけれど、受付の人にいいそば屋さんがすぐそこよ、と教えられて「そば処・わっぱら家」にいった。これはこまかくいうと長くなるのでここでは省略するが、建物よし、味よし、気分よしの三拍子……とだけいっておこう。「標高800mの地粉と鹿島部落に伝わる秘伝のそば打ち」とか。まあ機会があればお試しあれ。1100〜夕方、火曜日定休、0261-22-8432。東京など遠方のナンバーをつけた車が来ているので、そばの本ではすでに有名という感じだが、開店は2005年6月とか。
●タクシーでわっぱら家→信濃大町駅2,700円。駅に着いてみると1313の大糸線普通列車に間に合ったが、それで松本に行くと1718松本発の千葉行きあずさ30号までに時間がありあまる……という気分があって山岳博物館に行こうということになった。信濃大町駅→山岳博物館がタクシーで900円。
●山岳博物館はそれなりにおもしろかった。その後喫茶こまくさでコーヒーを飲んで語らっているうちに話題は靴のことで盛り上がった。気づいたら1610。1606信濃大町→1701松本に乗り遅れて、1632信濃大町→1726松本になった。1835松本→2106新宿というスーパーあずさ32号まで1時間待ち。ちなみにジパング倶楽部年代でない私は高速バスにしたが、1820松本→2132新宿が満席で、1900松本→2212新宿となった。
◆集合
●8.22(金)……千葉発の特急_あずさ3号_南小谷行に集結
*自由席は後方の3〜5号車ですが、途中から乗車する人は念のため指定席をとっておいた方がいいかもしれません。(指定席の電話予約のしかたを後方に載せました)
◆ポイント
●黒部峡谷をはさんで富山側の山並みを立山連峰、大町側の山並みを後立山連峰と呼んでいますが、後立山連峰でもっとも目立つ、均整のとれた双耳峰が鹿島槍ヶ岳です。
●その鹿島槍ヶ岳をゆったりと登ります。山小屋2泊ですが、それぞれの日の行動量は「e」クラスかと思います。
◆往路
0638千葉始発(JR中央本線_特急あずさ3号_南小谷行き)……1101信濃大町
(0638千葉→0653船橋→0708錦糸町→0730新宿→0754立川→0803八王子→1027松本→1101信濃大町)
*乗換
1125信濃大町駅(扇沢行きバス)……1205扇沢(1,330円)
*人数によってはタクシーを使うかもしれません(1台約6,000円)
◆現地行動
●第1日
1230ごろ_扇沢を出発……登り33ポイントを4時間として
1630ごろ_種池山荘(夕食1700〜)
●第2日
0500ごろ_昼食
0600ごろ_種池山荘を出発……登り8ポイントを1時間として
0700ごろ_爺ヶ岳……稜線13ポイントを1時間半として
0830ごろ_冷池山荘
*休憩(荷物を置く)
0930ごろ_サブザックで冷池山荘を出発……稜線14ポイントを2時間として
1130ごろ_鹿島槍ヶ岳(南峰)
*北峰往復
1230ごろ_鹿島槍ヶ岳出発……稜線14ポイントを2時間として
1430ごろ_冷池山荘
●第3日
0500ごろ_朝食
0600ごろ_冷池山荘を出発……下り15ポイントを2時間として
0800ごろ_高千穂平……下り18ポイントを2時間として
1000ごろ_西俣出合……林道10ポイント(約3km)を1時間として
1100ごろ=大谷原
*なお、2日目天気がよくない場合は、3日目早朝に登頂を試みることも考えます。
*タクシーで大町温泉郷(約3,600円)あるいは信濃大町駅(約6,000円)へ。
◆帰路参考
●信濃大町→松本(普通列車)
1234→1334、1313→1412、1409→1508、1527→1626、1606→1701、1632→1726、1709→1811、1813→1913、1856→1955、2004→2059、2107→2201、2200→2257
●信濃大町/松本からの特急
1504信濃大町→1543松本→1834新宿、1658松本→1936新宿、1718松本→2008新宿→2050千葉、1835松本→2106新宿、1921松本→2207新宿、2000松本→2237新宿、
◆費用の目安
JR_新宿→信濃大町……4,620円
JR_特急自由席_新宿→信濃大町……2,310円
bus_信濃大町駅→扇沢……1,330円
種池山荘_2食付き……8,800円
冷池山荘_2食付き……8,450円
タクシー_大谷原→信濃大町駅……約6,000円
JR_信濃大町→新宿……4,620円
JR_特急自由席_松本→新宿……2,310円
*なおあずさ回数券の1枚あたりの価格は信濃大町が6,300円、松本が4,500円。
*中央高速バスは松本〜新宿が3,400円。
◆電話
●タクシー(信濃大町駅)
名鉄タクシー_0261-23-2323
アルプス第一交通_0261-22-2121
●種池山荘+冷池山荘_0261-22-1263
◆持ち物
★1日目昼食と、2〜3日目の軽い昼食をお持ち下さい。
★水は各日1.5リットル以上
◆夏季小屋泊まり標準セット
●足ごしらえ――運動靴など。簡易アイゼンとダブルストック
●足まわり……運動靴(軽登山靴)など
●行動着……ドライタイプの登山用Tシャツ+長ズボン+長袖シャツ
●雨具……折りたたみ傘+ゴアテックスレインスーツ
●小物……地図+健康保険証コピー+時計+ポケットライト
◆ルートシミュレーション
●地図は国土地理院1:25,000地形図、高山1号-3(かみしろ)、高山1号-4(おおまち)、高山5号-1(じゅうじきょう)、高山5号-2(くろべこ)、を縮尺なりゆきで使用しています。
●シミュレーションマップ上の○印は予定したルートが太い等高線(50m)を横切る地点を中心にした半径50mの円。数字は100m単位の標高です。◇印は山頂から山裾に向かって地図上で計った距離。ごくラフな計り方で500mごとに印をつけてあります。この地図情報の一番簡単な見方は、○印と◇印をどちらも1個(1ポイント)7.5分(2個で15分、8個で1時間)と概算して、山歩きの時間目盛りとする方法です。
●なお、下りは道の状況によって登りの70%と見積もるのが現実的です(高速下山路では50%、難易度の高い場合は100%とすべき例もあります)が、計画段階では登り時間にしておいて、余るようならリーダー権限の予備時間として自由に使うという考え方をしています。
特急指定席の電話予約
*プッシュホン予約の手順(公衆電話でできます)
03-3250-9500……電話呼び出し
「あなたの電話番号」→□□-□□□-□□□□#……自宅の電話
「申し込みの合図」→1#……1=予約申し込み
「乗車月日」→□□□□#……00月00日
「列車名」→□□□□□#……予約コード
「乗車駅」→□□□□#……予約コード
「下車駅」→□□□□#……予約コード
「枚数」→□#……1〜4枚
「指定席の種類」→2#……普通
4#……禁煙席。一般席は3
「申し込み終了合図」→0#
「予約番号は□□□□です」→メモする
「予約番号の確認」→□□□□#……予約番号
「指定券の購入期限は□月□日です」→メモする
*駅の予約コード――千葉4600、新宿4115、三鷹4117、立川4120、八王子4125、甲府4150、松本5400、信濃大町5430
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