御岳・裏妙義――2008.9.23(火/休日)実施


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◆糸の会山行[587]――9c
◆御岳・裏妙義
おんたけ……963m
ちょうすのかしら(丁須の頭)……1,057m
登り16p→稜線5p→下り21p……42ポイント
日の出0532、日の入1739……9.23前橋で
◆JR信越本線・横川駅から……2008.9.23(火/休日)実施


■2008.9.25――矢野 博子さんの「御岳・裏妙義」レポート

 先日は本当にお世話様でした。
 とても良い経験をしたと思ってます(ヒル以外は)。
 それは 想定内?(日経のコラムの言葉お借りすると)の出来事だけで済んだからだと 思ってます。
 次期の予定表 届きました。10月〜3月 の c ○です。
 9c 裏妙義のレポート 送ります。

 9月23日 JR横川駅より 御岳・丁須の頭 をめざした。資料(今回の地図は 今までより拡大されていてとても見やすい)によると 42ポイント。
 10時に横川駅を出発して15時半には下山という内容。標高差も600mあまり。ただし 岩場なので時間は全て目安との注釈。
”前回の菜畑山が71ポイントだったから今回はそれに較べたら随分短いし 標高差も大した事無い 楽勝かしら?”などと軽く考えていたら 10時出発、19時半下山。行動時間九時間半というとんでもない事になった。
 歩き始めて 30分も経たない内に 最初の難関。沢の流れの脇の岩がどうしても登れず コーチが一人ずつ 確保をして 9人が登り切るのに一時間もかかった。多くの人が ロープの装着法が分からず そこでも時間がかかってしまった。 まだスタートしたばかり。これから先が 思いやられた。
 これが挑戦の始まりだった。(そして この時 既に ヒルとの戦いも始まっていた) 振り向けば 国道がまだ見える所だ。
 その後も 奇岩、巨岩の 連続で 這いつくばって 鎖にぶらさがって 御岳の頂上に 12時に着く予定が 14時半到着。二時間半遅れだ。
 緊張の連続で 仲間が難所を通り抜けるのを待っている場所も 足場が悪く 右でも左でも一歩踏み外したら危ない崖っぷちなので 気が抜けない。緊張しているせいか 喉が渇く。
 これから先は 尾根歩きとなり 少しは今までより楽になるかと思いきや 地図に表れないほどの 30m〜50mぐらいの アップ ダウンの 連続。これでもか これでもかと岩が行く手を阻む。
 またまた難所 登場で 確保をしてもらいながら 何とか上がる。”もっと体を起こして!”とコーチの声が飛ぶが 足場の確保が悪いのか 手が離せず往生した。
 丁須の頭の根元に 16時半に着く。下山に一時間半かかるとすると 18時になる。今日の日没が17時半なので 予定変更して 一気に下山する事になった。危険な箇所を明るいうちに通り過ぎなければいけないからだ。軽アイゼンをつけたまま 下る。アイゼンの威力をつくずく感じた。
 下りにも何箇所も鎖があったが 登りよりは はるかに 楽だった。何とか 難所を通り過ぎた所で 日没につかまり 皆でライトを使いながら下りる。暗い道を下って行く怖さを 随分味わった。
 光が上手く届かず 足場がとても深い谷のように見え 足がすくんだが 近くで照らしてみると 単に影になっているだけで 何でもない岩だったりした。光のありがたさと日没前に行動を終える重要性を痛感した。
 町の灯りやら 国道がチラホラ見え始めて やれやれと 気持ちも随分楽になってところで 道が間違っていることに気づく。ほんの少し前に 標識を見たばかりなのにだ。コーチが偵察に行っている間 皆はザックを降ろし休憩をとったが この間にヒルのまた餌食となっていた。何せ 真っ暗で ヒルなんてとてもみえない。
 まもなく道が見つかり 無事19時半下山。
 横川駅でザックの整理など始めると アチコチから”きゃーっ、ヒル!”という悲鳴。丸々と太ったヒルが ザックから靴からバラバラと出てくる。
 ご他聞にもれず 私もその被害者。トイレで着替えていると 和式のトイレに一匹落ちたヒル。水を流しても底にへばりついて 流されていかない根性、厚い靴下を二枚はいていても進入してくるのには脱帽。
 電車に乗り込んでもあちこちからヒルが出現し 電車の中は塩を撒いたり つぶしたりと ヒル退治の場と化した。(だが 約一名被害に遭わない人がいた。何故? と皆で首をかしげた。諸説出たがどれも確証はない)
 横川〜高崎間で 一通り退治が済んだので 新幹線に”だるま弁当”¥900也を 持ち込み 家路についた。(峠のかまめしに劣らず 美味しかった)
 かなり危険な岩場をいくつも這い上がり また真っ暗な山道を下り 更に道に迷うというかなり内容の濃い一日だったが ヒル騒ぎで それはどこかに飛んでしまった。 
 これで少しぐらいの岩場には ビクともしなくなればいいかなと思ってます。本当にお世話様でした。


●1000横川駅(標高約400m)を出発→1020登山口(標高約400m)→1035-40麻苧ノ滝先のクサリ場(標高約400m)で軽アイゼン装着→1040-1140濡れているためクサリ場通過のためにロープを使う→1215-30-35横川駅を見下ろす岩壁上(標高約650m)で長めの休憩→1320-30標高約800m)→1430-40-45御岳(標高963m)→1610-15-30丁須の頭の下(標高約1,000m)→1845-1900標高約450mで道を失い休憩・偵察→1910車道(標高約400m)に出て軽アイゼン取る→1930横川駅。
●御岳で計画から2時間半も遅れた。最初のクサリ場通過に1時間を費やしたが、その後も岩稜が続いて、ペースが上がらなかった。下山時に暗くなる可能性が出てきたので、道筋がはっきりするところまでできるだけ急ぎたかった。丁須の頭には上がらずに、そのまま下山にかかり、濡れたクサリ場の下りをなんとか明るいうちに通過した。その後道筋がはっきりしてきたので灯火をつけずにそのまま下ったが、最後にとうとう山仕事の道に踏み込んでちょっと迷ったが、すぐに原因がわかった。暗くなったが、なんとか脱出したという感じ。
●駅に着いたら皆さんからヤマビルが見つかって大騒ぎ。列車の待ち時間はほとんどヒル探しに費やされた。往路にヒルにとりつかれた人もいたけれど、最後、道に迷って休憩をとったところで集中攻撃を受けたようだ。
●1954横川→2025高崎。帰路を急ぐ人は新幹線で、時間のある人は湯都里で入浴と食事。タクシーは高崎駅から往復とも1,880円。


◆集合
●9.23(火/休日)7:50……JR東京駅・21番線ホーム・後方2両目・2号車乗車口
*秋分の日ですからホリデーパスが使えます。

◆ポイント
●「おんたけ」より「丁」の字形の「丁須の頭」のほうが有名なようです。
●ともかく裏妙義の蛾々たる山並みの核心を、設置されたクサリによってなんとか登らせてもらえるというルートです。楽しいか、スリリングか、怖いかはその人の力量によるわけです。
●もちろん岩場歩きですから、天候によっては計画変更ということもありえます。

◆往路
0804東京始発(上越新幹線・Maxたにがわ403号・越後湯沢行き)……0906高崎
(0804東京→0810上野→0830大宮→0844熊谷→0906高崎)
*乗換
0913高崎始発(信越本線横川行き)……0946横川

◆現地行動
1000ごろ_横川駅を出発……登り16ポイントを2時間として
1200ごろ_御岳……稜線5ポイントを1時間として
1300ごろ_丁須の頭……下り21ポイントを2時間半として
1530までに_横川駅
*ただし、岩場ですから時間はすべて目安です。時間がかかっても安全第一で。

◆帰路参考
●信越本線(横川→高崎)
1554→1626、1631→1702、1705→1737、1735→1806、1757→1828、1827→1858、1900→1930、1954→2025、2142→2213

◆往路参考
●山手線所要時分(東京駅起点)
東京→4新橋→6浜松町→12品川→15大崎→17五反田→19目黒→22恵比寿→24渋谷→31新宿
東京→2神田→4秋葉原→12日暮里→174西日暮里→20巣鴨→24池袋→29高田馬場→33新宿
●東海道本線で東京へ
0637平塚→0658大船→0716横浜→0734品川→0743東京
●総武線快速で東京へ
0640佐倉→0659千葉→0711津田沼→0731錦糸町→0739東京
●京葉線快速で東京へ
0615君津→0653蘇我→0706海浜幕張→0731新木場→0741東京
●埼京線で大宮へ(快速)
0711新木場→0734恵比寿→0737渋谷→0742新宿→0748池袋→0806武蔵浦和→0815大宮
●武蔵野線で武蔵浦和へ
0725府中本町→0730西国分寺→0741東所沢→0755武蔵浦和
0659海浜幕張→0712西船橋→0727新松戸→0757武蔵浦和
●中央線快速で東京へ
0559大月→0636高尾→0643八王子→0653立川→0658西国分寺→0715三鷹→0732新宿→0745東京
●地下鉄丸の内線で東京へ
0729池袋→0740御茶ノ水→0745東京
0709荻窪→0723新宿→0730四谷→0742東京

◆費用の目安
JR_東京→高崎……1,890円
*ホリデーパス2,300円は熊谷まで。新幹線に乗れますが、乗り越しの熊谷→高崎は650円
新幹線自由席_東京→高崎……2,400円
*上野→高崎は2,200円、大宮→高崎は1,790円
JR_高崎→横川……480円
JR_横川→高崎……480円
JR_高崎→東京……1,890円
*帰りは高崎で下車して入浴・食事などしたいと思います

◆電話
●タクシー(横川駅)
ツバメタクシー_0273-93-1181
旭屋観光タクシー_0273-93-0135

◆持ち物
★薄手の手袋必携です。
★濡れた岩場での危険を避けるために軽アイゼンをお持ち下さい。
秋季日帰り標準セット
●足まわり……運動靴(軽登山靴)など
●行動着……ドライタイプの登山用Tシャツ+長ズボン+長袖シャツ
●雨具……折りたたみ傘+ゴアテックスレインスーツ
●小物……地図+健康保険証コピー+時計+ポケットライト

◆ルートシミュレーション
●地図は国土地理院1:25,000地形図を縮尺なりゆきで使用しています。
●シミュレーションマップ上の○印は予定したルートが太い等高線(50m)を横切る地点を中心にした半径50mの円。数字は100m単位の標高です。◇印は山頂から山裾に向かって地図上で計った距離。ごくラフな計り方で500mごとに印をつけてあります。この地図情報の一番簡単な見方は、○印と◇印をどちらも1個(1ポイント)7.5分(2個で15分、8個で1時間)と概算して、山歩きの時間目盛りとする方法です。
●なお、下りは道の状況によって登りの70%と見積もるのが現実的です(高速下山路では50%、難易度の高い場合は100%とすべき例もあります)が、計画段階では登り時間にしておいて、余るようならリーダー権限の予備時間として自由に使うという考え方をしています。




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